みぃねこの備忘録

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RevoNext QT5レビュー

こんにちは。

今回はいつもの1BA+1DD中華イヤホンレビュー編として先日発売されたRevoNext  QT5についてレビューをまとめたいと思います。

同じタイミングでもう一つ届いていてtwiterをフォローいただいている方にはお分かりいただけると思いますが先にオーダーした方がそちらであったにも拘わらず後からオーダーしたQT5を先に公開することにしました。だって待ちに待った新作1BA+1DD中華イヤホンなんですから。
今回はAliExpressのWooeasy Earphones Store(@hulang9078)から購入しています。


ja.aliexpress.com

 

国内amazonでも取り扱いが始まっているようです。(2019年3月15日現在)

 

 

RevoNext QT5は以前レビューした1BA+1DDイヤホンRevoNext RX8と同じドライバ構成です(ドライバのモデルが同じという意味ではない)。RX8とQT5の違いとして先ず目につくのがシェル本体が樹脂製から金属製に変更されていて単純なRX8の改良版として姿が変わりリネームされた商品と云えそうです。

これまでも何度かRN社製品レビューの際に触れましたがRevoNextはみぃねこがRX8をこのブログで初めてレビューした思い出深いイヤホンのメーカーとなります。そのRN社の新製品且つ以前レビューした同社QT3sと同じ型式を持つQTシリーズの新ラインアップが今回QT5として新発売されるとなればそりゃ買うでしょと相変わらずよく調べもせずに即オーダーした次第です。

RX8はこれまでにレビューした1BA+1DD中華イヤホンの中で今でもお気に入りの一つで好んで使用しているイヤホンです。それは数多ある1BA+1DD中華イヤホンの中でも単純なドンシャリ(相変わらず失礼)ではなく中高音域はすっきりしていて低音も十分でありながらその高音低音はボーカルを邪魔しないバランスが良い音質傾向のためこのブログでは現在も低価格中華イヤホンのお勧めの一つとしていますし、手持ちのRN社のイヤホンは個人的に好みの音質傾向で一つも外れたことがなかったですから(幸いQT3はスルー)。

 

QT5の納期としては3月初めにオーダーし7日ほどで届きました。オーダーしたのが夜だったことを考慮すれば実質6日で届いていますのでこれまでのAliExpressでは最短ですね。これは本当に稀なことだと思いますがこの速さには少し感動しました。いつもこうならその安さと相まってもっと気軽に使えるのですが通常届くまでに14日~21日程度は掛かりますので良い意味でのイレギュラーもあるよと備忘録として残しますね。

そんな訳で、一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

さてQT5のネームからはQT2の1BA+2DDやQT3sの2BA+2DDという片側3つ以上の複数ドライバ構成の系譜のモデルを想像してしまいますが実際には先述の通りシェル本体のベースが金属製です。実はステムは樹脂製という珍しい構成であることを除けば樹脂製のRXシリーズの系譜とはやはり異なると云えRX8の後継モデルではなさそうです。

寧ろ以前レビューしたRX8の1BA+1DDという同じドライバ構成でシェル形状や材質の異なるRXシリーズがあるにも関わらず金属製のシェルを纏い「QT」の名を冠していることからQTシリーズの末弟モデルがこのQT5と考えると納得できるのではないでしょうか。


スペックは3,000円前後及び以下の低価格中華イヤホンで採用されている1BA+1DDのハイブリッドです。低価格帯ではドライバ構成からBAが中高音域を、DDが中低音域を主に担当していて3ドライバ以上の構成よりも中音域が薄くなりどの音域を重視するかによって音質が大きく変わる傾向があります。そのためこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホン同様に中音域のチューニングがポイントになり、高音域と低音域が重なる中音域のクロスオーバーがチューニング技術の見せどころとなります。このチューニング次第でRevoNext QT5が「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえます。

 

それでは、早速RevoNext QT5のレビューを以下、まとめていきます。


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パッケージングはこれまでのRN社の趣と異なり黒箱を基調としています。
箱の表にはイヤホン画像が印刷され、裏には商品説明とスペックが記載されています。他の低価格中華イヤホンとは一線を画す中価格帯以上の化粧箱に近い印象で販売価格の割に安価な雰囲気はありません。そして同社のQT2やRX8等とは異なり箱が一回り以上大きくなっています。

 

