みぃねこの備忘録

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KZ ZS4 Bluetoothイヤホン化レビュー

こんにちは。

前回はこれまでの1BA+1DD有線イヤホンではなく、1BA+1DDのBluetoothイヤホン、KZ BTEをレビューしましたが、その中で本来のBTEのレビューとは別に一つの仮説をたてることに繋がりました。それはKZの定番の強ドンシャリBluetoothによってバランスが良い方に変化する可能性があるという興味深いものです。

BTEのレビューでは比較として1BA+1DD有線イヤホンから代表をKZ ZS4としていました。それはKZのイヤホンであること。シェル形状が似ていることが理由となります。その時は思い付きで単純な理由から比較対象にしただけのはずが、今回のレビューに繋がるとは思いもせずに、です。

勘の良い方はもうお気づきですよね。

今回は1BA+1DDイヤホンレビュー編第二章、応用編として、無線と有線の音質変化を試してみたいと思います。

用意したものはこちら。

KZ AP2 Bluetooth 4.1です。amazonのNICEHCKより購入しました。

 

 

このKZ AP2 Bluetooth 4.1はamazonの中華イヤホンセラーでお馴染みのKinboofiでも取り扱いがあり、NICEHCKとは異なる製品名KZ Bluetooth BT5として販売しています。

 

 

KZ BTEのレビューで触れていますが、低価格Bluetoothイヤホンはスマホで気軽に音楽を楽しむユーザーからのニーズが高く、特に日本で20代前半以下のiPhone普及率は世界的に見ても高いです。そのニーズに的を得た製品展開をする。それも驚異的なスピードで。このマーケティングの上手さと製品開発力を所詮中華と云って侮った結果が、今の日本の製造業の停滞を招いているといっても過言ではないと感じています。

話は逸れましたが、KZ AP2 Bluetooth 4.1は有線イヤホンを無線イヤホンへアップグレードするリケーブルとして販売されていて、スペックはKZ BTEの無線仕様と同じようです。発売順からすればKZ BTEが後発なので、BTEがAP2の無線仕様を流用した製品と云えますね。

KZ AP2 Bluetooth 4.1の主なスペックは

  • Bluetooth    4.1
  • 対応コーデック SBC/APTX/AAC
  • 待機時間    100時間
  • 連続使用時間  8時間
  • 充電時間    2時間
  • コネクタ    2ピンA/2ピンB/mmcxの3種をモデル違いで販売

と、Bluetoothイヤホンとして使用する場合の凡そ必要な条件を満たしています。一つ注意点があるのは2ピンモデルが2種あり、接続するイヤホンによってAタイプ、Bタイプを選択する必要があります。

※Kinboofiで販売するKZ Bluetooth BT5ではAタイプ、Bタイプの対応が逆の様です

  • Aタイプ    KZ ZS3/ZS4/ZS5/ZS6/ZSA/ED16/RevoNext RX8等
  • Bタイプ    KZ ZST/ES3/ES4/ZSR/ZS10等
  • MMCXタイプ   Yinyoo Pro/NICEHCK Bro/phb EM023等
AP2の形状およびケーブル長さですが、ケーブル途中に2つのケースを左右対称位置に配置し大きさもほぼ一緒。一方はリモコン部、もう一方はバッテリーが収納されている様です。BTEと比較した場合、ケースのデザイン、形状等は一緒の様ですが、ケースの配置位置とケーブルが少しだけ異なっています。
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ケースの配置位置はBTEに対し少しイヤホン側に近く、シェア掛けし易いようにコネクタ側はワイヤ-で癖付けができるようになっています。
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BTEのケーブルの方がイヤホン側も含め僅かに細くなっているようです。BTEではケーブル取出し位置がイヤホン下側となっているため耳への装着後ストレートでの使用を前提としている割にはケースまでが長く、少し持て余し気味ですね。もしかするとBTEでもシェア掛けもできる程度の長さを確保していたのかもしれませんね。
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リモコン部はBTE同様に音楽再生に関わる操作の殆どが可能となっていて、マイクを搭載していることもあり通話も可能なようです(みぃねこは使用していないので使用感はわかりません)。
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充電はリモコン部のサイドのキャップを外し、付属のUSBケーブルで充電を行います。別の製品ですが充電は5V1A以下が推奨されていて、特にメーカーからはその説明はありませんが、恐らく準じた運用の方が製品故障を防ぐ意味でも安心ですね。
無線性能は新幹線や都内電車内で使用してみましたが、カバンの中にプレイヤーを入れてそのカバンを持ち歩いている限り途切れるようなことはありませんでした。
そして地味に便利なのが最新iosを搭載するのプレイヤー、所謂iPhone等では画面右上にこのAP2のバッテリー残量が確認できます(ios11でもOKでした)。
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パッケージングはKZ純正リケーブル同様に小さな白箱です。
表にはKZのメーカーロゴとAPTX対応の証として「APTX」の文字。裏にはスペックが記載されたパッケージングです。
付属品はUSB充電ケーブルと取り扱い説明書が同梱されています。

