みぃねこの備忘録

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KBEAR S1 Bluetooth ケーブルレビュー ※KBEAR KS2 Bluetooth

こんにちは。

以前1BA+1DD Bluetoothイヤホン、KZ BTEとの比較として同社のBluetoothケーブル、KZ AP2を用いKZ ZS4をBluetoothイヤホンとしてレビューをしました。

今回も1BA+1DDイヤホンレビュー第二章、応用編 第二回として、無線と有線の音質変化を試してみたいと思います。

用意したものはこちら。

KBEAR S1 Bluetooth ケーブルです。amazonのWTSUN Audio(@Zhuo520x)から購入しました。

 

 

 

1. KBEAR S1について

以前のレビューでも触れましたが、低価格帯のBluetoothイヤホンはスマホで気軽に音楽を楽しむユーザーからのニーズが圧倒的に高く、我々の様な音楽を良い音で聴くためにDAP(Digital Audio Player)を所有し有線イヤホンで愛用する層は少数派。特に日本では20代前半以下のiPhone普及率は世界的に見ても高く、かくいう私もスマホiPhoneを機種変更こそすれどもずっと愛用していますが、最新のandroid機はかなり優秀みたいですね。そして、スマホだけではなくミドルクラス以上のDAPにはandroid OS搭載機が多くなってきており、Wi-Fi通信網の下であればSpotify等のサブスクリプションによる楽曲配信サービスに対応したりyoutube等の動画配信サービスを視聴できる等、ほぼスマホと同じような使い方ができるようになっています。

そんな時代の流れもあり、近年それらのスマホからステレオミニジャック(3.5mmのイヤホンを接続する穴)が廃止されイヤホンとスマホは無線接続が前提となり、加えてイヤホン左右が線で繋がらずそれぞれが独立している左右独立型、所謂TWS(True Wireless Stereo)が数年前よりも高音質化と低価格化が進みました。

このTWSは私も複数所有しており、一度この便利さを体験すると有線イヤホンよりも気軽に使えて音もそこそこ良ければ普段通勤のお供で使用するのには十分だと感じていますが、やっぱり少しでも音が良い「無線」イヤホンでお気に入りの曲を聴きたいと思う日々。

勿論私はDAPも所有していますのでDAPTWSでも使用していますが、こちらはもっぱら家で使っていて、外出時はiPhoneTWSです。そんな時に目にしたのがaptX HDというキーワード。これは無線コーデックといって簡単にいうと無線の接続規格です。このaptX HDで無線接続するとハイレゾ相当で聴くことができる優れもの。といっても元々の曲データ(音源)がハイレゾ相当でないと意味がなく、圧縮音源(MP3等)ではその恩恵を受けられませんので注意が必要です。幸い私はDAPを所有しているくらいのポータブルオーディオファンなので、そこは問題なし。

そして色々調べて探した結果、冒頭の商品に巡り合ったわけです。で、何故にTWSではなくイヤホン左右を線で繋がったネックバンドタイプなのか?

答えは簡単です。現在販売しているTWSにはaptX HD接続できるものが存在しないからです。ニーズがありそうなのに何故販売されていないのか?

それは各社メーカーの理由として簡単にいえば半導体チップ等の技術的なものというよりも電力供給や連続使用時間といったバッテリー性能によるもののようです。もっと小型で電池容量の大きなものが開発されれば近い将来?登場するかもしれませんね。

そんな訳で、KBEAR S1 Bluetooth ケーブルは有線イヤホンを無線イヤホンへアップグレードするリケーブルとして販売されていて、スペックは以前レビューしたKZ AP2 Bluetooth ケーブルの無線仕様から接続品質と高音質無線コーデックが向上している最新モデルになります。

 

KBEAR S1 Bluetoothの主なスペックは以下の通り。

  • Bluetooth      5.0
  • チップ     Qualcomm QCC3034
  • 対応コーデック SBC/AAC/aptX/aptX HD
  • 通話性能    CVC8.0
  • 待機時間    100時間
  • 連続使用時間  7-10時間
  • 充電時間    1-2時間
  • コネクタ    2ピン/TFZ 2ピン/mmcx 3種のコネクタ違いを販売
  • 防水性能    IPX5

