みぃねこの備忘録

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Trn TA1レビュー ※TIN HiFi T3、KZ ZSN pro X、KBEAR LARKの比較含む

こんにちは。

今回はいつもの1BA+1DD中華イヤホンレビュー編として低価格帯で発売されたTrn TA1についてレビューをまとめたいと思います。

国内amazonから購入しています。

 

 

AliExpressでも販売しています。

 

ja.aliexpress.com

 

 

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1. Trn TA1について 

Trn TA1はTrn社の低価格帯モデルの新商品です。Trnと云えば昨年のSTMでこれまでは中価格帯では採用されているノズルフィルタ交換機能を持ち三種類のフィルタを交換することで好みの音質に調整可能とするなど意欲的なモデルを市場に投入しておりますが、この価格帯ではKZの牙城を崩せずにいます。それもその筈、KZは昨年のXシリーズで従来よりも一皮剝けた音質で従来の元気で派手なだけのメーカーからの進化を感じさせられます。その中でもZSN pro Xは定番となる1本と評価しています。

実際TrnはKZ後発メーカーですので、これまではKZ後追いでの商品展開の感が否めず、その音質も二番煎じ感がありました。その状況を打破すべく先述のSTMを発売も目新しさはあるものの…止まり。期待値が高かったために消化不良感がありました。

またTrnの最近の音質傾向として低音を抑え気味にして中高音を重視しています。低価格ではST1。U10K中価格ではV90の頃まではKZ後追い感がありましたが、昨年後半のSTMやVX、V90SではTrnのその新しい方向性をみせています。

そういう意味でTrnはKZ後追いイメージからの脱却を図っていると感じられ、今後に期待と云えそうですね。

 

Trn TA1は1BA+1DDハイブリッドモデルであり、Trnでは昨年のSTM以降半年振りの新作です。一見してTIN HiFi T3を彷彿させ、BAにはKnowlesを採用しているところも似ています。大きな違いはその価格帯であり、T3のU10K中価格に対し、TA1はU5K低価格ということ。

それらは付属品、特に付属ケーブルで大きく差があると云えます。Trn社は元々はケーブルメーカーですので低価格帯の交換前提の質の低いものではなく、もっと質の高いケーブルを付属させても良いのではないかといつも感じています。その方が余程KZ及びCCAとの差別化が図れますし、それこそが後発メーカーの強みとして有効なのではと個人的に思います。尤も、個人的に低価格帯のイヤホンはリケーブルにお金を掛けるのであれば、他の低価格帯イヤホンをもう1本買った方が楽しめると思っています。

 

さて、以前も触れましたが、低価格1BA+1DDハイブリッドモデルではKZ ZSN pro XとKBEAR LARKをお勧めしています。

ZSN pro XではKZの高音低音が元気で派手なドンシャリという「らしさ」を残しつつ、聴きやすさがある音質傾向です。

一方、KBEAR LARKは適度な高音域と低音域に支えられた聴きやすい中音域。決してつまらない大人しい音ではない適度なKBEARの音質傾向です。

そのそれぞれに良さがありそれらの傾向のモデル群からそれぞれ頭一つ抜けた二強とも云える二機種に対し、このTrn TA1はどのような音を聴かせてくれるのか。 

TrnがKZやCCAへの新たな刺客として低価格帯でBAにKnowles製を搭載したモデルのTA1を発売したとなれば、またしても中華イヤホンファンの一人として試してみたくなるのは性というものでしょうか。

そんなTrnの挑戦、後追いメーカーからの脱却を図る更なる一手として登場したTA1を中華イヤホン低価格1BA+1DDハイブリッドモデル、KZ ZSN pro XやKBEAR LARK及び、あのイヤホンとは違うU10K中価格TIN HiFi T3との違いも含めながらレビューを纏めていきたいと思います。

 

Trn TA1のスペックですが先述の通り中華イヤホンの低価格帯で多く採用されている高音域用のバランスドアーマチュアドライバ(BA)を1基と中・低音域用のダイナミックドライバ(DD)を1基搭載した片側デュアルドライバ構成のハイブリッドモデルです。BAにはKnowles製33518バランスドアーマーチュア型ドライバ1基を採用し中・高音域を。ダイナミックドライバ(DD)1基が低音域を担当しています。

バランスドアーマーチュアは他の低価格帯1BA+1DDハイブリッドモデル同様にステムノズル内に配置しダイレクトに伝わりやすくし、ダイナミックドライバはTrnのカスタマイズが施された直径8mmの二重磁気ドライバを採用し強さとレスポンスの良さを備えておりこちらも同様にシェル内でBAと同軸に配置。

イヤホン本体はシェル本体が金属製。フェイスプレートとステムノズルも金属製とT3同様にオール金属仕様。ZSN pro XやLARKのシェル本体が樹脂、フェイスプレートをステムノズルが金属製というシェル素材のハイブリッド構成とは異なります。

