みぃねこの備忘録

いろいろなこと、主に趣味の備忘録として活用。アフィリエイトやってません。お気軽にリンクからどうぞ。

CCA PLA13 レビュー

こんにちは。

今回はいつもの中華イヤホンレビュー編として、中価格A5000-U10000帯で発売された1PD、平面駆動モデルのCCA PLA13についてレビューをまとめたいと思います。

今回はAliExpressのKZ Earphones Franchised Storeから購入しました。

 

ja.aliexpress.com

 

国内amazonでも取扱があります。

 

 

 

f:id:miineco106:20220918180610j:image

 

 

 

 

1. CCA PLA13について 

中華イヤホンはこれまで国内外有名メーカーの同価格帯と比較した時に安価に遜色のない音または迫る音や高音特化等の特徴を持たせた音質で我々ユーザーに提案し続けてくれました。それも国内外メーカーに比べはるかに短いスパンで新作をリリースし、売り切って終わり、売れたら勝ちという分かり易い売り上げ重視のビジネスです。ビジネスという以上、アパレル同様に商品の流行が当然ありまして2019年頃までの複数BAドライバ路線では如何にドライバを沢山積むかというスペック至上主義、片側12BAドライバモデルで3万円という驚きの価格で販売していました。その後~現在は中華BAを沢山積んでも高音質とならない事にから、BAの代わりのドライバとしてPiez(Piezoelectric Ceramics)やESM(Electret Static Magnetic)を採用した多ドラハイブリッドモデルが登場。中華BAを積んだ多ドラハイブリモデルよりも少ないドライバ数でありながら滑らかで繊細に鳴らす中高音を実現しています。その一方で同時期低価格シングルダイナミックモデルが一瞬波に乗りかけましたが、低価格が仇となり低コストDDの限界を垣間見ることで皮肉にも低価格帯のハイブリッドモデルの合理性を証明する結果となりました。そして現在のトレンドは何と言っても平面磁気駆動ドライバです。平年磁気駆動ドライバを採用しているモデルはこれまでにも発売されていましたが、中価格A15000帯であり中華イヤホンを無試聴で購入するには躊躇する価格帯です。吟味して購入する価格帯と云えます。ところが、CCAから平面磁気駆動ドライバを搭載したPLA13がこの夏新登場。先日レビューしたTrn Kirinが販売価格15,000円だったのに対し、CCA PLA13は10,000円を切る販売価格、なんと9,000円です。早速購入となる訳です。

 

CCAは低価格帯のトップランナーとして一時代を築いたKZの兄弟ブランドであり、KZよりも音質を大人寄りにした音で棲み分けされています。モデルによっては殆ど違いの無い事もありましたが、前述の通り、KZの派手で華やかな音は例えるならやんちゃな兄とCCAの弁えた音は控えめな弟という違いがあります。これまでにも新しいドライバの投入をCCAが先行し、評判を見てKZブランドで調整し発売する流れがあり、今回も近日KZブランドから平面駆動モデルが登場することがリークされています。こちらの発売も期待して待ちたいと思います。

 

さて、昨今中価格帯でのKZ系ブランドは伸び悩み、低価格帯でかつてしのぎを削ったTrnが台頭しています。低価格帯で成功したビジネスモデルは中価格A10000帯では通用せず、Trnが真面目に高音質を狙っていたのとは違いました。もちろんTrnが上手く流行りに乗ったとも云えます。それはハーマンターゲットカーブです。周波数特性が緩やかなU字カーブであり、低音と高音を大きく持ち上げずに中音との大きな差を少なくし、且つ低音や高音に尖ったピークを造らない、フラット寄りの特性となっています。

Trnはこの緩やかなU字カーブをベースにし、低音域よりもやや高音域を重視した解像感の高いモデルを近年継続して発売することで「Trnの音」を創造したと云えます。

この状況を打破するためにKZ系ブランドの一手として、先ずCCAブランドから平面駆動ドライバのPLA13を発売。後発の優位性としてライバルよりの2/3から1/2程度の価格に抑えて発売してきました。それはやはりKZブランドの意地もあると思いますが、しっかりと付属品でコストカットしているあたりは、「まあ、そうだよね」と何とも言えない気持ちになります。

