みぃねこの備忘録

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KZ ZAXレビュー ※CCA CA16 KZ ZSX 比較含む

こんにちは。

今回は中華イヤホンの中から多ドラハイブリッドモデルのレビュー編として中価格帯で発売されているKZ ZAXについてレビューをまとめたいと思います。

今回は国内amazonのWTSUN Audio(@Zhuo520X)から購入しています。

 

 

AliExpressのWooeasy Earphones Store(@hulang9078)でも取扱があります。

 

ja.aliexpress.com

 

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1. KZ ZAXについて 

KZ ZAXは先日レビューしたCCA CA16と同じ多ドラハイブリッドの最新モデルです。前回レビューしたCCA C10 proは4BA+1DDのドライバ構成と5,000円前後の価格という事もあり、中華多ドラハイブリッドモデルのエントリーモデルとしてお勧めしましたが、このZAXは少し先に発売されたCCA CA16と同じ7BA+1DDと片側8ドライバ構成(搭載するドライバは同じではない)となり、昨年登場したCCA C16とKZ AS16が同じく片側8ドライバでもオールBA構成とは異なる多ドラハイブリッドの旗艦モデルです。片側8BAのC16及び、AS16は発売当初の価格が10,000円を超える中価格帯A10K-U20Kモデルとなっており、気軽に手を出しにくい価格でしたが、CA16及び、ZAXは低音域用ドライバにダイナミックドライバを採用することでコストを下げ、発売当初の価格をCA16及び、ZAXは7,000円台(日本amazon)と手が届きやすい価格で発売開始しています。

そんな最新の中華多ドラハイブリッドモデルを前回のC10 proと同様にamazon取扱を待ってオーダーしており、KZ ZAXはCVJ CSN、CCA CA16、Trn VXと今年のCOVID-19の混乱以降 4つ目の多ドラハイブリッドとなります。

KZ ZAXはCCA CA16の兄弟モデルと云え、KZのやんちゃな音質傾向と大人な音質傾向のCCAと棲み分けされてきた従来の関係が本モデルでも維持されているのかどうか非常に楽しみです。

以前レビューでも触れ繰り返しになりますが、どちらが優れているとかは野暮な質問ですし、そういう事を伝えたい訳ではありません。純粋に音楽を楽しむ為にその手段を実現する道具として「好みの差はあれど嗜好に上も下もない」そんな風に認め合えるのがどの世界でも理想的な姿だと思います。仮にそれを否定し「○○こそが正義」がありえる世界ならば、やはりそれはファンタジーなのだと思います。もしも現実から離れた世界でも誰かが誰かと争い誰かと対峙しなければ生きられないならば、そんな世界は知らない方が幸せですし無くなってしまえば良いのに。

 

閑話休題

以前のレビューでも触れましたが、昨年のZSXやC12以降中価格U10000の多ドラハイブリッドモデルが実に半年以上発売されておらず、待ちに待ったKZの新商品です。そして、一時はワイヤレスイヤホンメーカーと揶揄されたKZの久しぶりに登場した多ドラハイブリッドイヤホンの新商品はただただ魅力的に見えますよね。

だって、昨年話題になったKZ ZSXやCCA C12から先日のCCA CA16とこのKZ ZAXは、ZSXやC12の5BA+1DDのドライバ構成(搭載ドライバは同じではありません)からBAを2基増やした片側8つのドライバ構成となり、昨年のオールBA旗艦モデルCCA C16とKZ AS16の系譜と異なる多ドラハイブリッドZSXの系譜としても、CA16に続き登場したKZの多ドラハイブリッド旗艦モデルとしても、一体どんな音を聴かせてくれるのか、期待せざるを得ませんよね。

 

※CCA CA16やKZ ZSXの過去記事もよろしければご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

いつも通り前置きが長くなりましたが、待望の中価格帯の多ドラハイブリッドモデル、KZ ZAXをCCA CA16に続き入手しましたので、昨年の注目モデルKZ ZSXの片側6ドライバ、5BA+1DDを搭載した多ドラハイブリッドモデルとの違いを含めながら、レビューを纏めていきたいと思います。

 

KZ ZAXはCCA CA16のカスタムIEM風デザインとは異なり、CCA C12等と同じオーソドックスなデザインが採用されています。シェル本体は樹脂製となっており、ステムノズルとフェイスプレートに金属が採用されています。サイズ感はほぼC12と同じですが、ZSXもカスタムIEM風の造形のため、見た目はほぼC12と同じです。肝心の耳への収まりは悪くなく、C12で問題ない方は苦労することは無いと思います。そしてCA16とはステムノズルを除く樹脂製シェルが異なるZAXが音質傾向にどのようなアクセントをつけられているのか気になります。

