みぃねこの備忘録

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NICEHCK C4-1 C16-4レビュー

こんにちは。

今回はいつもと趣を変え中華ケーブルレビューとして先日発売されたNICEHCK C4-1とC16-4の2種のレビューをまとめたいと思います。

今回はAliExpressのNiceHCK Audio Store(新@NiceHCK_Audio,旧@hckexin)から購入しています。

 

ja.aliexpress.com

 

ja.aliexpress.com

 

国内amazonでは未だ取り扱いが無いようです。(2019年11月15日現在)

国内amazonのNICEHCKにて取り扱いが始まりました。(2019年11月18日現在)

 

 

  

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NICEHCK C4-1とC16-4は前回レビューした同社のGCT4同様にこの1年で価格破壊した中華ケーブルの中でも高品質な線材を使用し新発売されたモデルです。中華ケーブルはこれまでも国内有名メーカーの何分の一の低価格で提供しており、リケーブル効果を安価に楽しみたい方や、その効果をちょっと試してみたいが国内有名メーカー製は高価で手が出せない方(含むみぃねこ)の強い味方としてそのポジションを確立しています。

その象徴として今年に入ってからの低価格化で現在は高純度銅線を採用した16芯タイプが2,000円台で購入できるようになっています。昨年の今頃は6,000円前後、今年の初めは5,000円前後で購入できるようになり、1年前の8芯タイプの価格まで下がっています。

以前のレビューでも記載しましたが、この低価格化の進む中華ケーブル16芯タイプは低価格化に伴い採用する線材のグレードが下がっている訳ではなく、寧ろ従来の16芯タイプと同等以上の高品質な線材を採用しているようです。そのため芯線が増えることによる音の変化を十分に感じられ音質変化を楽しめるモデルとなっています。とはいえ流石に線材は中華ケーブルの高級ラインナップと比べるとグレードは決して高くは無いようです。しかし、先述の通りお気に入りの国産有名メーカーのイヤホンの純正ケーブルはそもそも高いしアフターマーケットでもどれを選べばよいかわからない。加えて「リケーブルで本当に変わるの?」という方に「お試し」に中華は安価でお勧めしやすいことや、そもそも低価格帯の中華イヤホンの付属ケーブルはコストダウンの的となっている訳で上質なものは付属していないことが多く、最初からリケーブルしてしまうという方にもお勧めと云えそうですね。

昨今、中華ケーブルの低価格化が進んでいますが、一方で中華ケーブルの高級化も進み、従来の付属品ケーブルを低価格帯ケーブルにリケーブルするお試し層(含むみぃねこ)と高価価格帯イヤホンをリケーブルによって更なる高みを望む層(羨ましい)とユーザーがそれぞれの楽しみ方で満喫しているようですね。

中華ケーブルの高級化は「輸入線材」や「単結晶銅線(OCC)」と「6N」、「7N」という純度を売りにした高品質で上質な線材の使用を謳っており、マニアの心を擽っています。ですが、気になるのが価格ですよね。はい、ご安心ください。もちろんそこは中華ケーブルですので国内メーカーでは1本2-3万円となるところが、1万円程度で購入できるという価格破壊ぶり。 過去には某国内有名メーカーが採用するキ〇バーケーブルと同じ線材を使用した中華キン〇ー風ケーブルが話題になりましたが、その時も2万円が5千円という価格で発売されています。もう、材料費もさることながら人件費で吸収できる中華は「流石ですね」としかいいようがありません。

 

そんな低価格化と高級化の二極化が進む中で、中華ケーブルの低価格帯新モデルとして登場したのがNICEHCK社のC16シリーズC16-4と、高級中華ケーブルの新モデルとしてC4-1がラインナップに加わった訳です。これは以前レビューした同社GCT4は高品質の高純度無酸素銅線(OFHC)線材を採用し芯線の数を4本に抑えることで低価格帯に収めていた手法とは異なりスタンダードに高品質な無酸素銅線(OFC)を多芯化したり、高級単結晶銅(OCC)線材で且つ1本あたり太さがある線材を芯数を少なめで採用し製品化しています。最近の中華ケーブルは16芯がエントリークラスまで下りてきていますので、物足りなく感じるかもしれませんが、太い線材では多芯化は取り回しの悪化に繋がりますのでバランスは大切です。

技術者目線で考察すれば先ず線材の太さはAWGで表されていて数字が大きいほど細くなります。例えばAWG26~30は産業電気機器のセンサー系に使用します。それよりも太いAWG18~24となるとセンサー系よりも電流が多く流れる箇所、例えばモーター系で使用します。AC100V電源からDC12-24V電源間ではAWG12~16とかなり太い線材が用いられています。勿論技術的にはそれだけではありませんが簡単に説明すると電力が多く必要な個所へは多くの電流を流す必要があり、それには太い線材が有利となります。つまり線材は太い方が有利と一般的には考えられています。