とはいえ、実際に届いたPLA13を一聴した限り、KZ系ブランドの本気が感じられ期待感が高まりました。

 

CCA PLA13のスペックですが中華イヤホンで最近流行りの平面駆動ドライバを1基搭載した片側シングルドライバ構成モデルです。

このドライバは直径13.2mmの振動膜にデュアルキャビティを採用しており平面駆動ドライバのレスポンスに加え芯の強さを引き出すことを狙っています。

イヤホン本体にはステムノズル一体型の樹脂製シェルに金属製のフェイスプレートを被せており低価格帯のステムノズル側シェルカバーと金属製フェイスプレートを接合するものとは異なります。

 

※宜しければ平面駆動ドライバの搭載モデルの過去記事もご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

CCA PLA13の納期として今回AliExpressでオーダー、2週間強で届きました。現在(2022/9/24)は国内amazon倉庫に在庫がありますので、当日発送、翌日配達で入手可能です(日本の一部の地域を除く)。昨今、HiFiGoやAliExpressで購入した本国発送の場合でも以前の様な感染症の影響で遅延は少なくほぼ回復したと云えます。尤も、万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかるのが、海外通販のリスクです。

そんな訳で一般的に海外通販での購入は国内通販で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが偶に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットがありましたが、最近では円安でその恩恵も受け難く、国内では入手できない商品を早く手に入れる事がメリットと云えます。それらを天秤にかけた場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. CCA PLA13実機レビュー 

それでは、実機レビューを以下、まとめていきます。


f:id:miineco106:20220918180642j:image
パッケージングは従来のシンプルな白を基調としたものから箱の表に商品写真を印刷したスリーブタイプの化粧箱です。
箱の裏にはイヤホンスペック等が記載されています。

 

f:id:miineco106:20220918180720j:image
f:id:miineco106:20220918180718j:image

スリーブを外すと内箱の白地のプラ台座にイヤホンが収納されています。


f:id:miineco106:20220918180745j:image

内箱の下側の蓋を開けると箱の底に付属品が収納されています。

 

f:id:miineco106:20220918180808j:image
付属品は最近のKZ系に付属するシリコンイヤーピース、溝有白色タイプS、M、Lの3種が1セット。他にはケーブルです。中価格A5000-U10000帯としては物足りない付属品となります。

次にイヤホン本体です。

 

f:id:miineco106:20220918180841j:image
f:id:miineco106:20220918180844j:image
f:id:miineco106:20220918180847j:image
f:id:miineco106:20220918180851j:image
f:id:miineco106:20220918180853j:image
f:id:miineco106:20220918180855j:image
f:id:miineco106:20220918180858j:image
f:id:miineco106:20220918180900j:image
f:id:miineco106:20220918180903j:image
シェルは何かの流用の様ですが、低価格帯のように樹脂と金属を嵌め合わせただけの構造ではなく、シェルの樹脂部は上下カバーを嵌め合わせた後に、金属フェイスプレートを被せたもの。その分それらよりもシェルに厚みがあります。ビルドクオリティには問題を感じられず、中華イヤホンで心配されるような雑なところ感じさせません。低価格帯でよくあるシェルの合わせ面等のズレや隙間は無く綺麗に仕上がっています。

カラーバリエーションは黒色のみです。

次にケーブルです。

 

f:id:miineco106:20220918180928j:image

付属ケーブルは先述の通り最近のKZに付属する4芯銀メッキOFC線、並列ケーブルの白(銀)色タイプです。プレイヤー側コネクタはL字タイプ。イヤホン側はKZ-C、2ピン仕様。極性はもちろんKZ極性の上側がプラスです。この付属ケーブルは被膜に多少引っ掛かりがありますが、タッチノイズは殆ど感じません。肝心の耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。全体的に柔らかくしなやかなものとなり取り回しは悪くありません。個人的には、ZASに付属するタイプを標準で付属してくれれば商品性が高まるのにという印象です。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、私はこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

続いて他機種とのサイズ感や造形の比較です。

 

