みぃねこの備忘録

いろいろなこと、主に趣味の備忘録として活用。アフィリエイトやってません。お気軽にリンクからどうぞ。

ikko ITX01レビュー ※DACを搭載した最新のPC用ドッキングステーション

こんにちは。

今回は中華イヤホンレビュー編をお休みし、多機能USBハブのPC用ドッキングステーションについてまとめたいと思います。

国内では今年2月に新発売したikko ITX01の紹介となります。

AliExpressではikko Official Store(@ikko_Audio)で販売しています。

 

ja.aliexpress.com

 

AliExpressの3月28日からのセールではikko製品がかなりお買い得になることが予告されておりますので、ikko製品が気になる方は本記事の最後、4.項のチェックをしてみてください。

 

国内販売は国内代理店(株)IC-CONNECTの取扱いとなり、同社の国内amazonでの販売やイヤホン&ヘッドホン専門店eイヤホン等で取扱いがあります。国内の有名どころの販売サイト及び店頭で普通に購入できるのは国内代理店のお陰ですね。

 

 

www.e-earphone.jp

 

メーカー直販は以下

IKKO ITX01 Multifunctional Docking Stationja.ikkoaudio.com

 

国内代理店HPは以下

ic-connect.net

 

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1. ikko ITX01とは 

1.1. ikkoとは

ikko(アイコー)は中華のポータブルオーディオを開発、販売しているメーカーの一つで国内販売の代理店はIC-CONNECTが担っています。ikkoの代表作には先日レビューしたイヤホンのGems OH1SやOpal OH2が。ポータブルDACアンプではZerda ITM01とオーディオ製品を取り扱うメーカーという印象でしたが、今回はPC用周辺機器のUSBハブを新発売しています。

USBハブと云えば主にノートPC用に増設する機器を思い浮かべます。デスクトップPCでは据え置き環境を想定した重厚長大な本体ケースが豊富なインターフェース(入出力)を実装している反面、ノートPCの様にコンパクトで持ち運べる手軽さはありません。一方、ノートPCでは軽薄短小という本体の大きさの制約から限られた入出力に限られ、発売時期のハードの世代によりその世代の主流の入出力の実装に止まります。それもその筈。現在のノートPCはiPad等のタブレットに市場を席巻され、若い世代なればなるほどキーボードやマウスという入力機器やDVD等のメディアに触れる事が無く、その使い方に慣れていない方が多くなっています。それは子供のころから慣れ親しんでいるスマホの延長線上にあるタブレットは優れたUIのOSと使いやすいアプリをタッチ操作で直感的に操作できる分かり易さに加え、手軽に扱えて且つストリーミングサービスの充実により「IT=PC」という概念を過去のものにしつつあると云え、時代は令和に代わり暮らしに係わるIT端末が大きく変わってきているのだと実感します。

その様な価値観の中で昔は豊富な入出力を求められたノートPCは現在のタブレットに対抗すべく、拡張性を抑え不要なものを実装しない軽薄短小を優先し、スペックはそこそこという安価なモデルを投入しましたが、そもそもPCとタブレットの二択でPCを選択する様なユーザー層には箸にも棒にも掛からぬ商品という残念な結果に。結果から考察すればそういうユーザーはちゃんと使い分けをしており、その用途ではタブレット一択となってしまうのも仕方がないと云えます。

そのノートPCは以前はメモリ増設やHDD交換ということは知識があればそれほど難しくもなく敷居は低いものでしたが、昨今のメーカー製ノートPCではそういうことができないモデルが多く、購入時の仕様を吟味し選択するしかありません。その仕様の選択肢も多くは無く、機能には限界があり、ノートPCの限られた入出力を補う用途でUSBハブを別途用意し利用することになります。

