みぃねこの備忘録

いろいろなこと、主に趣味の備忘録として活用。アフィリエイトやってません。お気軽にリンクからどうぞ。

Kefine Delci レビュー

こんにちは。

今回はいつもの中華イヤホンレビュー編として、中価格A10000-U20000帯で発売された1DD、シングルダイナミックドライバモデルKefine Delciについてレビューをまとめたいと思います。

 

国内amazonで取り扱いがあります。Linsoulが国内代理店となります。

 

AliExpressのKefine公式ストアでも取扱があります。

https://ja.aliexpress.com/item/1005006681430613.html?spm=a2g0o.tm1000009871.0.0.10d06f3dFGlsbA&mp=1&gatewayAdapt=glo2jpn

 

HiFiGoサイトはコチラ

KEFINE Delci 10mm DLC+PU Diaphragm Dynamic Driver IEMshifigo.com

 

 

 

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1. Kefine Delci について 

Kefineは2023年に設立された新しい中華オーディオメーカーです。Kefineは昨年Klanarを発売し平面磁気駆動ドライバ(Planar Driver)を1基搭載した1PDモデルとして、中華価格A10000-U20000帯の中でも正統派の音質という評価でした。

そのKefineから弟分としてのラインナップが追加されました。それがDelciです。Delciは1DD、シングルダイナミックドライバ搭載のシンプルなモデルとなりますが、Kefineの音作りはKlanarで実証されており、期待値の高い製品と云えます。

 

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さて、Kefine Delciのスペックですが、先述の通り1DD、シングルダイナミックドライバモデルです。

 

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新開発の高性能10mm径ダイナミックドライバーユニットを搭載し、DLC とPUの複合材のダイヤフラムを採用。DLC+PU複合材ダイヤフラムはDLCの外周にPU素材を用いる事でサスペンション構造とし、ドライバにはデュアルキャビティ構造を採用しています。この新型ドライバユニットはダイヤフラムのDLCにより歪みが少なく、ディテールがクリアな高解像度と、ダイヤフラム外周のPUサスペンションという複合素材のメリットにより、力強い低音とバランスの取れたサウンドを実現しています。

 

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Delciのシェル本体は高精度のCNC機械加工機を使用して製作しています。シェルの素材には高品質の航空グレードのアルミニウム合金素材を採用。表面には薄く梨地処理を施したメタリックカラー仕上げのハウジングはガンメタルカラーで高級精密機器の様な趣を醸し出しています。

 

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最後に付属ケーブルです。高品質の純正ケーブルは被覆を黒色と茶色の2色の線材を採用し、その線材は2芯が各54本、2芯が各28本の異なる銅線を計164本で構成しています。これはDLC+PUダイナミックドライバーユニットの組み合わせを最適なサウンドバランスが得られるように複数のケーブルを試し選定したものです。

一芯が太めの1mm径線材は程良い堅さがありながらもしなやかで取り回しの良いケーブルとなっています。中華イヤホンメーカーでは付属ケーブルはリケーブル前提で質を落としコストカットしている場合がありますが、Delciではそんな心配はありません。もしも、バランス接続を試したい方はKlanar用の4.4mmプラグバランスケーブル を別途用意するのも良い選択かもしれません。

 

※宜しければ以前のレビューもご参考ください

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Kefine Delciの納期としては現在(2024/6/15)国内amazonで取扱があり、Prime扱いのため当日発送、翌日配達と安心です。AliExpressでオーダーした場合でも現在はかなり安定しており、10日も掛からずに届くと思います。以前よりも早くなった印象です(※現在はサマーセールの配送混雑の影響がありますので、ご注意ください)。尤も万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかります。

そんな訳で一般的にAliExpressや海外サイトでの購入は国内で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かるのが気になるところでしたが、最近は円安の影響で国内amazonとの価格差が殆どなく、そのメリットは殆ど感じません。

まあ海外ネットショッピングで心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. Kefine Delci 実機レビュー 

それでは、早速実機レビューを以下、まとめていきます。

 

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パッケージングは黒を基調としたスリーブタイプの中サイズの箱です。表面にはイヤホンイラストがプリントされメーカー名とイヤホン名の記載があります。

 

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スリーブを外すと黒を基調とした内箱がありメーカー名のみというシンプルさ。

内箱の蓋を開けると黒地の内装にイヤホン等が収納されています。

 

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箱の下側に付属品が収納されたイヤホンケースが収められています。

 

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付属品はシリコンイヤーピースタイプのS、M、Lの2種が2セットとイヤホンに取り付けられていたMサイズのイヤピが1組。これは2種の内、1種と同一のもの。他にはイヤホンケースです。中価格A10000-U20000帯としてはやや物足りないものの必要なものが揃った付属品となります。

 

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Kefineの文字が入ったイヤホンケースはハードタイプでイヤホンをしっかりと保護してくれます。

 

次に本体を見ていきます。

 

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Klanar同様にシェルの造形は角に丸みを帯びたオーソドックスなIEM風のもの。シェルは一般的な大きさですが、厚みが無く平らなデザインです。シェルが厚くないため耳へ収まる部分が薄くなっており耳から出っ張ることも無く収まるので装着感も良好です。アルミニウム合金にガンメタリックカラーのアルマイト処理は、面粗度の低い梨地処理の金属製シェルは機能美を感じさせる質実剛健の見た目です。またKlanarも同じですが金属製でありながら重量感が少なく耳への装着時はその装着感の良さから重さをそれ程感じません。

フェイスプレートはシンプルで中央部にメーカー名がワンポイントにあるだけの質実剛健といった出で立ち。派手な見た目よりもシンプルなデザインを好まれる方には好印象となりそうです。

肝心のビルドクオリティは、中華イヤホンの中価格帯として綺麗に仕上っており、シェルの合わせ面も綺麗です。また、ステムノズル部には金属フィルタがあります。音質に影響があるタイプではなさそうですが、異物の混入等による故障を防いでくれます。そして、シェル本体の形状と付属ケーブルからはシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、装着感はステムノズルの長さや太さに影響がありますので、イヤーピースのフィッティングは重要となります。

カラーバリエーションはガンメタリックカラーのみ。

 

続いてケーブルです。

 

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付属ケーブルは先述の通り高品質4芯編込み線。Klanarの付属ケーブルとは違う仕様のタイプで1芯の線材が異なる2種のOFC線を組み合わせたミックスタイプです。シェルのカラーのガンメタリックに付属ケーブルの被覆カラーが黒と茶色のミックスと落ち着いた色合いがマッチしています。プレイヤー側コネクタはI字タイプ。イヤホン側はフラット2ピン仕様。極性は上側がプラスです。スプリッター部とプラグ部にメーカー名があります。イヤホン側コネクタがKlanar付属ケーブルと種類が違いますので見分けがつきやすいです。

この付属ケーブルは一芯あたり1mmと太くやや堅さを感じますが、思ったよりもしなやかで取り回しに苦労することはありません。また、タッチノイズを感じにくく、肝心の耳への装着性や使用感は悪くありません。イヤホン側にはシュア掛け用にチューブで癖付けされています。全体的に取り回しは良く使い勝手も悪くありません。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、みぃねこはこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

 

最後にイヤーピースを見てみます。


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付属のシリコンイヤーピースは黒色のやや背が低く傘が幅広の口径大き目の形状と一般的な黒色の裾野が弾丸タイプの二種です。イヤホンに装着済みのイヤーピースは黒色弾丸形状タイプ Mサイズです。Klanarに付属するものと同一です。このタイプのイヤーピースは他社製含むサードパーティー商品との互換性の高い一般的なステムノズル形状の際に選択肢が増えますので安心です。

付属弾丸タイプは音質的にはダイレクトに音を届けてくれ、やや低音がしっかりとするタイプの印象です。傘幅広口径大タイプは中高音をクリアにして僅かに低音を弱めてタイトにさせ全体のバランスをやや腰高にしてくれる印象ですが、傘にコシが無くペラペラのため私はフィット感がイマイチ。傘幅広口径大タイプはいつもよりワンサイズ大き目で耳に浅めに蓋をする装着に。弾丸タイプは耳奥やや浅めに栓をするように耳へ密着させることで私はフィットしました。付属イヤピで装着感に問題ない場合を除き、あくまでも耳への装着感がどうかというフィッティングを重視し他社製も含めて選択した方が良いと思います。

幸い付属弾丸タイプのイヤーピースで私はフィッティングが上手くいきました。音質的にもメーカーの意図するタイプという印象で、そのまま初期装着の付属弾丸タイプMサイズを使用しています。

低、中価格帯に付属するイヤーピースは装着感が悪く、音質的にも実力を発揮できないと感じますが、今回は付属のシリコンイヤピで上手くフィットできました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. Kefine Delci 音質レビュー

いよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今年4月から再生環境を更新しました。スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行うことは変わりませんが、USB-DACにはFiiO KA17を用います。これまではUSB-DACにShanling UP5を組み合わせていましたが、それを刷新します。スマホは変わらずSony Xperia 5 IIを用います。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。FiiO  KA17は同社のドングルタイプ最新USB-DACです。

KA17の音質傾向ですが、THXアンプを採用し中高音はくっきりはっきりと音像を描く解像感は高く、中低音は暖かみがある。これまでの同社のTHXアンプを搭載した機種とは異なる印象の個人的に好きな鳴り方です。

KiiO KA17のUSB-DACとして使用した音質が気になる方は以前の「FiiO KA17 レビュー」をご覧ください。

 

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以前使用していたUSB-DACとしてShanling UP5もご参考ください。

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より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

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Shanling UP5やUA5の対抗としてFiiO BTR7もご参考ください。

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USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

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それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属黒傘弾丸タイプイヤーピース Mサイズ、付属ケーブルです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「中低音に厚みがある音。高音は華やかさがあり低音はしっかりと鳴るやや中低音寄りのドンシャリバランス」です。

箱出しでは低音が膨らみボワつきを感じましたが、鳴らし込み後は低音は落ち着き、高音とのバランスが取れた音という印象です。

 

音場

普通からやや広め印象。前後は奥行を感じ、左右の広さを感じられます。奥行きを感じられる立体的な空間を感じます。

 

高音域

華やかさは適度の印象。煌びやかさも適度で上までの伸びやかさはそれ程感じられませんが、響きや余韻は感じられます。やや暗めの印象ですが存在感のある華やかさ。明るい騒がしさを感じるような感じではありませんが必要な量を必要なだけ鳴らします。そのため不快な刺さりや尖りは感じません。解像感は適度ですが音像を捉えやすいシャープな印象。

 

中音域

厚みのある華やかな音は、真ん中に音が集まる団子感や音が重なるゴチャつきは感じません。音の分離も好印象で整理された鳴り方は音の薄さ、線の細さはありません。解像感の良さを感じられ明朗に鳴らします。ボーカルはクリアでやや近い位置から自然で暖かみのある声色の印象です。

 

低音域

量感は十分で響きや広がりも感じられますが、大きく強く鳴らし音圧で誤魔化すような鳴らし方ではありません。音階や強弱といった低音域の解像感の良さを感じさせベースラインは追いやすく感じられますが、ボーカルよりも前に出るような不自然さはありません。重低音は沈み込みの深さはそれ程感じませんが、力強さがありますので不足を感じません。

 

出音のバランス

一言で云えばやや中低音寄りの弱ドンシャリ。中高音域はやや暗く感じますが適度な余韻があり不足はありません。低音は十分な量感があり、力強さがあり不足は感じません。中低音に厚みのある聴き易い出音のバランスです。

 

高音はやや暗めの印象ですが華やかさは感じられます。上までの伸びやかさはそれ程感じませんが、響きや余韻が感じられ適度な華やかさは不足を感じません。一方で高音域は誇張の抑えた適度な響きであり、暗めの音という印象を持ちます。無駄な強調感のない高音域は不自然さを感じない自然で耳馴染みの良い音。

中音はやや凹みを感じます。中音域の下の方に厚みのある鳴り方は音の重なりを抑えられていて分離も良く解像感の良さを感じます。

ボーカルは近い位置にあります。演奏はボーカルよりも後ろに位置しボーカルが音にも埋もれることはありません。声色は暖かく自然で息遣いを感じられ艶も感じられます。そのため女性ボーカルのバラードなどでしっとりとした艶のある声を楽しめます。

低音の量感は十分で響きや広がりも感じられます。余韻のある力強さのある音は音階や強弱の描写も感じ易く、解像感の良い厚みのある音は雰囲気の良さを感じられます。

重低音は沈み込みはそれほど深くありませんが、強さを感じられる音。低価格帯でよくある強く大きく鳴らす音とは違い、下からの広がりを感じられる音です。

 

他機種との比較として同社のKlanarと比較した場合、一言で云えば中低高音寄りの同じ傾向の音。Klanarも中低音が厚い濃い音でしたが、Delciでも同じ。KlanarとDelciは音楽を楽しく聴かせてくれる音です。少なくてもモニターサウンドの様に音を分析的に聴くのではなくリスニングサウンドです。

傾向は同じとはいえ流石にKlanarの方が中高音域の解像感は高くなります。一方でDelciの方が低音域にやや力強さがありますが、解像感ではKlanarの方に分があるのは仕方がありません。流石に価格が異なりますので。

 

※過去レビューも参考ください

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まとめるとKefine Delciは音楽性の高い心地良いサウンドを聴かせてくれます。中低音域寄りの弱ドンシャリは高音域は比較的やや暗めとなりますが、中低音域の厚い音は音楽的であり万人が受け入れやすい音です。それは同価格帯でも高音質と云えると思いますし個人的に好きな音です。

一方で従来のような中華イヤホンの強ドンシャリの音が好きな方や中高音重視、低音は邪魔という方には評価が分かれてしまうかもしれません。

 

高音   Plutus Beats ≧ 4U ≧ Delci (質感の順)

中音   Plutus Beats ≧ 4U ≧ Delci (質感の順)

低音   Plutus Beats ≧ Delci ≧ 4U (質感の順)

ボーカル 4U ≧ Delci ≧ Plutus Beats (質感の順)

 

 

4. Kefine Delci の総評

Kefine DelciはKefineのエントリーモデルとなりますが、メーカーの狙う音質を踏襲しており、Klanarで受けたインパクトをDelciでも感じられました。DelciはKlanarの弟分として満足のいく音楽を楽しめる高音質イヤホンと評価できます。同価格帯でもこの音質傾向が好きな方に聴いてほしい、数多ある中華イヤホンA10000帯に埋もれるには勿体ない製品と云えます。

 

最後に、今回は中価格A10000-U20000帯の中華イヤホンの紹介となりました。現在(2024年6月15日)は国内amazonやAliExpress等で約11,000円で発売されており、価格差が殆どありません。それ故に昨今の円安からは国内amazon(※1)での購入が安心感があってお勧めです。AliExpressでは本国発送は勿論のこと、納期が掛かりますし、万が一の際には少々難があります。それでも、中華イヤホンの中でもその音質を含めクオリティの高さは十分満足できる内容となっておりますので、中華イヤホンでちょっとよいものを検討中の方や間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実な国内正規品取り扱いを待って。少しでも新製品を早く安く手に入れたい方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

※1:2024/6/15時点で国内amazonで20%オフクーポン有

 

Delci

以下、付属ケーブル、付属砲弾タイプイヤピ MDAC KA17
高音★★★★☆ 
中音★★★★☆  
低音★★★★★ 
音場★★★★
分離★★★★
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0

 

4U

以下、付属ケーブル、付属標準傘イヤピ MDAC KA17
高音★★★★☆ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★
分離★★★★
お勧め度★★★★★ (4種の音質変化)  

※☆0.51.0 

 

Plutus Beats

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★☆
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

 

あとがき

今回は中華イヤホンの中価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後は低価格だけではなく、中価格の中華イヤホンも扱っていきます。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

 

Celest Wyvern Abyss レビュー

こんにちは。

今回はいつもの中華イヤホンレビュー編として、低価格U5000帯で登場した1DD、シングルダイナミックドライバモデルのCelest Wyvern Abyssについてレビューをまとめたいと思います。

 

国内amazonのHiFiGoで取扱があります。

 

AliExpressでも取扱があります。

https://ja.aliexpress.com/item/1005007052245710.html?spm=a2g0o.home.0.0.14025c720mTUVz&mp=1&gatewayAdapt=glo2jpn

 

HiFiGoのサイトはコチラ

Kinera Celest Wyvern Abyss 10mm LCP Dynamic Driver In-Ear Earphoneshifigo.com

 

 

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1. Celest Wyvern Abyss について 

CelestはKineraのサブブランドとして、中華イヤホン界に新風を吹き込んでいる注目のブランドです。そのCelestは各製品を物語に見立てたコンセプトを持ち、中国神話から製品のデザインとチューニングのテーマにするという「商品性」を大事にしているブランドです。

そして、今回Celestの製品説明として以下の通り。

 

Celest Wyvern Abyssは、中国神話の創造神であるワイバーンからインスピレーションを得て設計された、まったく新しいシングルダイナミックドライバーIEMです。商品デザインバックボーンとして、地球の創造主ワイバーンは不死鳥と麒麟を生み出したことを礎にしています。3Dプリントされた樹脂キャビティは、ワイバーン アビスの竜の翼を模した情熱的な外観はCelest史上類を見ない美的外観を備えています。音質では10mm LCP振動板ダイナミックドライバを搭載し、低歪みと高明瞭さで高品質のサウンドを提供します。

 

上記のCelestの製品説明からはブランド史上のデザイン性の高さと、機能性、音質にも拘った1DD、シングルダイナミックドライバモデル、Wyvern Abyssへの自信を窺えます。

 

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さて、Celest Wyvern Abyssのスペックですが先述の通りシンプルな1DD、シングルダイナミックドライバモデルです。