※画像左からTrn Kirin、CCA PLA13、TiNHiFi P1 

f:id:miineco106:20220918181017j:image
f:id:miineco106:20220918181020j:image
f:id:miineco106:20220918181024j:image
f:id:miineco106:20220918181029j:image
f:id:miineco106:20220918181032j:image
f:id:miineco106:20220918181034j:image
f:id:miineco106:20220918181037j:image
f:id:miineco106:20220918181039j:image
f:id:miineco106:20220918181042j:image

CCA PLA13とTrn Kirin、TiNHiFi P1の外観の比較として、圧倒的にP1がコンパクト。PLA13とKirinが大きい訳ではなくP1がかなり小さいという事。PLA13はKZ ZSN pro X等と比べるとシェルの厚みがあり、Trn ST5と同等程度です。KirinやP1のオール金属製と異なり、PLA13樹脂と金属のハイブリッド素材となります。そのため、重量はP1が一番軽量となり、時点でPLA13、Kirinとなります。とはいえ、装着時にはその装着感の良さから殆ど気になりません。

ステムノズルはP1が長め。次にKirinの標準ノズル、一番短いのがPLA13です(Kirinの短いノズルと同等)。太さは僅かにPLA13が細く、Kirinは標準的。P1は太めです。角度はPLA13がやや寝ていて、Kirin、P1の順に寝ています。どちらかと云えばP1がやや起きています。

また、ステムノズル部には全てに金属フィルターがあり異物混入による故障を防げます。PLA13のフィルターは細目タイプで音質に影響があるタイプの様です。

そして、シェル本体の形状と付属ケーブルからは三機種共にシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、装着感はステムノズルの長さや太さに影響がありますので、イヤーピースのフィッティングは重要となります。


f:id:miineco106:20220918181113j:image
f:id:miineco106:20220918181117j:image

付属イヤーピースは最近のKZに付属する従来のKZ黒色溝有の白色タイプ。個人的に従来のKZ黒色溝有はパサつくというかかさつくので、このKZ白色溝有イヤーピースの方が重宝しています。傘のコシもありしっとりとしていて遮音性も十分に感じますので低価格帯では十分使えます。

音質的には従来のKZ黒色溝有イヤピよりも白色タイプの方が中高音がクリアに聴こえるタイプの様で、KZの強い低音には丁度良いタイプですね。

この付属イヤーピースで私は耳の奥に栓をするように装着しフィットしています。

低価格帯ではいつも付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じます。今回は付属のイヤピで上手くフィットした為、そのまま使用しました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感はもとより音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えない他社製へ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

f:id:miineco106:20220918181136j:image

 

 

3. CCA PLA13音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

f:id:miineco106:20220918181154j:image

今年から再生環境を更新し、スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行います。スマホSony Xperia 5 IIを。USB-DACにはShanling UP5の組み合わせです。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。Shanling UP5は同社のエントリーハイDAPであるM3X相当の音質と云えます。

UP5の音質傾向ですが、高音は演出感が少なく自然に鳴らし綺麗に聴こえます。低音脚色は無くしっかりと鳴り量感に不足はありません。中音は特に違いを感じ、音場が左右に広がり解像感と分離感は良好です。ボーカルはクリアですが淡々と聴こえ、艶とかリアルさはそれ程感じませんが、エントリーハイDAPと比較してもレベルの高い音質と云えます。

昨年はSony NW-ZX507を使用していましたが、やや演出感のあるドンシャリはメリハリがありグルーブ感のある音はSonyの音で音楽を楽しく聴く事が出来ました。しかし、音質レビューという役割にはM3X相当のUP5の方がモニターライクながらも、決してつまらない音ではなくリスニングでも使えて万能と考えたからです。

Shanling UP5をUSB-DACとして使用した音質が気になる方は以前の「Shanling UP5レビュー【USB-DAC編】」をご覧ください。

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

miineco106.hatenadiary.jp

 

USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

miineco106.hatenadiary.jp

 

それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属白色 Mサイズ、付属ケーブルです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「平面駆動らしい全音域に解像感を感じられる音。低音が比較的抑え気味でらしくない音。高音中音はすっきりとして見通しが良くクリア。ボーカルは聴きやすい、全体的に整った音」でした。あと、少し気になったのは音量がやや取りにくく普段よりもボリュームを上げる必要がありました。