そう言ったユーザーニーズの変化はノートPC市場に大きな影響を与え、ガジェット感を強く押し出したモデルとして、タブレット感覚で使用できるタッチ機能付きディスプレイとキーボードが分離しディスプレイだけをタブレットの様に使用でき、検索とストリーミングサービスという利用用途であれば十分満足できる一挙両得モデルが人気の様です。そして、そういうモデルはインターフェースが少ないモデルが多くなっています。

ikko ITX01はその様な最新のノートPCに拡張性を持たせられる外付けインターフェースユニットであり、所謂PC用ドッキングステーションとなります。

 

※宜しければ以前のレビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

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1.2. ikko ITX01で何ができるの?

ikko ITX01は簡単に云えば、PC用周辺機器カテゴリのUSBハブであり、その機能はPCに標準で実装された入出力端子を増設するマルチメディア対応のドッキングステーションとなります。

しかし単なるPC用増設USBハブだけではありません。

ITX01はチップメーカーと共同開発したオリジナルDACを搭載しUSB-DACとしても使用可能であり、PCで音楽を聴いたり、動画を観る時に高音質で聴く事ができます。

また、マルチメディア対応という名に恥じない豊富な入出力は外部ディスプレイ出力のHDMI端子、マイクロSDやSDカードにも単独対応。USB C端子、USB3.2のハイスピード伝送に対応した端子やUSB3.1対応端子、先の内臓DACを使用しPC直挿しよりも高音質の3.5mmヘッドフォンジャックに加え4.4mmバランス端子を備えています。 

つまり、入出力の限られたノートPCではSSD(HDD)容量も少なく、外付けHDD等にデータ保管する場合に他の周辺機器が接続できない等の状況に陥ることもありますが、ITX01はそれを回避しながら、内臓されたDACによりUSB-DACとして外付けHDDに保管した手持ちのお気に入りのアーティストの曲(音楽ファイル)や音楽配信サブスクサービス、amazon musicロスレスハイレゾの良い音で聴きたいというニーズにも応える事ができる商品となります。

 

1.3. ikko ITX01の仕様

ikko ITX01はシーンに合わせて活用可能な、3種類のサウンドモードを備えた本格的なオーディオ出力ポートを備えているだけでなく、100wまでのPD充電と、TYPE-C、USB3.2をサポートし最大10gbpsの伝送速度を備えています。さらに、HDMIポート(最大4k 60kHz)、SDカード、マイクロSDカードスロットを装備しており、ホビーユースからビジネスユースまでの幅広いニーズに対応することができます。

 

ITX01の最大の特徴として他社のUSBハブと異なりDACチップを搭載し、音に妥協しないikko Audioのポータブルオーディオメーカーとしての姿勢を窺えます。

このDACチップにはikkoとDACチップメーカーの共同開発によるオリジナルDAC「SNC8600」です。SNC8600は最大32bit/192kHzまで対応、Hi-Res Audioの認証も取得した本格的なもの。
また、本体側面の電源に連動し点灯するikkoロゴはタッチパネル機能があり、タップする度に「MUSIC」、「MOVIE」、「GAME」と3つのモードを切り替え可能です。

 

詳細は後述するとして、先ずは主な機能をチェックしてみます。

以下、メーカーHP抜粋

 

音楽シーンに合わせた3つのモードを搭載

本体側面のロゴをやや長押し気味にタップする事で、「MUSIC」、「MOVIE」、「GAME」と3つのモードを簡単に切り替えシーンに合わせた音にすることが可能です。

  • MUSICモード・・・純粋で透明なサウンド
  • MOVIEモード・・・映画鑑賞の質を高いレベルで刺激的に鑑賞可能
  • GAMEモード・・・CSゲーム機のSwitchやPS等でゲームの世界に没頭できる※1

※1:各CSゲーム機で動作確認済み。すべてのバージョンおよび機能での動作を保証するものではありません。

 

各モードでは以下の様に本体側面のロゴが光り、現在のモードを確認可能です。

  • MUSICモード・・・レモンイエロー
  • MOVIEモード・・・ライトブルー
  • GAMEモード・・・パープル

 

オリジナルDACチップのSNC8600を搭載

ikkoとDACチップメーカー共同開発のオリジナルのカスタムチップはPCMで最大32bit/192kHzまでサポートし、ハイレゾにも対応しています。

 

