みぃねこの備忘録

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Paiaudio PLIISEN121レビュー

こんにちは。

今回はいつもの1BA+1DD中華イヤホンレビュー編、番外編として先日のTIN HIFI T3同様に中価格帯で発売されたPaiaudio PLIISEN121についてレビューをまとめたいと思います。

今回はAliExpressのShenzhen Paiaudio Technology(@PaiaudioSZ)から購入しています。

 

ja.aliexpress.com

 

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国内amazonでは取り扱いが無いようです。(2019年7月14日現在)

 

Paiaudio PLIISEN121は以前レビューした同社DM1と同様同様にの1BA+1DDドライバ構成のモデルです。先日のAliExpressのセールの際に同社の製品はDM1の音質からハズレを引くことはないだろうと同社ショップ内を物色していて、その時見つけたのがこのPLIISEN121です。

実はDM1を購入した際、2BA+1DDドライバ構成のDM2の存在を知っていましたが、流石に初めての購入で検索してもなかなか情報のない15KのDM2に突撃する勇気がなく、その半分のDM1を選択していました。今回勝手に憧れていたDM2と同様の樹脂シェルの1BA+1DDモデルを見つけ価格も手頃なことから購入に踏み切っった次第です。

PLIISEN121も相変わらず検索しても情報はありませんでしたが、DM1も低価格帯とは異なりどこか尖った音質ではなく爽快で軽快なドンシャリで良い意味で安定したバランスの良いドンシャリだったので、先述の通り良く調べもせずにポチり芸を発揮しています。

ところが、これが届いてみて一聴したところDM1より好みで、寧ろこれで良いよね。もう低中価格買い漁る必要はないよね。と、納得している自分がそこに居ました。

そのぐらいの衝撃と個人的に求めている音の方向性が一致したものに巡り合えたという安堵が中華イヤホンへの興味を失くしかけたほど物欲が落ち着いてしまい、このレビューも下書きはかなり前に終わっていましたが、これが最後かも知れないという気持ちとで葛藤し、数週間間を空けて漸く記事を纏めています。

 

そんな訳でPaiaudioの正体不明(失礼)の1BA+1DDモデル、第二弾としてPLIISEN121を入手し複雑な想いを抱えながらではありますがレビューを書いている次第ですが、レビューを書くモチベーションに最近入手した同じ中価格中華1BA+1DDイヤホンが思いのほか良かったのでそれとの比較を少しだけ交えながら進めていきますね。

 

PLIISEN121は同社DM1やTIN HIFI T3との違いが気になりますが、先ほど触れたKinboofiの新ブランド製品、TRI i4が価格も同じであり、PLIISEN121が樹脂シェルに対しTRI i4は金属シェルと比較対象には持って来いなので、次回はPLIISEN121とT3とTRI  i4との比較でまとめたいと思いますが、今回は先ずはPLIISEN121の単体レビューとしたいと思いますのでご了承ください。(これが漸く書くつもりになった理由です)

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余談ですが今回もPaiaudioからのご厚意で購入特典として、銀メッキリケーブルを戴きました。これを私は勝手リピーター特典と呼んでいます。(思うつぼ)

 

PLIISEN121の納期としては6月中旬にオーダーし11日間ほどで届きました。輸送がチャイナポストだったことを考慮すれば普通程度といえます。これまでの経験上チャイナポストだった時は2週間前後で届きますし、最近は10日もあれば届いていて思っていたよりも早く無事に届いていますので一安心です。

 

そのため一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 
Paiaudio PLIISEN121のスペックは10,000円未満の中価格帯中華イヤホンでは珍しい1BA+1DDのハイブリッドです。最近は5,000円以上15,000円未満の中価格帯でも新商品が発売されていますが1年前は2BA+2DDのKZ ZS6オマージュモデルばかり発売されていた状況を考えると流行というのは移り変わりが激しいく、最近は4BA+1DDや4BA+2DD、5BA、6BA更には8BAと多ドラモデルが中心となってきています。そんな中敢えての1BA+1DDモデルですからその仕上がりがとても気になります。