話はそれましたが、ユーザーにとっては理屈はどうでも良くて、価格が高くて良いものは当たり前であり、国内有名メーカーだろうが中華だろうが関係なく安くて良いものが歓迎されますからね。

 

そんな訳でC4-1は分かりやすく高級OCC線材を採用した高級ラインナップであり、C16-4は同C16シリーズ(他にC16-1、C16-2、C16-3等がラインナップ)の中でC16-1と同一線材の被膜カラー違いのようですね。

まとめるとC16-4は最近のA2K-U5Kの低価格帯で採用されている線材、無酸素銅線(OFC)を銀メッキ線した細い線材を編込まれておりしなやかで取り回しが良好です(1年前まではA5K-U8Kクラスの線材)。同C16シリーズのC16-1は白(銀?)カラーですので、被膜のカラーを好みによって選択できるようになったのは嬉しいですよね。

そして、中華ケーブルとしては高級ラインナップとなるC4-1は先述の通り6N、UPOCC線材を採用した銀メッキ線で且つ太めの線材となるためにコストや取り回し性の兼ね合いで4芯となりますが、C16シリーズよりも音質変化が見込めますね。

 

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みぃねこの手持ちでは以前購入した中華ケーブルHiF4814が一番高級で単結晶銅(OCC)8芯を採用されていて、LZ A5に使用し中/高音域がクリアになり高音の尖りがマイルドに変化し中音域がすっきりと見通しがよくなり聴きやすく音質変化したため気に入っていました。今回はそのA5をHiF4814からC16-4とC4-1にリケーブルしてその変化を確認するとともにC16-4はPaiaudio PLIISEN121にもリケーブルしてみたいと思います。

 

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先ずは一番気になるC4-1ですが、高品質な6Nの単結晶銅線(UPOCC)を採用し外観では金属プラグや金属コネクタを使用し線材の被膜もナイロンメッシュ被膜を採用する等、高級ラインナップに相応しい充実ぶりです。特に被膜のナイロンメッシュはタッチノイズの抑制に効果が期待でき線材の太さによる取り回しの悪さからも発生しやすくなりがちですが、殆ど気にならず寧ろ皆無とも云えるレベルですね。

 

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次にC16-4ですが、銀メッキ無酸素銅線を採用し外観ではC4-1同様に金属プラグや金属コネクタを使用する等、一見して低価格帯とは思えないほどです。

個人的にケーブルの被膜が白銀とガンメタ?カラーのMIX線がコネクタ類の銀色と相乗効果で高級感を演出していると感じますね。

 

NICEHCK C4-1及びC16-4の納期ですが10/29にオーダーし発送が10/31、届いたのが11/10でした。スタンダードシッピングとしてはやや早いくらいでしょうか。尤もこれまでのスタンダードシッピングよりも早くなったような気がしています。これまでは通常AliExpressにてスタンダードシッピングでオーダーした場合は早くても約1週間。通常10日から2週間。遅いと3週間かかっていますので。

そんな訳で、一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

それでは、いよいよNICEHCK C4-1とC16-4の実機レビューです。

 

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先述の通り今回はC4-1をLZ A5に。C16-4をLZ A5とPaiaudio PLIISEN121にリケーブルして音質についてまとめていきます。

再生環境はC4-1及びC16-4とA5の組み合わせがiBasso DX200 AMP8(2.5to4.4変換)直挿しバランス接続。C16-4とPLIISEN121はFiiO M9、直挿しバランス及びアンバランス接続です。

以前Paiaudio PLIISEN121をレビューした際は同じDAPを使用していますが、付属ケーブルとリケーブルした違い等がありますので、ご容赦ください。

 

※よろしければ以前の「Paiaudio PLIISEN121レビュー」も併せてご覧ください。

miineco106.hatenadiary.jp

 

それではリケーブルして実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

A5とPLIISEN121は共に付属品イヤピ Mサイズを使用しどちらも耳奥に栓をするように装着しています。

始めにC4-1にリケーブル前の付属品ケーブルのA5は少し高音域に尖りを感じ中音域は音数も多く派手な印象で低音も十分に感じられるやや中高音寄りのバランスで、中/高音域の分離や解像感が良いLZ社の一世代前の旗艦モデルで片側5ドライバ4BA+1DDモデルです。

HiF4814にリケーブル後は先述の通り中/高音域がクリアになり高音の尖りがマイルドに変化し中音域がすっきりと見通しがよく聴きやすくなり音質変化を感じ気に入っていました。