そのドライバユニットには10mm径のLCP(液晶ポリマー)振動板を採用したダイナミックドライバを搭載しています。薄型・超軽量設計の新型ポリマーダイアフラム素材は伸びが良く、歪みの少ないクリアなサウンドを生み出します。このカスタマイズされた高性能ダイナミックドライバにより、Wyvern Abyssはジャンルを選ばずに明瞭で高解像度のサウンドを実現しています。

実際に聴いてみた感想もその出音のバランスの良さを感じます。

 

※Wyvern Abyss のf特(メーカーHP抜粋)

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以前レビュー同様にメーカー発表のf特を引用します。

2019年のハーマンの目標応答曲線に従ってチューニングされています。バランスの取れた周波数特性を備えたリアルで自然なサウンドは伸びが良く、クリーンで優しいサウンドを聴かせてくれます。

グラフからは高域3-4kHzに最大ピークがあり、高域4k超から9k手前に大きな谷があるものの9kからターゲットカーブを小さく上下しながらトレースしています。音域全体でみるとf特は凹傾向ではありますが、高音と低音域のダイナミックさと中音域の凹みの少ないターゲットカーブに沿っていることがわかります。

 

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3Dプリント成形のシェルには医療グレード樹脂を採用しています。シェルのフェイスプレートは、竜の翼をデザインした美しくも繊細で力強さを感じさせます。Wyvern Abyssのカラーデザイナーは、エレガントでミステリアスなパープルとブルーグリーンのグラデーションカラーを持たせることで特徴的な外観とし、Wyvern Abyssの荘厳な外観デザインとしています。

 

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最後に付属ケーブルです。

高純度の純正ケーブルが付属しています。グレーカラーのPVC被覆を持つ無酸素銅線を4芯撚線としたケーブルは、その線材に1芯あたり0.05mmの高品質OFCワイヤを24本撚り合せたものを採用しています。

 

※以前のレビューもご参考ください

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Celest Wyvern Abyssの納期として今回国内amazonのHiFiGoでオーダー。現在(2024/6/8)は国内amazonやAliExpress、HiFiGoサイト等で販売されています。昨今、HiFiGoやAliExpressで購入した本国発送の場合でも以前の様な感染症の影響で遅延は少なく回復したと云えます。尤も、万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかるのが、海外通販のリスクです。

そんな訳で一般的に海外通販での購入は国内通販で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが偶に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットがありましたが、最近では円安でその恩恵も受け難く、国内では入手できない商品を早く手に入れる事がメリットと云えます。それらを天秤にかけた場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. Celest Wyvern Abyss 実機レビュー 

それでは、実機レビューを以下、まとめていきます。

 

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パッケージングは黒色を基調とした小箱。箱の表にはイヤホンイラストと商品名を印刷したスリーブタイプの化粧箱です。

 

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スリーブを外すと内箱の中にイヤホンと付属品が小袋に収納されています。

 

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付属品はシリコンイヤーピースS、M、Lが1セットとケーブルです。低価格U5000帯として必要最低限の付属品となります。

 

次にイヤホン本体を見ていきます。

 

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Wyvern Abyssのシェルはオール樹脂製です。フェイスプレートは先述の通り竜の翼をイメージした綺麗なもの。イヤホンの造形はカスタムIEM風のデザインで厚みがありながらもそれを感じさせないコンパクトなシェルとなっています。オール樹脂製のステムノズル部の造形と軽量なシェルも相まって装着感は良好です。

ビルドクオリティには問題を感じられず、中華イヤホンで心配されるような雑なところ感じさせません。低価格帯ながらもシェルの合わせ面等のズレや隙間は無く綺麗な仕上りです。

また、ステムノズル部には金属フィルタがあります。音質に影響があるタイプではなさそうですが、異物の混入等による故障を防いでくれます。

そして、シェル本体の形状と付属ケーブルからはシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、装着感はステムノズルの長さや太さに影響がありますので、イヤーピースのフィッティングは重要となります。

カラーバリエーションは黒のみです。

 

次にケーブルをみていきます。

 

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付属ケーブルは4芯無酸素銅の撚線のPVC素材グレーカラー被覆です。プレイヤー側コネクタはI字タイプ。イヤホン側はフラット2ピン仕様。極性はKZと同じ上側がプラスです。この付属ケーブルは被覆にPVC素材のためやや引っ掛かりがあります。タッチノイズはあまり感じませんし、肝心の耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。4芯のためや線材は細めでしなやかなものとなり取り回しは良好です。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、私はこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

 

最後に付属イヤーピースです。

 

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付属イヤーピースはシリコンイヤーピースが1種。Celestでお馴染みの黒傘黒軸の軸短め傘低めの開口部が大きいものが付属。こちらはボーカル等の中音域をくっきりとさせるタイプです。

音質的には好みにもよると思いますが、付属イヤーピースはWyvern Abyssのバランスとマッチするタイプだと個人的に感じます。このイヤーピースを私は耳の奥に浅めに蓋をするように装着しフィットしました。

低価格帯等ではいつも付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じます。今回は付属のイヤピで上手くフィットし音質的にもバランスが良く感じた為、そのまま使用しました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感はもとより音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えない他社製へ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. Celest Wyvern Abyss 音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今年4月から再生環境を更新しました。スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行うことは変わりませんが、USB-DACにはFiiO KA17を用います。これまではUSB-DACにShanling UP5を組み合わせていましたが、それを刷新します。スマホは変わらずSony Xperia 5 IIを用います。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。FiiO  KA17は同社のドングルタイプ最新USB-DACです。

KA17の音質傾向ですが、THXアンプを採用し中高音はくっきりはっきりと音像を描く解像感は高く、中低音は暖かみがある。これまでの同社のTHXアンプを搭載した機種とは異なる印象の個人的に好きな鳴り方です。

KiiO KA17のUSB-DACとして使用した音質が気になる方は以前の「FiiO KA17 レビュー」をご覧ください。

 

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以前使用していたUSB-DACとしてShanling UP5もご参考ください。

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より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

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Shanling UP5やUA5の対抗としてFiiO BTR7もご参考ください。

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USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

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それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属 Mサイズ、付属ケーブルです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「低音にボリューム感があり、高音域はやや控えめに鳴らすものの十分。やや中低音域に厚みの感じる全音域でバランスの良い音」でした。音量は取りやすく好みに応じて普段よりも僅かにボリュームを上げれば問題ありません。

箱だしでは低音域の膨らみを感じたので先に鳴らし込み。鳴らし込み後は低音は落ち着いた印象です。

 

音場

狭くも広くもない普通の広さ。前後の奥行と左右の空間に広さを感じられ立体的な印象です。

 

高音域

どちらかと云えば控えめに鳴ります。華やかさは抑え気味です。他の音域よりも抑え気味の印象を受けますが、必要な時に必要なだけ自然に強さで鳴らします。その分耳障りな騒々しさはなく自然で適度な印象です。一方で華やかで煌びやかな高音域を求める方にはもの足りない印象となるかもしれません。超高音域までの伸びはそれほど感じませんが、不快な高音域の刺さりや尖りを感じない整った音は必要十分な存在感があり自然な高音域。音像の描写は明瞭で音の消え際は掴みやすい。解像感は良好ですが、くっきりはっきりした音像を描写とまでではなく、どちらかと云えばエッジを切れ味鋭く縁取りをクッキリとした音と云うよりはシャープに綺麗に鮮明に描く印象。繊細な表現力は線がやや細く感じられますが、音の消えゆく様は鮮明に聴こえますので、爽やかな音という印象です。

 

中音域

空間の広さは普通程度に感じられますが、立体感のある音場は好印象。その空間には高音域とは異なり華やかさがあります。音数の多い曲でも空間に渋滞を感じずに、音の重なりが整理されており分離感は良い印象です。低価格帯の複数ドライバを詰め込んだモデルでは音が重なり中心に集まる団子感や音がゴチャつく事が多いですが、Wyvern Abyssでは1DDの自然な音を楽しめます。ボーカルはクリアでやや近い位置から聴かせてくれ、自然な声色で息遣いや熱っぽさを感じられます。

 

低音域

量感は十分で過度に強調していない音。広がりは程々で余韻もそこそこですが、雰囲気の良い音は聴いていて不足を感じません。芯の強さのある音は適度に広がり余韻を残しますが他の音域を邪魔していません。音の強弱や音階の表現と描写は好印象で解像感の高さを感じます。ベースラインは追いやすく、前に出すぎる事はありませんので邪魔になりません。重低音の沈み込みは深さに不足はなく音の強さもありますので必要十分な音。

 

出音のバランス

一言で云えば自然な音色の中低音寄りの弱ドンシャリ。出音はやや中高音が控えめの印象ですが全音域の出音のバランスは良い。

 

高音はやや控えめの印象を受けますが、寧ろ不快な高音域の尖りを消してくれていますので爽やかに鳴らしてくれます。

中音は華やかで凹みを感じない。縦横の空間を立体的に感じられます。楽器の音はボーカルの周りで横と後ろに離れた位置にあり好印象。中音域の音は整っていて音の描写力は適度にあり分離は良好です。

ボーカルはやや近い位置から聴きやすく、高音や低音の音に埋もれず聴き難くなることはありません。声色は自然で息遣いや熱のこもった歌声などを聴かせてくれる印象です。

低音は十分な量感で芯の強さを感じます。広がりと余韻も楽しめ解像感は良好です。芯の強い音は音楽を心地よく下支えしてくれますので、雰囲気の良い情熱的な曲との相性の良さを感じられます。

重低音は沈み込みはそれほど深さは感じませんが、強さがありますので必要十分。

 

まとめるとWyvern Abyssはシングルダイナミックドライバの自然でなめらかな音を活かした音作りと何処かの音域だけを強調しない全音域の出音のバランスの良い適度なドンシャリはH2019、ハーマンターゲットを目指した音であり間違いのない音質です。安心感のある音質傾向はやや中低音寄りの印象ですが、自然な音色はあくまでも丁度良い出音。低音が音楽を下支えしておりアップテンポな曲でもバラードでも極端な相性の悪さを感じません。結論としてWyvern Abyssは音を分析するためのモニターサウンドとは異なり、音楽を楽しめるリスニングサウンドです。

 

高音   Relentless ≧ PhoenixCall ≧ Wyvern Abyss (質感の順)

中音   Relentless ≧ PhoenixCall ≧ Wyvern Abyss (質感の順)

低音   PhoenixCall ≧ Relentless ≧ Wyvern Abyss (質感の順)

ボーカル Relentless ≧ Wyvern Abyss ≧ PhoenixCall (質感の順)

※価格帯が異なりますので参考として

 

 

4. Celest Wyvern Abyss の総評

Celest Wyvern Abyssはシングルダイナミックドライバの利点を活かし自然でなめらかな音色に分離感と解像感の「丁度良い」を備えたリスニングサウンドが特徴と云えます。そのサウンド全音域の出音をハーマンターゲットバランスとすることで安心安定のドンシャリサウンドは高音質と云えメーカーの謳い文句を裏付ける結果となりました。また、竜の翼をイメージしたFPデザインに加え装着感の良いシェルはWyvern Abyssの商品性が高いと認めざるを得ません。中華イヤホンというカテゴリの中では低価格U5Kで実現しており、お求めやすい価格で見栄えと音楽性を重視したい方にはお勧めのモデルと云えます。

 

最後に、今回は低価格U5000帯の中華イヤホンの紹介となりました。現在(2024年6月8日)はHiFiGoやAliExpress、国内amazonでも発売開始していますが国内amazonが直ぐ届くのでおススメ。海外通販でもHiFiGoの発送は届くのも早い印象があります。これまでの中華イヤホンの中では手頃な実売価格でありながら、その音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっておりますので、低価格帯中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて気になる方は安心確実なamazonを。国内発売前に少しでも早く入手したい、新製品を少しでも早く(安く)手に入れたい方はHiFiGoでの購入も検討してみてくださいね。

 

Wyvern Abyss

以下、付属ケーブル、付属イヤピ MDAC KA17
高音★★★★☆ 
中音★★★★☆  
低音★★★★☆ 
音場★★★★
分離★★★★
お勧め度★★★★★  (U5Kとして)

※☆0.51.0 

 

Relentless

以下、付属ケーブル4.4プラグ、付属赤軸イヤピ MDAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0

 

Plutus Beats

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★☆
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

 

あとがき

今回はいつもの中華イヤホンの低価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、中華据え置き機器や複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

TANCHJIM 4U レビュー

こんにちは。

今回はいつもの中華イヤホンレビュー編として、中価格A10000-U20000帯で登場した1DD、シングルダイナミックドライバモデルのTANCHJIM 4Uについてレビューをまとめたいと思います。

 

国内amazonのHiFiGoで取扱があります。

 

AliExpressでも取扱があります。

https://ja.aliexpress.com/item/1005006996979397.html?spm=a2g0o.home.0.0.14025c720mTUVz&mp=1&gatewayAdapt=glo2jpn

 

HiFiGoのサイトはコチラ

TANCHJIM 4U DMT-4 Ultra Double-chamber Dynamic Driver In-Ear Monitorshifigo.com

 

 

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1. TANCHJIM 4U について 

TANCHJIMは2015年に設立された中華イヤホンの新興ブランドとして国内イヤホン専門店や家電量販店でも販売されており、AliExpressやamazonでのみ購入できる中華イヤホンとは異なり、日本での正規販売(輸入代理店及び販売店が確立)されており、信頼できるブランドと云えます。そのTANCHJIMはこれまでにPRISM、ORIGIN、Hana、Oxygen等のハイクラスモデルのみならず、エントリーモデルとしてTanya、OLAを発売しています。その間を埋めるミドルモデルとして今回4Uが登場しました。

4UはこれまでのTANCHJIMの製品同様に洗練されたデザインを持ち、TANCHJIMというブランド性を損なうことなく音質にも妥協していない製品と云えます。

そのTANCHJIM 4Uの製品説明として以下の通り。

 

TANCHJIMが独自に開発したDMT4ドライバを搭載。デュアルチャンバーダイナミックドライバーユニットにはダイヤフラムにLCP複合振動板を採用。TANCHJIM 4Uはクリアで鮮明な音色のサウンドを高音質で提供します。また、調整可能な4種のフィルターシステムを搭載しています。ロータリースイッチを任意の位置に設定することで、低音のレスポンスを好みに合わせてカスタマイズできるシンプルなメカニズムを備えています。

  • 新世代DMT4ダイナミックドライバー
    TANCHJIMは、最新のDMT4アーキテクチャのダイナミックドライバーを4Uに搭載しました。DMT4ダイナミックドライバはキャビティ構造を最適化したデュアルキャビティ設計により、サウンドを強化しています。また高品質のLCP複合材ダイヤフラムを採用し、低歪みと高い明瞭さを備え透き通ったサウンドを再現します。
  • キャビティ構造および高性能の合成のダイヤフラム
    4U用に複合材ダイアフラムとキャビティの形状をFEAシミュレーション技術で設計しました。ダイヤフラムは剛性と柔軟性のある構造で、レスポンスに優れ力強い低域を生み出します。
  • 調整可能な4種のフィルターシステム
    TANCHJIMはロータリースイッチによる4種(4方向)の調整可能なフィルターシステムを搭載しました。これはシェルの内側組み込まれたロータリースイッチを4方向に設定するシンプルな機構により、低音レスポンスを調整することで、4種の異なる音質を選択できます。この設定は商品パッケージに含まれている専用工具を用います。
  • 高出力磁気設計
    TANCHJIM 4Uは、強力な磁力を得られるように磁気構造を設計しています。その結果、ドライバの応答性が高く、ダイナミックレンジの広がりによる音の歪みを抑えています。4Uには、コンパクトなシェルにブランドイメージを損なうことなく洗練されたデザインに加え素晴らしいサウンドを詰め込みました。
  • 快適なリスニング体験をこの手に
    TANCHJIMは、最適化されたフロントキャビティ構造で4Uを設計しました。外耳道に圧力がかかることなく快適な装着感が得られるようにシェルの造形を造りました。その結果、ノズル部のフィット感は良く、装着時の快適性が高くなっています。
  • 美しいシェルデザイン
    4UのシェルデザインはGray Rabbitにインスパイアされており、うさぎの柔らかい体を表すような滑らかなシェルの造形とウサギの耳を模したFPデザインは鏡面仕上げになっています。オール金属製のシェルは、亜鉛合金に表面ブラスト処理を施し、表面瑕が目立ち難く快適な手触りとしています。

 

上記からはTANCHJIM 4Uの商品コンセプトはミドルモデルであってもブランドイメージを大切にし、イヤホン本来の音質にもこだわりを感じさせられ、期待値が高まります。

 

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さて、TANCHJIM 4Uのスペックですが先述の通り1DD、シングルダイナミックドライバモデルです。

 

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ステムノズル部には複合素材を採用したフィルタを採用し、音質調整に妥協はありません。

 

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DMT4ダイナミックドライバには複合材LCPを採用。そのダイヤフラムをダブルキャビティ構造で組み合わせた最新のドライバユニットを搭載しました。

 

また、PCBをセットしDMT4ダイナミックドライバのサウンドを調整しています。

 

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そして4Uの最大の特徴として、ロータリースイッチによる4種の音質調整を可能としています。POP、ATMOSPHERE、MONITORING、NATURALの4種の設定が可能となり、主に低音域の出力を調整します。

 

※4U のf特(メーカーHP抜粋)

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以前レビュー同様にメーカー発表のf特を引用します。

グラフからは所謂ハーマン準拠をベースとした低域のピーク調整によって、中高域を見通し良くする意図が窺えます。デフォルトのATMOSPHEREは低音が一番強く、MONITORINGが低音を一番抑えていることになります。

 

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ロータリースイッチは付属の専用工具を用いスイッチを回転させることで設定変更が可能です。

 

