こんにちは。
今回は中華イヤホンレビュー編をお休みし、昨年8月に発売されたbluetoothレシーバ&USB-DACアンプのFiiO BTR7についてまとめたいと思います。
FiiO BTR7は国内amazonにて国内代理店によるマーケットプレイス扱いやイヤホン&ヘッドホン専門店のeイヤホン店頭及び同社WEB本店、有名家電量販店等で販売されています。
製品情報詳細はコチラ↓
- 1. FiiO BTR7とは
- 1.1. FiiOとは
- 1.2. FiiO BTR7って何?
- 1.3. FiiO BTR7の仕様
- 2. FiiO BTR7の実機レビュー
- 2.1. BTR7の実機&パッケージ
- 2.1.1. Lightning-USB Cケーブル
- 2.2. BTR7とiPad Air4(第四世代)の接続
- 2.3. BTR7とSony Xperia 5 IIの接続
- 2.3.1. Apple Musicアプリで試す
- 2.3.2. amazon musicアプリで試す
- 2.3.3. サードパーティー製の再生アプリで試す
- 2.3.4. BTR7接続時の注意点
- 2.4. BTR7とiPhone SE2(第二世代)の接続
- 2.5. FiiO Controlアプリとの連携
- 3. FiiO BTR7の音質レビュー
- 3.1. Xperia 5 IIに直挿しの音質
- 3.2. BTR7を使用した音質
- 4. FiiO BTR7のまとめ
- あとがき
1. FiiO BTR7とは
1.1. FiiOとは
FiiO Electronicsは中国のポータブルオーディオ機器メーカーです。同社は2007年に設立し、優れた設計思想と製造品質によって世界各国でその名を轟かせポータブルオーディオファンに認知されています。設立当初から他社を寄せ付けないコストパフォーマンスの高い製品がポータブルヘッドホンアンプのマーケットを席巻し、有名ブランドとしての地位を確立しました。近年は市場のシェアを拡大し企業としての成長を遂げており、現在ではデジタルオーディオプレーヤー(DAP)やインイヤーモニター(イヤホン)を主力商品に加え、品質、性能、そして高い価格競争力の製品を発表し続けています。
同社は四半世紀に渡る製品品質へのこだわりと優れた価格競争力を有しています。それは長く音響機器を設計してきたキャリアを持つエンジニアを含む多数の専門の開発チームを持っています。そして各チームは製品品質を重視し品質向上の継続的な取り組みによって高品質な製品開発と製造を実現しています。
以上、メーカーHPの抜粋引用です。FiiOはポータブルオーディオファンの間でも中華メーカーの中では音質に定評がありコストパフォーマンスの高い製品を世に送り出しているメーカーとして注目されているメーカーと云えます。
※以前のFiiO BTA30レビューもご参考ください
1.2. FiiO BTR7って何?
FiiO BTR7は以前レビューしたShanling UP5と同様にスマホで音楽を聴く際にイヤホンをスマホ直挿しで聴くよりも高音質で聴く事ができるBluetoothレシーバー&USB-DACアンプ機器となります。具体的に有線接続で使う場合を例に説明すると普段スマホでApple Music等の音楽を聴く際にスマホに付属している有線イヤホン等を使われていると思います。一般的なスマホと有線イヤホンの接続方法はイヤホンのステレオミニプラグをスマホのイヤフォンジャックに直挿し接続しますが、これをスマホのUSB C端子にFiiO BTR7をUSB Cケーブルで接続。そのBTR7のイヤフォンジャックにイヤホンのステレオミニプラグを接続します。
- 通常の直挿し
スマホ → イヤホン
から、
- USB-DAC接続
スマホ → BTR7 → イヤホン
と、スマホとイヤホンの間にBTR7を挟み込み「中継」しFiiO BTR7を外部DACアンプとして使用することで、スマホにイヤホンを直挿しで聴くよりも音楽を高音質で楽しむ事ができます。
そのため、自宅等でゆっくり音楽に浸りたい時にDAPには手が届かないけど、スマホで音楽を高音質で聴きたいというニーズをこのFiiO BTR7は満たしてくれます。
最近のスマホはイヤフォンジャックの無い機種が増えており、Bluetooth接続のイヤホンが主流になりつつあります。Bluetooth接続のイヤホンも最近は無線接続のコーデックにLDACを採用し高音質で音楽を聴く事ができる製品が増えてきました。そして何よりも「ケーブルレス」という身軽さが最大のメリットですが、イヤホンケーブルのある有線接続は同価格比で無線接続イヤホンよりも高音質で音楽を聴く事ができます。これも「現状では」となりますし、近い将来同価格帯の無線接続イヤホンが有線接続イヤホンを超えるかもしれませんね。
さて、最近はスマホで音楽を聴く方の多くが音楽配信サブスクリプションサービスを利用していると思います。私もスマホはApple Musicをメインに。PCではamazon musicをメインにスマホでも利用しロスレスやハイレゾ音質で楽しんでいます。一方、手持ちのCDをリッピングしたロスレス音楽ファイルやダウンロード購入したハイレゾ音楽ファイルを高音質で聴きたい場合はPCやandroidスマホが使いやすく「使い分け」をしています。