10-in-1のインターフェースを搭載

一つのUSB Cの入出力に対し、USB Cの電源入力やUSB A、マイクロSDやSD、3.5mmヘッドフォンジャック及び、4.4mmバランスジャックを備えています。

 

USB Power Delivery 対応
100WのUSB Power Deliveryに対応し、データ転送や、HDIMI接続などハブとして利用しながら高速な充電が可能です。また、最新のCoreチップを搭載し高負荷な状況下でも発熱を抑え、安定した性能を提供可能です。

 

高速転送をサポートするUSB-A 3.2 & USB3.1 Type-Cポート
USB3.2に対応したUSBポートを3つ。USB3.1に対応したUSB Type-Cポートを1つ搭載しており、USBハブとしても十分な接続ポートがあり、様々な機器を接続可能です。また、最大10Gbpsの高速転送に対応し、大容量ファイルの転送も短時間で行うことが可能で、理屈ではUSB2.0の480Mbpsの20倍の速さです。

 

4K(最大60Hz)映像出力をサポートするHDMI出力
ITX01は、4K(最大60Hz)に対応したHDMI出力端子を搭載し、モニターやプロジェクターなどに接続することで、大画面でコンテンツを楽しまます。また、モニターを拡張画面とし、デュアルモニター運用も可能となり、効率的な作業が可能です。

 

MicroSD&SDカードスロット
同時利用可能なMicroSDスロット、SDカードスロットをそれぞれ1つ搭載しております。デジタルカメラなどで撮影した映像を、カードスロットを使って、ノートPCなどへ高速にデータ転送が可能です。

 

ITX01はインターフェースが豊富なマルチメディア対応の多機能USBハブとしても、USB-DACとしても高性能、高機能と云え、ノートPC用ドッキングステーションとして魅力的な商品と云えます。特にPCでNetflixやprime video等を楽しむ方にはMOVIEモードは嬉しい機能ではないでしょうか。

次に、ikko ITX01の主なスペックは以下の通り(メーカーHP抜粋)。

 

  • DACチップ    SNC8600
  • モード選択    MUSICモード、MOVIEモード、GAMEモード
  • PCM    最大32bit/192kHz
  • THD+N    0.01%
  • 周波数帯域    20Hz-40kHz
  • 出力端子    3.5mmヘッドフォン × 1 , 4.4mmバランス ×1
  • 転送速度    最大10Gbps
  • 搭載ポート    USB3.2 × 3, Type-C × 1, TYPC-C(PD) ×1, SD x 1, MicroSD x 1
  • HDMI    最大 4K(60Hz)出力
  • 本体サイズ 132 x 60 x 17mm(ケーブル部除く)

 

一般的なUSBハブとドングル型のUSB-DACの性能を備えていると云えそうです。

 

仕様を簡単に解説すると、ITX01は音楽再生はPCM最大32bit/192kHzまでの再生に対応しています。つまり、PCで音楽配信サブスクリプションサービスのamazon musicハイレゾ音楽データ24bit/192kHzまでの再生にも対応し、もちろん手持ちのCDからリッピングした曲も16bit/44.1kHzの音楽ファイルとして圧縮(ロッシー)することなく再生可能です。

インターフェースとしてはHDMI端子から最大4K、60Hzの外部ディスプレイ出力が可能でありデュアルモニタ運用による効率化やNetflixの高画質を楽しめます。

外付けHDDやSSDUSBメモリに加えて、アダプタ無しでマイクロSDやSDカードリーダーを利用できます。

そして電源供給もUSB CがPD 最大100Wに対応し、最新のノートPCの高W化にも対応していますので安心です。

 

 

2. ikko ITX01の実機レビュー

それでは実機レビューをしていきます。

 

2.1. ITX01の実機&パッケージ


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黒を基調としたパッケージは中華メーカーの安物感は無く、PC系サードパーティ製品を想像し易い化粧箱です。