 

Bluetoothイヤホンとして使用する場合の凡そ必要な条件を満たしています。一つ注意点があるのは2ピンモデルが2種あり、接続するイヤホンによって通常の2ピンタイプ、TFZ 2ピンタイプを選択する必要があります。

また、KZ-Cタイプのイヤホンには通常の2ピンタイプを選択してください。

 
 

2. KBEAR S1実機レビュー

 
今回通常の2ピンタイプを選択しておりますので、それの説明となりますのでご了承ください。
S1の形状およびケーブル長さですが、所謂ネックバンドタイプでAP2のネックストラップタイプとは異なります。どちらもケーブル途中、イヤホン側の方に2つのケースを左右対称位置に配置し大きさはほぼ一緒。一方はリモコン部、もう一方はバッテリーが収納されています。その為、TWSよりも比較的大きなバッテリーを搭載できるため、一般的なTWSよりも連続使用時間は長くなっています。
TWSはケースに入れて充電して断続的使用時間は長くなります
 
※左がS1、右がAP2 
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S1のケース配置位置はAP2に対し少しイヤホン側に近く、AP2はシュア掛けし易いようにコネクタ側はチューブにワイヤー内臓し癖付けができるようになっていて自由度が高くなっていますが、S1はチューブのみでシュア掛けの癖付けがしてあります。
 
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通常2ピンタイプのイヤホン接続コネクタ部には左右を示す「L」、「R」の表記がありますので迷わずに接続可能です。
 
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リモコン部はAP2同様に音楽再生に関わる操作の殆どが可能となっていて、マイクを搭載していることもあり通話も可能なようです(みぃねこは使用していないので使用感はわかりません)。
 
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※充電中は赤点灯
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※充電完了後、青点灯
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充電はリモコン部のサイドのキャップを外し、付属のUSBケーブルで充電を行います。このタイプの中華製品では充電は5V1A以下が推奨されている場合が多く、特にメーカーで指定がない場合は、それに準じた運用の方が製品故障を防ぐ意味でも安心です。
無線接続品質はiPhoneとの組合せで新幹線や電車内で使用してみました。普段iPhone上着の胸内ポケットいれていますが、この時期は流石にカバンの中に入れています。あくまでも個人の感想となりますが、そのカバンを持ち歩いている限り瞬間的に途切れることはあるものの使用に耐えないようなことはありませんでした。まあ、今の技術、環境では無線は切れるものという認識です。
 
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そして地味に便利なのが最新iosを搭載するのプレイヤー、所謂iOSを搭載する機器、iPhone等では画面右上にこのS1のバッテリー残量が確認できます(ios13でもOKでした)。
 
※自分のデバイス(接続機器名)に「KBEAR S1」と表記 
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無線コーデックはAACとなりますが、iPhoneとの接続は兎に角スムースですし、接続安定性を求める方にはiPhoneとの組合せをお勧めします。
 
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KBEAR S1のパッケージングはKZ AP2と異なりかなり大きい白箱です。
表にはKBEARのメーカーロゴと商品名、aptX HD対応の証として「APT-X HD」の文字。下側面にはスペックが記載されたパッケージングです。
 
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上蓋を開けると白地の台座に収納されたケーブル本体が。その台座を取り出すと箱の下に付属品が収納されています。
 
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付属品はUSB充電ケーブルと取り扱い説明書が同梱されており、USBケーブルはmicro USBとUSB Type-Aのタイプですが、短いので実用的ではないですね。家にあるほかの機器のを流用しましょう。

 

それではこのKBEAR S1 BluetoothをKBEAR KS2にリケーブルしてみます。

 

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流石の純正オプションはフィッテイングも抜群です。社外リケーブル時によくあるコネクタ勘合部の微妙な隙間はできません。また、今回KBEAR KS2のイヤピをfinal TWS用イヤーピース Mサイズに変更しています。このイヤーピースは開口部が大きく音がダイレクトに耳に届くのと傘が非常に柔らかく装着感がかなり良いのでTWSだけでなく他のイヤホンでもお勧めです。

 

次にDAPiPhoneからSONY NW-ZX507へ変更し、肝心のaptX HDで接続してみます。

 