私はiPhoneをメインにしていますが、先述の手持ちの音楽ファイルを高音質で聴きたい場合には使い勝手がそれらに一歩譲りますのでandroidスマホをサブで所有しています。androidスマホならばPCやクラウドからファイルを取り込む又は、スマホのブラウザで直接配信サイトから直接ダウンロードする事ができますので、後はハイレゾ再生対応アプリで再生すれば問題ありません。とは云えApple Music等の音楽配信サービスをロスレスやハイレゾ音質で利用する場合にはiPhoneでもFiiO BTR7等の外部DACアンプを使用することで対応できます。
※以前の同カテゴリ商品レビューもご参考ください
1.3. FiiO BTR7の仕様
FiiO BTR7の機能詳細は後述するとして、先ずは仕様をチェックしてみます。
主な特徴は以下の通りです(メーカーHP抜粋)。
- 先進のアンプテクノロジー「THX AAA-28」デュアル搭載によるフルバランスアンプ回路
- ESS Technology製DACチップ「ES9219C」を2基、左右独立構成で搭載
- PCM384kHz/32bit、DSD256ネイティブ再生を可能とするUSB DAC機能
- Qualcomm製Bluetoothチップ「QCC5124」採用による高品位ワイヤレス性能
- LDAC/aptX Adaptive/aptX HD/aptX/AACといった主要高音質ワイヤレスオーディオコーデックに対応
- アナログ/デジタルを独立した13基の電源レギュレータを搭載
- 3.5mmシングルエンド出力のほか、完全バランス構成による4.4mmバランス出力を搭載
- 接続安定性を向上する、特許取得済みのシームレスメタルアンテナ搭載
動作状況や設定を簡単に確認できるカラーIPSディスプレイを搭載した高剛性アルミ筐体 - Qi規格無線充電対応と9時間動作可能な880mAhバッテリー搭載
- ワンボタンで切り替え可能なUSBオーディオアダプターモード
- FiiO Control Appによって、本体に触れずパラメーターを変更可能
- 専用設計の保護ケースが標準付属
ドングルDACとして比較的大き目な媒体と云えますが、小型の外部DACアンプとして多機能を搭載した商品性は流石FiiOです。
次に、BTR7のスペックは以下の通り(メーカーHP抜粋)。
基本スペック
- Bluetoothバージョン Bluetooth 5.1
- Bluetoothチップ QCC5124
- 対応Bluetoothオーディオコーデック SBC, AAC, aptX, aptX LL, aptX HD, aptXAdaptive, LDAC
- DACチップ ES9219C x2
- USBレシーバーチップ XMOS XUF208
- ディスプレイ 1.3インチIPSカラースクリーン
- ゲイン設定 High/Low 2種類を切り替え可能
- ヘッドホン出力端子 3.5mmシングルエンド + 4.4mmバランス
- 出力(32Ω負荷時) 3.5mmシングルエンド: 160mW
4.4mmバランス: 320mW - SN比(A weighted) 3.5mmシングルエンド: 118dB
4.4mm バランス: 115dB - ノイズフロア(A weighted) 3.5mmシングルエンド: 3μV以下
4.4mmバランス: 5.5μV以下 - THD+N 3.5mmシングルエンド: 0.00055%未満
4.4mmバランス: 0.00048%未満 - セパレーション (1kHz/(32Ω負荷時) 3.5mmシングルエンド: 75dB
4.4mmバランス:107dB - MQA レンダラー機能搭載
- USBポート Type C(USB2.0)/データ転送・充電兼用
- インライン・リモコン CTIA規格に対応
- マイク機能 ハンズフリー通話、音声アシスタント起動
- 内蔵バッテリー容量 880mAh
- 連続使用時間 3.5mmシングルエンド: 約9時間
4.4mmバランス: 約8時間 - 充電時間 有線方式:1.5時間
無線方式:3.0時間 - 無線充電方式 Qi規格対応
- 外形寸法 83.6 x 39.6 x 14.6 mm
- 重量 68g
- 付属品 専用保護ケース/保証書/USB TYPE-C to Aケーブル / USB TYPE-C to Cケーブル / クイックスタートガイド
音質に拘る仕様はエントリーモデルのDAPに勝るとも劣らない性能を有しています。
さて、ここからは技術的な話になります。BTR7は独立したXMOS製USBコントローラー「XUF208」を採用し、USB Audio Class 2.0 でアシンクロナス伝送によるオーディオデコードが可能です。USB Type C端子からのオーディオデータ入力をPCM384kHz/32bitまでとDSD256(Native)、DSD128(DoP)までのDSDの再生に加え、MQAレンダラー機能も搭載しています。
※USB DAC機能はドライバー不要のUSB Audio Class 1.0モードと、フルスペックでの再生が可能な2.0モードの2つのモードに対応しています。後者の場合、FiiOオフィシャルウェブサイトからドライバーのダウンロードとインストールが必要となります。
つまり、手持ちのロッシー(圧縮)だけでなく、ロスレスやハイレゾ音楽ファイル及び、DSDファイルの再生が可能ですので、一般ユーザーでは困ることはないと思います。また、昨今のサブスクリプション、音楽配信サービスのApple Musicやamazon musicのハイレゾ(ロスレス)音楽データ(24bit/48kHz以上)の再生にも対応しています。もちろん手持ちのCDから非圧縮でリッピングした場合、16bit/44.1kHzのロスレス音楽ファイルとして再生可能なため、CD音質のまま聴く事ができます。