これを更にC4-1へリケーブルしたところ、HiF4814より全体の透き通る感じが上。

これまで気にしたことがなかった無音時の静寂を感じます。例えるならSONY WH-1000XM3のノイズキャンセリングとも違う別のベクトルの静寂性でしょうか。

高音は刺激が控えめになりますが伸びは変わらず。

中音は更に見通しが良く澄み渡りボーカルに艶が増し生々しさが増したように感じます。

低音は強さと響きが増すが膨らみ過ぎて締りが無くなる事も無く適度な締りと強弱が掴み易く中/高音をマスクしません。

A5本来の性能を引き出しつつ多ドラハイブリッドが故のネガティブな中高音の派手な華やかさに伴う刺激的な部分を消す事で多ドラを感じさせない自然で上質な音質傾向に変化しました。月並みですがワンランク、ツーランク上のクラスのイヤホンを聴いているような錯覚を覚えます。

もう少し云えば音場は広く高音の尖りが鳴りを潜め中/高音域に上品さを感じます。

低音の量感は増え、元々の締まりとキレはそのままに、重低音も沈み込み響きが感じられベースラインは追いやすくなりました。中低音域に厚みが増すタイプとも云えそうです。

 

そのため、A5の華やかな中/高音域を好む方には評価が分かれてしまうかもしれません。 

 

次にC16-4にリケーブルして聴いてみます。

銀メッキ線らしくA5の中高音の華やかさや低音の良さを維持しながらも中低音の厚みが増す事で付属品ケーブルからのグレードアップを十分に感じる事ができますが、C4-1や元々のHiF4814を聴いた後では少し物足りなく感じてしまいますが、A5の華やかさを好む方には評価が高くなるかもしれません。加えて付属品ケーブルからの交換を考えていて予算が限られている場合には安価に変化を感じられますので良い選択肢になると思います。

その為、折角のC16-4の良さを引き出すために、Paiaudio PLIISEN121へリケーブルして確認してみます。

こちらは普段同社のCT1を使用していて付属品ケーブルよりも高音の華やかさが増し低音の響きを抑え締りを増すことで、より好みの音質傾向として気に入り常用しています。

先ず感じるのはCT1より音場がすっきりしクリアです。

高音は角が取れ控えめに感じますが伸びは良く寧ろ表現の仕方は上品な印象です。

中音は音場が広がり繊細な音の強弱を感じられ情報量が増えていますが、その分相対的にボーカルが少しだけ下がって聴こえます。

低音はPLIISEN121の特徴である強さと響きの良さに磨きがかかった印象。低価格では低音が強いと分離や解像感を感じにくい場合が多いですがPLIISEN121のポテンシャルの高さを発揮させる事に繋がっているようです。加えてベースラインは中高音を邪魔せずに追いやすく心地良いです。これはちょっと他ではなかなか無いですね。みぃねこはCT1からC16-4へ常用を変更したいと思います。

そんな訳でC16-4はPLIISEN121付属品ケーブルの傾向をグレードアップさせPLIISEN121の味をそのままに美味しく感じることができますね。

 

まとめるとNICEHCK C4-1は同社の高級ラインナップに恥じない実力を持ち、上質な音質への変化を感じることができます。

C16-4はイヤホン本来の性能を付属品ケーブルでは発揮できていない場合に取り回しも良くバランスを整える意図に相性が良いと云えるのではないでしょうか。


最後に、今回は10,000円を超えるものと4,000円前後で購入できる高価格と低価格中華ケーブルの紹介となりました。現在(2019年11月15日)はamazonでの取り扱いはありません。国内amazonでも取扱が始まりC4-1は15,000円を切り、C16-4は3,500円を切りそうです。AliExpressではC4-1が10,000円を切りC16-4が3,000円台の価格でamazonでの取り扱いよりも安価に購入できそうですがその入手性に少々難があります。とはいえ高品質なケーブルの低価格化が進み中華ケーブルの中でも上質な線材が安価な実売価格となりますが、その音質変化を含めクオリティは日々進化を感じられ十分満足できる内容となっていますので低価格中華ケーブルを使ってイヤホンのリケーブルに挑戦してみたい方は少しでも気になった方は安心確実なamazonの取り扱いを待って。少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

 

あとがきとして、今回は低価格及び高価格中華ケーブルの新商品のレビューをしてみました。複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホン同様に今後挑戦していきたいと考えています。日々進化を見せる中華イヤホン、中華ケーブルにはこれからも非常に楽しみですね。

今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

※2019/11/16 19:13 誤記修正

※2019/11/18 21:05 国内amazon取り扱いを加筆修正