みぃねこの備忘録

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Trn V20レビュー

こんにちは。

前回に引き続き、1BA+1DDイヤホンレビュー編第二章、2回目です。今回はTrn V20のレビューをまとめてみたい思います。
少し前にamazonのWTSUN Audio(Easy earphones)から購入しています。

 


V20は中華イヤホンメーカーTrnがV10の次にリリースしたイヤホンですが、V10が2BA+2DDとKZ ZS5やKZ ZS6の対抗モデルとして発売されていましたが、初期LOTの評判が悪く少し残念なセールス結果となっているようです。そんな中、V20が1BA+1DDというKZ ZSTに対抗するかのように発売され、こちらはネットの評価は上々のようです。ナンバリングとしては10から20に増えているのにBAとDDが一つづつ減ってしまっていて不自然な印象を受けますが、メーカーとしてはナンバリングの理屈があるのでしょうね。そしてその次のV60が1BA+2DDとなり、こちらも初期LOTで評判が悪く、最新のV80では2BA+2DDの構成へグレードアップし評価はまずまずとリベンジを果たせているようです。

実はみぃねこはV10のみスルーしていて、V60も2ndLOT以降で入手し音質は気に入っていましたがどうにも装着感が悪く手放しています。そのため手元に残っているのは今回レビューするV20といつかレビューしたいV80のみとなります。

さて、このTrn V20は先日レビューしたZST等との音質の違いが気になるところですが、ZSTやZS4とは目指す方向が異なるようで、どうやら比較対象はKZ ES4となりそうです。詳しくは後述するとして、先ずは簡単にイヤホン概要から進めていきます。

これまでレビューしたZSTやES4と同様に樹脂シェルタイプです。一見してそれらと異なるのはどうにも安っぽい印象を受けます。何故にメーカーはこれを良しとしたのかは想像できませんが、黒、赤、グレーの3色展開の内、黒しか選択肢がないように感じてしまいます。みぃねこは寧ろ赤や青、緑等のカラーでイヤホンは楽しみたいと考えていて、消去法の黒は残念の一言です。

とはいえ音質を主る高音域BAと低音域DDをクロスオーバーさせているチューニングがネット上では評価が高く、音質がどのようにまとめられているのか楽しみです。
それでは、実機を元にTrn V20のレビューを進めていきます。
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パッケージングは白箱を基調とし赤のベースラインにメーカーロゴ等が光の反射でゴールドやシルバーにみえる文字で印字されていて高級感を演出しています。
表にはイヤホン画像をプリントし、裏にはスペックが記載された他の中華イヤホンと同様のパッケージングですが、こだわりを感じる仕上げとなっています。
スペックは3,000円以下の低価格中華イヤホンのスタンダード、1BA+1DDのハイブリッドでBAが高音域を、DDが中低音域を主に担当しそれぞれの強さを併せ持ちますが、反面高音域と低音域のクロスオーバーチューニングが重要となります。つまり、このチューニングがメーカーやイヤホン毎に異なり、このチューニング次第でV20が「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえます。

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ビルドクオリティですが、このTrn V20は先述の通り微妙な表面仕上げとなっているもののZSTで感じた雑な感じはありません。ですがその質感から国産同価格帯に勝っているとは云い難いですね(個人的意見)。

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また、V20の樹脂シェルは非常にコンパクトにデザインされ、ZSTや先日レビューしたRevoNext RX8よりもかなり小さく軽量ですが、ZST等と比較しステムが長くなっています。そのため装着感には個人差が結構ありそうです。
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付属品はイヤーピースS、M、Lの3種とケーブルです。イヤーピースは大きさの違う3種が同梱されています。みぃねこは付属品では耳へのフィット感がやはり悪く、抜け落ちる感があり、低音がスカスカになってしまいましたので、いつもより大きいLサイズや手持ちのイヤーピースをいろいろ試しウレタンフォームタイプに交換したところなんとかなりました。この辺りはステムの長さや角度等、みぃねこの耳とは相性が悪かったですが、身体的な差異と思います。