分かり易く区別すれば殆ど全ての音楽ファイル形式の再生が可能であり、例えばiTunes等で購入したロッシーのAAC-LC(iPhoneで再生可能な圧縮された320kbpsの16bit/44.1kHz)ファイルや、mora等で購入したAAC-LCファイルやFLAC形式ファイル等のロスレス(16bit/44.1kHz)やハイレゾ音楽ファイル(24bit/48kHz以上)に対応していますので、手持ちの音楽ファイル財産をそれらが持つ本来の性能でそのまま再生することが可能となります。
尤も、iPhone等のiOSモバイル機器単体では標準再生アプリApple Musicで手持ちの音楽ファイルを再生できるのは現在(2023/01/31)もAAC-LCファイルの再生までとなっています。もしも手持ちのALAC形式のロスレスやハイレゾ(ロスレス)音楽ファイルを24bit/48kHzを超えた本来の性能で再生したい場合にはiPhoneに別途BTR7を接続しNePLAYER等のハイレゾ音楽再生対応アプリを使うことで可能になります。
上記の意味が良く分からないという方のために、論より証拠。iPhone SE2のamazon musicを使って試してみます。amazon musicはunlimited(従来のHD会員)有料会員です。
BTR7のファームウェアはVer1.71です。
BTR7のファームウェアはVer1.71です。
BTR7は「Charge off」設定です。
amazon musicアプリはVer10.11.1で検証しています。
iPhone SE2にBTR7をUSB-DACとして接続し、amazon musicで24bit/96kHzの曲を再生してみます。
再生中の曲をアプリ上でチェックします。BTR7をUSB-DACとして接続している場合の再生中の曲の表示です。
楽曲の最大音質が24bit/96kHz、端末の性能が24bit/192kHz、再生中の音質が24bit/96kHz、CodecがFLACと表示されています。
ハイレゾ楽曲24bit/96kHzが端末の性能に制限されず24bit/96kHzで再生されています。これは端末の性能が24bit/192kHzまで対応しているので、音源通り24bit/96kHzで再生できています。
詳しくは後述するとして、端末の性能が楽曲と再生中と同じ又はそれ以上の数値の場合、ロスレス又はハイレゾ(ロスレス)音質で再生できています。
では、BTR7を外してiPhone付属のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタに変更してみます。
Apple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタを接続している場合の再生中の曲の表示です。BTR7を接続した場合には端末の性能が24bit/192kHzでしたが、iPhone付属のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタでは端末の性能だけが24bit/48kHzに下がっています。再生中の音質が24bit/96kHzと表示されていますが、端末の性能が24bit/48kHzに制限されていますので再生中の音質が24bit/96kHzと表示されていても24bit/48kHzの音質に制限され再生されていることになります。
厳密には24bit/48kHzでもハイレゾ(ロスレス)と云えますので、ハイレゾ(ロスレス)で聴く事ができるのですが、楽曲と再生中の24bit/96kHzからダウンコンバートされて再生されているために、楽曲本来の音を聴く事ができていません。また、付属のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタではアンプとしての増幅はありませんし、BTR7の強力なアンプ回路によるノイズの少ない綺麗な音を楽しむことができません。
ここで注意いただきたいのは再生中の音質が24bit/96kHzと表示されていますが、amazon musicアプリの仕様上、上限が端末の性能に制限されるという事です。仕様上、iPhone SE2やiPad Air4は端末性能が24bit/48kHzまで対応しています。つまり、iPhoneでは付属のLightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタを接続することでamazon musicを24bit/48kHzまでのハイレゾ音楽データの再生が可能になります。iPad Air4の場合は別売のUSB-C-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタを使用すれば可能になりますが、音源が24bit/48kHzを超える音源は端末性能に依存していますので、例えば音源が24bit/96kHzのハイレゾ音楽データでも24bit/48kHzにダウンサンプリングされて再生します。折角の24bit/96kHzのハイレゾ音楽データは劣化させずに本来の音で聴きたいものです。
まとめると、iPhone付属のApple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタでもamazon musicやApple Music等の音楽配信サービスにおいて、ハイレゾ(ロスレス)音質を一定の水準の音質で楽しめますが、BTR7を使用することで更に高音質で楽しめる事ができます。
