みぃねこの備忘録

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RevoNext RX8Sレビュー

こんにちは。

昨年末にポチッた商品の中から今回はいつもの1BA+1DD中華イヤホンではなく、2BA+1DD中華イヤホンレビュー編として先日発売されたRevoNext RX8Sについてレビューをまとめたいと思います。
今回はAliExpressのWooeasy Earphones Store(@hulang9078)から購入しています。


ja.aliexpress.com

 

国内amazonでも取り扱いが始まっているようです。(2019年1月12日現在)

 

 

RevoNext RX8Sは以前レビューした1BA+1DDイヤホンRevoNext RX8の改良版として「S」がネーミングされたと思いきや、商品説明ではBAが2つになっていて同社のQT2とQT2Sのようなドライバ構成に変更の無い改良ではなく新規の製品としてラインナップに追加されています。(HPより抜粋)。

前回のRX6レビューの際も触れましたがRevoNextはみぃねこがRX8をこのブログで初めてレビューした思い出深いイヤホンのメーカーとなります。そのRX8が今回RX8Sとして新発売されるとなればそりゃ買うでしょと(よく調べもせずに)即オーダーした次第です。

だって、RX8は今でもお気に入りの一つで好んで使用しているイヤホンです。それは数多ある1BA+1DD中華イヤホンの中でも単純なドンシャリ(失礼)ではなく中高音域はすっきりしていて低音も十分でありながらその高音低音はボーカルを邪魔しないバランスが良い音質傾向のためこのブログでは現在も低価格中華イヤホンのお勧めの一つとしていて、そのメーカーの新作なんですから。

 

RX8Sの納期としては昨年12月初めにオーダーし年が明けた1月初めに届きました。約1か月ですのでやや遅かったですね。これは11.11やBFの影響は殆ど無かったと思いますが実は最初の追跡番号は発送キャンセルとなり直ぐにセラーへ問い合わせたところ数日後に新しい追跡番号の連絡があり無事に届きました。このときセラーには「カラーによって在庫確保が難しいのであれば赤ではなく青でもよいよ」とメッセージを送ってみましたがそういうことではなく全ての生産が遅れてしまっていたようですね。

そんな訳で、一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での取り扱いを待って購入をお勧めします。

それでは、早速RevoNext RX8Sのレビューを以下、まとめていきます。

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パッケージングはRevoNext RX8同様に白箱を基調としたスリーブタイプとなっています。
スリーブの表にはイヤホン画像をプリントし、裏には商品説明と側面にスペックが記載されています。他の中華イヤホンとほぼ同様のパッケージングですが、透明プラのカバーはありません。そして同社のQT2やRX8等とは異なり箱が一回り以上大きくなっています。

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内箱を取り出すと白地にイヤホンのみ2個あります。なのになんでこんなに箱が大きいのかとさらに仕切りを取ると、、、ありましたその理由が。今回のRX8Sからシリコンケースが付属しています。

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ケースにはロゴ入りで使い勝手も良さそうですが、生産が遅れていた理由がまさかこれじゃないよね?と思いながらも箱や付属品を充実させる辺りはユーザーに同社のQT2と同様に低価格帯より上のクラス(RX8のZST寄りとは異なる)を意識させるように狙っているのかもしれませんね。

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さて同社のQT2は1BA+2DDというドライバ構成で中低音域、特に低音域の表現力に定評があるモデルでした。そして同社新作のRX8Sでは2BA+1DDというBAを増やしDDを減らしたドライバ構成となり、そのシェル形状や材質からも単純に云えばRX8にBAを1つ増やしたモデルとなりますが、QT2にBAを増やしたQT3が良く云えばQT2の弱点であった高音域を強化しバランスを改善したモデルとして登場したものの、その強い高音域故にネットではQT2ファンががっかりしてしまう評価となりました。これはドライバの足し算及び引き算が必ずしも音質が向上する訳ではないことを証明してしまったとも云え、RX8SがRX8を超える音質を聴かせてくれるのか非常に心配、、もとい。楽しみですよね。

 