ケースの裏には主要スペックが英語で記載され、10通りの接続インターフェースを想像し易いイラストがあります。

 

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引き出し式の箱を開けるとikkoロゴ入りの黒い封筒があり、その中には取説類が入っています。

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封筒の下には白い内装にITX01本体が収納され、その内装を開けると収納ポーチが収納されています。無駄を省いた収納方法や内装含め全て紙類であり昨今の環境に配慮したパッケージングは日本を含め世界で販売することを想定していることを窺わせます。


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付属品はITX01本体、収納ポーチ、取説類です。取説には日本語、中国語、英語の記載があります。

 

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ITX01本体はアルミ製ケースにガンメタカラーが施されており、安っぽさはありません。表と裏面にはメーカーロゴが光の反射で浮かび上がる凝った演出とHi-Resロゴシールがあり、他社製品との差別化を主張しています。

 

PC接続時にikkoロゴが点灯。そのロゴをタップするとモード切り替えができます。

※画像は白っぽいですが「レモンイエロー」に点灯。MUSICモードです。

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※画像は「ライトブルー」に点灯。MOVIEモードです。

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※画像は「パープル」に点灯。GAMEモードです。

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※付属ポーチ。本体とのサイズ感はぴったりですが、ケーブル部の収まりはイマイチ。

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それでは、本体を見ていきます。

 

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前述の通りメーカーロゴとHi-Resマークが高級感と本格的な雰囲気を醸し出しています。

 

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ITX01を接続しPC側のUSB C端子を補うUSB C端子があります。マイクロSDやSDカードをそのまま使用できますし、USB3.2が2端子あります。

 

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左端にタッチディスプレイがあり、PCに接続し電源供給されるとロゴを表示します。こちら側のUSB C端子は電源供給用。HDMI端子は外部ディスプレイ用。USB3.2端子もあります。

 

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3.5mmヘッドフォンジャックと4.4mmバランス端子を備え、特に4.4mmバランス端子は他社製品と差別化されるポイントです。

 

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本体一体型の接続ケーブル。しっかりとしたフラットケーブルは取り回しに癖があり、ケーブルは取り外しできるタイプの方が利便性は高くなりますが、一体型でも特別不都合はありません。

 

2.2. ITX01とPCの接続

それではいよいよノートPCと接続して使用してみます。

ノートPCは今回からVAIO Pro PJです。以前使っていたVAIOを更新し、電源供給がACアダプタのみからUSB C端子のPD45W電源にも対応となり、外出時の運用が楽になりました。Windows 10ですけど、ね。

 

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始めにITX01本体のUSB Cケーブル端子をPC本体のUSB C端子と接続します。PCと接続する場合にメーカーが配布するドライバを先にインストールする場合が多いですが、ITX01ではWindows 10標準のドライバで認識してくれます。

 

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PC接続時にikkoロゴが点灯。イヤホン接続時にはそのロゴをタップするとモード切り替えができます。

次にイヤホンを接続します。

 

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今回は以前レビューしたikko Gems OH1Sを使用します。OH1Sはikko Audioのオプションケーブル、Arc CTU-01 4.4mmバランスプラグにリケーブルしています。そのため今回はITX01の4.4バランスジャックに接続します。

 

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最後にITX01の電源供給用USB C端子に別途VAIO用に用意したPD45W対応のUSB充電器を接続します。今回使用したPD45W対応の充電器はコチラです。

 

 

※ikko Gems OH1Sが気になる方は以前のレビューもご参考ください

miineco106.hatenadiary.jp

 

2.2.1. PCの設定

次にPCの設定を進めます。

PCのWindowsの設定画面を開きます。

 

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システムメニューを選択します。

 

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サウンドメニューの出力項「出力デバイスの選択」でITX01を選択してください(この時、ITX01にイヤホンを接続していないとITX01は選択画面に現れません)。

次に開いているサウンドメニューを下にスクロールします。

 

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関連設定項のサウンドコントロールパネルを開きます。

 