ここまで読んでみて「言っている意味がよくわからない」、「いや、面倒…」という方は、iOS端末に単純にBTR7を接続し標準アプリ Apple Musicでロスレス配信サービスを利用すればiPhone等でもサブスクの(ハイレゾ)ロスレス配信サービスの音を楽しむことができます。
※Apple Musicアプリの設定は以下記事内、2.2.項をご参考ください。
2. FiiO BTR7の実機レビュー
それでは実際に実機をみていきます。
2.1. BTR7の実機&パッケージ
黒を基調としたパッケージは光の反射で金?銀?の線で描かれた商品本体イラストが高級感のある化粧箱です。
箱を開けると黒スポンジの内装に本体が収納されています。下側には専用ケースが入った小箱があります。
内装を取り出すと仕切り蓋がありそれを開けると箱の底に付属品が収納されています。
付属品はBTR7本体、USB C to Cケーブル、USB C to Aケーブル、専用ケース、取説類です。取説には中国語、英語、日本語の記載があります。
それではBTR7本体を見てみます。
※BTR7とShanling UP5とのサイズ感
BTR7はUP5同様に入力側端子はUSB Cを採用。ケーブル交換が可能です。
BTR7の方がUP5よりも少し長い。
※BTR7の左から3.5mmフォンアウト、4.4mmバランス
BTR7はShanling UP5に対し、縦が長く横が僅かに大きく厚みもあります。BTR7本体の質感は同社のDAPのデザインが踏襲されています。従来のBTR5までのデザインとは異なりBTRシリーズの最新上位モデルと一目でわかる外観です。また最初から専用ケースが付属するのもポイントが高いです。
サイズ感としてはUSB-DACの各社製品と比べやや大きめです。
付属のUSB C-USB Cケーブルはコネクタ部含め全長約100mmと丁度良い長さのケーブルです。短すぎず、長すぎず、使い勝手は悪くありません。
2.1.1. Lightning-USB Cケーブル
付属品では主にandroid端末やiPad等のUSB C端子との接続を想定してUSB C to Cケーブルのみです。そのためiPhoneでも使えるサードパーティー製ケーブルを紹介します。
※サードパーティ製のiPhoneとの接続用Lightning-USB Cケーブル
iPhoneとの接続用Lightning-USB Cケーブルに「ddHiFi MFi06 Lightning to USB Type C データケーブル」が使用できます。型番が二種ありますが、その違いはMFi06Sはストレートコネクタ、MFi06はL字コネクタです。
私はamazonから購入しましたが、残念ながら現在は販売していないようです。AliExpressではまだ販売していますのでどうしてもこれが必要な方はご検討ください。販売価格3,000円程度と少々値が張りますが、コネクタがL字タイプなので使いやすいです。
2.2. BTR7とiPad Air4(第四世代)の接続
先ずはiPadからです。iPad Air4(第四世代)はProシリーズ同様にUSB C端子です。付属のUSB Cケーブルがそのまま使用できます。
始めに付属のUSB C to Cケーブルの一端をBTR7本体のUSB C端子に接続し、もう一端をiPadのUSB C端子に接続します。
次にイヤホンを接続します。今回はAcoustune HS1300SS DoradoをAcoustune ARC73 4.4mmバランスプラグ仕様にリケーブルしているものを使用します。そのためBTR7の4.4mmバランスジャックに接続します。手持ちのイヤホンが3.5mmステレオミニプラグの場合はBTR7の3.5mmヘッドフォン(ステレオミニ)ジャックの方に接続します。
最後にiPadのApple Musicアプリ(iOS16.0.0 ※OS依存)を起動します。ちなみにApple Musicの有料会員の場合を想定しており、アプリの(ハイレゾ)ロスレス設定済みを想定していますので、ご容赦ください。※本記事1.3.項最後の過去記事を参照
BTR7とiPad Air4を接続してApple Musicを聴く注意点としてはアプリの設定で「ドルビーアトモス」はオフにして下さい。ドルビーアトモス対応の楽曲の場合、「ロスレス」が正しく表示されない事があります。
次に、音量はApple Musicでは最大値に固定。音量はBTR7で調整することで音質を損なわずに聴く事ができます。ただし、必ずこの音量設定はBTR7と接続した状態で行ってください。BTR7を未接続の状態で設定すると爆音で耳を傷めてしまいます。爆音が心配になりますが、BTR7を外すと普段の音量に自動的に戻ります。それでも心配な方は音量は何をするときでも最小値から徐々に上げる事を徹底してください。
接続自体は難しいことは無く、順番を守っていれば問題なく認識されます。こういうところでストレスフリーというのは良いことです。amazon等で数多ある同様の商品ではそもそも認識しない。認識するけどコツが有る。そのコツを見つけるのに試行錯誤が必要等があったりします。中華製品では割とよくあることですので、その過程も楽しめる方は自己責任となりますが国内代理店取扱いの正規品に拘る必要はないかもしれません。程度はどうあれ国内代理店のサポートを受けたいのであれば国内代理店扱いの正規品を購入して下さい。