実際ドライバ構成からBAが中高音域を、DDが中低音域を主に担当していて3ドライバ以上の構成よりも中音域が薄くなりどの音域を重視するかによって音質が大きく変わる傾向があります。そのためこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホン同様に中音域のチューニングがポイントになり、高音域と低音域が重なる中音域のクロスオーバーがチューニング技術の見せどころとなります。このチューニング次第でPLIISEN121が「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえますが、実はこの構成が一番チューニングしやすいのかもしれませんね。

 

それでは、早速Paiaudio PLIISEN121のレビューを以下、まとめていきます。


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パッケージングはDM1の樹脂の透明ケースとは異なりよくある紙製の箱。黒地をベースにその名の通り π (PAI)のマークが特徴的なスリーブタイプ。

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スリーブを取り外し中箱を開けるとケースの蓋を開けると内装に黒地のスポンジでイヤホンが2個が収納されしっかりと固定されています。

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付属品はイヤホンが収納された内装を取り出すと箱の底にあります。


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付属品はイヤーピースが白のシリコンS、M、Lの3種1セットと黒のイヤピがMとSの2種1セットで白色のMサイズが本体取付け済み。そして本体取り付け済みのケーブルと布製ケース、ケーブルストッパです(画像で気づかれた方もいると思いますが黒イヤピがMサイズだけ3個。Sが1個と流石に梱包ミスでしょうね)。流石の中価格帯で布製ではありますがケース等が付属しています。付属品にもコストをかける中価格帯の面目は保てていますね。


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ビルドクオリティですが、このPLIISEN121は低価格帯で心配されるような不安を感じさせない丁寧な造りです。最近は低価格帯でも各所の仕上りに雑なところが無くなってきましたが流石の中価格帯でしょうか、安心して購入できるのではと感じています(付属品のミスはありましたが)。カラーバリエーションは選択できませんが、左右でフェイスプレートが白と黒で異なっているコンビカラーのみとなっています(右が黒、非左が白です)。


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付属ケーブルはDM1で付属するものと同じで暗い茶色の編込みタイプでmmcxコネクタ仕様です。またシュア掛け用のチューブ加工がされており耳への装着性も悪くありません。肝心の使用感も悪くなくシュア掛け部にはワイヤーはありませんので、ワイヤーが苦手な方には朗報ですね。そして全体的に絡まりにくくしなやかなものとなります。これは低価格帯で交換前提の質感の悪いケーブルとは異なりそのまま使用できますし落ち着いた色合いも普段使いするには目立たず嬉しいですよね。


シェル本体は先述の通り樹脂製となりステムノズルは金属です。所謂カスタムIEM風のシェルデザインとなっておりフェイスプレート以外は透明なクリア樹脂で封入されていて内部のBAとDDを確認できます。装着感は流石のIEM風のため良さそうです。


シェル本体は樹脂製ですが内部も封入されているため比較的重量はありますがMX2等と比較してもほぼ同じ。ステムは細くなっていて普段より耳奥に収める又は、普段より大きめのイヤピでしっかりと耳に収める必要があります。どちらの方法も試しましたがみぃねこは付属品白Mサイズを耳奥に収める方が耳への装着感及び音質が本来のものにできました。

低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

今回の再生環境はFiiO M9、アンバランス直挿しです。

前回のT3やMX2同様に中価格帯イヤホン相応のDAPということでFiiO M9を基準としてレビューを行いますのでご容赦ください。尤もiPhone6sやShanling M0でも十分鳴らすことができましたが特に低音の良さを引き出し中高音の解像感を感じるためには相応のDAPを使用することをお勧めします。気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」をご覧ください。

 
miineco106.hatenadiary.jp

 

それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
先述の通りイヤピは付属品白 Mサイズ、付属品ケーブルを使用しています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「低音の主張が強めだが中高音域はすっきりしていて聴きやすい」、もっと云えば「非常に好みの音」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです。)
箱出し直後は低音域が少し強すぎてやや籠りを感じたため今回も先に鳴らし込みを行い聴き込んでみました。