箱だしでは低音の緩さを感じたので先に鳴らし込み。鳴らし込み後は低音が締まりタイトになりました。

 

音場

やや広めから広め。前後の奥行を感じられ、特に左右の空間の広さを感じられます。

 

高音域

煌びやかで響きの良い、上までの伸びやかさも感じられます。華やかさがあり存在感もありますが、悪戯に前に出るような主張ではなく刺さりや尖りは感じません。繊細な音は決して線の細い音ではなく細やかな音を届けてくれる解像感の高い音です。

 

中音域

高音同様に広さを感じられる空間に響きの良い、繊細な音を聴かせてくれます。華やかさのある鳴り方は、複数ドライバ搭載機によくあるよくあるような音が中心に集まる団子感や音が重なるゴチャつきを感じず、分離の良い音です。高音同様に解像感の高さを感じられ、小さな音の消え入る様を感じられます。ボーカルはクリアで自然な位置から聴かせてくれ、ほぼニュートラルから僅かにドライ気味なものの息遣いを感じられます。

 

低音域

量感は抑えられ、広がりはそれ程ありませんが、芯のある強さを感じられ締りとキレは良好。音の強弱や音階を掴みやすく、ベースラインも追いやすい。重低音の沈み込みはそれほど深さを感じませんが、強さのある音。

 

出音のバランス

一言で云えば明るい中高音寄りの弱ドンシャリ。出音は高音と低音の主張が強くないので全域のバランスはフラット寄りに感じられます。

 

高音は煌びやかで響きも良く華やかに鳴りますが、刺さりをギリギリ攻めたような派手に鳴る様な様ではなく、音の強弱や響きを脚色なく繊細に鳴らしてくれます。超高音までの伸びも良く自然でなめらか。強めの音でも刺さりや尖りはなくあくまでも自然な強さ。小さな音は不自然にかき消されず、耳に届けてくれます。低価格帯の中華BAの高音の様に最初の一音だけを強調した演出感のある鳴り方ではない、解像感の高い音。高音を強調して解像感の高さを演出していない繊細な音は質の高い高音です。

中音は凹みを感じずに縦横の空間の広さを感じられます。楽器の音はボーカルの周りでやや後ろ辺りの離れた位置に感じます。華やかに鳴りますが、その音は統制されていて、音の強弱や大小を自然な強さで鳴らし、見通しが良くクリアです。そして高音同様に音の消え入る様を掴みやすく、解像感の高い分離の良い音を感じられます。

ボーカルは自然な位置から聴きやすく、高音や低音の音に埋もれません。広いく空間で中音に重なったり、かき消されることはありません。声色は自然なニュートラルから僅かにドライ気味なものの息遣いを感じられ生々しさを感じられます。ボーカルはクリアに聴こえ楽しめます。

低音は量感は抑えられ広がりはそれ程感じません。広がりよりも芯がある強くて締りの良い音はキレの良い小気味良い鳴り方です。二重磁気ダイナミックドライバの様な強いアタック感ではありませんし、量感で誤魔化していない低音はその音階や強弱を掴みやすく解像感の高い音を感じられます。そのためバラードなどのしっとりとした雰囲気の良い曲との相性はそれほど良くないかもしれません。中高音寄りの弱ドンシャリの出音はフラット寄りのイヤホンという印象で、低音を抑え適度な強さの音は高音中音をマスクしません。

重低音は沈み込みはそれほど深くありませんが、芯のある強さを感じられ小気味良く鳴ります。繊細に鳴る高音中音域を下支えするキレの良い低音は無駄に存在感を誇示しません。

 

PLA13は箱出し一聴した時点で普通に良い音という印象でした。平面駆動ドライバの特徴的な繊細な音は解像感を感じられ、広い空間に左右や奥行きを感じられる音は描写がしっかりとしています。何処かの音域を強調せずに全音域をバランス良く鳴らしてくれ、中価格帯のイヤホンとしてレベルが高い音質と云えます。ブラインドテストならばとてもKZ系ブランドの音とは思わないでしょう。

一方で刺激的な高音や脳に響く低音を感じたい方にはつまらない音に感じるかもしれません。

 