以前ステムノズルの素材が金属製と樹脂製との違いによって音質傾向への影響をこれまでレビューした経験から、それが高音域に現れると感じていますが、多くの低価格1BA+1DDハイブリッドイヤホンでは高音域を担当するBAドライバがステムノズルの中に配置されており、音道管を使用していない為、高音域の伸びや響きに影響があると経験則で捉えています。

とはいえ最も大切なのはこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホン同様に各ドライバが担当する音域が重なるクロスオーバーチューニングが重要となります。このチューニング次第で「当り」か「外れ」という評価に繋がってくると云えますね。

 

Trn TA1の納期として今回国内amazonで購入しており流石の当日発送翌日配達です。AliExpressのように中国本土からの発送では国内amazonのようにはいきません。昨今、感染症の影響で中国からの輸送は平時の様にはいきませんが、それも徐々に回復傾向であり最近はシンガポール経由ではなく台湾経由等で動き始めていますので、物流の安定化までもう少しというところですね。尤も平時であればAliExpressならば早くて約1週間。通常10日から2週間。遅いと3週間から1か月。万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかります。

そんな訳で一般的にAliExpressでの購入は国内で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. Trn TA1実機レビュー 

それでは、早速Trn TA1の実機レビューを以下、まとめていきます。


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パッケージングはいつものTrnのシンプルなデザインの小箱とは異なり一回り大きめ、スリーブタイプの化粧箱です。
箱の表にはイヤホン画像が施されていてこれまでの低価格帯とはちょっと趣が異なり高級感があります。

 

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スリーブを外すと黒地の内装の台座にイヤホンが収納され、台座を取り外すと箱の底に付属品が収納されています。


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付属品はシリコンイヤーピースが黒色と白色タイプのS、M、Lの3種が計2セットと、白色ウレタンフォームタイプが1組と、白色タイプのシリコンイヤピMサイズが本体取付け済み。他にはケーブル、ケーブルバンドです。U5K、国内実売4,000円台の低価格帯としてはイヤホンポーチが付属しない等、一般的には少々物足りない付属品となります。(個人的にはポーチ無しは気にならないのですが)


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次にビルドクオリティですが、これまでのTrnは中華イヤホンで特に心配されるメーカーの一つでしたが、これはそれらのような雑なところはなく、製造工場が違うのか?と思う程の違いを感じられ綺麗に仕上がっています。カラーバリエーションは(2021/3/13現在)国内amazonではシルバーのみです。

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AliExpressでは通常版Trnの「T」ロゴフェイスプレートと某社の様な「美少女?」キャラフェイスプレート版が選べるようです。


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付属ケーブルはTrnの最新モデルに付属する従来のアップグレードケーブル相当の銀(白)色の編込みタイプ、4芯銀メッキ銅線の線材が採用されています。プレイヤー側コネクタはL字タイプ(メーカーロゴ有)で、イヤホン側はmmcx仕様です。この付属ケーブルは耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。全体的に絡まりにくくしなやかなものとなり低価格帯に付属するケーブルの中でも質感が高くそのまま使用できますし銀(白)色ケーブルはやや派手なところもありますが、シェル本体の銀色と相まって普段使いでは少々目立つかもしれませんね。個人的には「無問題」ですけど。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、みぃねこはこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

 

 

※画像左からTIN HiFi T3、Trn TA1 
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TA1と似ているT3を中心に比較してみます。

TA1とT3の外観の比較として、サイズ感はTA1がやや大きく感じますが、その造形からは装着時にほぼ気になりません。シェルの造形は円筒にケーブルコネクタハウジング部が張り出すオーソドックスなT3に対し、TA1はほぼ同様の形状に加え耳への装着時に引っ掛かりというか逃げというかフィンの様な張り出しがあります。また、カスタムIEM風のオーソドックスなLARKとZSN pro Xとは大きく異なります。

TA1とT3は前述の通りオール金属製シェルが採用されており、LARKとZSN Pro Xはステムノズルとフェイスプレートが金属製と重量は軽くなります。重量はTA1やT3は金属製ながらもその造形から耳への装着時には殆ど気にならないレベルのでの差しか感じず、装着感は悪くありません。ステムノズルの太さはTA1とT3及び、LARKやZSN pro Xもやや太め。角度はTA1、T3共に円筒形に合わせて真っ直ぐです。

また、TA1とT3及び、LARKやZSN pro Xのステムノズルにはもちろん全てにメッシュフィルターがあり異物混入による故障を防げますので安心ですね。

そして、シェル本体の形状からはTA1とT3はリケーブルによってストレート(耳から真っ直ぐケーブルを垂らす)で使用することもできますが、付属ケーブルではシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方にも朗報です。

