みぃねこの備忘録

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KZ BTEレビュー

こんにちは。
今回も1BA+1DDイヤホンレビュー編第二章、4回目として先日発売されたKZ BTEについてレビューをまとめたいと思います。
今回はAliExpressのKZ Global Storeから購入しています。

※今日現在(2018年10月20日amazonでも取り扱いセラーがでてきておなじみのWTSUN Audio(Easy earphones)でも取り扱いをTwitterでツイートされています。

ja.aliexpress.com

KZ BTEは中華イヤホンメーカーKZの新製品で今年9月中旬にKZ Global Store(@KEarphones)によってTwitterにツイートされ興味を持ち、同月下旬にAliExpressの同社がオーダー開始ツイートとともに即オーダーしました。実はこの時セラーへメッセージを送り納期を確認したのですが「即オーダーすればすぐ送るよ」と返事を頂いたので、即ポチした次第です。今考えればそりゃそう云うわなとも思いますが、実際オーダー翌日に追跡番号発行、シンガポール経由でも日本到着までは一週間程度と早い方です。ところがここからなかなか進まなかった。日本の税関で抜き取りされ税関保留扱いになり、結局手元に届いたのはギリ10月上旬となってしまいましたが、無事に届いて一安心といった感じですね。

今回購入したKZ Global Storeの他にKZの直販店がAliExpressではもう一社KZ Official Storeも存在します。この二社がどのような使い分けなのか公式には明らかではありませんが、両者ともにKZの商品を取り扱っておりオフィシャルセラーであることは間違いなさそうで、主に中国国内向けKZ Official StoreとTwitterで海外に発信する海外向けのKZ Global Storeと云えそうです。

 

このKZ BTEはBluetooth接続タイプとなっています。KZといえば有線イヤホンをBluetooth接続に変更できるリケーブルを発売しており、最新のモデルではAPTXやAACコーデックにも対応し、スマホで気軽に音楽を聴くユーザーへKZ ZST等を無線接続にアップデートすることで、手軽に高音質を低価格で提供することができるようにしています。このことからもやはりイヤホンの無線化ニーズはマーケティングによって無視できない存在ということを証明していると云えそうです。

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本体はKZ ZS4と同様に樹脂シェルタイプで、背面に金属プレートを施し高級感を高めています。このプレートには開封時保護フィルムが施され、メーカーのその意図が窺えます。KZ BTEは形状から装着感が良く、この辺りの造形はKZ ZS4に似ていると思い並べて比較してみましたが、BTEの方がZS4よりも一回りコンパクトで背面のプレートが特徴的なBTEとは少し違うようです。

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肝心の音質はハイブリッドイヤホンの高音域BAと低音域DDドライバを結線し間に抵抗を通すことで、クロスオーバーをチューニングしているところも同様になりますが、決定的に違うのはプレイヤーとの接続が有線ケーブルとBluetoothによる無線接続ケーブルタイプとなっています。先述の通りこのBluetooth接続による無線化を採用しているところがちょっと良いイヤホンを無線接続で使いたいユーザーニーズを捉えたマーケティングの上手さを感じますよね。

また、一般的に無線接続では有線接続と同じ条件で比べた場合に音が細くなると云われていて、KZが分かりやすい高音質として採用していた強めのドンシャリ傾向代表としてKZの最新1BA-1DDイヤホンであるZS4を比較対象に今回は、実際のKZ BTEのレビューを以下、まとめていきます。
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パッケージングは白箱を基調とし中箱をスライドさせ取り出すKZおなじみの箱です。表にはイヤホンのイラストと裏にはスペックが記載されたシンプルなもの。
スペックは3,000円前後の低価格中華Bluetoothイヤホンでは殆ど見かけることがない1BA+1DDのハイブリッドです。低価格Bluetoothイヤホンではその殆どが1DDを採用していて、みぃねこも所有しているSoundPEATS Q35やJPRiDE JPA2 Mk2や同JPA2 608等はそれに該当します。何れも同価格帯ではネットの評価も高く、実際満足していました。ところが、やっとというか満を持してKZがやってくれたわけです。待望の1BA+1DDの低価格Bluetoothイヤホンの登場です。

BTEでも有線イヤホン同様にBAが高音域を、DDが中低音域を主に担当していてそれぞれの強さを併せ持ちます。多ドラやハイブリッドで重要なのは高音域と低音域のクロスオーバーがチューニングの技術の見せどころでもあり、難しさでもあります。このチューニングがBluetooth接続を採用しどの様な結果となっているのか次第でKZ BTEが「当り」か「外れ」というよりも、「アリ」か「ナシ」かの評価に繋がってくるとみぃねこは考えています。だってポータブルオーディオ上級者はさておき、普段スマホで音楽を聴くみぃねこ含むライトな方にはZSTやZS4の有線イヤホンより興味ありますもんね。
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ビルドクオリティですが、このKZ BTEは他の低価格中華Bluetoothイヤホンと同様に各所の仕上りに雑なところを感じません。先述の通りイヤホン背面には金属プレートの装飾によってより高級感があります。シェルデザインは同社のZS4に似た形状と相まって装着感も良好です。他の低価格中華Bluetoothイヤホンの殆どがKZ ED15等のシンプルな円筒状の形状をしていてその装着感に皆さん賛否があると思いますが、この点においてBTEの圧勝と感じますね。そしてシェルデザインは国産同価格帯では恐らく選択しないデザインと思います。良い意味で攻めたデザイン、つまり他人と同じじゃツマラナイと感じる方への所有感を満たすことができそうですよね。