最後に付属ケーブルです。4芯銀メッキ銅線を採用し、2芯を透明チューブで被覆した美麗な線材は4Uの洗練されたシェルとのセットにマッチしています。

 

※以前のレビューもご参考ください

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TANCHJIM 4Uの納期として今回国内amazonのHiFiGoでオーダー。prime扱いのため当日発送翌日配達で届きました。現在(2024/6/1)国内amazonやAliExpress、HiFiGoサイト等で販売ページが準備されていますが、今購入するなら断然国内amazonがお得です。AliExpressでもセール開始していますが11K円スタート。国内amazonではprime 10K円台にクーポンが使用可能で9.2k円です。まあ昨今、HiFiGoやAliExpressで購入し本国発送の場合でも以前の様な感染症の影響で遅延は少なく回復したと云えますので待てるのならAliExpressでクーポン駆使して購入でも良いかもしれません。尤も、万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかるのが、海外通販のリスクを忘れてはいけません。

そんな訳で一般的に海外通販での購入は国内通販で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが偶に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットがありましたが、最近では円安でその恩恵も受け難く、国内では入手できない商品を早く手に入れる事がメリットと云えます。それらを天秤にかけた場合に止められない魅力があり、活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. TANCHJIM 4U 実機レビュー 

それでは、実機レビューを以下、まとめていきます。

 

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パッケージングは白色を基調としたシンプルなもの。箱の表には商品イラストと商品名を印刷したスリーブタイプの化粧箱です。
箱の裏にはイヤホンスペック等が記載されています。

 

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スリーブを外すと灰色の内箱の上蓋にTAMCHJIMのロゴがあります。

 

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内箱の上蓋を開けると白地の付属品箱があり、それを取り出すと灰色地の台座にイヤホンが収納されています。イヤホン台座を取り外すと箱の底にケーブルが収納されています。

 

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付属品箱には付属品が収納されています。

 

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付属品は2種のシリコンイヤーピースS、M、Lが2セット。ケーブル、イヤホンポーチ、スイッチ工具です。中価格A10000帯として十分な付属品となります。

 

※イヤホンポーチ
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※専用スイッチ工具

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次にイヤホン本体を見ていきます。

 

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4Uのシェルはオール金属製です。フェイスプレートはウサギの耳をモチーフにした鏡面仕上げ。シェルは表面にブラスト処理によって質感が高く、TANCHJIMの洗練されたブランドイメージを踏襲しています。イヤホンの造形はシンプルですが、厚みも抑えられておりコンパクトなシェルとなっています。オール金属製のシェルは多少重量感がありますが良好な装着感によって重さを感じません。

ビルドクオリティには問題を感じられず、中華イヤホンで心配されるような雑なところ感じさせません。低価格帯でよくあるシェルの合わせ面等のズレや隙間は無く中価格帯は流石に綺麗な仕上りです。

また、ステムノズル部には繊維フィルタがあります。音質に影響があるタイプとなりますし、異物の混入等による故障を防いでくれます。

そして、シェル本体の形状と付属ケーブルからはシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、装着感はステムノズルの長さや太さに影響がありますので、イヤーピースのフィッティングは重要となります。

カラーバリエーションは銀色のみです。

 

次にケーブルをみていきます。

 

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付属ケーブルは4芯銀メッキ銅線を2芯づつ透明チューブで被覆し編込まれたクリアカラーケーブルです。プレイヤー側コネクタはI字タイプ。イヤホン側はCIEM2ピン仕様。極性はKZと同じ上側がプラスです。この付属ケーブルは透明被膜内に銀色線材を通しており綺麗なケーブルとなっています。タッチノイズは抑えられており、肝心の耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブに癖付けされています。4芯のため堅さを感じないしなやかなものとなりますが、やや被覆に引っ掛かりがあるものの取り回しは悪くありません。

 

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、私はこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

 

最後に付属イヤーピースです。

 

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付属イヤーピースは2種。シリコン製のイヤーピースタイプは音質の好みで使い分け可能な2種のタイプが付属しています。低傘タイプは開口部が大きくダイレクトに音を届けてくれる中高音寄りの音。通常弾丸傘タイプは軸も長めで傘も長めの一般的なもの。こちらは低音もしっかりとするバランスタイプです。2種の付属イヤーピースで一つ気になったのは低傘タイプのサイズが通常よりも一回り小さいこと。これは耳奥に装着することを想定している様子です。

音質的には好みにもよると思いますが、通常傘のバランスタイプが個人的にはしっくりきました。このバランスタイプイヤーピースを私は耳の奥に浅めに蓋をするように装着しフィットしました。

低価格帯等ではいつも付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じます。今回は付属の赤軸イヤピで上手くフィットした為、そのまま使用しました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感はもとより音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えない他社製へ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. TANCHJIM 4U 音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今年4月から再生環境を更新しました。スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行うことは変わりませんが、USB-DACにはFiiO KA17を用います。これまではUSB-DACにShanling UP5を組み合わせていましたが、それを刷新します。スマホは変わらずSony Xperia 5 IIを用います。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。FiiO  KA17は同社のドングルタイプ最新USB-DACです。

KA17の音質傾向ですが、THXアンプを採用し中高音はくっきりはっきりと音像を描く解像感は高く、中低音は暖かみがある。これまでの同社のTHXアンプを搭載した機種とは異なる印象の個人的に好きな鳴り方です。

KiiO KA17のUSB-DACとして使用した音質が気になる方は以前の「FiiO KA17 レビュー」をご覧ください。

 

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以前使用していたUSB-DACとしてShanling UP5もご参考ください。

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より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

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Shanling UP5やUA5の対抗としてFiiO BTR7もご参考ください。

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USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

miineco106.hatenadiary.jp

 

それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属通常傘 Mサイズ、付属ケーブルです。音質調整スイッチはデフォルト、ATMOSPHEREから聴いていきます。

箱出しで聴いてみた第一印象は「低音域は広がるように鳴り、高音域は華やかさがある。やや高音域の出音が強めの全音域に過不足の無い音」でした。音量はやや取りにくく普段よりもややボリュームを上げる必要があります。

箱だしでは高音域にやや鋭さがあり低音に緩さを感じたので先に鳴らし込み。鳴らし込み後は低音と高音共に落ち着いた印象です。

 

音場

普通の広さ。狭くも広くくもない普通。前後の奥行はそれ程感じませんが左右の空間に広さを感じられる印象です。

 

高音域

やや鋭さのある鳴り方です。他の音域よりもやや強めに鳴る印象を受けますが、耳障りな刺々しさではなく適度な強調感。過度な華やかさや煌びやかさはないため騒がしさとはは無縁です。超高音域までの伸びはそれ程感じませんが、不足を感じる様な物足りなさはありません。クリアな空間に鋭く音が響く様子は爽快さはあります。悪く云えばやや誇張した高音域。解像感や描写は普通。どちらかと云えば縁取りはやわらかさがありクッキリとした音と云うよりはシャープに描く印象。繊細な表現力はやや苦手で線はやや細く感じられます。

 

中音域

空間は狭くありませんが、前後の奥行きは感じ難くそれほど立体感のある音場ではありません。高音域同様に過度な華やかさはありませんが音が空間で渋滞することはありません。分離感は悪くない印象です。音が整理されていて比較的小さな音は聞き分け難い印象がありますが、その分クリアな空間に一音一音が存在するため音が重なり中心に集まる団子感や音がゴチャつく事はありません。ボーカルはクリアで自然な位置から聴かせてくれ、ややドライ気味なものの息遣いを感じられます。

 

低音域

量感は適度で不足はありません。過度に強調していない適度な音。広がりを感じられ余韻のある鳴り方は雰囲気の良い曲に合います。一方で低音の強さ、一発の大きさはそれ程感じませんので曲によって聴いていて物足りなさを感じる場合があります。やや中音域に被り曇る印象を受けるかもしれません。音の強弱や音階の表現は良好で解像感の高さを感じます。ベースラインは追いやすく、前に出すぎる事はありませんので邪魔になりません。重低音の沈み込みはそれほど深さは感じません。やや物足りない印象です。

 

出音のバランス

一言で云えば中高音寄りの弱ドンシャリ。出音はやや高音に鋭さがある印象ですが全音域の出音のバランスは良い音。

 

高音域は適度に鳴り鋭く立ち上がる。華やかさはそれ程感じませんが、やや強めに鳴るため、明快に鳴らしてくれます。

中音は凹みを感じない。横の空間を感じられます。楽器の音はボーカルの周りで横やや後ろに位置します。中音域の音は統制され空間の見通しも良くクリアです。曲によってやや薄い膜を通したような印象を受ける事があります。

ボーカルは自然な位置から聴きやすく、中音に重なり聴き難くなることはありません。声色はややドライ気味ですがブレスを感じられます。

低音は適度な量感で広がりと余韻も楽しめますがレスポンスの良さもあり解像感も良好です。雰囲気の良さを感じられます。一方で強く深い音はそれ程感じません。バラードの相性の良さを感じられますが、もう少し低音に強さが欲しい。

ATMOSPHEREでは低音の雰囲気の良さがありバラードなどでは気持ち良く聴く事ができます。高音も一音一音しっかりとなるため華やかというよりは必要な量をやや強めにならしていて不足は感じません。

 

次にPOPで聴いてみます。

高音の傾向は変わらず。低音強めの曲で中音域にややマスクされるような印象は無くなります。ATMOSPHEREよりもクリアな中高音は、すっきりとした空間に音の描写力が良くなった印象です。低音域はすっきりとしタイトでレスポンスの良い音になります。ATMOSPHEREでは余計なものを被せていたような印象があります。

 

次にNATURALで聴いてみます。

NATURALではPOPよりも更に中高音が瑞々しく鳴ります。低音域はよりタイトにレスポンスの良い小気味良いリズムを奏でます。一方で低音の強さや重さは感じ難くなります。

 

最後にMONITORINGで聴いてみます。

一聴して低音はどこに行った?というATMOSPHEREとは結構違う音質傾向を感じます。

その分中高音域はクリアですし、低音のリズムのズレにシビアに感じられますが、最早音楽を楽しむというよりは音を聴いている感覚です。

 

まとめとして、個人的にはPOPまたはNATURALの二択。音楽を楽しく聴くという目的からはPOPを重用しそうです。でも、MONITORINGやATMOSPHEREもその用途で十分活用できます。例えばamazonプライムNetflix等で映画を観る際に雰囲気がありますし、MONITORINGはその通りです。これ一本で音楽から動画まで使えるというのは便利ですよね。

なお、POP設定でリスニング用途とする場合、もう少し低音が欲しいかなという個人的な感想を付け加えておきます。

 

高音   Plutus Beats ≧ 4U (質感の順)

中音   Plutus Beats ≧ 4U (質感の順)

低音   Plutus Beats ≧ 4U (質感の順)

ボーカル 4U ≧ Plutus Beats (質感の順)

※価格帯や発売時期が異なりますので参考として

 

 

4. TANCHJIM 4U の総評

TANCHJIM 4Uは4種の音質調整によりシーンに合わせて使う事ができる便利なイヤホンと云えます。結構はっきりと音の印象が変わるので、面白いと思います。肝心の音質傾向は全音域の出音のバランスが良く、やや低音に不足を感じますが、PO設定が音楽的にサウンドを楽しめますのでお勧めです。中華イヤホンというカテゴリの中では安価な価格帯であり、手ごろな価格で遊べるイヤホンとしてお勧めできます。

 

最後に、今回は中価格A10000の中華イヤホンの紹介となりました。今月(2024年6月1日)からHiFiGoで販売開始となり、10,000円を少し超える販売価格は国内amazonではクーポンによって10,000円を切る価格で購入できますのでおススメ。海外通販でもHiFiGoの発送は早く届くのも早い印象があります。これまでの中華イヤホンの中では手頃な実売価格でありながら、その音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっておりますので、中価格帯中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実なamazonでの取り扱いを待って。少しでも早く入手したい、新製品を少しでも早く(安く)手に入れたい方はHiFiGoでの購入も検討してみてくださいね。

 

4U

以下、付属ケーブル、付属標準傘イヤピ MDAC KA17
高音★★★★☆ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★
分離★★★★
お勧め度★★★★★ (4種の音質変化)  

※☆0.51.0 

 

Plutus Beats

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★☆
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

 

あとがき

今回はいつもの中華イヤホンの中価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、中華据え置き機器や複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

Celest Relentless レビュー

こんにちは。

今回はいつもの中華イヤホンレビュー編として、中価格A20000-U30000帯で登場した6BA+1DDの多ドラハイブリッドバモデルのCelest Relentlessについてレビューをまとめたいと思います。

 

 

国内amazonのHiFiGoで取扱があります。

https://amazon.co.jp/dp/B0D321TXJT/celest+relentless/

 

AliExpressでも取扱があります。

http://aliexpress.com/item/3256806766668199.html

 

HiFiGoのサイトはコチラ

Kinera Celest Relentless 1DD+6BA Hybrid In-Ear Monitorshifigo.com

 

 

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1. Celest Relentless について 

CelestはKineraのサブブランドとして、中華イヤホン界に新風を吹き込んでいる注目のブランドです。そのCelestは各製品を物語に見立てたコンセプトを持ち、最新の「Relentless」では、中国のファンタジー文学「山海景」、山海の古典を由来にデザインとチューニングのテーマとする製品の「商品性」に拘っているブランドと云えます。

そして、今回Celestの製品説明として以下の通り。

 

片側7個のドライバーを装備した初のフラッグシップレベルのハイブリッドIEMを企画しました。7個のドライバには6個のバランスドアーマチュアドライバと1個のダイナミックドライバを搭載し、深みのあるインパクトのある低音、クリアな中音域に優れた高音域の伸びを持つバランスの取れた音色を備えているのがCelest Relentlessです。Celest Relentlessはユーザーへリスニング体験の高みを感じてもらうためのモデルです。また、3Dプリントにより製造されたシェルは手描きのフェイスプレートを特徴とする優れたルックスに、前述の通りマルチドライバハイブリッドセットアップによる素晴らしいサウンドを詰め込みました。新しくて新鮮なサウンドをお試しください。

 

上記のCelestの製品コンセプトからはブランド初の6BA-1DD多ドラハイブリッドモデルへの自信を窺えます。肝心の発売時期は明日5月13日、約170ドルで発売予定とのこと。これは期待値が上がってしまいます。

 

 

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さて、Celest Relentlessのスペックですが先述の通り6BA+1DD多ドラハイブリッドモデルです。

中音域と低音域は8mm径ダイナミックドライバにCelestのカスタマイズ品を採用。中高音域には2基のCelestカスタム29689バランスドアーマチュアドライバを採用。高音域は4基のCelestカスタム10012バランスドアーマチュアドライバを採用しています。このドライバセットは全体的なサウンドバランスを整えた組合せであり、中音域のクリアで鮮明なボーカルと、高音域の並外れた楽器のディテールを備えた、速くて深みのある低音のレスポンスを実現しています。

また、ドライバ選択と組合せだけでなく、専任のアコースティックエンジニアチームにより、Celest Relentlessは豊かな音色のパワフルなサウンドを実現しています。Relentlessの低音域は豊かなレイヤーによるハーモニーと素早いリバウンドを備えたインパクトのある低音レスポンスを備えています。中音域は正確にレスポンスし楽器やボーカルに最適に再現しています。中高音域は鮮明でクリア、かつ高解像度を実現。そして、高音域は滑らかで繊細な表現力が魅力です。全ての音域で絶妙なバランスを実現し、豊かで温かみのある音色と濃密な雰囲気も備えたチューニングにより、純粋なハイレゾオーディオ体験を実感できる、とあります。実際に聴いてみた感想もその説明に偽りのない印象を受けますし全ての音域の出音にバランスの良さを感じます。

 

※Relentless のf特(メーカーHP抜粋)

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以前レビュー同様にメーカー発表のf特を引用します。

グラフからは低域20Hzに最大ピークがあり、高域2k過ぎの最大ピークから振り幅を小さく緩やかに右肩下がりのピークを13kまで維持しています。音域全体でみるとf特は凹傾向ではありますが、中音域の凹みの少ない高音域寄りのフラット傾向であることがわかります。

 

※PhoenixCall のf特(メーカーHP抜粋)

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参考に同社PhoenixCallのf特です。PhoenixCallは3種のドライバを搭載した多ドラハイブリッドドライバモデルです。1DDには7mm径ダイナミックドライバを採用。低音域を担います。2つのBAには中音域を担うカスタマイズBAを1基と中高音域を担うカスタマイズBAを1基採用。高音域は超高音域までの広いレンジをカバーする6mm径FPDを2基搭載。このFPDはマイクロプレーナードライバとなり、このFPDがCelest PhoenixCallの最大の特徴と云えます。

PhoenixCallではやや中音域に凹みがありますが、全域フラットのf特です。特に高音域は1kを過ぎてから40kまでほぼフラット。10kで僅かに落ち込みますが低音域がら高音域まで横一直線となっています。ここまでのf特は珍しいです。

 

※Plutus Beast のf特(メーカーHP抜粋)

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次に同社Plutus Beastのグラフです。2k過ぎの最大ピークを4kまで維持し、そこからやや下がったのちに8kと9kの間にピークがあり、10k付近からは右下がりになっています。音域全体でみるとf特は凹傾向ではありますが、中音域の凹みの少ない高音域寄りのフラット傾向であることがわかります。

Relentlessの高域は上下振れ幅は小さく一般的なf特のPlutus Beastは似た傾向。それらに対しちょっと異端な例のPhoenixCall。それでもRelentlessでは高音域をPhoenixCall同様に複数のBAがPlutus Beastの様に高域の落込みを抑えていることが窺えます。

 