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サウンドメニューの再生タブでITX01を選択し、プロパティを開きます。

 

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ITX01のプロパティの詳細タブを選択し、既定の形式項でサンプリングレートとビット深度をITX01の最大値32ビット192kHzを選択後、適用します。


以上で、PC側の設定は完了です。

 

2.3. amazon musicで音楽を聴く

前項までにPCとITX01とイヤホンを接続し、PCの設定も終わりました。いよいよamazon musicを聴いてみます。

PCのamazon musicアプリ(Ver9.0.1.2313)を起動します。先日のamazon musicの会員種別変更に伴い従来の「HD会員」も「Unlimited会員」となりました。そのため今回は「Unlimited会員」の場合を想定しておりますので、ご容赦ください。

 

2.3.1. amazon musicアプリの設定

最初にamazon musicアプリの設定を行います。普段からamazon musicアプリを利用されている方は不要ですので本2.3.1.項は読み飛ばし次の2.3.2.項へ進めてください。

 

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アプリ起動後、何か曲を再生している画面です。

基本的に画面右上の人形アイコンと曲を再生しているときに現れる右下のスピーカーアイコンのみを再生設定で使用します。

先ず、右上の人型のアイコンを選択し、設定メニューを選択します。

 

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音質項をHD/Hi-Resを選択。排他モードを有効にする項を有効(●が右でバーが水色)にします(無効は●が左でバーがグレーアウト)。

基本的にこれだけです。

次に折角PCでamazon musicを利用するので排他モードも説明します。

 

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排他モード設定は、曲を再生中に現れる画面右下のスピーカーアイコンを選択します。

 

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メニューが表示されるので、排他モード項を有効(●が右でバーが水色)にします(無効は●が右でバーがグレーアウト)。これだけです。

排他モードは難しい話は抜きにしてPCで再生する音質が向上します。ただし音声出力がアプリ側で最大値固定となるので、出力先のDAC側で音量調整ができないと爆音になりますので、ご注意ください。ITX01の場合ITX01で音量調整できませんので、PC側の音量を下げるか、amazon musicアプリの排他モード利用を止め、排他モード項の下にある音量バーを下げてください。

一般的に出力側のPCの音声出力とアプリ側の音量は最大に固定し、受け側のDACも最大でアンプ部で音量調整した方が音が良いとされています。

ITX01ではPCやアプリの出力側で音量を調整するしかありませんので、今回の私は排他モードは無効にし、PCとアプリで音量を下げています。

 

接続自体は難しいことは無く、順番を守っていれば問題なく認識されます。こういうときのストレスフリーというのは良いことです。amazon等で数多ある同様の商品ではそもそも認識しない。認識するけどコツが有る。そのコツを見つけるのに試行錯誤が必要等があったりしますので、ITX01はPC用サードパーティ製品として安心して購入できる商品と云えます。

 

2.3.2. amazon musicで音楽を再生する

それでは音楽を再生してみます。

 

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amazon musicで音楽を再生した際に画面左下の曲名の下に黄色い文字で「ULTRA HD」や「HD」と表示がありますので、そこをタップすると現在の音質が分かります。

 

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まず注目するのは最上部の○○音質です。

 最上部・・・ここで再生している楽曲がHD音質かULTRA HD音質かを見分けます

 音質・・・ここが再生する楽曲の配信されている音質

 端末の性能・・・ここが当該端末の再生可能な楽曲の音質の最大値

 現在・・・ここが実際に再生している楽曲の音質

 Codec・・・ここが配信されている楽曲のファイル形式

 

通常は端末の性能はITX01で再生できる性能32bit/192kHzに対し、amazon musicアプリで再生できる音質の最大値が24bit/192kHzとなり、端末の性能は24bit/192kHzと表示しますので、amazon musicで配信されている楽曲の最大音質よりも殆どの場合で高くなります(あくまでも端末の性能に依存)。例えば配信されている楽曲データが24bit/96kHzのハイレゾ音質であれば、端末の性能の数値の方がそれよりも高くなり、音質と現在の数値が同じ場合に「ちゃんと」ハイレゾ音質で聴くことができています。