 

ZAXのスペックは先述の通りCA16とドライバ数が同じであり、ZSXやC12の片側5BA+1DDドライバ構成にBAを2基追加した片側7BA+1DDとなります。搭載ドライバは低域用ドライバをCA16の7mmとは異なる10mmデュアルマグネティックを採用した新型ダイナミックドライバで、C12の10mmと同サイズながらも新型が搭載されています。BAは定評がある30095シングル1基が高音域を担当しCA16と異なりZSX同様にステムノズル部に配置。新開発50024デュアル(2BA)2基が中高音域を担当しこちらはCA16同様にダイナミックドライバに並列に配置。更にCA16と異なり中音域用に30019シングル(1BA)2基がダイナミックドライバに並列配置され、低音域を前述のDD1基が担います。ZSXやC12が高音域30095シングル1基に中音域50060デュアル(2BA)を2基とDD1基の構成で、CA16の高音域30095シングル3基に中音域50024デュアル(2BA)を2基とDD1基の構成とも異なることから、ドライバ構成ではZSXの中高音から中音域のBAを変更し追加したZSXの進化版と勘ぐってしまいますね。

この辺りは実際に聴いてみない事には判りませんが、ZSXの音場の広さと下品ではない華やかさを進化させた(かもしれない)ZAXへの期待感が高まります。

 

次に、先述の通りKZ ZAXはCCA CA16と同じ片側8ドライバ、7BA+1DDモデルではありますが、搭載するBAの種類が一部異なります。実はそれだけではなく、更に搭載位置も異なります。CCA CA16では全てダイナミックドライバに並列配置しておりましたが、ZAXではZSXやC12の様にステムノズル内に1基配置しています。これによりCA16が高、中、低音域を3BA+4BA+1DDの3way方式としていたものをZAXでは1BA+4BA+2BA+1DDの高、中高、中、低音域の4way方式と更にスペック上理想的なドライバ構成と進化してきました。これはもう凄いですし、KZの本気が感じられます。恐ろしや中華。

とは云え、3wayでも大変なのに4wayとこれまで世の中に送り出された中価格多ドラハイブリッド中華イヤホンのように各ドライバが担当する音域が重なるクロスオーバーのチューニングポイントを活用できるかが重要となります。このチューニングポイント、経験則を活かしたチューニング次第で「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえますね。

 

KZ ZAXの納期は流石の国内amazon。当日発送、翌日着でした。最近はAliExpressで先行発売しても、結局セラーのamazon発売の方が到着が早く、価格もamazon新発売時のクーポン等で1Kも違わないため、AliExpressのメリットが薄れてきているように感じます。また、AliExpressの中国本土からの発送は未だ中国からの航空便減便による輸送への影響が大きく、AliExpressにてオーダーした場合はチャイナポストを選択しても早くても約2週間。平時は10日から2週間。遅いと3週間でしたが、それなりに時間が掛かる覚悟は必要です。加えて万が一の不良の際に返品交換に結構な手間と時間がかかります。

そんな訳で一般的にAliExpressでの購入は国内で購入した場合より安いが届くの少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

  

2. KZ ZAX実機レビュー

それでは、早速KZ ZAXの実機レビューを以下、まとめていきます。

 

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パッケージングはいつものKZの初期LOT豪華版。シンプルながらも黒を基調とした豪華版化粧箱です。


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箱の上蓋を開けると黒地の内装の台座にイヤホンが収納されています。そして豪華版だけに製品プレートが鎮座するタイプは購入し手にした喜びが増しますね。

イヤホンが収納された台座の下側にはケーブル等の付属品入っています。

 

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付属品はいつものKZの中価格帯商品と同様にシリコンイヤーピースがS、M、Lの3種各1セットが付属します。その内、シリコンイヤピMサイズがイヤホン本体取付け済みで、他にはケーブルです。A5K-U10Kの中価格帯としては少々寂しい付属品ですが、個人的にこれまで同様本体にコスト全振りは嫌いではありません。


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ビルドクオリティですが、KZ ZAXは中華イヤホンで心配されるような各所の仕上りに雑なところを感じません。安心して購入でき、お勧めできると思います。

カラーバリエーションは青色と黒色の2種で、今回は黒色にしました。

 

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付属ケーブルはいつものKZに付属する茶色の編込みタイプではなく、白(銀?)色の編込み銀メッキ銅線タイプが採用されています。プレイヤー側コネクタはL字タイプで、イヤホン側はKZ-Cタイプ(2ピン)、もちろんKZ極性(上がプラス)です。最近の中華イヤホンはKZ-Cタイプが多く採用されていますのでリケーブルの際には注意が必要ですが、みぃねこは気にせず2ピン仕様を使っています。