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Celestは、中国のプレミアム3DプリントサービスプロバイダーであるHeyGearsと提携し、様々な耳の形を研究、高精度でシェルを設計しました。シェルの材質には肌に優しい高品質の樹脂素材を採用し構成しています。特徴的なフェイスプレートデザインは熟練したアーティストによる手描きのスケッチがエキサイティングな外観を造っています。「Relentless」のフェイスプレートは、Relentlessの羽根と東シナ海の波を描いた複雑で高精度の模様となっています。

 

最後に付属ケーブルです。プラグ交換可能な5N銀メッキ銅線の高品質ケーブルを採用し、3.5mmと4.4mmの交換用プラグが付属しています。Celestの付属ケーブルは高品質線材を採用し音質バランスを整えています。

 

※以前のレビューもご参考ください

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miineco106.hatenadiary.jp

 

Celest Relentlessの納期として今回HiFiGoで1か月以上前に先行オーダー。発送通知から1週間強で届きました。現在(2024/5/11)は国内amazonやAliExpress、HiFiGoサイト等で販売ページが準備されています。昨今、HiFiGoやAliExpressで購入した本国発送の場合でも以前の様な感染症の影響で遅延は少なく回復したと云えます。尤も、万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかるのが、海外通販のリスクです。

そんな訳で一般的に海外通販での購入は国内通販で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが偶に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットがありましたが、最近では円安でその恩恵も受け難く、国内では入手できない商品を早く手に入れる事がメリットと云えます。それらを天秤にかけた場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. Celest Relentless 実機レビュー 

それでは、実機レビューを以下、まとめていきます。

 

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パッケージングは青色を基調とし波をイメージする躍動感のあるもの。箱の表には商品名を印刷したスリーブタイプの化粧箱です。
箱の裏にはイヤホンスペック等が記載されています。

 

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スリーブを外すと青色の内箱の上蓋に銀色の商品名があり、内箱の上蓋を開けると黒地の台座にイヤホンとイヤホンケースが収納されています。

 

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イヤホンケースには付属品が収納されています。

 

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付属品は2種のシリコンイヤーピースS、M、Lが2セットとフォームタイプがLとMサイズ。ケーブル、交換用プラグ、イヤホンケース、クリーニングブラシ、ブックチャームです。中価格A20000-U30000帯として必要十分な付属品となります。

 

※イヤホンケース
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※クリーニングブラシ

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※ブックチャーム

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ブックチャームは中国神話の鳥と海の波をモチーフとしたもの。

 

次にイヤホン本体を見ていきます。

 

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Relentlessのシェルはオール樹脂製です。フェイスプレートは黒ベースに白で海の波の水泡をイメージした綺麗なもの。イヤホンの造形はシンプルですが、厚みがありながらもそれを感じさせないコンパクトなシェルとなっています。オール樹脂製のシェルは軽量なことも相まって装着感は良好です。

ビルドクオリティには問題を感じられず、中華イヤホンで心配されるような雑なところ感じさせません。低価格帯でよくあるシェルの合わせ面等のズレや隙間は無く中価格帯は流石に綺麗な仕上りです。

また、ステムノズル部には金属フィルタがあります。音質に影響があるタイプではなさそうですが、異物の混入等による故障を防いでくれます。

そして、シェル本体の形状と付属ケーブルからはシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、装着感はステムノズルの長さや太さに影響がありますので、イヤーピースのフィッティングは重要となります。

カラーバリエーションは黒のみです。

 

次にケーブルをみていきます。

 

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付属ケーブルは5N8芯銀メッキ銅線の編込み線のホワイトカラー被覆です。プレイヤー側コネクタはI字タイプのプラグ交換仕様。イヤホン側はフラット2ピン仕様。極性はKZと同じ上側がプラスです。この付属ケーブルは被膜に銀色ラメが含まれており綺麗なケーブルです。タッチノイズは殆ど感じませんし、肝心の耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。8芯のためやや堅さはありますが十分にしなやかなものとなり取り回しは悪くありません。

 

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Relentlessの付属ケーブルはプラグ交換仕様となっており、標準で3.5mmステレオミニプラグが装着されています。手持ちの再生環境に応じ4.4mmバランスプラグタイプに交換して使用できます。今回のレビューでは4.4mmバランスプラグタイプに交換しています。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、私はこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

 

最後に付属イヤーピースです。

 

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付属イヤーピースは3種。シリコンイヤーピースはCelestでお馴染みの音質の好みで使い分け可能な2種のタイプが付属しています。黒傘赤軸はバランスタイプ。黒傘黒軸は軸短め傘低めの開口部が大きいもの。こちらはボーカル等の中音域をくっきりとさせるタイプです。残り1種はフォームタイプです。こちらは耳への密閉度がシリコンタイプよりも高く、低音域が強まります。

音質的には好みにもよると思いますが、赤軸タイプのバランスが個人的にはしっくりきました。この赤軸イヤーピースを私は耳の奥に浅めに蓋をするように装着しフィットしました。

低価格帯等ではいつも付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じます。今回は付属の赤軸イヤピで上手くフィットした為、そのまま使用しました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感はもとより音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えない他社製へ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. Celest Relentless 音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今年4月から再生環境を更新しました。スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行うことは変わりませんが、USB-DACにはFiiO KA17を用います。これまではUSB-DACにShanling UP5を組み合わせていましたが、それを刷新します。スマホは変わらずSony Xperia 5 IIを用います。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。FiiO  KA17は同社のドングルタイプ最新USB-DACです。

KA17の音質傾向ですが、THXアンプを採用し中高音はくっきりはっきりと音像を描く解像感は高く、中低音は暖かみがある。これまでの同社のTHXアンプを搭載した機種とは異なる印象の個人的に好きな鳴り方です。

KiiO KA17のUSB-DACとして使用した音質が気になる方は以前の「FiiO KA17 レビュー」をご覧ください。

 

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以前使用していたUSB-DACとしてShanling UP5もご参考ください。

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より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

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Shanling UP5やUA5の対抗としてFiiO BTR7もご参考ください。

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USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

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それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属黒傘赤軸 Mサイズ、付属ケーブル4.4mmプラグです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「低音はしっかりと感じられ、高音域は華やかに明るく鳴らす。やや高音域の出音が強めの全音域でしっかりと鳴らす音」でした。音量はやや取りにくく普段よりもややボリュームを上げる必要があります。

箱だしでは高音域にやや鋭さがあり低音に緩さを感じたので先に鳴らし込み。鳴らし込み後は低音は落ち着き高音域も落ち着いた印象です。

 

音場

普通からやや広い。前後の奥行と左右の空間に広さを感じられ立体的な印象です。

 

高音域

明るく華やかに鳴ります。煌めきのある響きが良い鳴り方です。他の音域よりもやや強めの印象を受けますが、耳障りな騒々しさではなく適度な誇張感。それが煌びやかで響きの良さを感じさせてくれ好印象。超高音域までの伸びも感じられますが不快な高音域の刺さりや尖りを感じない整った音は存在感があり物足りなさはありません。悪く云えばやや誇張した高音域。音像の描写は鮮明で音の消え際も感じ易く、解像感は高くくっきりはっきりした音像を描写は確かです。一方でどちらかと云えばエッジの尖った縁取りをクッキリとした音と云うよりはシャープに綺麗に描く印象。繊細な表現力が秀逸で線はやや細く感じられますが、音の消えゆく様を掴みやすいため、美麗な音という印象です。

 

中音域

空間は広さを感じられ、立体感のある音場は好印象。その空間には高音域同様に明るく華やかに鳴り多ドラの音数の多さが空間で渋滞していないため、音が重ならずに整理されており分離感の良い印象です。低価格帯の複数ドライバを詰め込んだモデルでは音が重なり中心に集まる団子感や音がゴチャつく事が多いですが、Relentlessではそんな心配は無用です。寧ろ、分離の良さにより整理された中音域はシングルドライバの高級モデルの様に自然な印象です。特に華やかに鳴らす強さと小さな音を繊細に表現するという難しいことを両立する表現力に脱帽です。ボーカルはクリアで自然な位置から聴かせてくれ、僅かにドライ気味なものの息遣いや熱っぽさを感じられます。

 

低音域

量感は適度で必要十分。過度に強調していない弾力の感じられる適度な音。広がりは程々なため余韻はそこそこですが、雰囲気の良ある音は聴いていて物足りなさはありません。芯の強さのある音は中高音をマスクせずに適切な強さで響き他の音域を邪魔しません。音の強弱や音階の表現と描写は良好で解像感の高い音。ベースラインは追いやすく、前に出すぎる事はありませんので邪魔になりません。重低音の沈み込みは深さは不足はなく音の強さがありますので必要十分な音。

 

出音のバランス

一言で云えば明るく華やかな中高音寄りの弱ドンシャリ。出音はやや中高音が強めの印象ですが全音域の出音のバランスは良い。

 

高音の華やかさはやや強めの印象を受けますが、中高音域との間によくある落ち込みも無く響きの良い音は爽快に鳴らしてくれます。複数ドライバらしく音数が多く華やかな出音は過度な強調感ではなく、音を聴き分けられる事ができる分離の良さに加え解像感も高い。

中音は華やかで凹みを感じない。縦横の空間を立体的に感じられます。楽器の音はボーカルの周りで横と後ろに離れた位置にあります。中音域の音は統制され空間の見通しも良くクリアです。音の描写力は良好で分離の良い音は多ドラの音数の多い音を整った音で楽しめます。

ボーカルは自然な位置から聴きやすく、高音や低音の音に埋もれません。中音に重なり聴き難くなることはありません。声色は僅かにドライ気味ですがブレスを感じられる息遣いや熱のこもった歌声などリアルさがある印象です。

低音は適度な量感です芯の強さを感じます。広がりと余韻も楽しめますがレスポンスの良さもあり解像感も良好です。弾む低音は雰囲気も良く躍動感を感じられます。芯の強い音は解像感も高く、音楽を心地よく下支えしてくれます。雰囲気の良い曲でもタイトなキレの良い躍動感のある曲でもどちらでにも対応できる鳴り方はアップテンポな曲でもバラードでも相性の良さを発揮します。

重低音は沈み込みの深さは不足はありませんが、強さがありますので十分。明るく華やかに鳴る高音中音域に強さのある低音は音楽を楽しく聴く事ができます。

 

他機種との比較としてPhoenixCallは多ドラのメリットを活かした広いレンジと各音域の解像感を得ながらそのデメリットであるごちゃつきを抑えた整った音。中高音域寄りの弱ドンシャリは高音域は上までの伸びとあくまでも自然な強さで鳴らし、中低音域を厚めに鳴らす音造りはバランスの良い音です。Relentlessと同クラスモデルと云え音質傾向こそ似ていますが、高音域と中高音域の解像感と音楽性を両立した音はRelentlessの多ドラモデルの分離感に軍配が挙がります。現在はやや古いモデルとなったPhoenixCallは価格帯が下がってきており現在でも十分に通用する音は寧ろお得なのかもしれません。

次にPlutus Beastとの比較ではPlutus Beatsの方がドンシャリ感が強い印象を持ちます。それでも高音中音の華やかさ煌びやかさRelentlessの方が華やかさがありそれも分離の良さ解像感の高さがあります。低音はPlutus Beastの方が弾力がありますが、解像感はRelentlessの方が上手でありRelentlessのフラッグシップクラスというメーカーの説明には納得せざるを得ません。価格帯が異なる為、致し方が無いと云えます。それでも物足りなさの無い高音と低音に整った中音域のPlutus Beatsはその価格帯では十分魅力的と云えます。

 

まとめるとRelentlessは複数ドライバの弱点を抑えその優位性を活かした音作りにより何処かの音域だけを強調しておらず全音域の出音のバランスの良い適度なドンシャリは間違いなく高音質。安心感のある音質傾向はやや誇張された印象のある中高音も不自然さはなくあくまでも丁度良い出音。低音の躍動感とのバランスが良好でアップテンポな曲でもバラードでもバンドサウンドでも極端な相性の悪さを感じません。一方で解像感は高いですがモニターサウンドとは異なり音楽性の高い印象です。

なお、Plutus Beatsはリスニング用途としてのドンシャリの良さであり、解像感重視の音質傾向ではありませので何を重視するかによって評価が分かれてしまうかもしれません。

 

高音   Relentless ≧ PhoenixCall ≧ Plutus Beats (質感の順)

中音   Relentless ≧ PhoenixCall ≧ Plutus Beats (質感の順)

低音   PhoenixCall ≧ Relentless ≧ Plutus Beats (質感の順)

ボーカル Relentless ≧ PhoenixCall ≧ Plutus Beats (質感の順)

※価格帯や発売時期が異なりますので参考として

 

 

4. Celest Relentless の総評

Celest Relentlessは複数ドライバの優位性を活かし分離感と解像感の高い音楽性の高いサウンドが特徴と云えます。その音楽性の高いサウンド全音域の出音のバランスの良いドンシャリサウンドであり高音質と云えメーカーの自信の高さを裏付ける結果となりました。それでもRelentlessの高音質サウンドはレベルの高い音を中華イヤホンというカテゴリの中では安価な価格で実現しており、手ごろな価格で音楽性を重視したい方にはお勧めのモデルと云えます。

 

最後に、今回は中価格A20000-U30000帯の中華イヤホンの紹介となりました。明日(2024年5月13日)からHiFiGoで通常販売となりますが、20,000円台半ばが予想されます。国内amazonでも同時に取り扱い開始予定となっていますが本国発送が見込まれますので国内amazon倉庫に入庫後がおススメ。海外通販でもHiFiGoの発送は早く届くのも早い印象があります。これまでの中華イヤホンの中では手頃な実売価格でありながら、その音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっておりますので、中価格帯中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実なamazonでの取り扱いを待って。少しでも早く入手したい、新製品を少しでも早く(安く)手に入れたい方はHiFiGoでの購入も検討してみてくださいね。

 

Relentless

以下、付属ケーブル4.4プラグ、付属赤軸イヤピ MDAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0 

 

PhoenixCall

以下、付属ケーブル、付属白傘赤軸イヤピ SDAC KA17※1
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0 

※1 DAC変更して再評価

 

Plutus Beats

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★☆
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

 

あとがき

今回はいつもの中華イヤホンの中価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、中華据え置き機器や複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

Celest Plutus Beast レビュー

こんにちは。

今回はいつもの中華イヤホンレビュー編として、中価格A10000-U20000帯で発売された1BA+1SPD+1BCの3ドライバモデルのCelest Plutus Beastについてレビューをまとめたいと思います。

 

国内amazonのHiFiGoで取扱があります。

 

AliExpressでも取扱があります。

https://ja.aliexpress.com/item/1005006408658667.html?spm=a2g0o.home.0.0.14025c72tVvlCE&mp=1&gatewayAdapt=glo2jpn

 

HiFiGoのサイトはコチラ

Kinera Celest Plutus Beast 1 BC+1 BA+1 SPD™ In-Ear Monitorshifigo.com

 

 

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1. Celest Plutus Beast について 

CelestはKineraのサブブランドですが、中華イヤホン界に新風を吹き込んでいる注目のブランドです。そのCelestからA10K-U20K帯に新生が登場しました。それがPlutus Beastです。Plutus Beastは3つの異なるドライバを搭載したモデルですが、先日レビューした同社Pandamon 2.0同様にSPDを採用し、BAドライバに加え、BC(骨伝導)ドライバを搭載しています。これまでの中華イヤホンではBA(バランスドアーマチュア)とDD(ダイナミックドライバ)のハイブリッドドライバモデルが主流でしたが、近年はDDに代わり、PD(平面磁気ドライバ)との組合せが多く登場しています。今回のPlutus Beastではその組み合わせに加え、BC(骨伝導)ドライバを採用しトリプルハイブリッドドライバモデルとして登場しました。これは否応なしに注目してしまいます。

 

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さて、Celest Plutus Beastのスペックですが先述の通り近年の中華イヤホンのトレンドを取り入れた3種のドライバを搭載する多ドラハイブリッドモデルです。

 

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注目はPandamon 2.0同様に10mm x 10mmの四角形、Square Planar Driver(SPD)第二世代を採用しフルレンジを担っています。

 

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そして最も注目しているのはBone Conduction Driver(BCD)です。10mm径ドライバは低音域を担っています。骨伝導ドライバと云えば通常のイヤホンでは空気振動を利用したものに対し、直に振動を伝える事で音を形成するちょっとにわかには信じられない様な方式です。巷には耳を塞がないイヤホンとしてランニングのお供にという宣伝で有名各メーカーから発売されていますが、個人的には初めて触れるので楽しみです。

高音域はBAドライバが担うことで全域をバランス良く鳴らす事を狙っており、実際に聴いてみた感想もその全ての音域のバランスの良さが光ります。

 

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以前レビュー同様にメーカー発表のf特を引用します。

グラフからは2k過ぎの最大ピークを4kまで維持し、そこからやや下がったのちに8kと9kの間にピークがあり、10k付近からは右下がりになっています。音域全体でみるとf特は凹傾向ではありますが、中音域の凹みの少ない高音域寄りのフラット傾向であることがわかります。

 

※PhoenixCall のf特(メーカーHP抜粋)

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参考に同社PhoenixCallのf特です。PhoenixCallもPlutus Beast同様に3種のドライバを搭載した多ドラハイブリッドドライバモデルです。1DDには7mm径ダイナミックドライバを採用。低音域を担います。2つのBAには中音域を担うカスタマイズBAを1基と中高音域を担うカスタマイズBAを1基採用。高音域は超高音域までの広いレンジをカバーする6mm径FPDを2基搭載。このFPDはマイクロプレーナードライバとなり、このFPDがCelest PhoenixCallの最大の特徴と云えます。

PhoenixCallではやや中音域に凹みがありますが、全域フラットのf特です。特に高音域は1kを過ぎてから40kまでほぼフラット。10kで僅かに落ち込みますが低音域がら高音域まで横一直線となっています。ここまでのf特は珍しいです。