なお、ここで再生テストしている「蝋梅学園中等部1年3組/はじまりのセツナ」は、そもそも最上部が「ULTRA HD音質」表示ではない、「HD音質」表示です。この配信楽曲はCD音質(16bit/44.1kHz)となりますので、誤解の無いようにお願いします。

 

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次に「スピラ・スピカ/燦々デイズ」では以下の通り。

 

 最上部・・・ここがULTRA HD音質なのでハイレゾ音質

 音質・・・ここが24bit/48kHzなのでハイレゾ音質で配信している楽曲

 端末の性能・・・ここが24bit/192kHzなのでハイレゾ音質の楽曲に対応

 現在・・・ここが24bit/48kHzなので現在ハイレゾ音質で再生

 Codec・・・ここがFLACで音質が24bit/48kHzなのでハイレゾ音質

 

ちゃんと24bit/48kHzのハイレゾ音質で再生できています。

 

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次に「宇多田ヒカル/First Love」では以下の通り

 

 最上部・・・ここがULTRA HD音質なのでハイレゾ音質

 音質・・・ここが24bit/96kHzなのでハイレゾ音質で配信している楽曲

 端末の性能・・・ここが24bit/192kHzなのでハイレゾ音質の楽曲に対応

 現在・・・ここが24bit/96kHzなので現在ハイレゾ音質で再生

 Codec・・・ここがFLACで音質が24bit/96kHzなのでハイレゾ音質

 

ちゃんと24bit/96kHzのハイレゾ音質で再生できています。

 

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次に「オフコース/言葉にできない」では以下の通り。

 

 最上部・・・ここがULTRA HD音質なのでハイレゾ音質

 音質・・・ここが24bit/192kHzなのでハイレゾ音質で配信している楽曲

 端末の性能・・・ここが24bit/192kHzなのでハイレゾ音質の楽曲に対応

 現在・・・ここが24bit/192kHzなので現在ハイレゾ音質で再生

 Codec・・・ここがFLACで音質が24bit/192kHzなのでハイレゾ音質

 

ちゃんと端末の性能と配信楽曲の最大値の24bit/192kHzのハイレゾ音質で再生できています。

PCのamazon musicアプリの場合はandroidスマホandroid搭載DAPamazon musicアプリよりも「ちゃんと」ハイレゾ音質で音楽を楽しめますね。

androidアプリではこの辺りの表示がアプリバージョンによって正しく表示されなかったりしますし、アプリの仕様変更は非公開が多すぎるし修正内容もサイレントです。結局ハイレゾかどうかのみ確認して他は気にしないのが良さそうです。

 

因みに、amazon musicで聴きたい音楽を選択した際に曲名の下に黄色い文字で「ULTRA HD」や「HD」、「SD」と表示されます。そこが「HD」ならCD音質(16bit/44.1kHz)。「SD」なら標準のロッシー(圧縮)です。

 

前述の通り、iOS用やandroid用のamazon musicアプリはバージョンにより不具合があり、「最新が最良と限らない」という問題があります。

そのため個人的にiPhoneandroidスマホamazon musicは安定動作しているアプリのバージョンをアップデートしない運用をしていて、iPhoneは未だにver10.11.1ですし、Xperia 5 IIはVer17.15.6を使っています。

 

2.4. ITX01のインターフェース機能

次にITX01の本来のPCの外付けインターフェース機能を確認します。

前項までと同じノートPCはVAIO Pro PJとの接続です。

 

USBメモリとマイクロSDを挿入しています

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ITX01を接続しただけではPCのデバイスとドライブとしてエクスプローラー上に認識されませんが、ITX01にUSBメモリや、マイクロSDカードを挿入した時に、PCのデバイスとドライブに認識されます。

 