鳴らし込み後は低音域が適度に締まり分離も良くなりました。

音場は広くも狭くもなく普通ですがやや横に広めで音の分離感は普通からやや良好です。
低音の量感は多めで弾むような響きがありながら適度な締りとキレもあり芯を感じます。バスドラムの強さと深い沈み込みが感じられ適度に響き、ベースラインはしかっりと追えます。
高音は煌びやかさは十分で存在感を示しますが前に前にと出るような感じはなく、刺さりも感じませんし低音に埋もれることはありません。シンバル等は低価格帯のシャンではなくシャ~ンと伸びも感じ、すっきりクリアに音の響きを感じることができます。

中音はクリアで見通しが良くボーカルの周りで一歩後ろから存在感を示すことでボーカルを際立たせるバランスです。

ボーカルは自然で近くも遠くも無く普通にですが曲によってやや近く感じ、女性ボーカルではやや艶を感じられます。

一言で云えば中低音寄りのややドンシャリと感じます。

これを例えるならFINAL E3000の高音と低音の主張を強くした印象で、特に低音は重低音の表現力が良い音。その分中音域にやや籠りを感じるかもしれませんし、ここが唯一E3000よりもネガティブな印象を受けそうです。尤もポジティブな印象として高音も低音も単純にE3000よりただ強く主張させたというよりはE3000のもう少しあれば良かったのにを具現化したといえば伝わりやすいでしょうか。

 

このPLIISEN121はこれまでの中華イヤホンのドンシャリこそ至宝を単純なドンシャリではなく心地良いのに聴きやすいFINALの音作りに近いものを感じさせる進化した一つの形と云えるかもしれませんね。

とはいえFINALのようなより繊細な中音域とはやはり異なるためあくまでも「同じ」ではなく「近い」ということは念を押しておきますね。

 

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最後に、購入時にギフトで頂いた銀メッキケーブルに交換してみましてが高音域の伸びが若干良くなり、低音域の響きがやや落ち着きを見せたように感じました。この辺りは好みの範疇で味付けとしてリケーブルを色々試してみるのも面白そうですね。

まとめとしてPLIISEN121中価格帯A5000~U15000の中でも1BA+1DDながら上位の仕上がりと云えそうなモデルであり安心してお勧めできるモデルといえそうです。一方高音の派手さや低音を求める方には物足りないという評価となり、評価は判れそうですね。個人的にはとても好みの音質傾向なのでお気に入りの一本となりますね。


さてPaiaudio PLIISEN121は最近の中価格帯中華イヤホンの多ドラや複数BAモデルの中でも最小のドライバ構成によって高中低音域を心地よいバランスで上手く表現できるイヤホンとまとめました。

手持ちでは届いたばかりのTRI i4があり、これを次回まとめたいと思いますが既にお蔵入りしたイヤホンをいつか1BA+1DDイヤホン同様にレビューしてみたいと思います。それらも気長にお待ちいただけますと幸いです。
最後に、今回はA5K-U15K以下で買える中価格中華イヤホンの紹介となりました。現在amazonでは取り扱いが無くAliExpressでのみ7,000円半ば程度で購入できるようですが入手性に少々難があります。とはいえこれまでの低価格帯と違い中価格中華イヤホンの実売価格では、その音質を含めクオリティは日々進化を感じられ十分満足できる内容となっていますので中価格帯の中華イヤホンの購入を考えていて少しでも気になった方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

PLIISEN121

以下、付属ケーブル、付属白イヤピ M使用、DAP M9
高音★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★☆
分離★★★☆
お勧め度★★★★☆ (個人的に★5) 

※☆0.51.0

 

あとがきとして、今回は1BA+1DDの中価格中華イヤホンの商品をレビューをしてみました。1BA+1DDの中価格中華イヤホンとしてはこれが4個目となります。

今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