みぃねこの備忘録

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Paiaudio DM1レビュー

こんにちは。

今回はいつもの1BA+1DD中華イヤホンレビュー編、番外編として先日のKBF MX2同様に中価格帯で発売されたPaiaudio DM1についてレビューをまとめたいと思います。

今回はAliExpressのShenzhen Paiaudio Technology(@PaiaudioSZ)から購入しています。

 

ja.aliexpress.com

 

国内amazonでは取り扱いが無いようです。(2019年4月28日現在)

 

Paiaudio DM1は以前からtwiterのTLで見かけていたメーカーの1BA+1DDドライバ構成のモデルです。同社の製品は先述の通りtwiterで見かけ興味を持っていましたがAliでも取り扱いが無く、他の販売サイトでは販売しているようでした。その為なかなか購入することができず今年になってAliに直販ショップを確認し先日の328セールでついに購入することができました。今回Paiaudioの製品でDM1を選択した理由は単純で1BA+1DDだったからということになりますが、実はこのメーカーは他にも魅力的なラインナップがあり特に2BA+1DDモデルがすごく気になっていますが流石にレビューも無く人柱するには価格がネックです。まあ消極的な理由ですね(チキン)。セールの前に1DDモデルを購入されていた方もいらっしゃったので、このセールで何か購入しようと画策していた訳ですね。

そんな訳で晴れてPaiaudioの正体不明(失礼)の1BA+1DDモデルとしてDM1を入手しご機嫌でレビューを書いている次第ですが、レビュー公開順が入手した順番と違くね?というツッコミはスルーしていきますよっと。

 

DM1は最近発売された低価格帯のKZ ZSN ProやCCA CA4との違いが気になりますが何せそれらとは価格が違い簡単に云えば倍違うので中価格帯に入ってきます。そのため低価格帯との比較では先日の中価格帯であるKinboofi KBF MX2は仕上がりが良く低価格帯とは格の違いを見せつけられる結果となりましたので流石に分が悪いですよね。とはいえ現時点では比較対象もないので上はMX2、下はCA4との比較で進めてみたいと思います。

余談ですが今回Paiaudioからのご厚意で購入特典がありました。マイク付きリケーブルかケースの何れかを発送時に付属するよとのことでしたのでリケーブルを選択して遠慮なく頂きました。Aliに新規展開しているということもあるのでしょうね。こうなるとやはり2BA+1DDモデルが気になってきますよね(思うつぼ)。

 

DM1の納期としては4月初めにオーダーし10日間ほどで届きました。輸送がチャイナポストだったことを考慮すれば早いレベルといえます。これまでの経験上チャイナポストだった時は2週間前後は掛かっていますので今回のショップではチャイナポストが標準でしたので変更しませんでしたが思っていたよりも早く無事に届いていますので一安心です。

 

そんな訳で、一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 
Paiaudio DM1のスペックは5,000円以上の中価格帯中華イヤホンで最近では珍しい1BA+1DDのハイブリッドです。A5000の中価格帯で昨年は2BA+2DDのKZ ZS6オマージュモデルが挙って発売されており、またかと思うほどでしたが昨年末以降このドライバ構成の新商品は殆ど発売されなくなり、4BA+1DDや5BAのモデルが中心となってきています。そんな中での1BA+1DDモデルですからその仕上がりがとても気になります。

実際ドライバ構成からBAが中高音域を、DDが中低音域を主に担当していて3ドライバ以上の構成よりも中音域が薄くなりどの音域を重視するかによって音質が大きく変わる傾向があります。そのためこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホン同様に中音域のチューニングがポイントになり、高音域と低音域が重なる中音域のクロスオーバーがチューニング技術の見せどころとなります。このチューニング次第でDM1が「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえますが、この構成でMX2も良かっただけに敢えて勝負してきたような気がしてならないんですよね。

 

それでは、早速Paiaudio DM1のレビューを以下、まとめていきます。


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パッケージングは樹脂の透明ケースに固定用のスポンジでイヤホンが収納されケースの外からその姿が見えるこれまで見たことないような化粧箱です。パッと見てイヤホンのケースとは思いつかないようなお洒落なケースです。
ケースの側面内部に帯が入っており4面中2面がイヤホンカラー画像と正面にメーカーロゴ(πと3.14)。その対面にはスペックが記載されています。ケースの裏を覗くと付属品が見える他の中華イヤホンと一線を画す化粧ケースですね。

