みぃねこの備忘録

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7Hz LEGATO レビュー

 

こんにちは。

今回はいつもの低価格中華イヤホンレビュー編ではなく、中価格A10000帯で発売された2DDモデルの7Hz LEGATOについてレビューをまとめたいと思います。

国内amazonのLinsoul Audio(@Luke32344614)で取り扱いがあります。

 

 

AliExpressでも取扱があります。

 

ja.aliexpress.com

 

Linsoul Audioの直販サイトはコチラ

7HZ Legatowww.linsoul.com

 

 

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1. 7Hz LEGATOについて 

7Hzは中華イヤホンの中でも尖ったモデルを発売している異彩を放つメーカーという認識です。記憶に新しいところでは低価格帯U5KのSalnotes Zeroや中価格帯A10KのDiokoや中価格帯A20KのTimeless等音質が良いと評判のイヤホンを発売しています。では前述の「尖った」とは何故なのかと云えばそのデザインです。先の3機種では他社では中々類を見ないようなデザインを採用しておりインパクトがあります。正直デザインが良ければもっと売れるのでは?と思う次第です。

その7Hzが今回新発売したLEGATOはオーソドックスなデザインを採用しており非常に手を伸ばしやすくなりました。販売価格は14,000円と中価格帯A10Kの中華イヤホンの音質に間違いが無い所謂ボリュームゾーンの激戦区に投入してきました。

このあたりになるとユーザーもスペック買いは流石にしない価格帯となってきます。オーソドックスになったデザインに大小異なる径のダイナミックドライバ2基を搭載するデュアルダイナミックドライバ構成のモデルのLEGATOが食い込んでいけるのか?注目したいです。

さて、2DDモデルと云えば先日レビューしたQKZ x HBB Khanがありますが、こちらは中価格帯と云ってもA5K-U10Kレンジであり、競合することはないと思います。やはり同じ価格帯の1BA+1DDハイブリッドドライバモデルのTRIPOWIN Rhombusや1Piez+1DDハイブリッドドライバモデルのBQEYZ TOPAZ等がライバルになると思います。

 

それでは7Hz LEGATOのスペックを詳しく見ていきます。先述の通り、大小異なる直径のダイナミックドライバ(DD)を二基採用したデュアルダイナミックドライバです。6mm径の小径ダイナミックドライバは高音域~中高音域を担います。中低音~低音域は12mm径の大径ダイナミックドライバを採用。6mm径DDには金属製振動膜のデュアルキャビティドライバを採用し応答性の良い高音を実現。12mm径DDには複合素材積層振動膜にN52マグネットを採用し、強力な磁力による豊かな低音域を実現しています。この二基のダイナミックドライバはシェル内に並列で配置し、PCB(実装基板)により出力を調整されています。

次にシェル本体はオール金属製。CNC切削のアルミニウム合金製です。注目はシェル内部の構造です。二基のドライバをユニット構造とし組合わせており、製造上のばらつきを無くし、狙った音質を安定して供給することが可能としています。

そして複数ドライバ機で最も大事なことですが、異なる種類や複数のドライバを搭載するモデルでは各ドライバの担当する音域が重なるクロスオーバーチューニングが重要です。低価格帯はもとより、中価格帯のモデルでも曲によってつながりにやや不自然さを感じる場合があります。前述の通りLEGATOでは6mm小径と12mm大径のダイナミックドライバ2基を搭載しておりますが、一聴した限りつながりの不自然さは抑えられており7Hzのチューニング技術の巧さを感じられます。

最後に付属ケーブルです。高品質単結晶銅(OCC)線と銀メッキOCC線の4芯編込み線を採用。中華イヤホンメーカーでは付属ケーブルはリケーブル前提で質を落としコストカットしているところもありますが、付属として十分満足できる高品質線材を採用しています。

 

※宜しければ以前のレビューもご参考ください

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7Hz LEGATOの納期としては現在(2023/4/1)国内amazonで本国発送扱いです。AliExpressでオーダーした場合でも感染症の影響は回復し国内で大手宅配業者に委託される輸送の場合はかなり安定してきました。尤も平時であればAliExpressならば早くて約1週間。通常10日から2週間。遅いと3週間から1か月。万が一の不良の際には返品交換に結構な手間と時間がかかります。