スペックは5,000円前後及び以下の中価格中華イヤホンで採用されている2BA+1DDのハイブリッドです。3ドライバの中価格中華イヤホンの手持ちではKZ ZSRやKZ ED16とKINBOOFI KBF MK3と昨年末購入したNICEHCK P3。ドライバ構成の異なる中華イヤホンでは1BA+2DDの同社QT2(QT2Sは持ってない)やXiaomi Mi In-Ear Headphones Pro HD。3BAのKZ AS06があります。中価格帯ではドライバ構成からBAが中高音域を、DDが中低音域を主に担当していて1BA+1DDの構成よりも中音域に厚みを持たせやすくなります。そのためこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホンよりも中音域のチューニングがポイントになり、これまで以上に多ドラやハイブリッドで重要な高音域と低音域が重なる中音域のクロスオーバーがチューニング技術の見せどころとなります。このチューニング次第で足し算をしたRevoNext RX8Sが「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえます。

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ビルドクオリティですが、このRevoNext RX8Sは同社RX8同様に中華イヤホンで心配されるような各所の仕上りに雑なところを感じません。比較的同社の製品は安心して購入できるのではと感じています。みぃねこは赤を選択しましたがカラーバリエーションは他に青、黒、グレーがあり、RX8やRX6同様にそれぞれ付属するケーブルも本体と同色となっているところはイヤホンにファッション性を求める方にも好評となるのではないでしょうか。またRX8Sは付属ケーブルがシュア掛け用のチューブ加工がされており耳への装着性は悪くありません。

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シェル本体はRX8とほぼ同じ形状ですがステム付近が2BAを収める都合でしょうか少し厚みがあります。背面もデザインが大人しく(プレートの丸い部品が消えた)なり万人受けしやすくなったのも好感が持てます。

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そして他の2BA+1DDイヤホンと比較するとKBF MK3より大きくNICEHCK P3がほぼ一緒かやや小さい印象でそれぞれの重さはほぼ一緒です。ただしステムの太さはほぼ一緒ですが角度がそれぞれ異なっていますので耳への装着感はみぃねこは付属イヤーピースMサイズで良好でしたが、この辺りは個人差があるかもしれませんね。

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付属品はイヤーピースがシリコンS、M、Lの3種各1セットとケーブル、ケーブルバンド、シリコン製イヤホンケースです。
みぃねこは付属品イヤーピースのMサイズ(本体装着済)を使用して耳へのフィット感は十分でしたが高音域をもう少し強くしたいと感じたためAET07へ変更してみたところ相性が良さそうです。これはRX8Sの高音域が中音域や低音域と比べ比較的大人しく感じる傾向が本来の実力を発揮していない(もっと出来る子)と感じたためです。

このように低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

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付属ケーブルはRevoNext RX8やRX6と同じタイプの赤の編込みタイプです。使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けがありますがワイヤーはありませんので、ワイヤーが苦手な方には朗報ですがストレートでの使用ができません。そして全体的に絡まりにくくしなやかなものとなります。これはZST等のゴムゴムとは大違いで、そのまま使用できますしシェルのカラーとお揃いがファッションのワンポイントアイテムとしても嬉しいですよね。

 

それではいよいよ音質についてまとめていきます。

今回の再生環境はShanling M0、直挿しです。

これまでの低価格中華イヤホンではiPhone6s、直挿しでしたが流石にドライバが増え中価格イヤホンとなりますのでShanling M0の方が相応と考えたためです。もちろんiPhone6sでも十分鳴らすことができましたし、音質が高価格DAPほど極端な差が出るわけではありませんので、ご容赦ください。気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」をご覧ください。

 

miineco106.hatenadiary.jp


それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
イヤピは先述の通りAET07に交換しています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「中音域の質感がRX8より良くて、なにより高中低音域のバランスが良い」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです。)
音場は広くも狭くもなく普通で音の分離感は良好です。
ボーカルは近くも遠くもなく普通です。
低音は量感が十分で締りがありキレもありますが沈み込みは浅めに感じ、ベースラインもしっかりと追えます。
高音はキラキラ感があり刺さりは感じませんが低音に埋もれることはありません。傾向として中低音域寄りと感じますがボーカルをクリアに埋もれさせないようなバランスです。これはRX8でも十分に中音域がすっきりとしていながらも高音低音がしっかり存在感を示す聴きやすいバランスの良い音質でしたが、高音低音の主張が強い曲では中音域の凹みを感じたりもう少し主張というか量感がほしいと感じるところがありました。