この付属ケーブルはシュア掛け用にチューブで癖付けがあり耳への装着性、使用感はそれほど悪くはありませんし、全体的に絡まりにくくしなやかなものとなります。また、中価格帯に付属するケーブルとして力不足の印象があるものの、そのまま使用できますし落ち着いた色合いの本体とケーブルとの一体感があり普段使いも可能ですね。

 

※画像左からKZ ZSX、KZ ZAX、CCA CA16
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ZAXは先述の通りC12とほぼ同じ。ZSXの方がシェル本体に厚みがありますが、ややコンパクトです。CA16と比べるとZAXは一回り以上コンパクトです。

ZSXは特徴的なフェイスプレートが話題になりますが実は装着感は良く、CA16もシェル自体は大き目ですが、それと同様にカスタムIEM風の造形は装着感へ好影響を与えていますし、実際装着感は良好です。なによりもCA16はそれらと異なりシェル本体が樹脂製により重量が軽めというのが大きいですね。ZAXはオーソドックスなシェルの造形からは耳への装着感への影響はあまり人を選ばずに使えそうですし、耳の小さな女性や子供を除き、殆どの方で不満を感じることはないのではと思います。

次にステムノズルはZAXは太め。ZSXやC12のように太さに影響するイヤーピースの圧迫感は多少感じます。

また、これらにはステムノズル先端端面にメッシュフィルターが装備されていてシェル内部への異物混入が防げますので、長期の使用にも耐えることができますね。

最後に、シェル本体の形状や付属ケーブルからは3機種ともにシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

ZAXはステムノズルがやや太めのため耳へは付属のイヤーピースでも装着感は悪くないのですが、少々音が軽く抜け気味となったため、いつものAET07 Mに交換し浅めに蓋をするように装着した形がみぃねこは一番しっくりきました。低~中価格帯では毎度付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じることが多くありますので手持ちのイヤピと交換しています。まあ、この辺りは個人差があるかもしれませんね。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

なお付属ケーブルも片側8ドライバ、7BA+1DDの性能を活かすためにTrn T4、8芯OCC線へリケーブルしています。

 

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3. KZ ZAX音質レビュー

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今回の再生環境はSONY NW-ZX507、直挿しアンバランス接続です。

前回同様に中価格帯はZX507を基準としてレビューを行います。もちろんShanling Q1やiPhone6sでも鳴らすことができましたが、中高音域の解像感や低音域の表現力で本来の性能を発揮できないと感じましたのでご容赦ください。

低価格帯のイヤホンの場合でその違いを比較しました。気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」や「FiiO M5とSHANLING M0を比較」をご覧ください。

 
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それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音/低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピはAET07 Mサイズへ。イヤホンの本領を発揮させる為に付属ケーブルからYYX4762にリケーブルしています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「音場が広く開放感があり中高音は華やかで響きが良く、低音はしっかりしており量感も十分。良いなコレ。」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです)
こちらも箱出し直後は低音のボワつきも感じたため今回も先に鳴らし込みを行っています。

音場はやや広め。曲によって広く感じます。

高音は華やかさと煌びやかさがあり響きも良好です。強弱や小さな音も聴き分けられ、刺さりは感じない。

低音は量感十分で強さがありキレも良く締まりがある。ベースラインは追いやすい。

重低音は沈み込みの深さを感じ十分な強さがある。

中音は高音同様に小さな音や強弱を掴み易く解像感は良好。

ボーカルはクリアで滑らか。僅かにドライ気味ですが、自然な位置に感じます。

一言で云えば中高音寄りでややドンシャリに近いバランス。

補足すると、中高音域は凹みを感じず、高音域や低音域も主張が強くない為に中音域をマスクしていません。

もっと云えば、高音はシャリつくような華やかさではなく存在感を示し、伸びの良さと響きの良さを感じます。

中音は響きが良く分離の良さを感じ解像感も良好で、音数が多い曲でもボーカルと演奏は分離良く埋もれることはありません。そのボーカルはクリアで聴きやすく艶があり息遣いを感じられ滑らかさがあります。ただしバラードでは僅かにドライ気味なため女性ボーカルとの相性を感じられる事があるかもしれません。

低音は適度な量感ですが、芯がある強さが曲を下支えし心地良さを感じます。それ故に曲によっては中高音の華やかさが目立ち、物足りなく感じてしまうかもしれません。低音の解像感は良好で音の強弱は十分に掴め、質は良く所謂量感でお茶を濁してはいません。一聴すると低音重視に感じ強ドンシャリの印象となってしまいそうですが、華やかさもある中高音域で、高音と中音の間を凹ませずに上手くまとめていると思います。