そんな訳で一般的にAliExpressでの購入は国内で購入した場合より安いが届くのに少し日数が掛かるのが気になるところでしたが、最近は円安の影響で国内amazonとの価格差が殆どなく、そのメリットは殆ど感じません。

まあ海外ネットショッピングで心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

 

2. 7Hz LEGATO実機レビュー 

それでは、早速実機レビューを以下、まとめていきます。

 

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パッケージングは黒を基調とし箱の表面にはメーカー名やイヤホンイラストなどが印字され、裏面にはスペックなどが記載されています。

 

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箱を開けると内箱の代わりにイヤホンケースが入っています。化粧箱の中にそのまま収納されている大柄のケースは臙脂色を基調とし、7hzロゴと商品名のLEGATOが金色で描かれています。

 

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ケースを開けると灰色の内装にイヤホンが収められています。サードパーティー製の高価なケースでよくあるイヤホンとケーブルを綺麗にそして傷がつかないように補完できる仕様のもの。


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付属品はケースの蓋側に収納されており無駄のないパッケージングは外箱の紙製化粧箱だけがゴミとなります。SDGsを突き詰めるとこうなるのかなと。最近の国内メーカーでも同様の趣向ですので、感心してしまいます。

 

※イヤホンケースの内側にはフェルト生地でイヤホンを保護

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※ファスナー部が金色なのでロゴとの一体感が質感を向上させています
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無駄のないパッケージングは非常にセンスが良いと感じます。

 

 

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付属品はシリコンイヤーピースのS、M、Lの紺色傘タイプ3種が1セットとS、M-、M、L、LLの白傘タイプ5種が1セットの計2セット。他にはケーブル、ケーブルバンド、ステムノズルフィルタが内/外、イヤホンケースです。中価格A10,000帯として必要十分の付属品となります。

 

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ステムノズルフィルタは内側用繊維フィルタと外側用金属フィルタが付属しますので、交換することで長く愛用できます。

 

次に本体を見ていきます。

 

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オール金属製シェルは銀色ベース。シェル本体とフェイスプレート端面にはCカットされており、その素材色の銀色がラインを形成しフェイスプレートの切削模様とのアクセントとなっています。比較的シェルの造形はオーソドックスでシェル本体側は丸みがあり装着感は悪くありません。

肝心のビルドクオリティは、中華イヤホンの中価格A10,000帯として綺麗な仕上りでシェルの合わせ面も綺麗に揃っています。

カラーバリエーションは銀色のみ。落ち着いた色調は普段使いでも気になりません。

 

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付属ケーブルは先述の通り高品質なOCC線と銀メッキOCC線の4芯編込み線を採用しています。プレイヤー側コネクタはI字タイプ。イヤホン側はフラット2ピン仕様の極性はKZ系と同様に上側がプラスです。この付属ケーブルは被膜にやや引っ掛かりがあるものの、タッチノイズは抑えられています。肝心の耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。全体的にしなやかなさがありますので取り回しは悪くありません。

参考までにこのシュア掛け用のチューブでの癖付けがどうしても耳に合わない場合には、みぃねこはこのチューブをライターで焙り(チューブに火を直接当てる=炙る。誤解しないように!)、自分の耳に合うように癖付けを手直しています。これによって良い塩梅に調整し装着感を改善することができますので自己責任となりますが、興味のある方はお試しくださいね。

 

※画像左からQKZ x HBB Khan、7Hz LEGATO、BQEYZ TOPAZ

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LEGATOとKhan、TOPAZとの外観の比較として、サイズ感はLEGATOとKhanはほぼ同じかややLEGATOが大きい。TOPAZはそれらよりも小さい印象。造形は何れもオーソドックスですが、TOPAZは耳甲介艇の突起があります。LEGATOはこの中ではシェル本体が丸みを帯びた造形です。

ステムノズルの長さと太さ、角度は何れもほぼ同じ。長さはLEGATOが長く僅かにKhanが短くTOPAZが一番短い。太さはKhanが一番太くかなり太め。LEGATOも太めでTOPAZは一般的な太さ。

三機種共に耳への収まりが良く装着感は悪くありません。

イヤホンとケーブルを接続するコネクタにはLEGATOがフラット2ピン、KhanがKZ-Cタイプ、TOPAZが埋め込み2ピン仕様を採用。LEGATOはフラット2ピンタイプのためリケーブルの際は比較的選択肢が多い方だと思います。