 

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ケースの蓋を開けると内装に黒地のスポンジでイヤホンが2個が収納されしっかりと固定されています(蓋の内側の傷はご愛敬)。付属品はイヤホンが収納された内装を取り出すと箱の底にあります。

 

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付属品はイヤーピースが内径の大きいシリコンS、M、Lの3種各1セットと内径の小さいMサイズが本体取付け済みで、本体取り付け済みのケーブルです(画像で気づかれた方もいると思いますがイヤピがMサイズだけ本体取り付け済み含み6個(内径大4、内径小2)。LとSが各1個と流石に梱包ミスでしょうね)。中価格帯のようにケース等はありません。ですが、考え方を変えるとこの化粧ケースがそのままケースとして使えますね(実用的かどうかは別)。余計な付属品はいらないとう潔さは好感が持てますが、中価格帯なので付属のイヤピも交換前提でしょうしもうちょっと充実した方が購買層に訴えかけやすいような気もします。

とはいえ私が知らないだけかもしれませんが斬新な化粧ケースを含め低価格帯の化粧箱と異なり質の良さを感じますね。


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ビルドクオリティですが、このDM1は特徴的なデザインとなっており少々不安がありましたが現物は全然そんなことを感じさせない丁寧な造りです。最近は低価格帯でも各所の仕上りに雑なところが無くなってきましたが流石の中価格帯でしょうか、安心して購入できるのではと感じています。カラーバリエーションは選択できず1カラーのみとなっています。

 

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付属ケーブルはZSN Pro等に付属するものと似ている暗い茶色の編込みタイプでmmcxコネクタ仕様です。またシュア掛け用のチューブ加工がされており耳への装着性も悪くありません。肝心の使用感も悪くなくシュア掛け部にはワイヤーはありませんので、ワイヤーが苦手な方には朗報ですね。そして全体的に絡まりにくくしなやかなものとなります。これは低価格帯で交換前提の質感の悪いケーブルとは異なりそのまま使用できますし落ち着いた色合いも普段使いするには目立たず嬉しいですよね。


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シェル本体は先述の通り特徴的なデザインとなっておりますが基本的に円筒型内部にBAとDDを収めその金属製円筒型ボディに特徴的な樹脂デザイン部分がついています。これは装着した際に邪魔になるわけではなく実はイヤーフックとしてみぃねこにはしっくりはまり装着感が良好という嬉しい誤算がありました。


シェル本体が金属のため比較的重量はありますがZSN Pro等と比較してもほぼ同じ。ただしステムがZSN系等比較し細くなっていて普段より耳奥に収める又は、普段より大きめのイヤピでしっかりと耳に収める必要があります。これにより特徴的なデザインの所為というよりは最近のステムノズルが太い前提のイヤピ選びを変える必要があり少し戸惑いながら結局AET06で耳への装着感及び音質が本来のものにできました。

みぃねこは付属品イヤピではフィット感及び音質も本来のものと異なると感じましたので上記の通り交換し使用しています。

これは低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

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それではいよいよ音質についてまとめていきます。

今回の再生環境はFiiO M9、アンバランス直挿しです。

前回のMX2同様に中価格帯イヤホン相応のDAPということでFiiO M9を基準としてレビューを行いますのでご容赦ください。尤もiPhone6sやShanling M0でも十分鳴らすことができましたが特に低音の良さを引き出し中高音の解像度を感じるためには相応のDAPを使用することをお勧めします。気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」をご覧ください。

 
miineco106.hatenadiary.jp

 

それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
先述の通りイヤピはAET06 Mサイズ、ケーブルは付属品を使用しています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「中高音の主張が強めで軽快で爽快ながら聴きやすい」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです。)
箱出し直後は低音域が少し弱く感じたため今回も先に鳴らし込みを行い聴き込んでみました。