 

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次にPandamon 2.0のグラフです。9k手前のピークと2kと3kの間に最大ピークがあります。10kを超えてからは右下がりになっています。音域全体でみるとf特は凹傾向ではありますが、中音域の凹みの少ない高音域寄りのフラット傾向です。

一般的なf特のPlutus Beastに対し、ちょっと極端な例のPhoenixCallと前回レビューしたPandamon 2.0との比較ではPandamon 2.0の傾向に近いと云えますが、それでもPlutus Beastでは重低音域の落ち込みはなく高音域10k以上の落ち込みも抑えており、よりフラット傾向を窺えます。

 

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イヤホン本体にはステムノズル一体型の樹脂製シェルが採用されています。初代ではその名を冠するキャラクターがSUSフェイスプレートにデザインされていましたが、Pandamon 2.0では落ち着いたデザインとなりました。造形は初代同様に半球体と特徴的ものを踏襲しています。

付属ケーブルは5N銀メッキ銅線を線材に使用しており、高品質ケーブルは音質バランスを整えています。

 

※以前のレビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

Celest Plutus Beastの納期として今回HiFiGoでオーダー、1週間強で届きました。現在(2024/4/13)は国内amazonでも取扱があります。昨今、HiFiGoやAliExpressで購入した本国発送の場合でも以前の様な感染症の影響で遅延は少なく回復したと云えます。尤も、万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかるのが、海外通販のリスクです。

そんな訳で一般的に海外通販での購入は国内通販で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが偶に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットがありましたが、最近では円安でその恩恵も受け難く、国内では入手できない商品を早く手に入れる事がメリットと云えます。それらを天秤にかけた場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. Celest Plutus Beast 実機レビュー 

それでは、実機レビューを以下、まとめていきます。


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パッケージングは黒色を基調とし橙色のうねりのある模様が炎をイメージする躍動感のあるもの。箱の表には商品名を印刷したスリーブタイプの化粧箱です。
箱の裏にはイヤホンスペック等が記載されています。

 

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スリーブを外すと黒色の内箱の上蓋に金色の商品名があり、内箱の上蓋を開けると黒地の台座にイヤホンとイヤホンケースが収納されています。

 

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イヤホンケースには付属品が収納されています。

 

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付属品は2種のシリコンイヤーピースS、M、Lが2セット。ケーブル、ケーブルバンド、イヤホンケース、クリーニングブラシ、ブックチャームです。中価格A10000-U20000帯として必要十分な付属品となります。

 

※イヤホンケース
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※クリーニングブラシ

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※ブックチャーム

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次にイヤホン本体を見ていきます。

 

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Plutus Beastのシェルはオール樹脂製です。フェイスプレートはメタリックブルーとゴールドをベースに銀色ラメを配置した綺麗なもの。イヤホンの造形はシンプルですが、厚みがありながらもそれを感じさせないコンパクトなシェルとなっています。オール樹脂製のシェルは軽量なことも相まって装着感は良好です。

ビルドクオリティには問題を感じられず、中華イヤホンで心配されるような雑なところ感じさせません。低価格帯でよくあるシェルの合わせ面等のズレや隙間は無く綺麗に仕上がっています。

また、ステムノズル部には金属フィルタがあります。音質に影響があるタイプではなさそうですが、異物の混入等による故障を防いでくれます。

そして、シェル本体の形状と付属ケーブルからはシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、装着感はステムノズルの長さや太さに影響がありますので、イヤーピースのフィッティングは重要となります。

カラーバリエーションはフェイスプレートのカラー違いの青と金と青金の3種。今回は青金を選択しています。

 

次にケーブルをみていきます。

 

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付属ケーブルは5N4芯銀メッキ銅線の編込み線のホワイトカラー被覆です。プレイヤー側コネクタはI字タイプ。イヤホン側はフラット2ピン仕様。極性はKZと同じ上側がプラスです。この付属ケーブルは被膜に銀色ラメが含まれており綺麗なケーブルです。タッチノイズは殆ど感じませんし、肝心の耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。全体的に柔らかくしなやかなものとなり取り回しは悪くありません。購入時に3.5mmステレオミニプラグと4.4mmバランスプラグタイプを選択できます。今回は4.4mmバランスプラグタイプを選択しています。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、私はこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

 

最後に付属イヤーピースです。

 

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付属イヤーピースはCelestでお馴染みの音質の好みで使い分け可能な2種のタイプが付属しています。黒傘赤軸はバランスタイプ。黒傘黒軸は軸短め傘低めの開口部が大きいもの。こちらはボーカル等の中音域をくっきりとさせるタイプです。

音質的には好みにもよると思いますが、赤軸タイプのバランスが個人的にはしっくりきました。この赤軸イヤーピースを私は耳の奥に栓をするように装着しフィットしました。

低価格帯ではいつも付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じます。今回は付属の赤軸イヤピで上手くフィットした為、そのまま使用しました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感はもとより音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えない他社製へ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. Celest Plutus Beast 音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今年4月から再生環境を更新しました。スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行うことは変わりませんが、USB-DACにはFiiO KA17を用います。これまではUSB-DACにShanling UP5を組み合わせていましたが、それを刷新します。スマホは変わらずSony Xperia 5 IIを用います。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。FiiO  KA17は同社のドングルタイプ最新USB-DACです。

KA17の音質傾向ですが、THXアンプを採用し中高音はくっきりはっきりと音像を描く解像感は高く、中低音は暖かみがある。これまでの同社のTHXアンプを搭載した機種とは異なる印象の個人的に好きな鳴り方です。

KiiO KA17のUSB-DACとして使用した音質が気になる方は以前の「FiiO KA17 レビュー」をご覧ください。

 

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以前使用していたUSB-DACとしてShanling UP5もご参考ください。

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より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

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Shanling UP5やUA5の対抗としてFiiO BTR7もご参考ください。

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USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

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それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属黒傘赤軸 Mサイズ、付属ケーブルです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「低音はしっかりと感じられ、高音域は華やかで明るく鳴らす。全音域で出音がしっかりとした音」でした。音量はやや取りにくく普段よりもややボリュームを上げる必要があります。

箱だしでは高音域にやや荒さと膨らむ低音は緩さを感じたので先に鳴らし込み。鳴らし込み後は低音は落ち着き高音域も角の取れた音に落ち着きました。

 

音場

普通からやや広い。前後の奥行と左右の空間に立体感は感じ広さも感じます。

 

高音域

華やかに明るく鳴りますが、煌めきもあり響きが良い鳴り方です。必要以上にシャンシャン、キンキンと鳴ることはありませんが、十分な煌びやかさは響きもあり心地良い。超高音域までの伸びも感じられますが、不快な高音域の刺さりや尖りを感じない整った音は存在感があります。悪く云えばやや誇張した音。音像の描写は僅かに丸めですが解像感は悪くありません。くっきりはっきりエッジの尖った音と云うよりはシャープに綺麗に描く印象。繊細な表現力もあり線はやや細めですが、十分な印象。どちらかと云えば音の消えゆく様をイメージしやすく爽やかな音。

 

中音域

空間は広さを感じられ、立体感のある音場。その空間に高音域同様に華やかにはっきりと鳴る音は多ドラの音数の多い空間を活かしています。そのため複数ドライバでよくある音が重なり中心に集まる団子感や音がゴチャつく印象は少なく、整理された分離の良さがあり整った中音域は好印象です。華やかに鳴りながらも音の大小に加え音像を思い描きやすい繊細な表現をしてくれます。ボーカルはクリアでやや近い位置から聴かせてくれ、ややドライ気味なものの息遣いを感じられます。

 

低音域

量感は十分にあり弾力のある音。余韻を楽しむような広がりは程々ですが、雰囲気良く躍動感のある音は聴いていて心躍ります。適度に強さのある音は中高音をマスクせずに適切な強さで響きます。音の強弱や音階を弾むように描写しながらベースラインは追いやすく、前に出すぎる事はありません。重低音は沈み込みは深さはそこそこ。音の強さはありますので十分な音。

 

出音のバランス

一言で云えば華やかで明るい中高音寄りの弱ドンシャリ。出音は中高音の主張がしっかりとした弾力のある低音は万人受けするバランスです。

 

高音の華やかさはやや誇張された印象を受けますが、弾力のある低音がそれを上手く和らげて心地良さを引き立ててくれます。バランスの良い適度なドンシャリは「こういうので良いんだよ」と頷く音質傾向。誇張された印象のある中高音は不自然さはなく丁度良い出音が音楽を聴いていて楽しい気分にさせてくれます。高音は響きが良く華やかさを感じられますので解像感よりも音楽性の高い印象。

中音は華やかで凹みを感じない。縦横の空間を立体的に感じられます。楽器の音はボーカルの周りやや後ろに離れた位置に感じます。中音域の音は統制されており、空間の見通しも良くクリアです。音の描写力は良好で分離の良い音は多ドラの音数の多さごちゃつかずに楽しめます。

ボーカルはやや近めの位置から聴きやすく、高音や低音の音に埋もれません。中音に重なり、かき消されることはありません。声色はややドライ気味でクリアに聴こえます。ブレスを感じられる息遣いはリアルさもある印象です。

低音は適度な量感ですが弾力のある音は、余韻も楽しめます。響きの良い広がる低音ではありませんが、雰囲気の良さを感じられ躍動感があります。適度に強く弾む音は、芯がある音ではありませんが、音楽を下支えするには丁度良い。全体的に雰囲気重視の音はタイトなキレの良い鳴り方ではありません。その分アップテンポな曲には相性の良さを発揮しますし、バラードでも相性は悪くありません。

重低音は沈み込みの深さはそれほどありませんが、強さがありますので十分な音。明るく華やかに鳴る高音中音域に弾力のある弾む低音は強さがあり音楽を楽しく聴く事ができます。

 

Pandamon 2.0との比較ではPandamon 2.0のもう少し足りなかったところを適切に補ってくれています。Plutus Beatsの方がドンシャリ感が強い印象を持ちますが、中高音の華やかさは嫌な感じではなく寧ろこのくらい欲しいと感じる音。Pandamon 2.0は自然な音ですが、それが大人しいと感じてしまう場合があり、物足りなさを埋めてくれるのはやはりPlutus Beatsの方です。低音もPandamon 2.0の方が締まった音がしますが、悪く云えば地味な印象です。弾力のある低音が苦手な方にはPandamon 2.0の方が好印象だと思いますが、音楽聴く楽しさはPlutus Beatsが一枚上手です。

次にPhoenixCallは多ドラのメリットを活かした広いレンジと各音域の解像感を得ながらそのデメリットであるごちゃつきを抑えた整った音。中高音域寄りの弱ドンシャリは高音域は上までの伸びとあくまでも自然な強さで鳴らし、中低音域を厚めに鳴らす音造りはバランスの良い音です。Plutus Beatsよりも上位モデルであるそれは音質傾向こそ似ていますが、高音域と中高音域の解像感と音楽性を両立した音はPhoenixCallに軍配が挙がります。価格帯が違うので参考までにとしても上位モデルのそれを感じさせるPlutus Beatsのレベルの高さには好印象を持ちます。

 

まとめるとPlutus BeatsはSPDのフルレンジにBCドライバによる低音域が支え、BAドライバにより高音域を補い整えたPandamon 2.0の上位クラスとして音の進化を感じられる高音質モデルと云えます。進化した第二世代SPDの性能の高さもあると思いますが、BCドライバにより躍動感のある低音域と物足りなかった高音域をBAドライバを採用し音質をブラッシュアップしました。その音質傾向は中高音域寄りの弱ドンシャリであり、音楽性を重視した明るく華やかさのある音は弾む低音域が特徴的でバランスが良いレベルの高い音と云えます。

なお、Plutus Beatsはリスニング用途としてのドンシャリの良さであり、解像感重視の音質傾向ではありませので何を重視するかによって評価が分かれてしまうかもしれません。

 

高音   PhoenixCall ≧ Plutus Beats ≧ Pandamon 2.0 (質感の順)

中音   PhoenixCall ≧ Plutus Beats ≧ Pandamon 2.0 (質感の順)

低音   PhoenixCall ≧ Plutus Beats ≧ Pandamon 2.0 (質感の順)

ボーカル PhoenixCall ≧ Plutus Beats ≧ Pandamon 2.0 (質感の順)

※それぞれの価格帯が異なりますので参考として

 

 

4. Celest Plutus Beast の総評

Celest Plutus BeatsはBCドライバによる弾力のある低音域が特徴となりますが、音楽性の高いサウンドはバランスの良いドンシャリサウンドであり高音質と云えます。進化した第二世代SPDのフルレンジを高音域をBAドライバに。低音域をBCドライバにより補った高音質サウンドはレベルの高い音を安価な価格で実現しています。中高音域寄りの弱ドンシャリは音楽性の高い音質であり、同価格帯の複数ドライバモデルに遜色の無い高音質を実現しています。手ごろな価格でとにかく音楽性を重視したい方にはお勧めのモデルと云えます。

 

最後に、今回は中価格A10000-U20000帯の中華イヤホンの紹介となりました。現在(2024年4月13日)はHiFiGoで13,000円台で販売し、国内amazonでも13,000円台となっていますので国内amazonがおススメ。海外通販でもHiFiGoの発送は早く届くのも早い印象があります。これまでの中華イヤホンの中では手頃な実売価格でありながら、その音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっておりますので、中価格帯中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実なamazonでの取り扱いを待って。少しでも早く入手したい、新製品を少しでも早く(安く)手に入れたい方はHiFiGoでの購入も検討してみてくださいね。

 

Plutus Beats

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★☆
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

Pandamon 2.0

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

PhoenixCall

以下、付属ケーブル、付属白傘赤軸イヤピ SDAC KA17※1
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0 

※1 DAC変更して再評価

 

 

あとがき

今回はいつもの中華イヤホンの中価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、中華据え置き機器や複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

Celest Pandamon 2.0 レビュー

こんにちは。

今回はいつもの中華イヤホンレビュー編として、中価格A5000-U10000帯で発売された1PD、平面駆動モデルのCelest Pandamon 2.0についてレビューをまとめたいと思います。

 

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国内amazonのHiFiGoで取扱があります。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0CZ91T1P2/celest+pandamon+2.0/?th=1

 

AliExpressでも取扱があります。

https://ja.aliexpress.com/item/1005006811792383.html?gatewayAdapt=glo2jpn

 

HiFiGoのサイトはコチラ

Kinera Celest Pandamon 2.0 10mm Square Planar Driver In-Ear Monitorshifigo.com

 

 

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1. Celest Pandamon 2.0について 

CelestはKineraのサブブランドとして、これまでに1BA+1SPD(Square Planar Driver)ハイブリッドモデルのGumiho(九尾)や1SPDモデルのPandamon等を発売し、U10Kの価格帯に新たな風を吹き込んでいます。そのCelestから今回Pandamon 2.0(Spec II)が登場しました。初代PandamonのSPDから進化した改良型SPDに注目しています。

 

さて、Celest Pandamon 2.0のスペックですが近年の中華イヤホンのトレンドの一つ。平面磁気駆動ドライバを片側一基搭載したシングルドライバ構成のモデルです。

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先述の通り、PandamonのドライバはKZ PR1シリーズ等の平面磁気駆動モデルで採用された直径14mm前後の円形ドライバとは異なり、10mm x 10mmの四角形のドライバを採用しています。PDの円形と四角形の優劣は分りませんが、SPDの方が安価にできるのだろうと推察します。

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以前レビューしたKZ PR1同様にメーカー発表のf特を引用します。グラフからは9k手前のピークと2kと3kの間に最大ピークがあります。10kを超えてからは右下がりになっています。音域全体でみるとf特は凹傾向ではありますが、中音域の凹みの少ない高音域寄りのフラット傾向であることがわかります。

 

※Pandamonのf特(メーカーHP抜粋)

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初代ではやや高音域寄りにピークがあり、2kと3kの間に最大ピークがあります。そこからは高音域に掛けてやや右下がりに振れ幅も大きめに上下しています。音域全体でみるとf特は凹傾向ではありますが、中音域の凹みの少ない高音域寄りのフラット傾向であることがわかります。

初代とPandamon 2.0の違いとしてはPandamon 2.0は9kのピークがあり、初代は10kを超えたところにピークがある違いです。実際に聴いてみるとPandamon 2.0の方が中高音域が綺麗に響いている印象です。初代の方が高音域の力強さを感じる一方で粗さも感じられます。

イヤホン本体にはステムノズル一体型の樹脂製シェルが採用されています。初代ではその名を冠するキャラクターがSUSフェイスプレートにデザインされていましたが、Pandamon 2.0では落ち着いたデザインとなりました。造形は初代同様に半球体と特徴的ものを踏襲しています。

付属ケーブルは初代よりグレードアップし5N銅線の銀メッキ線材を使用しています。

 

※以前のレビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

Celest Pandamon 2.0の納期として今回HiFiGoでオーダー、1週間強で届きました。現在(2024/4/9)は国内amazonでも取扱が始まりました。昨今、HiFiGoやAliExpressで購入した本国発送の場合でも以前の様な感染症の影響で遅延は少なく回復したと云えます。尤も、万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかるのが、海外通販のリスクです。

そんな訳で一般的に海外通販での購入は国内通販で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが偶に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットがありましたが、最近では円安でその恩恵も受け難く、国内では入手できない商品を早く手に入れる事がメリットと云えます。それらを天秤にかけた場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. Celest Pandamon 2.0実機レビュー 

それでは、実機レビューを以下、まとめていきます。


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パッケージングは紺色を基調としたもの。箱の表には商品名を印刷したスリーブタイプの化粧箱です。
箱の裏にはイヤホンスペック等が記載されています。

 

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スリーブを外すと黒色の内箱の上蓋に金色の商品名があり、内箱の上蓋を開けると黒地の台座にイヤホンとイヤホンケースが収納されています。