今回ノートPCにVAIO Pro PJをサンプルにしています。冒頭のITX01の有用性の考察からはVAIOはインターフェースが充実していますのでITX01の外部インターフェースをそれほど必要としないと思われるかもしれません。実際に外部ディスプレイはVAIOHDMI出力で接続できますし、USB3.1に外付けHDD又はSSDを接続して困ることはありません。

しかし、例えばノートPCの母港としてデスクにITX01に外部ディスプレイや複数の外付けHDDやSSD、PD45W電源を接続したままにして、部屋を移動したりする際にはPCに直接接続した場合にケーブルを4、5本抜き、戻ったら4、5本接続するという作業が、ITX01のUSB Cの1本の抜き差しで済むこと。そして何よりもHDMIケーブルは頻繁に抜き差しすることを想定していない端子規格ですので、持ち出すことの多いノートPC本体の端子保護という面が実は一番大きなメリットと云えるかもしれません。

そして、PCの母港、ドッキングステーションとして外部ディスプレイをITX01のHDMI端子に接続した場合でも何の問題もなく拡張ディスプレイとしてデュアルモニタ運用もできました。

USB Cケーブル1本の抜き差しで済ませられる便利さは一度使ったら戻れませんよ。

それでは次項ではDACとしてのikko ITX01の音質を確認してみます。

 

 

3. ikko ITX01の音質レビュー

前項まではITX01をPCに接続して活用できることをテストしました。

ここからは実際にITX01のセールスポイントであるDACとしての音質を試してみます。

PCにITX01を接続し、イヤホンは2.2.項の通りikko Gems OH1Sを4.4mmバランス端子に接続。amazon musicアプリで聴いてみます。

 

※PCのみでamazon musicアプリを再生した時の端末の性能を確認

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先ず、前提として、ITX01を経由しないでPCのみで再生した時、amazon musicアプリの端末の性能は24bit/48kHz止まりになります。これを2.3.2.項の通り、ITX01を接続することで端末の性能が24bit/192kHzに上がることを確認済みです。

つまりVAIO Pro PJではPCのみでも24bit/48kHzまでのハイレゾ音質で聴く事ができると云えます。しかし、24bit/48kHzを超える音源はVAIOのみの端末の性能24bit/48kHzにダウンコンバートされることになります。

そして、2.3.2.項の通り、ITX01を接続した時の端末性能は24bit/192kHzまで対応しておりますが、amazon musicハイレゾ楽曲の中で24bit/48kHzの場合、PCのみの端末の性能の最大値24bit/48kHzと同じです。これはandroidスマホのみでも同じであり、今回もこの24bit/48kHzのハイレゾ楽曲を聴き比べてみました。

正直、対応している楽曲データ上は24bit/48kHzとVAIOの上限と変わらないので大きな差を感じないかも…、と心配していましたが、それは見事に杞憂に終わります。

 

3.1. ITX01で聴いてみた

ITX01を接続し聴いてみた印象は以下の通りです。

敢えて24bit/48kHzのハイレゾ楽曲を選択しました。「Alexandros/閃光」、「スピラ・スピカ/燦々デイズ」です。PC接続の場合、OH1Sは3.5mm標準ケーブルに戻しています。

ITX01をMUSICモードに設定した場合には、PCと比較し一聴してノイズの少なさを感じられます。ITX01のノイズレス、S/Nの良さから来るものだと思います。個人的にDAC経由の音を聴いた後は正直PC直挿しは「ナシ」と感じます。

これだけでも直挿しとの結構な、加えて十分な違い音の良さを感じられますが、それだけではありません。

中音域の音場が広がり、分離感が良くなります。直挿しでは一か所に集まるような、そして平坦な印象を受けましたが、特に左右の広さを感じられます。

高音は直挿しよりも強めに鳴りますが、直挿しで感じたごちゃつきはやや改善し、整理され整った音になり不快な鳴り方ではありません。

低音はやや強めに、それでも締まった音がでてきます。直挿しではボリューム感はありましたが、解像感は今一つだったことが分かります。

非常に分かりやすい変化が直挿しと聴き比べた時に感じられますので、別の音源で比べているような印象を受けます。

 