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箱の蓋を開けると黒地にイヤホンが2個と付属品箱があります。イヤホンはスポンジ製の内装に固定され輸送時の傷の心配もなさそうです。付属品は化粧箱と同調されたデザインのカバータイプで覆われていて手抜き感はありません。

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付属品はイヤーピースがシリコンS、M、Lの3種各1セット(Mサイズは本体取付け済み)とケーブル、ケーブルバンドです。流石にRX8Sで付属したシリコンケースはありませんでした。

とはいえRN社は実売価格が安価となっていますが化粧箱が同価格帯のそれらとは異なりワンクラス上を感じさせる演出が相変わらず上手いと思います。ユーザーに他社製品との差別化を意識させるように狙っているのかもしれませんね。

 

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ビルドクオリティですが、このRevoNext QT5は同社RX8同様に中華イヤホンで心配されるような各所の仕上りに雑なところを感じません。他の低価格帯と比べても同社の製品は安心して購入できるのではと感じています。みぃねこはカッパー色を選択しましたがカラーバリエーションは他にシルバーがあり、このカッパー色がシェルをアンティーク調に仕上げていて非常に雰囲気があり個人的に気に入っています。


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加えてRevoNextといえば最近は付属するケーブルも本体と同色となっていてイヤホンにファッション性を求める方にも好評となるのではないでしょうか。また付属ケーブルはシュア掛け用のチューブ加工がされており耳への装着性も悪くありません。


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シェル本体はRX8とは異なり同じQTシリーズ系の形状のため装着感は個人差がありそうです。そしてQT5の特徴として先述の通りシェル本体の素材は金属ですがステムは樹脂製でやや太めです。背面のフェイスプレートにはダクトが設けられておりそのデザインも独創的ですがメカっぽさがあり個人的に好感が持てますが評価が分かれるかもしれませんね。


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そして他の1BA+1DDイヤホンと比較するとその形状からKZ ZSAに似ていて一回り大きく寧ろQT3s等のQTシリーズとほぼ一緒でKZ ZSNやRX8よりコンパクトに感じます。その代わりシェルは金属のため重量がありますがその装着感によりあまり感じることはありません。ただしステムの太さはほぼ一緒ですが角度がそれぞれ異なっていますので耳への装着感はみぃねこは付属イヤーピースMサイズで良好でしたが、この辺りは個人差があるかもしれませんね。

みぃねこは付属品イヤーピースのMサイズを使用して耳へのフィット感及び音質も本来のものと感じましたのでそのまま使用しています。

これは低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)


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付属ケーブルはRevoNext RX8やQT3sと同じタイプのカッパー色(ZSNの付属ケーブルとほぼ同じ)の編込みタイプです。使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けがありますがワイヤーはありませんので、ワイヤーが苦手な方には朗報ですがストレートでの使用ができません。そして全体的に絡まりにくくしなやかなものとなります。これはZST等のゴムゴムとは大違い(最新ロットではZSA等のタイプに変わったようです)で、そのまま使用できますしシェルのカラーとお揃いがファッションのワンポイントアイテムとしても嬉しいですよね。

 

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

今回の再生環境はShanling M0、直挿しです。

これまでの低価格中華イヤホンではiPhone6s、直挿しでレビューをしてきましたが今回からはShanling M0を基準としてレビューを行うことにしました。もちろんiPhone6sでも十分鳴らすことができましたし、音質傾向が高価格DAPを使用した時ほど極端な差が出るわけではありませんので、ご容赦ください。気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」をご覧ください。

 
miineco106.hatenadiary.jp


それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
イヤピとケーブルは先述の通り付属品を使用しています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「高中低音域のバランスが良い」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです。)
音場は広くも狭くもなく普通で音の分離感は普通です。
ボーカルは近くも遠くもなく普通です。
低音は量感が十分で締りがありキレも普通で沈み込みも普通に感じ、ベースラインも追えます。
高音はキラキラ感があり刺さりは感じませんが低音に埋もれることはありません。傾向として高音低音域の存在感のあるややドンシャリと感じますがボーカルをクリアに埋もれさせないようなバランスです。これはRX8でも十分に中音域がすっきりとしていながらも高音低音がしっかり存在感を示す聴きやすいバランスの良い音質でしたが、高音低音の主張が強い曲では中音域の凹みを感じたりもう少し主張というか量感がほしいと感じるところがありました。