※音源は176.4kHz、BTR7のLCDに176kと表示
※音源は96kHz、BTR7のLCDに96kと表示
※音源は48kHz、BTR7のLCDに48kと表示
※音源は44.1kHz、BTR7のLCDに44kと表示
Apple Musicで聴きたい音楽を選択した際に「再生」キーの上に「(ハイレゾ)ロスレス」と表示がありますので、そこをタップすると音源の音質が分かります。
ハイレゾロスレス・・・ここが24bit/48kHzを超えていればハイレゾロスレス音源
ロスレス・・・ここが24bit/48kHz以下であればロスレス音源
表示なし・・・(確認できませんが)ロッシー(圧縮)音源
確認した限りではアプリの設定を(ハイレゾ)ロスレス再生可能にしていればロスレス以上の音源を楽しめる事になります。
また、例えばアプリ上で44.1kHzと表示される曲はBTR7でも44kHzと表示されています。176.4kHzも同じですが、何れも小数点以下は切り捨て?の様です。また、bit表示は全て32bit表示となり「HR」ロゴ表示ですが、BTR7のバグと推察しています。あしからず。いずれにせよBTR7ではApple Musicアプリから出力されたものをそのまま再生できています。
そして何よりもBTR7をUSB-DACとして利用することで端末に依存する24bit/48kHz以下の制約を回避することができ、(ハイレゾ)ロスレス音質で聴くことができています。
逆に云えば、再生音質をハイレゾロスレスに拘らずロスレスで十分なのであればiPhone付属の3.5mmヘッドフォンジャックアダプタで用は足りる事になります。
2.3. BTR7とSony Xperia 5 IIの接続
次に、androidスマホのXperia 5 IIで試してみます。android 12、SnapDragon 865、メモリ 8GのSonyの二世代前のモデルです(最新は5 IV)。
接続手順は2.2.項のiPad同様です。
2.3.1. Apple Musicアプリで試す
BTR7の接続後にandroid用のApple Musicアプリ(Ver4.1.0)を起動します。
iPad同様に接続自体に難しいことはありません。BTR7を5 IIに接続するだけで認識してくれます。
※音源は176.4kHz、BTR7のLCDに192kと表示
※音源は96kHz、BTR7のLCDに192kと表示
※音源は48kHz、BTR7のLCDに48kと表示
※音源は44.1kHz、BTR7のLCDに48kと表示
android用のApple Musicアプリの画面、UIはiPadと大きく変わったところはありません。
そしてiPad同様に「再生」キーの上の「(ハイレゾ)ロスレス」表示がありますので、そこをタップし音質のチェックをします。
アプリでは176.4kHz表示していますがBTR7では192k表示です。また、iPad同様にアプリが44.1kHzなのにBTR7では48k表示となっています。音源48kは一致していますが、96kは192k表示となっています。またBTR7のbit表示は全て16bit表示となりますが、24bit/48kを超える時「HR」ロゴ表示され、それ以下の時「SQ」ロゴ表示となっていますので、bit表示のバグと推察しています。いずれにせよiPad同様にBTR7ではApple Musicアプリから出力されたものをそのまま再生できています。
これはandroid用Apple Musicアプリの仕様又はandroidスマホの仕様と考えますが、(ハイレゾ)ロスレスがロッシーにダウンサンプリングされているわけでもなく、ロッシーがロスレスやロスレスがハイレゾロスレスにアップサンプリングされているわけではありませんので、(ハイレゾ)ロスレス音質で聴く事が出来ていると云えます。
2.3.2. amazon musicアプリで試す
次にamazon musicアプリ(Ver17.15.6)も試してみます。
※音源は192kHz、BTR7のLCDに192kと表示
※音源は96kHz、BTR7のLCDに192kと表示
※音源は48kHz、BTR7のLCDに192kと表示
※音源は44.1kHz、BTR7のLCDに192kと表示
amazon musicで聴きたい音楽を選択した際に曲名の上に黄色い文字で「ULTRA HD」または「HD」と表示がありますので、そこをタップすると現在の音質が分かります。
音質・・・ここが24bit/48kHz以上であればハイレゾ音質
端末の性能・・・ここが当該端末の再生可能なファイルの音質の最大値
現在・・・ここが実際に再生できている音質
Codec・・・ここが再生中のデータ形式
通常は端末の性能が配信されている音源の音質よりも高くなります(あくまでも端末の性能に依存)。例えば音源(音質の値)がハイレゾ音楽データ24bit/96kHzで端末の性能の値と現在の音質の値が同じであれば、「ちゃんと」ハイレゾ音質で聴くことができています。
また、そもそも先述の「ULTRA HD」表示ではない、「HD」表示される配信楽曲はCD音質(16bit/44.1kHz 1000kbps前後)となります。
実際にアプリで表示されている(音源の)音質と(再生している)現在(の音質)は一致しており、これはiOSのamazon musicアプリとは挙動が異なりandroid用アプリの方が正しい動きをしている様に見えます。しかし、BTR7の表示は全ての曲でアプリの端末の性能と一致した値192kを表示し、bit表示も全て16bit表示に加え、全て「HR」ロゴ表示となっていますので、実際に再生している値が現在の値の筈なのに、端末の性能に依存する「再生できる最大値」を表示しているようです。