なお、先述の通りTA1はステムノズルは比較的太めです。太いステムノズルは装着感に影響があり、イヤーピースによっては圧迫感を感じやすいですが、イヤーピースの大きさで十分調節可能です。付属の黒色ノーマル(以下画像左)、白色ノーマル(以下画像中)イヤーピース共にMサイズを耳奥に栓をするように装着する形が良さそうです。

 

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この付属イヤーピースは黒色と白色によって音質が変わります。

白は低音が適度で中高音がクリアに聴こえますし、黒はやや中低音域が強く聴こえ、その分中高音のクリアさが失われる印象があります。

付属イヤーピースは音質的にはやや変化はあるものの、あくまでも耳への装着感がどうかというフィッティング重視で選択されると良いと思います。私は今回付属の白色イヤーピースMサイズを耳の奥に栓をするように装着してしっくりきました。

低価格帯ではいつも付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じますが、今回は付属のイヤピ白色で十分と感じられそれを使用しています。まあ、この辺りは個人差があるかもしれませんね。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. Trn TA1音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今回の再生環境はSHANLING Q1、直挿しアンバランス接続です。

これまで同様に低価格帯はShanling Q1をメインに基準としてレビューを行っていきますので、ご容赦ください。

従来のShanling M0とQ1はDACやアンプ等の主要のスペックには変わりがありませんが、聴き比べるとQ1はM0よりも低音が豊かに感じます。どちらもバッテリー駆動なのでM0よりもQ1の方が容量が増え電源供給に余裕があるからなのかもしれませんね。

低価格帯のイヤホンの場合でそれらの違いが気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」をご覧ください。

 
miineco106.hatenadiary.jp

 

※FiiO M5とShanling M0の比較もよろしければご参考ください。 

miineco106.hatenadiary.jp

 

それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属白色Mサイズ、付属銀メッキ銅線ケーブルです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「低音が膨らむTrnっぽさを感じるものの中・高音はすっきりとしてクリアな音でボーカルが聴きやすい音。」でした。

箱だしではやや低音に膨らみを感じたので先に鳴らし込み。鳴らし込み後は低音が締まり落ち着きました。

音場は広くも狭くもない普通。

高音は煌びやかさがあり伸びやかで華やかさは適度、刺さりは感じません。

低音は十分な量感があり芯が感じられますが、締りとキレは程々。ベースラインは追いやすい。

重低音は沈み込みはそれほど深さを感じないが強さはある。

中音は適度な華やかさがあり、分離感は良好。音数の多い曲でもゴチャつきを感じ難い。ボーカルはクリアでやや前に位置し聴きやすい。

一言で云えば中低音寄りのややドンシャリ

高音は低音域に埋もれない存在感のある煌びやかさと鼻につかない適度な華やかさがあり、超高音までの伸びも感じられますが、その場合の良くある不快に感じる尖りはありません。これはKZ等の低価格帯1BA+1DDハイブリッドモデルと比べるとかなり優秀に感じます。一方でそれらよりは華やかさは抑え気味の印象です。

中音は凹みを感じられず、高音域同様に華やかさは適度に抑えられています。また、楽器の音がボーカルの周りやや後ろに位置し華やかに鳴ります。そのボーカルは他の低価格帯1BA+1DDハイブリッドモデルと比べ暖かみがあり艶を感じられクリアで聴きやすく、高音低音に埋もれません。

全体的にみて中・高音域は華やかさをやや抑えた音で、音数が多いハードな曲でも音の重なりあまり感じられず団子感は少ないです。華やかさは適度だけど、それでもちゃんとボーカルの周りでしっかり聴くことができ、よくあるやり過ぎ感は皆無です。

ボーカルはバラード等では近く感じ、アップテンポの曲でもクリアではっきりとした声を聴くことができますし、しっとりとした雰囲気を楽しみたい場合には相性が良く生々しさを感じられ、低価格帯の良くあるドライでクリアなはっきりした声とは異なります。

低音は十分な量感があり広がりを感じますが、ボワつく緩さとは異なります。決して不足を感じる事ない十分な量は締りとキレは程々に感じられますが、十分な強さがあります。重低音は十分な強さがあるものの深く沈み込む程ではありません。この低音が高音中音を十分な量感と強さで支え、中高音をマスクすることのないややドンシャリのバランスの良い音を聴かせてくれている印象です。

 

 
これらは以前レビューしたKBEAR LARKやZSN pro Xの低価格帯のドンシャリとは異なる音です。ZSN pro XやLARKの中・高音の方が余程派手に感じられますし、低音はそれらの方に質が良い印象があります。