 
このバランスは以前レビューしたCA16やKZ ZSXと比較した時に音の傾向はZSXに近く、ZSXの中高音域の凹みを改善した音。またはCCA C12の音場を広くして、高音の主張と低音の量感を控えめにし、中高音域の解像感を増した音と云えそうです。

CA16と最も異なるのは中低音域で特に暖かさを感じる音のCA16に対し、ZAXの音の広がりとシャープさです。

次にZSXと最も異なるのは解像感で、ZSXでは中高音域の凹みを感じ、低音域では解像感よりも量感に振っているように感じます。そういう意味ではやはりCA16の兄弟機であるはずが、ZSXのもう少しを改良した進化版に相応しい音質傾向はこれまでの多ドラハイブリッド旗艦モデルKZ ZSX直系の後継機にと云えるのかもしれません。

そのためC12よりもZSXの音が好きだけどもう少しだけ中高音をシャープさと繊細さのある音を探している方や兎に角多ドラでバランス良く音を求めている方には好評となるのではないでしょうか。

一方CCAの系譜でC10やCA16の様な大人しくも繊細さのある音が好きな方には違和感を感じてしまうかもしれません。

 

KZ ZAXはCCA CA16とは異なるやはりKZ系の音でありながらも従来のやんちゃなドンシャリではなく、かなり明るく優等生としてまとまった音質傾向はKZの中価格帯の中で間違いないモデルと云えますね。

尤も、粗を探せば「定位が」とかある訳ですが、それも野暮ってもんです。この価格帯やこのクラスのモデルにそれを厳密に求める方は国内外の有名老舗メーカーをお持ちでしょうし、そちらの方でお楽しみくださいますと幸いです。

 

まとめとして、KZ ZAXは好評だったZSXの進化版モデルと云えますが、7mm径の新型DDとシェルを大きくせずに1BAをステムに、6BAをDDと並列に収めながらも十分な量感と強さのある低音とし、CA16とは異なり新型4BAを中高音域用に配置し中高音域全体のの厚みを維持させ、中音域を2BAと1DDで補い、高音域BAをZSX同様に1BAをステムノズル配置により他の音域とバランスを取ることで複数BA搭載機の不自然に凹む音域を無くす調整により、実際にZSXを軽く超えてきたと感じさせる音質傾向は中華多ドラハイブリッドモデルの中価格帯U10000の中で最もお勧めのモデルだと云えますね。

 

蛇足ですが、以前のレビューでも触れていますが単純にドライバ数を増やす足し算では未だ限界があります。残念ながらそれをBAオンリーの低~中価格帯複数ドライバ搭載モデルが証明しています。それでも次々と投入される中華の新モデルが我々を楽しませてくれており、今後も期待していきたいですね。

  

高音   ZAX ≧ ZSX ≧ CA16

中音   CA16 ≧ ZAX ≧ ZSX

低音   CA16 ≧ ZAX ≧ ZSX (質感の順。量感はZSXが多い)

ボーカル CA16 ≧ ZAX ≧ ZSX 

音場   ZAX ≧ CA16 ≧ ZSX

 

最後に、今回はAliExpressで実売6,000円前後で購入できる中価格帯U10000中華イヤホンの紹介となりました。国内amazonでも取扱があり7,000円台(2020/9/19現在)。クーポンで6,000円台(2020/9/19現在)。AliExpressではフォロワー割等で5,000円台前半とそのスペックからはお求め易い価格ですが、その入手性に少々難があります。とはいえこれまでの中価格中華イヤホンの中でも安価な実売価格となりますし、その音質を含めクオリティは日々進化を感じられ十分満足できる内容となっていますので低~中価格中華イヤホンの中で間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になった方は安心確実なamazonの取り扱いを待って。新商品を少しでも早く入手したい、少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

ZAX
以下、ケーブルT4、イヤピAET07 M使用、DAP ZX507
高音★★★★☆ 
中音★★★★☆  
低音★★★★☆ 
音場★★★★☆
分離★★★★
お勧め度★★★★★ 
※☆0.5、★1.0

 

CA16
以下、ケーブルT4、イヤピAET07 M-使用、DAP ZX507
高音★★★★☆ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★
分離★★★★
お勧め度★★★★★ 
※☆0.5、★1.0

 

ZSX

以下、ケーブルYYX4732、イヤピAET07 M使用、DAP ZX507
高音★★★★☆ 
中音★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★
分離★★★★
お勧め度★★★★☆ 

※☆0.51.0

 

あとがきとして、今回は多ドラハイブリッドモデルの中価格U10000中華イヤホンの新商品のレビューを多ドラハイブリッドモデルの人気機種と併せて比較をまとめてみました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですね。今後も低価格を中心に、複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