amazon musicアプリのこの仕様だけは本当に理解に苦しみます。そういう意味ではアプリからの出力が正しく機能しているのはiPhone等のiOS端末のApple Musicアプリのみと云えそうです。androidのApple Musicアプリは44.1kHzが48kHzや176.4kHzが192kHzと一部の音源では異なりますが、準じていると云えます。
実際のところ、amazon musicが端末の性能最大値にアップサンプリングして出力しているのかどうか確かめるすべもありません。それでも音源がハイレゾ音質ならばそれはハイレゾで聴く事が出来ています。問題となるのはロッシー配信とCD品質のHD音源が意図せずにハイレゾ相当にアップサンプリングされていなければ良いので、従来の全てロッシーで配信されていたころに比べれば高音質で色々な音楽を定額で楽しめるのは音楽配信サービスの良いところです。
個人的にはamazon musicはPCオーディオ用として作業中BGMとして活用しています。スマホはApple Musicをメインで利用しています。今後WindowsでもApple Musicのロスレス配信に対応する噂もありますので、それまでは併用で我慢です。
2.3.3. サードパーティー製の再生アプリで試す
更に他の再生アプリとしてUAPP(USB Audio Player PRO)アプリ(Ver6.0.9.7)で手持ちのハイレゾ音源をSDカードに入れて再生できるのか?を試してみました。
※音源はAAC-LC、44.1kHz、BTR7のLCDに44kと表示
※音源はFLAC、44.1kHz、BTR7のLCDに44kと表示
※音源はFLAC、48kHz、BTR7のLCDに48kと表示
※音源はFLAC、96kHz、BTR7のLCDに96kと表示
※音源はFLAC、192kHz、BTR7のLCDに192kと表示
結果は音源通りにBTR7は表示しました。44.1kは44kに。192kは192kと期待通りの結果に。一方でbit表示は全て32bit表示し、全て「HR」ロゴ表示される表示バグがあります。
少なくても5 IIとBTR7ではサンプリングレートは問題なく手持ちのハイレゾ音源をそのままの音質で再生できることが分かりました。
なお、ダウンロード購入した音源ファイル形式がAAC-LCの場合、ロッシー音源です。その表示も16bit/44.1kHzとなりますので、その場合は320kbps以下がロッシーです。CD音質は同じ16bit/44.1kHzでも1000kbps前後となりますので誤解の無いようにお願いします。
2.3.4. BTR7接続時の注意点
最後にandroidスマホやXperia 5 IIでBTR7をUSB-DACとして使用する場合の注意点を以下記載します。記事は5 IIで検証していますが、android 12のスマホならば独自のandroidカスタムOSを除き同じ考え方です。
通常の音量調整とは異なる
5 IIにBTR7を接続した場合、5 IIの音量出力「メディアの音量」を最大値に固定してください。
音量調整はその代わり、BTR7本体にあるボリュームダイヤルで調整できます。
設定メニュー > 音設定 > メディアの音量
で音量を最大値に固定します。
実際には最大値でなくても構いませんが、BTR7のボリュームを上げる必要がありますので、5 IIの方である程度上げておくと、BTR7で微調整しやすいです。
またこの設定は、必ず5 IIとBTR7を接続した状態で行ってください。5 IIがBTR7を接続した場合の初期値として記憶してくれます。5 II単独で行うと爆音で耳を傷める可能性があります。
BTR7接続時の挙動
インストールしているアプリによってBTR7を5 IIに接続した直後に表示されますが、その時は基本的にキャンセルで構いません。実際にアプリを使うために起動した際、再度確認されますので、その時には許可(OK)を選択します。
※BTR7を5IIに接続した画面。アプリ選択が出ますがここではキャンセルします
※UAPPアプリを起動した画面
例としてBTR7を接続した状態でUAPPアプリを起動するとBTR7へのアクセス許可をするかどうかを確認するメッセージが表示されます。BTR7をUSB-DACとして接続したままUAPPアプリで再生する場合は、基本的に「OK」を選択してください。誤ってキャンセルを選択した場合は一度5 IIからBTR7を外し、改めてBTR7を接続してください。改めて確認メッセージが表示されます。
2.4. BTR7とiPhone SE2(第二世代)の接続
最後にiPhoneとの接続です。
私のiPhoneはSE2ですのでLightning端子です。USB-DACのレビューで毎度のことですが、そろそろ独自規格のLightning端子を廃止して欲しいと切に願います。
というのもLightning端子が厄介でMFI認証という壁に加え、他にも供給電力制限が存在している為にサードパーティー製品は対応を謳っていても実際に使ってみないと分からないというのが現状です。今回はddHiFiのLightning-USB Cケーブルで問題なく使える事を確認済み(※本記事2.1.1.項参照)ですが、以前UA2の購入特典で付属していたLightning-USB Cケーブルで検証していますのでご容赦ください。