このQT5でも基本的に同じ音質傾向と云えます。

ですが聴き比べると高音域はQT5の方が煌びやかさを感じますが中音域の特にボーカルはRX8の方がなめらかさを感じます。QT5の中音域の方がRX8と比較した場合に少しだけ凹みを感じボーカルが少しだけ粗く聴こえます。これについてはRX8もQT5もかなりレベルの高いところでの違いであり仮にQT5のみを聴いた場合には十分といえるレベルです。また低音域はQT5もRX8も量感は十分でQT5の方が締まりとキレはありますがRX8の方が沈み込みがあります。これら2つを比較した場合をまとめると以下の通りとなりますが、先述の通り高いレベルでの違いであり低価格中華1BA+1DDイヤホンの中でも上位に入るのではないでしょうか。

もはやどちらが上で下という明らかな優劣のレベルではないのかもしれませんね。

 

高音   QT5 > RX8

中音   QT5 ≦ RX8

低音   QT5 ≧ RX8

ボーカル QT5 ≦ RX8

 

QT5は中高音域の派手さが増していて、RX8のすっきりクリアとQT5のすっきりクリアではその質が違うと感じました。
一言で云えばRevoNext QT5は高音低音の存在感のあるややドンシャリとなるのですが、これはシェルがRX8の樹脂からQT5が金属に変わったことも中高音域の煌びやかさが増した要因と考えられますね。相変わらずRN社は上手いチューニングをしていると感じました。

そのためQT5は同じ1BA+1DDのRX8とは基本的に同じ音質傾向でありながら中高音の派手さを求める方には好評となるのではないでしょうか。一方RX8の中低音寄りの音質傾向が好きな方からは評価が分かれることになりそうです。

そして、箱出しインプレッションの後、エージングとして鳴らしこみを実施し、再度聴きこんでみました。
結果、箱出しの傾向はそのままに低音の量感や高音の伸びも少し増したように感じますが大きな変化は無く、高音低音の存在感にも負けない中音域のすっきりクリアさが損なわれずに高中低音のバランスは良いと感じました。
ではRevoNext QT5は当たりなの?外れなの?と問われたら「高音低音の存在感があるややドンシャリですっきりしたボーカルの聴きやすいイヤホン」なので「一軍でその日聴きたい曲の気分で使い分けするつもり」というのが個人的な評価です(相変わらず答えになってない)。それは端に以前レビューしたお気に入りのRevoNext RX8のリシェル版ということではなく、RevoNextのRXシリーズとQTシリーズの担う役割の違いと考えられ低価格中華1BA+1DDイヤホンも中価格帯のようなバリエーション展開によってラインナップの充実がはかられるのかもしれませんね。


さてRevoNext QT5はこれまでの低価格中華1BA+1DDイヤホンの強ドンシャリとは違い高中低音域のバランスの良い表現力を持ったイヤホンとまとめました。

手持ちではすでにお蔵入りしそうなイヤホンもあり折角なのでこれらのイヤホンも1BA+1DDイヤホン同様にレビューしてみたいと思いますが次回は冒頭で触れたあの商品をまとめる予定ですので、それらも気長にお待ちいただけますと幸いです。
最後に、今回は3,000円前後及び以下で買える低価格中華イヤホンの紹介となりました。現在amazonでも取り扱いが始まり3,000円半ば程度で購入できるようです。一方AliExpressでは2,000円前半で購入できそうですが入手性に少々難があります。とはいえこれまでの低価格中華イヤホンより少し実売価格が上となりますが、その音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっていますので低価格中華イヤホンの購入を考えていて少しでも気になった方は安心確実なamazonを。少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

QT5

以下、付属ケーブル、イヤピM使用、DAP M0
高音★★★☆ 
中音★★★☆ 
低音★★★☆ 
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★★ (RX8とお好みで)

※☆0.5、★1.0

 

RX8(DAPをM0で再評価)

以下、付属ケーブル、イヤピM使用、DAP M0
高音★★★ 
中音★★★★ 
低音★★★☆ 
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★★ (QT5とお好みで)

※☆0.5、★1.0


あとがきとして、今回は約3か月ぶりの1BA+1DD低価格中華イヤホンの新商品をレビューをしてみましたが長かった、、待ちくたびれました。これが20個目となり記念すべき節目をRevoNextで終えられたのは何かの縁を感じますし、やはり1BA+1DDイヤホンは楽しいですね。音質に優れたモデルは中価格帯以上には沢山あると思います。でもこの価格帯が正直楽しくレビューできますね。そして2019年の新しいチャレンジも継続して取り組んでいきたいと考えています。

今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