このRX8Sではこれが改善されています。

聴き比べると明らかに中音域の質感が向上していて、RX8のすっきりクリアとRX8Sのすっきりクリアではその質が違います。音のなめらかさが向上し艶が感じられます。
一言で云えばRevoNext RX8Sは中低音寄りのややドンシャリとなるのですが、BAを増やすことで中音域の質感を向上させ、特にボーカルをクリアでなめらかに聴くことができる上手いチューニングをしていると感じました。

RX8からグレードアップした中音域となったRX8Sですが、実は低音域も質感の向上を感じます。RX8Sでは量感十分はそのままに締まりとキレが良くなっていて、RX8で感じた緩さは少なくなっています。

ですが、質感の向上した中低音域と比較した場合に相対的に高音が少し大人しく感じられます。とはいえ十分にキラキラ感があり低音に埋もれることもありませんが、もう少し伸びが欲しいと感じました。

そのためRX8Sは同じ2BA+1DDのKZ ZSRとは異なる対照的な音質傾向と云えそうですので、ZSR好きの方からは評価が分かれることになりそうです。

そして、箱出しインプレッションの後、エージングとして鳴らしこみを実施し、再度聴きこんでみました。
結果、箱出しの傾向はそのままに低音の量感が増し、高音の伸びも少し増したように感じますが大きな変化は無く、中音域のすっきりクリアでなめらかさが損なわれずに高中低音のバランスは良いと感じました。
ではRevoNext RX8Sは当たりなの?外れなの?と問われたら「中低音寄りのややドンシャリですっきりしたボーカルの聴きやすいイヤホン」なので「一軍でその日聴きたい曲の気分で使い分けするつもり」というのが個人的な評価です(相変わらず答えになってない)。それは単純に以前レビューしたお気に入りのRevoNext RX8のグレードアップ版ということのみならず、昨年夏中価格中華イヤホンメーカーが挙って2BA+2DDの4ドライバ構成をリリースしたものの足し算だけでは行き詰まり、スペックだけではなく音質/チューニングを本気で始めたのかもしれないという今後の期待感も含まれています。


さてRevoNext RX8Sはこれまでの中価格中華イヤホンの2BA+2DD構成の強ドンシャリとは違い「あのイヤホンとは違う」バランスの良い表現力を持ったイヤホンとまとめました。

手持ちでは先述したイヤホンがあり折角なのでこれらのイヤホンも1BA+1DDイヤホン同様にレビューしてみたいと思いますので、気長にお待ちいただけますと幸いです。
最後に、今回は5,000円前後及び以下で買える中価格中華イヤホンの紹介となりました。現在amazonでも取り扱いが始まり4,000円以下で購入できるようです。一方AliExpressでは2,000円後半で購入できそうですが入手性に少々難があります。これまでの低価格中華イヤホンより少し価格が上となりますが、そのクオリティは十分満足できる内容となっていますので低価格中華イヤホンからのステップアップを考えていて少しでも気になった方は安心確実なamazonを。少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

 

以下、付属ケーブル、AET07イヤピM使用
高音★★★☆ (曲によってはやや刺さる)
中音★★★★☆(ボーカルが埋もれずクリアでなめらか)
低音★★★★ (量感十分で締りとキレもあるが沈み込み浅め)
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★★(RX8の上位互換)

※☆0.5、★1.0


あとがきとして、今回は1BA+1DD低価格中華イヤホンではなく3ドライバ、2BA+1DD中価格中華イヤホンのレビューに挑戦してみました。正直この需要がどれほどあるのかはわかりませんので単発で終わるかもしれません。ですが2019年の新しいチャレンジとして取り組んでいきたいと考えています。

今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