接続の手順を以下説明します。基本的にiPadと一緒ですが接続に使うケーブルが変わります。
始めにLightning-USB CケーブルのUSB C側をBTR7本体のUSB C端子に接続し、Lightning側をiPhoneのLightning端子に接続します。
次にiPad同様にBTR7にイヤホンを接続します。
最後にiPhoneのApple Musicアプリ(iOS16.1.2)を起動します。
接続に難しいところはありませんし、サードパーティ製Lightning-USB Cケーブルで問題なくBTR7を認識しています。
※音源は176.4kHz、BTR7のLCDに176kと表示
※音源は96kHz、BTR7のLCDに96kと表示
※音源は48kHz、BTR7のLCDに48kと表示
※音源は44.1kHz、BTR7のLCDに44kと表示
動作確認の結果はiPadと同じです。
アプリで音源が44.1k表示のものはBTR7では44k表示となり、確認した限り音源通りに出力され再生できています。また、iPad同様にbit表示は全て32bit表示と「HR」ロゴ表示となります。
なお、iPhoneとiPadのiOS端末の注意点があります。
音量が小さすぎる又は大きすぎる等の音量調整がうまくいかない場合、以下の設定をお試しください。
設定 > ミュージック > オーディオ項【音量を自動調整】
の「オン」「オフ」を試してください。
※画像は「音量を自動調整」がオン。「ドルビーアトモス」はオフ。
私はiPhoneでもiPadでも「オン」の方が音量が調整しやすかったです。
個々の設定により変わるかもしれませんが、困ったときにお試しください。
2.5. FiiO Controlアプリとの連携
ここではandroidスマホを例に紹介します。BTR7の設定を管理できる「FiiO Control」アプリと連携することができます。androidスマホとBTR7をBluetooth接続し、アプリを起動し、BTR7の機能設定やイコライザ設定等を選択することができ、一度設定してしまえばBTR7に記憶されます。
それでは以下、アプリの導入編です。
先ず、google play storeから「FiiO Control」アプリ(Ver3.6)をインストールします。
インストール後、BTR7とスマホをBluetooth接続します。
接続が確立された状態です。LDACで接続しています。
次にFiiO Controlアプリを起動します。
アプリ起動後、デバイス選択でBTR7を選択します。
BTR7との通信確立後、BTR7のステータス画面に移行します。
現在のBTR7のバッテリー残量や接続コーデックが確認できます。
アプリ画面下のメニュータブには「ステータス」「イコライザ」「Audio」「説明」メニューがあります。
※ステータスメニュー
※イコライザメニュー
※Audioメニュー①上スクロール
※Audioメニュー②下スクロール
Audioメニューを下までスクロールした画面です。
アプリのステータス画面では設定したい項目を選択し、各項目を設定できます。先述の通り、基本的にBTR7本体でも設定確認と変更ができますので、無理にアプリを使用する必要はありませんし、期待しすぎてはいけません。ガッカリします。少なくても私は無くても困ることはありませんでした。
注意点はアプリで設定できない項目があります。「ゲイン設定」と「DACフィルタ」です。これはBTR7本体でのみの設定可能となります。
ちなみに個人的なお勧めの設定は以下の通りです。
- ゲイン:Low(BTR7本体でのみ設定可)
- デジタルフィルタ:Hybrid fast roll-off
- 充電:off
ノイズの少ないクリアで鮮やかな音を楽しめます。
USB-DACで使用する際のお勧めはBTR7本体のバッテリー充電スイッチを「Charge offにする」「バッテリー保護offにする」です。私は充電をスマホから給電ではなく別途USB充電器を用いています。充電時間は1.5-2.0H程度で満充電になります。
それでは次項ではいよいよBTR7の音質を確認してみます。
3. FiiO BTR7の音質レビュー
前項までにBTR7とiPad/iPhone及びXperia 5 IIとの接続テストと、アプリの利用を含めたBTR7の設定を行いました。
ここからは実際にBTR7を使って音質がどのように変化するのかを試してみたいと思います。
今回はandroidスマホのSony Xperia 5 IIで試してみます。
イヤホンは先述の通り、Acoustune HS1300SS DoradoをAcoustune ARC73 4.4mmバランスプラグ仕様にリケーブルしているものを使い、再生アプリはUAPPを用います。
3.1. Xperia 5 IIに直挿しの音質
前述の通り、イヤホンはAcoustune HS1300SS Dorado(以下HS1300SS)をAcoustune ARC73 4.4mmバランスケーブルにリケーブル。イヤピはSedna EarFit Short MSサイズです。
再生アプリはUAPPを用い5 IIのヘッドフォンジャックに4.4>3.5変換を用いて直挿し接続します。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
以前UP5のレビューの通り、Xperia 5 IIはSonyが音にも拘ったスマホという謳い文句にあらためて納得できます。