 

それではこのKZ AP2 Bluetooth 4.1をKZ ZS4にリケーブルしてみます。

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流石の純正オプションはフィッテイングも抜群です。社外リケーブル時によくあるコネクタ勘合部の変な隙間はできません。

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ZS4はKZ BTEと比較してシェルは一回り大きくなりますが装着感は良好です。みぃねこは元々ZS4自体の装着感はかなり良好で付属のイヤーピースMサイズで使用しています。

 

肝心の音質ですが、iPhoneSE無線接続。

ソースはいつもの宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Cryingです。

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

KZ ZS4は既に鳴らし込みを終えており、以前のレビューでKZのスタンダードである低音と高音をはっきり主張させている「らしい」所謂ドンシャリイヤホンと評価していましたが、今回Bluetooth接続によって有線とどのような音質に変化があるのか聴いてみたいと思います。

音場は狭くも広くもなく普通で音の分離感は良好です。

低音は主張し、高音も低音に負けずにキラキラと存在感を示します。

ボーカルは低音に埋もれず普通で曲によって少し近い位置で聴こえます。

当然ですがスマホ付属のイヤホンとは全くの別物と云えます。

ですが有線接続で感じた高中低音全域での濃さがBluetooth接続では少しマイルドに感じ、BTEほどすっきりクリアとまではいきませんが、良い意味ですっきりした印象を持ちます。具体的には低音ではその量感が少し減りすっきりし、低音過多の曲で感じたボワつきやボーカルがベースラインに引きずられる声質の変化を感じません。高音もキラキラ感が少し減ったかもしれませんが余韻は十分感じ、ボーカルには刺さりを全く感じません。

音の濃さや華やかさでいうと

有線ZS4 > 無線ZS4 > BTE

というような順番になると感じ個人的にBluetoothイヤホンでは先日入手したKZ BTEが一番のお気に入りでしたが、今回試したKZ AP2 Bluetooth 4.1とKZ ZS4の組み合わせが上回ってしまいました(困惑)。

 

さて、今回KZの1BA+1DDイヤホンの中で最新で且つドンシャリ傾向の強いZS4がBluetooth接続することによって、そのドンシャリ傾向を残しつつも非常にバランスの良い聴きやすい音質に変化しました。これはZS4の素性の良さとドンシャリの傾向が一般的にBluetooth接続によって音が細くなる傾向と丁度良いバランスを生み出したと云えそうですね。

まとめとして、ドンシャリが兎に角好きという方はKZ ZS4の有線接続でも良いのですが、過度なドンシャリはちょっとという方や無線の手軽さが欲しい方にはKZ AP2 Bluetooth 4.1とKZ ZS4を組合せたKZ ZS4 Bluetooth(勝手に命名w)や、よりすっきりした音質傾向のKZ BTEをお勧めします。

ですが、Bluetoothイヤホンを選ぶ上で、KZ ZS4 BluetoothamazonでKZ AP2 Bluetooth 4.1が2,000円半ばとKZ ZS4が2,000円半ばの計5,000円となります。予算的に厳しい場合には、KZ BTEがamazonで3,000円半ばとなりますので同じ価格帯の中では音質が頭一つ抜けているためコスパが良いと云えそうです。

気になる方は是非検討してみてくださいね。

 

高音★★★★

中音★★★

低音★★★★

音場★★★

分離★★★

お勧め度★★★(無線接続派の方★4)

※KZ ZS4 Bluetooth(KZ ZS4とKZ AP2 Bluetooth 4.1の組合せ)としての評価です

 

あとがきとして、これまでに12個の1BA+1DD中華イヤホンをレビューを終えていて、リケーブルモデルがその内10個あります。mmcxや2ピンBタイプ仕様のAP2を持っていませんので試せていませんが、これも1BA+1DD中華イヤホンの楽しみ方の一つとしてこの記事をまとめてみましたがいかがでしたか。今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