 

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イヤホンケースには付属品が収納されています。

 

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付属品は2種のシリコンイヤーピースS、M、Lが2セット。ケーブル、ケーブルバンド、イヤホンケースです。中価格A5000-U10000帯として必要十分な付属品となります。

 

※イヤホンケース
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次にイヤホン本体を見ていきます。

 

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初代Pandamonと同様にシェルは半球体です。初代と異なりフェイスプレートは樹脂にオーラをモチーフデザインとした綺麗なもの。初代のキャラをデザインされたタイプと異なり一般ウケは良いもの。イヤホンの造形は半球体。オール樹脂製で厚みはそれ程ありません。ビルドクオリティには問題を感じられず、中華イヤホンで心配されるような雑なところ感じさせません。低価格帯でよくあるシェルの合わせ面等のズレや隙間は無く綺麗に仕上がっています。

カラーバリエーションは黒色と青色。今回は青色を選択しています。

 

次にケーブルをみていきます。

 

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付属ケーブルは初代よりグレードアップ。一芯に0.06mm線材を49本を束ねた4芯5N銅線に銀メッキ処理を施した線材を編込み線はホワイトカラーの被覆です。プレイヤー側コネクタはI字タイプ。イヤホン側はフラット2ピン仕様。極性はKZと同じ上側がプラスです。この付属ケーブルは被膜に銀色ラメが含まれており綺麗なケーブルです。タッチノイズは殆ど感じませんし、肝心の耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。全体的に柔らかくしなやかなものとなり取り回しは悪くありません。購入時に3.5mmステレオミニプラグと4.4mmバランスプラグタイプを選択できます。今回は4.4mmバランスプラグタイプを選択しています。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、私はこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

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Pandamon 2.0は小ぶりの半球体シェルが特徴的です。以前レビューしたKZ PR1とは趣が異なるシェルの造形です。そのため、一般的なサイズ感のPR1が大きく見えてしまいます。初代同様にPandamon 2.0のシェルは厚みが少なくコンパクト。PR1は一般的なイヤホンと比べるとシェルの厚みがあるため、Pandamon 2.0のコンパクトさが引き立ちます。また、そのコンパクトさからもPandamonは軽量となり、装着感も良いです。

ステムノズルの長さや太さと角度はPandamon 2.0は太くやや短め。角度はやや起きています。

また、ステムノズル部には初代同様に金属フィルタはオレンジの輪切り状というか車のスポークホイールといった感じの特徴的なもの。音質に影響があるタイプではなさそうですが、異物の混入等による故障を防いでくれます。

そして、シェル本体の形状と付属ケーブルからはシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、装着感はステムノズルの長さや太さに影響がありますので、イヤーピースのフィッティングは重要となります。

 

最後に付属イヤーピースです。

 

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付属イヤーピースは初代同様に音質の好みで使い分け可能な2種のタイプが付属しています。黒傘赤軸はバランスタイプ。黒傘黒軸は軸短め傘低めの開口部が大きいもの。こちらはボーカル等の中音域をしっかりとさせるタイプです。

音質的には好みにもよると思いますが、赤軸タイプのバランスが個人的にはしっくりきました。この赤軸イヤーピースを私は耳の奥に栓をするように装着しフィットしました。

低価格帯ではいつも付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じます。今回は付属のイヤピで上手くフィットした為、そのまま使用しました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感はもとより音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えない他社製へ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. Celest Pandamon 2.0音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今回から再生環境を更新しました。スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行うことは変わりませんが、USB-DACにはFiiO KA17を用います。前回まではUSB-DACにShanling UP5を組み合わせていましたが、それを刷新します。スマホは変わらずSony Xperia 5 IIを用います。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。FiiO  KA17は同社のドングルタイプ最新USB-DACです。

KA17の音質傾向ですが、THXアンプを採用し中高音はくっきりはっきりと音像を描く解像感は高く、中低音は暖かみがある。これまでの同社のTHXアンプを搭載した機種とは異なる印象の個人的に好きな鳴り方です。

KiiO KA17のUSB-DACとして使用した音質が気になる方は以前の「FiiO KA17 レビュー」をご覧ください。

 

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以前使用していたUSB-DACとしてShanling UP5もご参考ください。

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より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

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Shanling UP5やUA5の対抗としてFiiO BTR7もご参考ください。

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USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

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それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属赤軸 Mサイズ、付属ケーブルです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「低音は適度に鳴り、高音域は華やかで明るく鳴らす。平面駆動らしい高音と中音域に解像感を感じられる音」でした。音量がやや取りにくく普段よりもややボリュームを上げる必要があります。

箱だしでは高音域にやや荒さと膨らむ低音は緩さを感じたので先に鳴らし込み。鳴らし込み後は低音は締まった音になり高音域も荒さが落ち着きました。

 

音場

普通の広さ。前後の奥行と左右の空間に立体感は感じますが広さはそれ程感じません。

 

高音域

華やかに明るく鳴りますが、煌めきはやや抑えた鳴り方です。必要以上にシャンシャン、キンキンと鳴ることはなく、適度な煌びやかさは響きも抑えめ。一方でキレが良い立ち上がりの良い音。超高音域までの伸びはそれ程感じませんが、その分不快な高音域の刺さりや尖りを感じない整った音は十分な存在感があります。悪く云えばやや大人しい音。音像の描写はやや甘めものの解像感は悪くありませんが切れ味の高いエッジの際立つ音と云うよりはシャープという印象。繊細に表現しますが線の細さとの表裏一体。好意的にとらえればドライバ一基のモデルとして十分。しっかりと鳴る高音域は刺さりや尖りはないため、不愉快に感じない上手く整えた高音域です。SPDの繊細で立ち上がりの良い音を活かした音という印象です。

 

中音域

空間はそれ程広さを感じられませんが、狭くはない普通の音場。その空間に高音域の様な線の細さはなく華やかに鳴る音は多ドラの様な音数の多い空間を再現しています。そして複数ドライバでよくある音が重なり中心に集まる団子感や音がゴチャつく印象は少なく、整理された分離の良さがあります。高音よりも線の太さのある音は音の大小に加え音像を思い描きやすく繊細に表現をしてくれます。ボーカルはクリアで近い位置から聴かせてくれ、ややドライ気味なものの息遣いを感じられます。

 

低音域

量感は適度に抑えられ、余韻を楽しむような広がりはありませんが、タイトな面白みのない音ではありません。適度に強さと芯を感じられる締まった音は全体的に中高音をマスクしない適度な低音です。音の強弱や音階を淡々と描写しながらもベースラインは追いやすく、それは前に出すぎる事はありませんので、音を掴みやすい。重低音は沈み込みはそれほど深さを感じませんが、芯の強さを感じる音。

 

出音のバランス

一言で云えば華やかで明るい中高音寄りの弱ドンシャリ。出音はやや中高音の主張があり低音は適度に強さがあるので万人受けするバランスです。

 

高音の華やかさは嫌味がなく、低音もしっかりと鳴るバランスからはバランスの良いドンシャリのお手本の様な音質傾向。中高音はやや誇張された印象を受けますが、それほど不自然ではなく寧ろ丁度良く音を強調しているため音楽を聴いていて楽しい気分にさせてくれます。一方で高音は線の細さが大人しい音に聞こえてしまうかもしれませんが、中高音域を華やかに強調することで解像感よりも音楽性を優先した印象。高音域の小さな音も繊細に描写してくれますが線が細く輪郭はやや甘め。超高音までの伸びももう少しといったところ。強めの音でも尖りはなく、小さな音はかき消されずに耳に届きます。解像感よりも音楽性を重視した音です。

中音は華やかさがあります。凹みを感じ難く縦横の空間を感じられますが、それ程広さを感じません。楽器の音はボーカルの周りやや後ろに離れた位置に感じ立体感はありますが、曲によってやや狭く感じられる事があります。中音域の音は統制されており、空間の見通しも良くクリアです。音の描写力は悪くなく分離の良い音を感じられます。

ボーカルは近めの位置から聴きやすく、高音や低音の音に埋もれません。中音に重なり、かき消されることはありませんが、声色はややドライ気味でクリアに聴こえます。

低音は量感は適度に抑えられ、余韻を楽しむような広がりはあまり感じません。強さのある音は、芯がありダイナミックさもあります。全体的に締りの良い音はキレの良い鳴り方です。万能な低音域はアップテンポな曲にもバラードでも相性は悪くはありませんが、しっとりとした雰囲気は今一つ。

重低音は沈み込みはそれほど深くありませんが、芯のある強さがあります。明るく華やかに鳴る高音中音域に強く芯のある低音は音楽を聴く楽しさを感じられ、中高音寄りの弱ドンシャリの出音は低音が出しゃばることなくバランスの良い鳴り方です。

 

初代Pandamonとの比較では初代の方がドンシャリ感が強い印象。高音はマイルドになりましたがその分中高音には華やかさがあります。低音も初代の方が量感がありPandamon 2.0の方が締まった印象です。低音を強くしたい場合は付属の黒傘赤軸イヤピの方が印象が良いと思います。

次にKZ PR1シリーズとの比較ではHiFi EDITIONの方に寄っている印象。Balanced EDITIONはドンシャリが強く感じられる為、Pandamon 2.0の音はHiFi EDITION寄りと云えます。しかし、HiFi EDITIONは中高音域の解像感を重視した事による逆三角の音質傾向が極端であり、強いて言えばそれに寄っているだけで似てはいません。線が細いのに音数で殴る中高音域は私は苦手でした。Pandamon 2.0はその初代がBalanced EDITIONに近しい音質傾向であったのに対し、高音域の華やかさをやや抑え、低音域も初代よりも抑えた上のクラスでよくあるサウンドはバランスが良いと云えます。

一方、Pandamon 2.0も完ぺきとは云えず、初代と同様にネガティブな面もあります。高音域では繊細な音という特徴に対しやや線が細くなる部分と、上までの伸びはそこまで感じません。それでもSPD第二世代のバージョンアップした音は初代よりも繊細で音楽的なバランスを重視した印象です。

 

まとめるとPandamon 2.0は進化した第二世代SPDを採用し音質をブラッシュアップしました。初代同様に平面磁気駆動モデルのエントリー機として安価に平面磁気駆動ドライバを試してみたい方にお勧めできます。その音質傾向はやや高音域寄りの弱ドンシャリであり、中高音域の華やかさのある音は低音域とバランスが良く、レベルの高い音と云えます。

なお、PR1 Balanced Editionはリスニング用途としてのドンシャリの良さがあり、Pandamon 2.0はそれよりも大人の音質傾向ですので評価が分かれてしまうかもしれません。

 

高音   Pandamon 2.0 ≧ Pandamon ≧ PR1 Balanced (質感の順)

中音   Pandamon 2.0 ≧ Pandamon ≧ PR1 Balanced (質感の順)

低音   PR1 Balanced ≧ Pandamon 2.0 ≧ Pandamon (質感の順)

ボーカル Pandamon ≧ Pandamon 2.0 ≧ PR1 Balanced (質感の順)

 

 

4. Celest Pandamon 2.0の総評

Celest Pandamon 2.0は初代の奇抜なデザインから一線を画す落ち着いたデザインは手に取りやすく、進化した第二世代SPDにより高音質を安価な価格で実現しています。中高音域寄りの弱ドンシャリは中高音域の華やかさと低音のバランス良いの音は、レベルの高い音質であり、同価格帯の複数ドライバモデルを凌ぐ高音質を実現しています。初代のデザインで躊躇した方にも進化したSPDの音を試してもらいたいお勧めのモデルと云えます。

 

最後に、今回は今年春に発売した中価格A5000-U10000帯の中華イヤホンの紹介となりました。現在(2024年4月9日)はHiFiGoで8,000円後半で販売し、国内amazonでは9千円台となっています。海外通販でもHiFiGoの発送は早く届くのも早い印象があります。これまでの中華イヤホンの中では手頃な実売価格でありながら、その音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっておりますので、中価格帯中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実なamazonでの取り扱いを待って。少しでも早く入手したい、新製品を少しでも早く(安く)手に入れたい方はHiFiGoでの購入も検討してみてくださいね。

 

Pandamon 2.0

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC KA17
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

Pandamon

以下、付属ケーブル、付属赤軸イヤピ M使用、DAC UP5
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★☆
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

PR1 Balanced Edition

以下、付属ケーブル、KZ付属白イヤピ M使用、DAC UP5
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

 

あとがき

今回はいつもの中華イヤホンの中価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、中華据え置き機器や複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

FiiO KA17 レビュー

こんにちは。

今回は中華イヤホンレビュー編をお休みし、今年2月に国内で発売されたポータブルUSB-DACアンプのFiiO KA17についてまとめたいと思います。

FiiO KA17は国内amazonにて国内代理店によるマーケットプレイス扱いやイヤホン&ヘッドホン専門店のeイヤホン店頭及び同社WEB本店、有名家電量販店等で発売されています。

 

 

www.e-earphone.jp

 

製品情報詳細はコチラ

 

www.fiio.jp

 

 

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1. FiiO KA17とは 

1.1. FiiOとは

FiiO Electronicsは中国のポータブルオーディオ機器メーカーです。同社は2007年に設立された比較的新しい企業です。設立当初から他社を寄せ付けないコストパフォーマンスの高い製品がポータブルヘッドホンアンプのマーケットを席巻し、昨今有名ブランドとしての地位を確立しています。近年は市場のシェアを拡大し企業としての成長を遂げていくと共に、現在ではガジェット寄りのポータブルオーディオ機器に注力し発売しています。

 

※以前のFiiO BTR7レビューもご参考ください

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1.2. FiiO KA17って何?

FiiO KA17は簡単に説明するとスマホで音楽を聴く際にイヤホンをスマホ直挿しで聴くよりも高音質で聴く事ができるUSB-DACアンプ機器です。

以前レビューした同社BTR7がBluetoothレシーバー機能とUSB-DACアンプ機能を持つ複合機器であったのに対し、KA17ではBluetoothレシーバー機能が無くUSB-DACアンプ機能のみの単能機となります。

具体的にはイヤホンをスマホに有線接続で使う場合を例に説明すると普段スマホApple Music等の音楽を聴く際にスマホに付属している有線イヤホン等を使われていると思います。一般的なスマホと有線イヤホンで音楽を聴く際の接続方法はイヤホンのステレオミニプラグをスマホのイヤフォンジャックに直挿し接続します。これをスマホのUSB C端子にFiiO KA17を付属のUSB C to Cケーブルで接続し、KA17のイヤフォンジャックにイヤホンのステレオミニプラグを接続して音楽を聴くという使い方です。

 

  • 通常の直挿し

  スマホ → イヤホン

から、

  • USB-DAC接続

  スマホ → KA17 → イヤホン

 

と、上記の様にスマホとイヤホンの間にKA17を挟み込み「中継」し外部DACアンプとして使用することで、スマホにイヤホンを直挿しで聴くよりも音楽を高音質に。動画を迫力のあるサウンドで楽しむ事ができるようになります。

そのため、自宅等でゆっくり音楽に浸りたい時にDAPまでは手がだせないけれど、スマホで音楽や動画をもっと良い音で聴きたいというニーズにこのFiiO KA17は応えてくれます。

 

少し話は逸れますが最近のスマホはイヤフォンジャックの無い機種が増えており、Bluetooth接続の左右独立型完全ワイヤレス(TWS)イヤホンが主流になりつつあります。TWSイヤホンも最近は無線接続のコーデックにLDAC等の無線接続の高音質化技術を採用し良い音で音楽を聴く事ができる製品が増えてきました。そして何よりも「ケーブルレス」という身軽さが最大のメリットです。一方でイヤホンケーブルのある有線接続では同価格比でTWSイヤホンよりも高音質で音楽を聴く事ができます。これは「現状では」と前置きしますが、近い将来無線接続の高音質化技術が更に進化する可能性を秘めた市場と云えます。これはこれで楽しみです。

 

さて、最近はスマホで音楽を聴く方の多くが音楽配信サブスクリプションサービスを利用していると思います。私もスマホApple Musicをメインに。PCではamazon musicをメインにスマホでも利用しロスレスハイレゾ音質で楽しんでいます。一方、手持ちのCDをリッピングしたロスレス音楽ファイルやダウンロード購入したハイレゾ音楽ファイルを高音質で聴きたい場合はPCやandroidスマホDAPが使いやすく「使い分け」をしています。

私のスマートフォンiPhoneをメインに使用していますが、先述の手持ちの音楽ファイルを高音質で聴きたい場合には使い勝手がそれらに一歩譲ります。そのためandroidスマホをサブで所有し活用しています。androidスマホはPCやクラウドからファイルを取り込む又は、スマホのブラウザで直接配信サイトから直接ダウンロードする事ができますので、後はハイレゾ再生対応アプリで再生…という便利さがあります。とは云えApple Music等の音楽配信サービスをロスレスハイレゾ音質で利用する場合には実はiPhoneでFiiO KA17等の外部DACアンプを使用する方が有利だったりします。

 

※以前の同カテゴリ商品レビューもご参考ください

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1.3. FiiO KA17の仕様

FiiO KA17の機能詳細は後述するとして、先ずは仕様をチェックしてみます。

主な特徴は以下の通りです(メーカーHP抜粋)。

 