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付属ケーブルはシュア掛けタイプで、KZのゴムゴムタイプではない、黒色の編込みケーブルです。こちらはタッチノイズも少なく取り回しは良好ですので、そのまま使用できそうです。


それでは実際に聴いてみます。
再生環境はiPhoneSE、直挿し。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Cryingです。
イヤーピースを先述の通り交換し、ケーブルのみ付属品を使用したレビューとなることをご了承ください。
箱出しで聴いてみた印象は音が「整っている」でした。
当たり前ですがスマホ付属品とは大違いです。
音場はやや狭めで音の分離感は良好です。
ボーカルは遠くも近くもなく普通ですが、曲によってやや近く感じます。そして傾向としてはややウォームな感じもしますが、曲によって低音の影響を受けているように感じます。
低音は主張が強く量感がありますが、少しボワつく感じもあります。そのあたりがボーカルに影響を与えているような気がする要因なのかもしれませんね。
高音はキラキラ感はありますが低音に負けないというほどではなく、低音過多の曲では埋もれて感じるかもしれません。ですが、少ない訳ではなくハイハットなどははっきりと聴こえ表現力は悪くはありません。

一言でいえば、V20はドンシャリでES4同様に中低音寄りという評価をしても良いと感じます。そして同じ中低音寄りといえばZSAですが、それらとの違いは中音域で特にボーカルの質の違いと云えそうです。
一方V20のボーカルもどちらかと云えばウォーム寄りなもののクールさが顔をみせます。これはES4のような近くて暖かさを感じられるようなものとは少し異なる印象です。このあたりは同じ中低音重視のV20、ES4、ZSA等から好みで選択するのが良いと思います。
そして注目の低音域です。ほかのイヤホン同様に「松岡充/SURPRISE-DRIVE」を試しました。この曲は低音域のバスドラムのアタック音のキレを確認するのにぴったりで、そのアタック音はZSAほどのキレはありませんでしたが表現できていると感じられES4と同じ普通という評価でしょうか。V20もES4同様に中音域と低音域の主張が強いもののその表現力はそこまでではないのかもしれません。

そのため、箱出しインプレッションの後、エージングとして鳴らしこみを実施し、再度聴きこんでみました。
結果、低音の量感が増したように感じますがキレは変わらず。ボーカルは少し近く感じられ箱出しよりも更に音が整った印象を受けました。
さて、皆さんが気になるであろう「Trn V20は外れなの?」と問われたら「中低音重視のドンシャリ好きにはハマるイヤホン」というのが、個人的な評価です(相変わらず答えになってない)。それは聴きやすくまとまったボーカル等の中音域に加え、低音域の表現がこの価格帯のイヤホンとして上手くまとめられていると感じたからです。

まとめとしてこのTrn V20は同V10や中華イヤホン各社の1BA+1DDハイブリッドイヤホンが高音キラキラ、低音ドンドンのドンシャリイヤホンとは異なるアプローチによって、ユーザーへ「こういうイヤホンはいかがですか」という選択肢を与えてくれた、そんなメッセージを感じてしまいました(考えすぎ)。
そして高音キラキラのドンシャリも良いけど、たまには中低音をメインで聴きたい気分のときにこのイヤホンは好印象に聴こえると思います。
反面、高音キラキラ強ドンシャリイヤホンが欲しい方にはあまりお勧めできませんので、これまで同様にKZ ZS4等の方がお勧めといえそうです。バランス重視ではRevoNext RX8、KZ ZSAを。ボーカル重視ではKZ ES4をお勧めします。
結果、3,000円以下で買える中華イヤホンの中で、現在は2,000円前半で購入でき、リケーブルせずに使用できますので、みぃねこのようにたまたま装着感が悪くイヤーピースを交換しなければいけない場合を除けば、そのコスパの高さは魅力的な選択肢となると思います。気になった方は検討をしてみてくださいね。

高音★★★
中音★★★
低音★★★★
音場★★
分離★★★
お勧め度★★★

あとがきとして、これで10個目の1BA+1DD中華イヤホンをレビューしてみました。今後も気になる人気商品や新商品が出れば追加でチェックしていきますので、よろしくお願いいたします。

そして沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
みぃねこ