次に同様の平面駆動ドライバ搭載機との比較としてTrn Kirinとの比較です。

同じ平面駆動ドライバと云ってもKirinは14.5mmとPLA13の13.2mmとは異なりますし、聴き比べると全体的に近しい音とは云えますが、少し違います。

一番の違いは低音です。PLA13の方が低音に強さがあり、強さを感じます。そのためPLA13もKirinも弱ドンシャリですが、PLA13の方がドンシャリ加減が強く感じます。また、Kirinの方が音場の広さ、特に奥行を感じやすい印象です。これはPLA13の3.5mmアンバランスとKirinの4.4mmバランスという違いがあると思います。

とはいえ聴き比べればの話であって、PLA13だけまたは、Kirinだけを聴いている限りはどちらも同じ傾向の弱ドンシャリの繊細で高解像の音は、過度に強調するところが無く自然に鳴らすレベルの高い音と感じます。少なくても同じ中価格A5000-U10000帯で発売されている多ドラハイブリッドモデルでは不自然になってしまう音がPLA13では感じられず、分離の良い繊細で解像感の高い音はそれらよりも高音質と云えるかもしれません。

何よりもKZ系ブランドのCCAが単に流行りの平面駆動ドライバモデルを発売しただけではなく音質に妥協していない事に価値がありますし、今後のKZブランドとして発売予定の平面駆動ドライバモデルにも期待できそうですね。

 

※以前のCCA CA16 Proのレビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

まとめるとCCA PLA13は平面駆動ドライバを採用し従来のKZ系ブランドのCCAブランドとしても音質に妥協していない高音質を実現し、他社と比較してコストパフォーマンスが高いと云えます。尤もそれが平面駆動ドライバの特徴であったとしてもそれを活かした音づくりができると同社が証明してみせたことが高く評価できるのでないでしょうか。

なお、PLA13はリスニング用途としての聴いていて楽しいドンシャリバランスが好きという方には評価が分かれてしまうかもしれません。

 

高音   Kirin ≧ PLA13 (質感の順)

中音   Kirin ≧ PLA13 (整っている順)

低音   PLA13 ≧ Kirin (質感の順)

ボーカル Kirin ≧ PLA13 (質感の順)

 

 

4. CCA PLA13の総評

CCA PLA13はKZ系ブランド、CCAが同社の得意とする複数BAや多ドラハイブリッドモデルとは異なりシングルダイナミックの平面駆動ドライバモデルをライバルを大きく下回る販売価格で発売しています。それは付属品が貧相だったりしますが、従来のワリキリを踏襲することでブランドの拘りを見せてくれたのかもしれません。その拘りが良いのかどうかは私たちユーザーの判断に委ねられています。個人的にはそれもアリと思いますが、最初の購入には向かないかもしれません。それでもKZ系ブランドの逆襲の始まりは楽しみです。

それはさておき、平面駆動ドライバのモデルを9,000円程度で購入できるPLA13は到底国内外有名メーカーには真似できませんし、十分に高音質と云えますのでお勧めです。

 

最後に、今回は今年8月に発売された中価格U5000-A10000帯の中華イヤホンの紹介となりました。現在(2022年9月24日)はAliExpressで9,000円程で販売し、国内amazonでは12,000円程の価格で販売されています。海外通販でもHiFiGoの発送は早く届くのも早い印象がありますが、一方のAliExpressでオーダーした場合の入手性もかなり改善しています。とはいえこれまでの中華イヤホンの中では高価な実売価格でありながら、その音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっておりますので、中価格帯中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実なamazonでの取り扱いを待って。少しでも早く入手したい、新製品を少しでも早く(安く)手に入れたい方はHiFiGoでの購入も検討してみてくださいね。

 

PLA13

以下、付属ケーブル、付属白イヤピ M使用、DAC UP5
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

Kirin

以下、付属ケーブル4.4mm、付属白イヤピ M使用、Referenceノズル、DAC UP5
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★★
分離★★★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

P1
以下、付属ケーブル、付属白イヤピ M使用、DAC UP5
高音★★★★☆ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★☆
分離★★★★★
お勧め度★★★★☆ (中音域重視★5)
※☆0.5、★1.0

 

 

あとがき

今回はいつもの中華イヤホンの中価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、中華据え置き機器や複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