  • 低消費電力ながら高性能なESS製DACチップ「ES9069Q」を2基搭載
  • デスクトップモードを搭載、クラス最高峰650mWの高出力を実現
  • 独立した給電用USB Type-Cを搭載し、安定した高出力を実現
  • 緻密な電源回路設計によりハイパフォーマンス化を実現
  • アナログ、デジタル回路を完全に切り離した基板構成による高音質設計
  • FiiO ControlアプリによるPEQ調整でお好みの音質にチューニング可能
  • 高速処理型USBインターフェースチップ「XU316」により様々な音源に対応
  • マルチプロテクションシステムにより安心のリスニング環境
  • 0.91インチドットマトリックスディスプレイにより、多くのステータスを表示可能
  • 屋外での使用にも適したデザイン性の高い専用レザーケース付属
  • S/PDIFデジタル出力にも対応、DDコンバータとしての使用も可能
  • UAC1.0をサポートし、ゲーミング使用にも対応
  • デザイン性と使い勝手の良さを兼ね備えた筐体設計を採用

 

ドングルDACとして比較的コンパクトな媒体と云えますが、小型ながらも外部DACアンプとして高出力を得ています。

次に、KA17のスペックは以下の通り(メーカーHP抜粋)。

 

基本スペック

  • 電源    USBバスパワー駆動
  • DACチップ    2 x ES9069Q
  • オペアンプ    2 x OPA1662
  • ヘッドホンアンプ    THX AAA 78+
  • USBインターフェース    XMOS XU316
  • デジタル入力端子    USB Type C
  • アナログ出力端子    3.5mmシングルエンドヘッドホン出力(S/PDIFデジタル出力と排他)
  • 4.4mmバランスヘッドホン出力
  • デジタル出力端子    3.5mm4極S/PDIF出力(シングルエンドヘッドホン出力と排他)
  • 最大出力    バランス:650mW(32Ω,THD+N<1%)
  • アンバランス:270mW(32Ω,THD+N<1%)
  • S/N比    バランス:≥126dB(デスクトップモード A-weighted)
  • アンバランス:≥123dB(デスクトップモード A-weighted)
  • ノイズフロア    <2.2uV(バランス出力時、A-weighted)
  • <2uV(アンバランス出力時、A-weighted)
  • THD+N    <0.0004%(1kHz, 32kΩ)
  • 対応フォーマット    PCM768kHz/32bit,DSD512/1bit, MQAフルデコード
  • 本体カラー    ブラック/ブルー
  • 寸法    約64.0mm x 27.7mm x 12.7mm
  • 重量    約33.5g(ケーブルを除く)
  • 付属品    レザーケース/USB Type A to Cアダプター/USB Type C to Cケーブル/USB Type C キャップ ×2/クイックスタートガイド/保証書

 

音質に拘った仕様も目を見張るところですが、特に外部給電によるデスクトップモード機能搭載に注目です。

 

さて、ここからは技術的な話になります。KA17はUSBコントローラーに16コアを搭載する高速処理型USBインターフェースチップ「XU316」を採用。更にデュアルオーディオ水晶発振子を搭載することで、高い演算能力を引き出し、低遅延で安定した伝送を実現しました。XU316は互換性に優れており、さまざまな音源とサンプリングレートをサポートします。

※USB DAC機能はドライバー不要のUSB Audio Class 1.0モードと、フルスペックでの再生が可能な2.0モードの2つのモードに対応しています。後者の場合、FiiOオフィシャルウェブサイトからドライバーのダウンロードとインストールが必要となります。

 

つまり、手持ちのロッシー(圧縮)だけでなく、ロスレスハイレゾ音楽ファイル及び、DSDファイルに加えMQAファイルの再生が可能ですので、一般ユーザーでは困ることはないと思います。また、昨今のサブスクリプション音楽配信サービスのApple Musicやamazon musicハイレゾロスレス)音楽データ(24bit/48kHz以上)の再生にも対応しています。もちろん手持ちのCDから非圧縮でリッピングした場合、16bit/44.1kHzのロスレス音楽ファイルとして再生可能なため、CD音質のまま聴く事ができます。

分かり易く区別すれば殆ど全ての音楽ファイル形式の再生が可能であり、例えばiTunes等で購入したロッシーのAAC-LC(iPhoneで再生可能な圧縮された320kbpsの16bit/44.1kHz)ファイルや、mora等で購入したAAC-LCファイルやFLAC形式ファイル等のロスレス(16bit/44.1kHz)やハイレゾ音楽ファイル(24bit/48kHz以上)に対応していますので、手持ちの音楽ファイル財産をそれらが持つ本来の性能でそのまま再生することが可能となります。

尤も、iPhone等のiOSモバイル機器単体では標準再生アプリApple Musicで手持ちの音楽ファイルを再生できるのは現在(2024/03/23)もAAC-LCファイルの再生までとなっています。もしも手持ちのALAC形式のロスレスハイレゾロスレス)音楽ファイルを24bit/48kHzを超えた本来の性能で再生したい場合にはiPhoneに別途KA17を接続しNePLAYER等のハイレゾ音楽再生対応アプリを使うことで可能になります。

 

上記の意味が良く分からないという方のために、論より証拠。いつも通りiOS端末を使って検証します。iPhoneはSE3を。amazon musicはunlimited(従来のHD会員)有料会員です。

 

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KA17のファームウェアはVer.0.84で検証しています。

※2024/3/23現在は最新Ver.0.99

 

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外部給電のデスクトップモード(D MODE)は「OFF」設定です。

 

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iOSamazon musicアプリはVer.24.4.1で検証しています。

 

iPhone SE3にKA17をUSB-DACとして接続し、amazon musicで24bit/96kHzの曲を再生してみます。

 

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再生中の曲をアプリ上でチェックします。KA17をUSB-DACとして接続している場合の再生中の曲の表示です。

再生している「楽曲の品質」が「Ultra HDの24bit/96kHz」、端末の性能を示す「デバイス」が「24bit/96kHz」、再生している楽曲の「出力」が「24bit/96kHz」と表示されています。

ハイレゾ楽曲24bit/96kHzが端末の性能に制限されず24bit/96kHzで再生されています。これは端末の性能が24bit/96kHzに対応しているので、音源通り24bit/96kHzで再生できています。

しかし、気になるのはKA17のLCDは192kHzと表示しています。

詳しくは後述するとして、端末の性能が楽曲と再生中と同じ又はそれ以上の数値の場合、ロスレス又はハイレゾロスレス)音質で再生できていると云えます。

では、KA17を外してiPhone付属のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタに変更してみます。

 

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Apple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタを接続している場合の再生中の曲の表示です。KA17を接続した場合には端末の性能を示す「デバイス」が24bit/96kHzでしたが、Apple純正のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタではデバイスだけ24bit/48kHzに下がっています。楽曲の品質と出力が24bit/96kHzと表示されていますが、デバイスが24bit/48kHzに制限されていますので24bit/48kHzの音質に制限され再生されていることになります。

とはいえ厳密には24bit/48kHzでもハイレゾロスレス)と云えますので、ハイレゾロスレス)で聴く事ができていることになります。それでも楽曲の品質と出力の24bit/96kHzからダウンコンバートされて再生されているために、楽曲本来の音を聴く事ができていません。また、Apple純正のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタではアンプとしての増幅はありませんし、KA17のアンプを通すことでパワフルでノイズレスの音を楽しむことができません。

ここで注意いただきたいのは楽曲の品質が24bit/96kHzと表示されていますが、amazon musicアプリの仕様上、端末の性能に制限されるという事です。仕様上、iPhone SE3やiPad Air4は端末性能が24bit/48kHzまで対応しています。つまり、iPhoneではApple純正のLightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタを接続することでamazon musicを24bit/48kHzまでのハイレゾ音楽データの再生が可能になります。iPad Air4の場合もApple純正のUSB-C-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタを使用すれば同様に可能になりますが、24bit/48kHzを超える音源は端末の性能に依存していますので、例えば音源が24bit/96kHz以上のハイレゾ音楽データは24bit/48kHzにダウンサンプリングされて再生されてしまいます。折角の24bit/96kHz以上のハイレゾ音楽データは劣化させずに本来の音で聴きたいものです。

まとめると、Apple純正のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタでもamazon musicApple Music等の音楽配信サービスにおいて、ハイレゾロスレス)音質を一定の水準の音質で楽しめますが、KA17を使用することで配信されている楽曲本来の音をノイズレスの高音質で楽しめる事ができます。

ここまで読んでみて「言っている意味がよくわからない」、「いや、よくわからんが面倒そう…」という方へ簡単に説明をさせていただくと、「iOS端末に単純にKA17を接続し標準アプリ Apple Musicでロスレス配信サービスを利用すればiPhoneiPadでサブスクの(ハイレゾロスレス配信サービスを良い音で楽しむことができます。」と、なります(「三行でお願い」って凄い)。

 

Apple Musicアプリの設定は以下記事内、2.2.項をご参考ください。

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2. FiiO KA17の実機レビュー

それでは実際に実機をみていきます。

 

2.1. KA17の実機&パッケージ

 

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黒を基調としたパッケージは光の反射で青?緑?の模様が浮かび上がる近未来感のあるスリーブタイプの化粧箱です。

 

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内箱は黒を基調としたパッケージで一転シンプル。

 

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中蓋を開けると黒の内装に本体が収納されています。本体横には専用ケースが収納されています。

 

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内装上段を取り出すと付属品が収納されています。

 

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付属品はKA17本体、USB C to Cケーブル、USB C to A変換、専用ケース、取説類です。取説には中国語、英語、日本語の記載があります。

 

それではKA17本体を見てみます。

 

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※KA17とShanling UP5とのサイズ感

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KA17はUP5同様に入力側端子はUSB Cを採用。ケーブル交換が可能です。

 

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KA17の方がやや縦横短く、厚さも薄くなっています。

※KA17の左から4.4mmバランス、3.5mmフォンアウト

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KA17はShanling UP5に対し、縦横が短く、厚みも薄くコンパクトです。尤もUP5はバッテリー内臓のため致し方が無いサイズです。

KA17本体の質感は同社最新のKAシリーズのデザインが踏襲されています。同シリーズ旗艦モデルとしてディスプレイが搭載されています。また専用ケースが付属するのもポイントが高いです。

サイズ感としてはUSB-DACの各社旗艦モデル製品と比べ同程度。同社BTR7と比較するとかなりコンパクトです。

 

付属のUSB C-USB Cケーブルはコネクタ部含め全長約100mmと丁度良い長さのケーブルです。短すぎず、長すぎず、使い勝手は悪くありません。

 

2.1.1. Lightning-USB Cケーブル

付属品では主にandroid端末やiPad等のUSB C端子との接続を想定してUSB C to Cケーブルのみです。そのためiPhoneでも使えるサードパーティー製ケーブルを紹介します。

 

サードパーティ製のiPhoneとの接続用Lightning-USB Cケーブル

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iPhoneとの接続用Lightning-USB Cケーブルに「ddHiFi MFi06 Lightning to USB Type C データケーブル」が使用できます。型番が二種ありますが、その違いはMFi06Sはストレートコネクタ、MFi06はL字コネクタです。

 

ja.aliexpress.com

 

私はamazonから購入しましたが、残念ながら現在は販売していないようです。AliExpressではまだ販売していますのでどうしてもこれが必要な方はご検討ください。販売価格3,000円程度と少々値が張りますが、コネクタがL字タイプなので使いやすいです。

また、それ以外ではAliExpressでUSB C-USB Cケーブルを購入しドングルDACアンプに使用しています。私が購入したのは8芯銀メッキ銅線の被覆が銀(白?)色タイプ。単品購入では1,000円ですが、Lightning-USB CケーブルとUSB C-USB Aショートケーブルの3本セットで約3,000円で購入できますのでお得です。

 

2.2. KA17とSony Xperia 5 IIの接続

次に、androidスマホXperia 5 IIで試してみます。android 12、SnapDragon 865、メモリ 8GのSonyの三世代前のモデルです(最新は5 V)。

接続手順は以下の通り。

Xperia 5 IIはUSB C端子です。付属のUSB Cケーブルがそのまま使用できます。

始めに付属のUSB C to Cケーブルの一端をKA17本体のUSB C端子に接続し、もう一端をXperia 5 IIのUSB C端子に接続します。

次にイヤホンを接続します。今回はHidizs MP145の4.4mmバランスプラグ仕様を使用します。そのためKA17の4.4mmバランスジャックに接続します。手持ちのイヤホンが3.5mmステレオミニプラグの場合はKA17の3.5mmヘッドフォン(ステレオミニ)ジャックの方に接続します。

最後にXperia 5 IIのApple Musicアプリ (Ver.4.7.0-bata(1356)で検証)を起動します。ちなみにApple Musicの有料会員の場合を想定しております。

アプリの(ハイレゾロスレス設定済みを想定し検証をしていますので、ご容赦ください。※本記事1.3.項最後の過去記事を参照

KA17とXperia 5 IIを接続してApple Musicを聴く注意点としてはアプリの設定で「ドルビーアトモス」はオフにして下さい。ドルビーアトモス対応の楽曲の場合、「ロスレス」が正しく表示されない事があります。

次に、音量はスマホ側を最大値に固定。音量はKA17側で調整することで音質を損なわずに聴く事ができます(2.2.4.項参照)。ただし、必ずこの音量設定はKA17と接続した状態で行ってください。KA17を未接続の状態で設定した場合、スマホ単体で聴いた際に爆音で耳を傷めてしまいます。最大音量の固定は心配になると思いますが、KA17を外すと普段の音量に自動的に戻ります。それでも心配な方は音量は何をするときでも最小値から徐々に上げる事を徹底してください。

Xperia 5 IIとKA17の接続自体は難しいことは無く、順番を守っていれば問題なく認識されます。こういうところでストレスフリーというのは良いことです。amazon等で数多ある同様の商品ではそもそも認識しない。認識するけどコツが有る。そのコツを見つけるのに試行錯誤が必要等があったりします。中華製品では割とよくあることですので、その過程も楽しめる方は自己責任となりますが国内代理店取扱いの正規品に拘る必要はないかもしれません。程度はどうあれ国内代理店のサポートを受けたいのであれば国内代理店扱いの正規品を購入して下さい。

 

2.2.1. Apple Musicアプリで試す

KA17の接続後にandroid用のApple Musicアプリ(Ver.4.7.0-bata(1356))を起動します。

2.2.項の通り接続自体に難しいことはありません。KA17をXperia 5 IIに接続するだけで認識してくれます。

 

※音源は192kHz、KA17のLCDに192kと表示

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※音源は176.4kHz、KA17のLCDに192kと表示

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※音源は96kHz、KA17のLCDに192kと表示

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※音源は48kHz、KA17のLCDに48kと表示

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※音源は44.1kHz、KA17のLCDに48kと表示

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android用のApple Musicアプリの画面、UIはiOS版と大きく変わったところはありません。

そしてiOS版同様に「再生」キーの上の「(ハイレゾロスレス」表示がありますので、そこをタップし音質のチェックをします。

気になるところはアプリでは176.4kHz表示がKA17では192k表示です。また、アプリが44.1kHzなのにKA17では48k表示となっています。音源48kのみ一致していますが、96k以上も192k表示となっています。

これはandroidApple Musicアプリの仕様又はandroidスマホの仕様と考えますが、(ハイレゾロスレスがロッシーにダウンサンプリングされているわけでもなく、ロッシーがロスレスロスレスハイレゾロスレスにアップサンプリングされているわけではありませんので、(ハイレゾロスレス音質で聴く事は出来ていると云えます。

 

2.2.2. amazon musicアプリで試す

次にandroid版、amazon musicアプリ(Ver17.15.6で検証)も試してみます。

私はamazon musicアプリはバージョンアップの度に何かしら不具合が出るので古いバージョンを使っています。iOS版は機種交換時に勝手にアプデされたので最新にしていますが、android版は古いバージョンのまま使っています。

 

※音源は192kHz、KA17のLCDに192kと表示

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※音源は96kHz、KA17のLCDに192kと表示

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※音源は48kHz、KA17のLCDに192kと表示

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※音源は44.1kHz、KA17のLCDに192kと表示

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amazon musicで聴きたい音楽を選択した際に曲名の上に黄色い文字で「ULTRA HD」または「HD」と表示がありますので、そこをタップすると現在の音質が分かります。

 

 音質・・・ここが24bit/48kHz以上であればハイレゾ音質

 端末の性能・・・ここが当該端末の再生可能なファイルの音質の最大値

 現在・・・ここが実際に再生できている音質

 Codec・・・ここが再生中のデータ形式

 ※上記はVer.17の時。最新はiOS版Ver.24と同様に表記等異なります。

 

通常は端末の性能が配信されている音源の音質よりも高くなります(あくまでも端末の性能に依存)。例えば音源(音質の値)がハイレゾ音楽データ24bit/96kHzで端末の性能の値と現在の音質の値が同じであれば、「ちゃんと」ハイレゾ音質で聴くことができています。

また、そもそも先述の「ULTRA HD」表示ではない、「HD」表示される配信楽曲はCD音質(16bit/44.1kHz 1000kbps前後)となります。 

実際にアプリで表示されている(音源の)音質と(再生している)現在(の音質)は一致しており、これはiOSamazon musicアプリとは挙動が異なりandroid用アプリの方が正しい動きをしている様に見えます。しかし、KA17の表示は全ての曲でアプリの端末の性能と一致した値192kを表示となっていますので、実際に再生している値が現在の値の筈なのに、端末の性能に依存する「再生できる最大値」を表示しているようです。

amazon musicアプリのこの仕様だけは本当に理解に苦しみます。そういう意味ではアプリからの出力が正しく機能しているのはiPhone等のiOS端末のApple Musicアプリのみ。androidApple Musicアプリも48kHzを除き、44.1kHzが48kHzや96kHz以上が192kHzと異なりますので、androidスマホはKA17の表示が微妙に異なっていることになります。

 

実際のところ、amazon musicが端末の性能最大値にアップサンプリングして出力しているのかどうか確かめるすべもありません。それでも音源がハイレゾ音質ならばそれはハイレゾで聴く事が出来ています。問題となるのはロッシー配信とCD品質のHD音源が意図せずにハイレゾ相当にアップサンプリングされていなければ良いので、従来の全てロッシーで配信されていたころに比べれば高音質で色々な音楽を定額で楽しめるのは(ハイレゾロスレス音楽配信サービスの良いところです。