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付属品はイヤーピースが、KZおなじみのシリコンS、M、Lの3種セット、充電用USBケーブルのみとこの価格帯の他社製品と同様です。みぃねこは付属品イヤーピースでは装着感は悪くないのですが低音の量感が乏しく感じたこと。ケーブルがその仕様からはシュア掛けではなくストレートで使用を前提としていることからイヤーピースのみで耳への固定をする必要があると考え、AET06へ交換し低音の量感を確保しながらしっかりと固定できるようになりました。この辺りはフィット感というよりも耳への固定を重視した結果であり個人差があると思います。

そして、他の低価格中華Bluetoothイヤホンと同様のリケーブルには対応していません。

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そのケーブルの途中に小さなケースが2つあり、装着時に丁度左右にバランスよく振り分けられ片方だけ重く感じるなどはありません。

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このケースにはリモコン部(充電USBケーブル挿入口有)とバッテリーが搭載されています。バッテリーは充電2時間で待ち受け100時間と連続使用8時間とこちらも他の低価格中華Bluetoothイヤホンと同等となっており、通勤通学等で1週間使用して週末充電するというような使い方ができそうですよね。

肝心の無線接続ですがこのKZ BTEはコーデックがAPTXとAACに対応しており、ほとんどの音楽プレイヤーに高音質で接続可能です。注意すべきは国産有名メーカーや中華の低価格BluetoothイヤホンではコーデックがSBCのみや、APTX対応止まりが多く、日本では以前ほどではないにせよ20代前半までのスマホ世代で圧倒的なシェアを誇るiPhoneAACに対応していないことが多く、そのせいでよくわからないで購入した方は無線は音が途切れてダメだねみたいな評価も少なからずあるようです。そのためみぃねこは普段PC(APTX)やiPhoneAAC)で音楽を聴くことが多いですが、低価格Bluetooth接続イヤホンを探す際にはAACに対応が絶対条件でSoundPEATS Q35やJPRiDE JPA2 Mk2、JPA2 608はそれをクリアしていて更に音が良いという評判から購入し愛用しています。だって無線って便利ですもんね。(いろいろな意味で縛られたくない性分w)


それではいよいよ実際に聴いてみます。
再生環境はiPhoneSE、Bluetooth接続。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Cryingです。
先述の通りイヤーピースを交換し箱出しで聴いてみた第一印象は「結構すっきりしてメリハリもあるな」でした。簡単に云えばZS4の音を高中低音をすっきりさせながらも、音が乏しい訳ではなくクリアと云え、ちゃんとした(意味不明w)ドンシャリです。
確かな事はスマホ付属品よりも確実に音質は良いです。
音場は広くも狭くもなく普通で音の分離感は良好です。
ボーカル近くも遠くもなく普通ですが、すっきりした印象です。
低音は主張がありますが強すぎることもなく量感も十分に感じます。
高音もキラキラ感がありますが刺さりは感じませんし低音にも負けているわけではありません。
例えるなら、これまでレビューしたZSAとRevoNext RX8の間に位置しそうな感じでしょうか。尤もこれらのイヤホンよりもすっきりした印象がありますので、強いて云えばという条件付きで、正直これまでレビューした中で音楽を気軽に楽しむという意味で総合的に一番好きかもしれません。
もう少し掘り下げるとKZ BTEはKZらしいメリハリがありながらも極端なドンシャリではない全域でクリアな音といえる仕上がりで、膨張されずにすっきりクリアに聴こえるボーカルも刺さりは全く感じず、そのせいなのかとても素直に聴こえます。このすっきりクリアな音作りをKZが目指したチューニングなのかは不明ですが、これは恐らくBluetoothによって音の濃さが減り、結果すっきりクリアな音となっているのではと考えます。そのためKZの音を知る方には大人しい、物足りない音と評価が分かれることになりそうです。
また、箱出しインプレッションの後、エージングとして鳴らしこみを実施し、再度聴きこんでみましたが音の変化はそれほど感じず、多少高音低音に落ち着きが増したかな程度の印象でしたが、このKZ BTEは箱出しからも相当レベルの高い音質をBluetooth接続にすることによって意図せずも得られたのかもしれませんね。
なので、みぃねこは勿論「アリ」となります。
さて、KZ BTEはすっきりクリアながらもメリハリのある素直な表現をするイヤホンと評価しました。その結果、お勧めとしては濃いドンシャリが兎に角好きという方には無線ではなく有線接続イヤホンから選択しKZ ZS4等が候補となりますが、今回のBTEはあくまでも無線接続イヤホンであって同列には比較できません。ですが、過度なドンシャリはちょっとという方に無線接続の気軽さを加味しKZ BTEは是非選択肢に入れて欲しいモデルと云えそうですね。そしてBluetoothイヤホンから選択する場合には対応コーデックからSoundPEATS Q35やJPRiDE JPA2 Mk2及びJPA2 608もそれぞれ良い選択と思いますが、BTEには1BA+1DDによってより高音質という他にはないアドバンテージが明確に存在する魅力的なお勧めモデルと云えそうです。
まとめとして、今回3,000円前後で買える低価格中華イヤホンの中で、有線接続モデルだけではなく無線接続モデルも選択肢に入る方が高音質で音楽を楽しみたい場合には、そのコスパの高さが非常に魅力的で悩ましい選択肢が増えたなと思います。気になる方は是非検討してみてくださいね。

高音★★★
中音★★★
低音★★★★
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★(無線接続派の方★4)

あとがきとして、これで12個目の1BA+1DD中華イヤホンをレビューを終えました。今回はこれまでの有線ではなく無線イヤホンでしたが、今後も気になる新モデルの発売が控えています。本当に中華イヤホンの勢いは衰えを感じず、益々楽しみが尽きませんよね。今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