高音はしっかりと鳴り、低音は量感があります。中音はボーカルを聴きやすく前面に出しながらも演奏がしっかりと聴こえます。今回組み合わせたイヤホンがHS1300SSというクリアな中高音と解像感の高さに定評のあるイヤホンです。「普通に良い音」という印象です。
3.2. BTR7を使用した音質
それではXperia 5 IIにBTR7をUSB-DACとして接続し実際に聴いてみます。BTR7は2.5.項の個人的お勧め設定にしています。
先述の通りイヤピはSedna EarFit Short MSサイズです。BTR7の4.4mmバランスジャックに接続しています。
ソースは同様に宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
先に聴いた5 IIの直挿しとは一聴して違いを感じます。5 II直挿しよりも華やかさを感じられる中高音と締まった低音のBTR7は分かり易く高音質という印象です。高音は華やかで伸びやか。中音は5 IIでは真ん中に集まりますが、BTR7は音場が広く音の分離も良く聴きやすい。特にくっきりはっきりと音を鳴らす傾向があります。一方でその鳴らし方はやや癖がある印象を受けます。上手く云えませんが、ナチュラルな感じというよりも少し創られた様な鳴り方です。その分、くっきりはっきりと聴こえますし、音像の輪郭が感じやすいので、この鳴り方が好きな方にはハマりそうです。低音は締まりのあるタイトな鳴り方。不自然に強調されていない割とあっさりとした印象です。そのため深みというか濃厚な音の低音が好みの方には注意が必要です。BTR7は全体をフラット寄りの弱ドンシャリ。やや中高音域寄りに鳴らすリスニングサウンドという印象です。
結論としては、5 II直挿しもそれだけ聴くと良い音ですが、BTR7を通して聴いた音はもっと良い音で聴く事ができます。5 II直挿しのみで聴いたときに十分と感じた音場がやや狭く中心に集まっていると感じます。まあ、同じ土俵で比較してはいけませんね。冒頭で申した通り、一聴して違いを感じられます。
次に同クラスの商品のShanling UP5との比較です。
先ずUP5の音質傾向ですが、音場は広めです。高音もUP5では煌びやかで響きの良さを感じます。低音はUP5でも量感が控えめですが、芯が感じられ締りとキレは良好。ベースラインは追いやすく、重低音は沈み込みも深く、芯の強さもあります。中音はUP5が高音同様に響きが良く華やかさがありますが、団子感やゴチャつきを感じません。ボーカルはクリアで自然な位置からクリアで聴きやすい。UP5は一言で云えば中高音寄りのフラット寄りのリスニングサウンドという印象です。
BTR7との比較ではBTR7の方が中高音がくっきりはっきり煌びやで明るく華やかに鳴らします。UP5の方がどちらかと云えば暗め。そして中高音は前に出るような主張は抑えられてBTR7よりも自然な印象。低音は量感は抑えられていますが、BTR7の方がタイトな鳴り方で、UP5の方がやや雰囲気のある鳴り方です。
まとめるとBTR7は明るくくっきりはっきりと鳴らすリスニングサウンド。一方のUP5もリスニングサウンド寄りですが、やや暗めに誇張なく音を自然に鳴らす印象です。
どちらも良い音と云うのが素直な感想です。可能なら試聴して個人の好みの方の音を選択するのがよいと思います。
4. FiiO BTR7のまとめ
さて、FiiO BTR7はドングルタイプのUSB-DACとしてはやや大きめの商品です。ですが、BTR7はBluetoothレシーバ機能も持っており、一台二役の多機能商品です。USB-DAC機能ではエントリークラスDAPと遜色無い音をスマホでサブスクリプション、音楽配信サービスや手持ちのハイレゾ音源を良い音で手軽に楽しめことができるとまとめました。
そしてBTR7は販売価格が3万円半ばとドングルDACアンプ商品群の中では上位クラスとなりディスプレイ搭載により直感的に操作可能。アプリはあまり役に立ちませんが、本堤だけでも使い勝手は悪くありませんし、特にその音質について満足できる商品と云えそうです。
現在(2023年2月17日)はamazon等ECサイト、国内家電量販店店頭等でも発売されており、30,000円半ばの価格で購入可能です。機能に対し満足感の高い実売価格と云えますが、AliExpressでは2万円半ばとより安価に購入できます。しかし万が一の保証の際のリスクが有ります。勿論保証の面からは安心確実な国内正規代理店取扱品の購入が安心ですが、あまり評判が良くないのが玉に瑕。それならば、自己責任の安い方が良いと個人的には考えています。
あとがき
あとがきとして、今回は久しぶりに中華製USB-DACアンプの取り上げてみました。発売直後は品薄で中古価格も高騰していましたが、中華F社らしい品質造り込みが知られてきて徐々に人気も下降気味の様です。加えて本国との価格差が大きい代理店構造も個人的にはお勧めし難いです。
とはいえ、音は良いので今回取り上げた次第です。この商品を気になっている方に少しでも参考になれば幸いです。
今後も低価格?を中心に、複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンや、中華DAC及びヘッドホンアンプにも挑戦していきたいと考えています。気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ
※2023/3/17 タイトル修正
※2023/3/21 誤記修正他