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※予めandroid OSの開発オプションを有効にしBluetoothコーデックをチェック
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無事にZX507とaptX HD接続できました。これで当初の目的である無線接続でありながらハイレゾ相当で音楽を聴く環境が整いました。

 

 

3. KBEAR S1音質レビュー

 

肝心の音質ですが、iPhone 8と無線コーデックAAC接続とZX507と無線コーデックaptX HD接続で試してみました。

ソースはどちらもいつもの宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Cryingですが、iPhoneAAC、ZX507はFLACと何方もCDからのリッピング音源です。

 

先ずはaptX HDのZX507を試しますが、実際に聴く前に以前レビューしたKBEAR KS2を改めてZX507と有線接続で聴き込みます。

 

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※KBEAR KS2の過去レビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

  

KBEAR KS2は既に鳴らし込みを終えており、以前のレビューで高音低音がしっかりと存在感があるリスニング用途に最適なイヤホンと評価していましたが、SHANLING Q1と付属イヤピの組み合わせに比べZX507では音場がやや広がり中・低音域に厚みが増した印象です。

そして、aptX HD接続での音質は正直驚きました。ほぼ変わらないです。信じがたいお話かもしれませんが、iPhoneAAC接続した場合に比べるとその差ははっきりと感じます。

iPhoneAACでは高音域の上の方が薄く尖りはなく聴きやすい。その代わり低音域も下の方、重低音は弱く低音の広がりも狭くなりますが、結果としてすっきりとして聴きやすい音に感じます。

一方、ZX507のaptX HDでは先に聴いた有線接続と遜色なく、高音域の上の方で感じる煌びやかさや伸びやかさも低音域の重低音の強さや低音の広がりも十分で、中音域の厚みも感じられます。

厳密にいえばやはり有線接続に分がありますが、そこはあくまでも「遜色がない」ということです。まあ、ブラインドテストで聴き分けられる自信は無いですし、恐るべしaptX HDというのが正直な感想です。

元々AACとaptX接続(HDではない)でもAACよりもaptXの方が低音が強めに感じる傾向はaptX HDでも感じますが、この場合のAACとaptXでは好みの差程度の印象です。すっきりとしたAACと濃い目のaptXぐらいの個人の意見です。

しかし、aptX HDはそうではなかったのです。

もし無線でも良い音で聴きたい方がいればこれをお勧めしますね。

 

音の濃さや華やかさ

 有線KS2 ≧ 無線aptX HD KS2 >> 無線AAC KS2

 

さて、いいところばかりでもいけませんので惜しいところも。

無音時のホワイトノイズはあります。ただし私の環境だけかもしれませんが、断続的に「サー・・・(無音)サー・・・(無音)」と入ります。

曲を再生すれば全く聴こえないので私は気になりませんけど。

次にiPhone及び、ZX507どちらも音量調整の段階の幅が大きく、1段上げ下げすると音量が結構大きく変動します。もう少し小さな音量にしたかったのですが、下げると小さすぎ、上げると大きすぎとなりこの中間が欲しいところです。これだけは個人的に残念。

 

まとめとして、無線の手軽さに加えaptX HDによるハイレゾ相当の高音質で気軽に音楽が楽しめるKBEAR S1は対応するDAPをお持ちの方にお勧めです。

ですが、BluetoothイヤホンはTWSでしょ?という方にはお手持ちのスマホで接続できる無線コーデックをお確かめの上、TWSをお選びくださいね。

今回レビューしたKBEAR S1と同KS2はそれぞれamazonで3,000台で購入できます。僅か6,000円台で手軽で且つ高音質を楽しめ、同価格で買えるTWSよりも音質が頭一つ抜けているためコスパは良いと云えそうです。

気になる方は是非検討してみてくださいね。

 

高音★★★★

中音★★★☆

低音★★★★

音場★★★

分離★★★

お勧め度★★★★ (aptX HDで無線接続する場合)

※KS2とS1を組み合わせてaptX HDでBluetooth接続した評価です

 

あとがきとして、今回はいつもの中華低価格1BA+1DDハイブリッドイヤホンをワイヤレスイヤホン化するBluetoothケーブルの新商品のレビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後も低価格?を中心に、複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンにも挑戦していきたいと考えています。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