また、LARKは中高音寄りのバランスです。TA1の方が低音域の量感や響きの良さがあります。一方LARKは中音域を疎かにしていないKBEARの音。

次に、KZ ZSN pro Xは全体のバランスが良く何でも対応できる優等生。従来のKZの強ドンシャリとは異なる中音域を疎かにしない聴きやすいドンシャリ

似たような構成としてU10K中価格帯のTIN HiFi T3がありますが、こちらはそもそも向いている所が違っていて兎に角中高音が透き通るような音ですし、やはり違います。強いて云えばTRI i3ですが、i3はドライでシャープな音であり、TA1の暖かい音とは異なります。そしてTrnの最近の中高音寄りの派手な音で解像感を演出する音とは真逆とも云えます。これがもしもTrnの狙った新しい音なのであれば、個人的に注目していきたいと思います。そのぐらい好きな音を聴かせてくれます。

数年前のTrnはトニカクKZの後追いの印象でした。最近は先述の通り中高音寄りの解像感重視の音。このTrnはそれらを一旦チャラにして新しい方向性を示してくれたのかもしれませんね。

いずれにせよTA1の音質傾向はこれまでの低価格帯のポピュラーなドンシャリとは一線を画す音と云えます。

 

※以前のKZ ZSN pro Xのレビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

  

※以前のKBEAR LARKのレビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

※以前のTIN HiFi T3のレビューもご参考ください

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まとめるとTA1は高音域は煌びやかさ華やかさは十分で適度な響きは存在感を示し、低音域は重低音は十分な強さで中高音を下支えしており心地良さがある。中音域は暖かみのあるボーカルは聴きやすく、演奏はボーカルを引き立てる決して出しゃばらない音質傾向はTrnの低価格中華イヤホン1BA+1DDハイブリッドモデルの本命と云えそうです。

尤もリスニング用途としての聴いていて楽しいドンシャリバランスは中華イヤホンには高音域のシャリつく刺激的な強さや低音のドンの量が多い強ドンシャリを求める演奏メインで聴きたい方には、もの足りないと感じられ評価が分かれてしまうかもしれません。

 

高音   ZSN Pro X ≧ TA1 ≧ LARK 

中音   TA1 ≧ LARK ≧ ZSN Pro X

低音   ZSN pro X ≧ TA1 ≧ LARK 

ボーカル TA1 ≧ LARK ≧ ZSN pro X

  

 

 

4. Trn TA1の総評

さて、Trn TA1はこれまでのTrn最高音質を達成したイヤホンであり、Trnの1BA+1DDハイブリッドモデルの中で最もお勧めできるイヤホンとまとめました。

しかしながら、その販売価格は国内amazonで4,000円台とやや高め。そしてAliExpressでは3,000円となり従来のTrnやKZ等よりもやや高めとなります。それでもBAにKnowles製を採用しその性能を発揮した音質傾向と金属シェルは高級感があり所有感も高く、十分満足できる一本となりそうです。

そういう意味で初めて中華イヤホンを購入する方や、コスパ重視で購入を検討されている方にはお勧めと云えそうな商品ですね。

 

最後に、今回は何故かAliExpressよりも国内amazonで先に発売された低価格帯の中華イヤホンの紹介となりました。現在(2021年3月13日)はAliExpressやamazonで発売されており、AliExpressで3,000円を少し超える価格で入手可能です。一方amazonではprime扱いの5,000円を僅か切る価格と、AliExpressの方が安価に入手できますが、その入手性には現在特に難があります。とはいえこれまでの低価格中華イヤホンの中でも安価な実売価格でありながら、その音質を含めクオリティは日々進化を感じられ十分満足できる内容となっておりますので、低価格中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実なamazonでの取り扱いを待って。少しでも早く入手したい、少しでも安く手に入れたい方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

TA1

以下、付属ケーブル、付属白イヤピ M使用、DAP Q1
高音★★★★ 
中音★★★★  
低音★★★★ 
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★★★

※☆0.51.0

 

LARK

以下、付属ケーブル、付属白イヤピ M使用、DAP Q1
高音★★★★ 
中音★★★★  
低音★★★★ 
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★★★ (重低音重視の方★4)

※☆0.51.0

 

ZSN pro X

以下、付属ケーブル、付属溝無黒イヤピ M使用、DAP Q1
高音★★★★ 
中音★★★★  
低音★★★★ 
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★★★ (ボーカル重視の方★4)

※☆0.51.0

 

T3

以下、付属ケーブル、イヤピAET07 M使用、DAP ZX507
高音★★★★ 
中音★★★★☆  
低音★★★☆ 
音場★★★☆
分離★★★☆
お勧め度★★★★★ (低音重視の方★4)

※☆0.51.0

 

 

あとがきとして、今回は久しぶりにいつもの低価格中華1BA+1DDハイブリッドイヤホン、通算32個目の新商品のレビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