音場は普通からやや広めで音の分離感は普通からやや良好です。
ボーカルは近くも遠くも無く普通で曲によってやや遠く感じます。
低音は量感は十分で広がりは控えめながら締りとキレもあり芯を感じます。バスドラムの強さと深い沈み込みを感じられベースラインはやや弱めですがしかっりと追えます。
高音は煌びやかさと伸びを感じますが刺さりは感じませんし低音に埋もれることはありません。シンバルは低価格帯のシャンではなくシャ~ンとちゃんと聴こえます。特に左右でパンした際の音の響きを感じることができます。

中音は相対的に弱く感じますが極端な凹みではなく特にボーカルは音の中心にいて存在感を示し高音低音に埋もれることがないバランスです。

傾向として一言で云えばややドンシャリと感じます。

これは前回レビューしたCA4と同じ傾向で最近の低価格帯1BA+1DDモデルのDDで高音中音低音域の全てをカバーしBAには高音~超高音に専念させているチューニングとは少し異なる印象で以前の低価格帯のチューニングに近い感じと云えば伝わるでしょうか。

ただしCA4と異なりより質の高い低音に感じられます。一方中高音域はBAにより煌びやかさを持たせたやや高音域寄りの印象ですが刺さりをギリギリ抑えた感じで心地よく聴きやすくなっています。それ故に中音域が印象に残りにくく実際弱めに調整されているようにも感じますが、オーケストラの演奏の雰囲気を心地よく聴かせてくれそうな気がして一青窈/ハナミズキを聴いてみましたがサビの壮大な雰囲気を上手く再現できているように感じました。

このDM1は少し前のKZのドンシャリをただのドンシャリ(失礼)ではなく心地よさを備え聴きやすくし進化した一つの形と云えるかもしれませんね。

そのため先日レビューしたMX2とは音質傾向も異なることもありますがやはり分が悪く、低価格帯との比較であれば(恐らく)使用しているドライバーの質の違いによる音質の仕上がりの違いを感じる結果となりますね。

 

 

最後に、正直付属ケーブルの質はあまり高いとは云えないのでリケーブルによってよりその実力を発揮できるような気がしてなりません。手持ちのリケーブルで云えばYYX4769辺りが良さそうですが生憎mmcxは2.5バランスしか持ち合わせがなく追加購入しようか悩み中ですが取り急ぎ2.5-3.5変換で使ってみるのもアリかなと。この結果を今後追記していきたいと思います。

まとめとしてDM1は同じ1BA+1DDのモデルの中では中価格帯のA5000~U10000の中でも上位の仕上がりと云えそうなモデルであり高音の派手さや低音を求める方には好評となるのではないでしょうか。一方中音域の派手さやボーカル中心に聴きたい方からは評価が分かれることになりそうです。


さてPaiaudio DM1は最近の中価格帯中華イヤホンの中でもの高中低音域をバランス良く雰囲気を上手く表現できるイヤホンでリケーブルによる効果がありそうで実力の一部しか見せていないかもとまとめました。

手持ちでは相変わらず後回しになりお蔵入りしそうなイヤホンもありますが、いつかこれらのイヤホンも1BA+1DDイヤホン同様にレビューしてみたいと思います。それらも気長にお待ちいただけますと幸いです。
最後に、今回はA5K-U10K以下で買える中価格中華イヤホンの紹介となりました。現在amazonでは取り扱いが無くAliExpressでのみ6,000円半ば程度で購入できるようですが入手性に少々難があります。とはいえこれまでの低価格帯と違い中価格中華イヤホンの実売価格となりますが、その音質を含めクオリティは日々進化を感じられ十分満足できる内容となっていますので中価格帯の中華イヤホンの購入を考えていて少しでも気になった方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

DM1

以下、付属ケーブル、イヤピAET06 M使用、DAP M9
高音★★★★☆ 
中音★★★  
低音★★★★★ 
音場★★★☆
分離★★★☆
お勧め度★★★★ 

※☆0.51.0

 

あとがきとして、今回は1BA+1DDの中価格中華イヤホンの商品をレビューをしてみました。1BA+1DDの中価格中華イヤホンとしてはこれが2個目となります。

今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