PC直挿しが中音域にフォーカスを当てたボーカルの聴きやすさを重視したような音質傾向とすれば、ITX01で同じ曲を聴いた際に音場が左右に広がり良い意味で中音域がすっきりとし、その分ボーカルはやや遠くなったように感じますが、こちらの方が音楽として全体の見通しが良くボーカルが映えるように感じます。

また、高音や低音が前に出てくる感じがありますのでOH1Sのフラット傾向からドンシャリに寄った印象です。今回使用したイヤホンは同社のikko Gems OH1Sは、中高音フォーカスのフラットな音質傾向なので、ITX01を通して聴いた場合にはイヤホンの懐の深さを魅せてくれた印象です。

高音や低音は直挿しよりも高音ははっきりと鳴り前に出ます。低音はやや強めであるが量感が抑えられます。高音や低音の解像感はITX01よりも同社のITM01の方が高く感じますが、元気な明るい音色はこれが丁度良い音として楽しく聴く事ができます。

一言で云えば「音場の広さを感じられる元気で明るい音」です。

尤も、USB-DACの専用機との比較ではそれには及びません。それでも確実に直挿しとは違って高音質と云えると思いますし、同社のポータブルDACアンプ、Zerda ITM01の方に分があるもののPC用のインターフェース兼DACとして比較的安価な販売価格は侮れないと感じました。

 

最後にITX01の音楽機能の一つ、MOVIEモードでamazonプライムビデオを試してみました。プライムビデオでも2.2.1.項のPCの設定をしておけば普通に使えますし、シンプルにこれはなかなか良いです。低音の迫力が増しますし何よりも音楽再生でも感じた音場の左右の広さが活かされます。右から左への音の流れは雰囲気は良く臨場感が増しますよ。

個人的に残念だったのはCSゲーム機を使ったGAMEモードを試すことができませんでした。私のSwitchは最初期型と初期型なので、音声出力に対応していないんですよねぇ…。後期型や最新有機EL型をお持ちの方は羨ましいです…。

 

 

4. ikko ITX01の総評

ikko ITX01はPC用の外付けインターフェースとしての実力も高く、且つDACとして十分な実力があり、他社にはない4.4mmバランス端子を搭載したありそうでなかったモデルとして魅力の高い商品と云えそうです。

ノートPCとしての母港、ドッキングステーションとして。PC用USB-DACとして良い音で音楽配信サブスクリプションサービスで活用でき、それを手軽に楽しめことができるとまとめました。

そして音楽配信サービスもそうですが、寧ろ音を聴くシーンで活用でき映画鑑賞等も含めてエンターテイメントに活用できる守備範囲の広さはPC用USBハブとして付加価値の高い商品と云えそうです。

最後に、今回はGAMEモードを試すことができませんでしたが、中華PCインターフェース兼USB-DACという多機能USBハブは、普段PCで音楽や動画を楽しむことが多いユーザーへの魅力的な商品の紹介となりました。

現在(2022年3月20日)はamazonECサイト等で販売しており、約12,000円で購入可能です。安価な実売価格でありながら、その機能を含めクオリティは十分満足できる内容となっておりますので、この商品を検討している方は保証の面からも安心確実な国内正規代理店取扱品の購入を検討してみてくださいね。一方でAliExpressのikko Official Storeでは今月末、3月28日から4月1日までセールを開催し、ikko製品が20%から最大61%割引となることが予告されています。 OH2やITX01等も対象になるようなので、期待して待ちたいと思います。

 

 

あとがき  

あとがきとして、今回は中華製のPC用インターフェース兼USB-DACを使って音楽配信サービスや動画配信サービスで利用できるのか。それをどの様に使うのかをまとめてみました。これを読んでくださる方が何故このサイトにたどり着いたのか?を重視してまとめてみました。皆さんに少しでも参考になれば幸いです。

一方、日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみです。今後も低価格?を中心に、複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンや、中華DAC及びヘッドホンアンプにも挑戦していきたいと考えていて、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