 

個人的にはamazon musicはPCオーディオ用として作業中BGMとして活用しています。スマホApple Musicをメインで利用しています。今後WindowsでもApple Musicのロスレス配信に対応する噂もありますので、それまでは併用で我慢です。

 

2.2.3. サードパーティー製の再生アプリで試す

更にandroid用の他の再生アプリとしてUAPP(USB Audio Player PRO)アプリ(Ver.7.0.2.0)で手持ちのハイレゾ音源をSDカードに入れて再生した場合はどうなるのか?を試してみました。

 

※音源はFLAC、44.1kHz、KA17のLCDに44.1kと表示

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※音源はFLAC、48kHz、KA17のLCDに48kと表示

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※音源はFLAC、96kHz、KA17のLCDに96kと表示

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※音源はFLAC、192kHz、KA17のLCDに192kと表示

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結果は音源通りにKA17は表示しました。44.1kは44.1k、48kは48k、96kは96k、192kは192kと期待通りの結果になります。

Xperia 5 IIとKA17ではサンプリングレート表示は問題なく手持ちのハイレゾ音源をそのままの音質で再生できることが分かりました。

なお、ダウンロード購入した音源ファイル形式がAAC-LCの場合、ロッシー音源です。その場合KA17の表示も44.1kHzとなりますので、UAPPの画面で320kbps以下がロッシーです。CD音質は同じ44.1kHzでも1000kbps前後となりますので誤解の無いようにお願いします。 

 

2.2.4. KA17接続時の注意点

最後にandroidスマホXperia 5 IIでKA17をUSB-DACとして使用する場合の注意点を以下記載します。記事は5 IIで検証していますが、android 12のスマホならば独自のandroidカスタムOSを除き同じ考え方です。

 

通常の音量調整とは異なる

5 IIにKA17を接続した場合、5 IIの音量出力「メディアの音量」を最大値に固定してください。

音量調整はその代わり、KA17本体のボリュームで調整できます。

 設定メニュー > 音設定 > メディアの音量

で音量を最大値に固定します。

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実際には最大値でなくても構いませんが、KA17のボリュームを上げる必要がありますので、5 IIの方である程度上げておくと、KA17で微調整しやすいです。

またこの設定は、必ず5 IIとKA17を接続した状態で行ってください。5 IIがKA17を接続した場合の初期値として記憶してくれます。5 II単独で行うと爆音で耳を傷める可能性があります。

 

KA17接続時の挙動

インストールしているアプリによってKA17を5 IIに接続した直後に表示されますが、その時は基本的にキャンセルで構いません。実際にアプリを使うために起動した際、再度確認されますので、その時には許可(OK)を選択します。

 

※KA17を5IIに接続した画面。アプリ選択が出ますがここではキャンセルします

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※UAPPアプリを起動した画面

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例としてKA17を接続した状態でUAPPアプリを起動するとKA17へのアクセス許可をするかどうかを確認するメッセージが表示されます。KA17をUSB-DACとして接続したままUAPPアプリで再生する場合は、基本的に「OK」を選択してください。誤ってキャンセルを選択した場合は一度Xperia 5 IIからKA17を外し、改めてKA17を接続してください。改めて確認メッセージが表示されます。

 

2.3. KA17とiPhone SE3(第三世代)の接続

最後にiPhoneとの接続です。

私のiPhoneはSE3ですのでLightning端子です。USB-DACのレビューで毎度のことですが、そろそろ独自規格のLightning端子を廃止して欲しいと切に願います。

というのもLightning端子が厄介でMFI認証という壁に加え、他にも供給電力制限が存在している為にサードパーティー製品は対応を謳っていても実際に使ってみないと分からないというのが現状です。今回はddHiFiのLightning-USB Cケーブルで問題なく使える事を確認済みですが、今回はAliExpressで購入したLightning-USB Cケーブルで検証していますのでご容赦ください(※本記事2.1.1.項参照)。

 

接続の手順を以下説明します。基本的にiPadも同様となりますが、接続に使うケーブルが付属のC to Cケーブルに変わります。

 

始めにLightning-USB CケーブルのUSB C側をKA17本体のUSB C端子に接続し、Lightning側をiPhoneのLightning端子に接続します。

次にKA17にイヤホンを接続します。

最後にiPhoneApple Musicアプリ(iOS17.2.1 ※OS依存)を起動します。

 

接続に難しいところはありませんし、サードパーティ製Lightning-USB Cケーブルで問題なくKA17を認識しています。

 

※音源は192kHz、KA17のLCDに192kと表示

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※音源は176.4kHz、KA17のLCDに176.4kと表示

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※音源は96kHz、KA17のLCDに96kと表示

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※音源は48kHz、KA17のLCDに48kと表示

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※音源は44.1kHz、KA17のLCDに44.1kと表示

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動作確認の結果はアプリで音源が44.1k表示のものはKA17でも44.1k表示となり、確認した限り音源通りに出力され再生できています。また、iPadも同様に音源のサンプリングレート通り正しくLCDに表示されます。

 

なお、iPhoneiPadiOS端末の注意点があります。

音量が小さすぎる又は大きすぎる等の音量調整がうまくいかない場合、以下の設定をお試しください。

 設定 > ミュージック > オーディオ項【音量を自動調整】

の「オン」「オフ」を試してください。

 

※画像は「音量を自動調整」がオン。「ドルビーアトモス」はオフ。

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私はiPhoneでもiPadでも「オン」の方が音量が調整しやすかったです。「オフ」にすると音量が大きくなります。

個々の設定により変わるかもしれませんが、音量に困ったときにお試しください。

 

2.4. FiiO Controlアプリとの連携

ここではandroidスマホを例に紹介します。FiiO製品の設定を管理できる「FiiO Control」アプリと連携することができます。

先ず、androidスマホとKA17を付属USB C to Cケーブルで接続し、アプリを起動します。このアプリではKA17のイコライザ機能ON/OFFとイコライジングが可能です。というか、それしかできません。イコライザ設定は一度設定してしまえばKA17に記憶されます。

それでは以下、アプリの導入編です。

 

先ず、google play storeから「FiiO Control」アプリ(Ver.3.19で検証)をインストールします。

インストール後、前述の通りKA17とスマホを付属USB C to Cケーブルで接続します。

 

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スマホにKA17が認識されるとアプリへの権限付与が求められますがここでは一旦無視してください。

次にFiiO Controlアプリを起動します。

 

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アプリ起動後、デバイス選択でKA17を選択します。

 

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アプリの権限を求められますので「OK」を選択。


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注意メッセージが表示されますので「OK」を選択。


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アプリ画面が使えるようになりました。

購入初期(本体で設定を変更していない場合)状態でイコライザ設定のデフォルトは「オフ」です。

イコライザ機能を有効にするには画面右上のスライドバーをタップしてください。

アプリを終了する際は画面左上の「<」をタップしてください。


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画面左上の「<」をタップすると、FiiO Controlアプリの接続デバイス選択画面に戻ります。

現在接続されているデバイスが赤文字で「接続」と表示されています。

 

アプリにはこれだけの機能しかありません。

率直にアプリを使わなくてもKA17を使う上で困ることはありません。KA17本体で各種機能の設定が可能ですし、イコライザ機能のON/OFFもできます。アプリは積極的にイコライジングしたい方には有用だと思います。

 

2.5. 本体設定

2.4.項の通りアプリはイコライザ機能を使わない方には無用です。ですが、KA17ではほぼ本体で設定が可能となりますので、困ることはありません。

設定項目は以下の通り

  • LANGU(表示言語)
  • VERSION(本体ファームウェア番号)
  • RECOVER(工場出荷状態へのリセット)
  • GAIN(ゲイン)
  • FLT(デジタルフィルタ)
  • VOL・STEP(音量調整ステップ数)
  • S/PDIF(デジタル出力)
  • ADV・L/R(音量の左右バランス)
  • DIMMER(画面輝度)
  • MQA(MQAファイル再生)
  • EQ(イコライザ機能有効)
  • MAX・VOL(最大音量)
  • ROT・DISP(画面上下回転)
  • OFF・DISP(画面消灯時間)
  • U・AUDIO(出力モード)

本体のファンクションボタン(∞)を長押しすると設定メニューが表示されます。

上記の設定項目の何れか表示されていますので、必要に応じボリュームの「+/-」ボタンを押して変更してください。

別項目を設定したい場合はファンクションボタンを短押しして切り替えます。押す毎に項目が変わっていきます。

再度ファンクションボタンを長押しで確定し再生画面に戻ります(キー操作しないと自動的に戻ります)。

 

ちなみに個人的なお勧めの設定は以下の通りです。

  • GAIN(ゲイン):LOW
  • FLT(デジタルフィルタ):MINI(Minimum Phase fast roll-off)
  • VOL・STEP(音量調整ステップ数):120
  • ROT・DISP(画面上下回転):OFF
  • D MODE(外部給電):OFF(注:本体物理スイッチ)

ノイズの少ないクリアで情熱的な音を楽しめます。

 

それでは次項ではいよいよKA17の音質を確認してみます。

 

 

3. FiiO KA17の音質レビュー

3.1. 試聴機材

前項までにKA17とiPhone及びXperia 5 IIとの接続テストと、アプリを含めたKA17の設定を行いました。

ここからは実際にKA17の音質を試してみたいと思います。

今回はandroidスマホSony Xperia 5 IIで試してみます。

イヤホンは先述の通り、HIDIZS MP145を4.4mmバランス接続、再生アプリはUAPPを用います。

KA17は2.5.項の個人的お勧め設定にしています。

 

※HIDIZS MP145の音質について過去記事もご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

3.2. KA17を使用した音質

それではXperia 5 IIにKA17をUSB-DACとして接続し実際に聴いてみます。

 

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ソースはいつもの宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先ず一聴して驚きから入ります。これまでのFiiOとは異なる印象です。FiiOと云えばTHXアンプを採用してからはクリアで高解像度。だけど無味寒色というクールさの塊は悪く云えばデジタル音。アナログさというか暖かみの無いドライな音という認識でしたが、やられました。これは良い。何が良いって、確かにクリアで高解像度の音は良い音なんですけど、やっぱり長く付き合うには面白くない音。飽きが来てしまうし最新製品の方がもっと良くなっているかもしれないという探求の旅が終わらないこと。電子デバイスは日進月歩なので当たり前ですが、終わりが見えないのです。しかもショートスパンで、です。これって結構重要で、何事も程々って大事なんです。特に趣味の世界では。

話を戻せばKA17はTHX 78+という従来品のアップデート版を採用しています。これが功を奏したのか、それともチューニングを変えてきたのかわかりませんが、兎に角従来のデジタル臭を抑えたウォームさを感じる音。クリアで高解像度を最優先した攻撃的で隙の無い音とは違う、暖かさを感じながら情熱的な音の唸りが音楽は余韻を楽しむものという事を思い出させてくれます。そう。つまりここをゴールとしても良いと思う程に。

華やかさを感じられる中高音と締まった低音は分かり易く高音質という印象。高音は華やかで伸びやか。中音は音場が広く音の分離も良く聴きやすい。くっきりはっきりと音を鳴らしますがエッジが立つ研ぎ澄まされた感覚ではない。音の輪郭を捉えながら、自然な音の響きを感じられる様な鳴り方です。その分、解像感は重視のくっきりはっきりとまでは届きません。音の輪郭十分に感じられますので、この鳴り方が好きな方にはドングルDACの中では欠かせないものになりそうです。

低音は大別すれば締まっている鳴り方ですがタイトというよりは、強調されていない自然な響きを残した適度に締まった印象です。深みや濃厚な音の低音とまではいきませんが中低音の暖かさを感じる響きが心地良さがあります。

KA17は全体を弱ドンシャリとした僅かに中高音域寄りの暖かみのあるリスニングサウンドという印象です。

 

次に同クラスの商品のShanling UP5との比較です。

先ずUP5の音質傾向ですが、音場は広めです。高音もUP5では煌びやかで響きの良さを感じます。低音はUP5でも量感が控えめですが、芯が感じられ締りとキレは良好。ベースラインは追いやすく、重低音は沈み込みも深く、芯の強さもあります。中音はUP5が高音同様に響きが良く華やかさがありますが、団子感やゴチャつきを感じません。ボーカルはクリアで自然な位置からクリアで聴きやすい。UP5は一言で云えば中高音寄りのフラット寄りのリスニングサウンドという印象です。

KA17との比較では一言で云うとUP5の方が大人しく暗い音。KA17の方が中高音がくっきりはっきり煌びやかさがあり伸びも良い。明るく華やかに鳴らします。UP5の中高音は適度な主張と響きはKA17よりも自然な印象。低音は量感はKA17とほぼ同じ。UP5の広がる低音はKA17よりも緩い印象です。KA17の方が締まった鳴り方ですが、UP5よりも適度な締まりと雰囲気のある鳴り方を両立させています。

まとめるとUP5に比べKA17は明るくくっきりと鳴らし情緒を感じられるリスニングサウンド。一方のUP5はそれと比べるとモニター寄りに感じられます。その分、やや暗めに誇張なく音を自然に鳴らす印象です。

どちらも良い音ですが用途に応じて使い分けが可能と云うのが素直な感想です。

 

次に同社BTR7との比較です。

BTR7は華やかさな中高音と締まった低音の一聴して分かり易い高音質という印象です。高音は華やかで伸びやか。中音は音場が広く音の分離も良く聴きやすい。特にくっきりはっきりと音を鳴らす傾向があります。一方でそのくっきりはっきりはやや癖がある印象を受けます。適切な表現はし辛いですが、ナチュラルな感じではなくデジタルっぽい創られた鳴り方です。その分、くっきりはっきりと聴こえますし、音像の輪郭が感じやすく、クリアな音場に高解像度です。低音は締まりのあるタイトな鳴り方。不自然に強調されていない分、あっさりとした印象です。そのため深みというか濃厚な音の低音ではないので注意が必要です。BTR7は全体をフラット寄りの弱ドンシャリ。やや中高音域寄りに鳴らす明るいリスニングサウンドという印象です。

KA17との比較ではBTR7の中高音域がデジタルっぽい音に対し、それを抑えて自然な響きを聴かせてくれます。どちらもくっきりはっきりと音の輪郭を掴みやすいですが、BTR7の方がエッジが立ち輪郭がはっきりしています。一方のKA17は波打ち際のような残像を感じられます。低音では割とあっさりとしたBTR7に対しKA17は情緒を感じられる暖かさや深みを感じられます。音場はどちらも広めで窮屈な印象はありません。

まとめるとBTR7に比べKA17はデジタルっぽさを抑え自然で明るくくっきりと鳴らし情緒を感じられるリスニングサウンド。一方のBTR7はそれと比べるととにかく明るく華やかなリスニングサウンドです。

どちらも音楽を楽しく聴く事ができるリスニングサウンドですが、従来のFiiOサウンドのBTR7に対し、より音楽的なサウンドのKA17という新たな選択肢と云えそうです。

 

最後にデスクトップモードを試してみます。

 

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KA17本体のD MODEスイッチをONにし外部電源を接続します。私はANKERのPD充電器を使用しています。

一聴して全体的に躍動感がでてきます。音が暴れるのではなく音の強弱の波がうねり音が強く欲しいところを強く、弱く繊細に聴かせたいところはより詳細に聴かせてくれます。KA17の音質傾向をそのままに躍動感の音はレベルが高く、高音質と云えます。

そしてKA17のデスクトップモードは外部給電によりミドルクラスのDAPと遜色の無い音を楽しむ事ができます。これはスマホで音楽を楽しんでいるユーザーに手軽に有線イヤホンを楽しむ事ができますので面白い機能と云えます。

 

4. FiiO KA17のまとめ

さて、FiiO KA17はドングルタイプのUSB-DACアンプとして動画や音楽を高音質で楽しむ事ができる商品です。本体サイズも他社の同価格製品と比較してほぼ同じサイズ感はコンパクトな商品と云えます。特にスマホ音楽配信サービスや動画を利用している方に良い音を手軽に楽しめことができるようになります。

KA17は販売価格が2万円半ばとドングルDACアンプ商品群の中では他社よりも手が出しやすい価格帯となります。機能面でもディスプレイ搭載により直感的に操作可能。アプリは役に立ちませんが、本体だけで設定可能なので使い勝手は良く、その音質について満足できる商品と云えます。

現在(2024年3月29日)はamazonECサイト、国内家電量販店店頭等でも発売されており、入手しやすいのも利点の一つです。KA17は機能に対し満足感の高い価格と云えますが、AliExpressでは約2万円とより安価に購入できます。しかし万が一の保証の際のリスクが有ります。勿論保証の面からは安心確実な国内正規代理店取扱品の購入が安心ですが、あまり評判が良くないのが玉に瑕。それならば、自己責任の安い方が良いと個人的には考えています。

 

 

あとがき  

あとがきとして、今回は久しぶりに中華製USB-DACアンプの取り上げてみました。中華F社は純粋なオーディオ製品というよりもガジェットに寄せた機能を取り込んだオーディオ製品という製品を得意としており、何故この仕様?という製品を販売することもありますが、偶に当ててきますので、無視できないですね。とはいえ、売れれば限定商品を追加生産したり、売れなければ即終売と既存ユーザーの意向は無視する企業ファーストは折角良い商品でもちょっと個人的にはお勧めし難いです。加えて本国との価格差が大きい代理店構造も個人的にはお勧めし難いです。とはいえ、この商品を気になっている方に少しでも参考になれば幸いです。

今後も低価格?を中心に、複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンや、中華DAC及びヘッドホンアンプにも挑戦していきたいと考えています。気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

※2024/4/5 3.1.項にMP145レビュー記事リンク追加