シェルの材質は、LEGATOがオール金属。KhanとTOPAZは樹脂と金属のハイブリッドマテリアルです。

重量はLEGATOが比較的重量感があります。KhanとTOPAZは比較的軽量。LEGATOは耳への装着感の良さからは殆ど重さを感じないレベルですが、寧ろ耳への装着感はイヤピ次第といったところ。太めのステムノズルの影響を受けやすいのでイヤピ選びは重要です。

ステムノズル部には全てにフィルターがあります。LEGATOは外側の金属フィルタの内側に繊維フィルタがあり音質への影響のあるタイプです。Khanも細目の金属フィルタですがTOPAZの金属フィルタ同様に異物混入による故障を防ぐタイプの様です。

三機種共にシェル本体の形状と付属ケーブルからはシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要です。

なお、先述の通り三機種全てステムノズルが比較的太めなものの、実際の装着感は悪くなく、寧ろ付属イヤーピースの形状からは耳に密着させ装着する想定の様子。付属のシリコンイヤーピースで上手くフィットする事ができれば音質的にも必要十分だと思います。

 

最後にイヤーピースを見てみます。


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付属のシリコンイヤーピースは白傘タイプが某メーカー互換の中華AET07。紺傘も中華AET06です。そのため他社製含むサードパーティー商品との互換性の高い一般的な形状となりますので選択肢が多く安心です。

付属白傘は中高音をクリアにしながらも低音をしっかりするタイプ。紺傘は中低音域を厚くするタイプです。某メーカーの本家イヤピと同じです。LEGATOは耳への装着をイヤピを耳奥へ挿入し栓をすることを想定している様です。付属イヤピで装着感に問題ない場合を除き、あくまでも耳への装着感がどうかというフィッティングを重視し他社製も含めて選択してください。

幸い私は付属白傘イヤーピースでフィッティングに問題なく、音質的にもバランスが良く十分と感じられた為、M-サイズで耳の奥に栓をするように装着しフィットしています。

低、中価格帯に付属するイヤーピースは装着感が悪く、音質的にも実力を発揮できないと感じますが、今回は付属のシリコンイヤピで上手くフィットできました。まあ、この辺りは個人差があるかもしれません。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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3. 7Hz LEGATO音質レビュー

いよいよ音質についてまとめていきます。

 

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昨年から再生環境を更新し、スマホとUSB-DACの組合せを基準としてレビューを行います。スマホSony Xperia 5 IIを。USB-DACにはShanling UP5の組み合わせです。Xperia 5 IIは音質にも拘ったandroidスマホの代表として。Shanling UP5は同社のエントリーハイDAPであるM3X相当の音質と云えます。

UP5の音質傾向ですが、高音は演出感が少なく自然に鳴らし綺麗に聴こえます。低音に脚色は無くしっかりと鳴り量感に不足はありません。中音は特に違いを感じ、音場が左右に広がり解像感と分離感は良好です。ボーカルはクリアですが淡々と聴こえ、艶とかリアルさはそれ程感じませんが、エントリーハイDAPと比較してもレベルの高い音質と云えます。

そのため、音質レビューという役割にはM3X相当のUP5はモニターライクながらも決してつまらない音ではなく、リスニングでも使えて万能と考えています。

 

Shanling UP5をUSB-DACで使用した音質が気になる方は以前の「Shanling UP5レビュー【USB-DAC編】」をご覧ください。

 

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より上位のUSB-DACとしてShanling UA5もご参考ください。

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Shanling UP5やUA5の対抗としてFiiO BTR7もご参考ください。

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USB-DACのエントリークラスでも十分な音質変化が楽しめます。

Shanling UA2は以下を参考ください。

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それでは実際に聴いてみます。

ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳を閉じて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピは付属Mサイズ、付属ケーブルです。

箱出しで聴いてみた第一印象は「高音はしっかり鳴り、中音から下の方に厚みがあります。低音は雰囲気が良くしっかりと鳴る、中低音寄りのドンシャリバランス」です。

箱出しではやや高音域に強調感と低音にボワつきを感じましたが、鳴らし込み後は低音は響きの良い雰囲気が良い音という印象です。

 

音場

空間は普通。前後は奥行を感じられ、左右はやや広さを感じられます。立体感のある空間は広さはそれ程感じませんが、狭くはなく普通からやや広い普通程度という印象です。

 

高音域

やや強調感のある煌めきはしつこさはなくほど良い印象で響きも適度。上までの伸びやかさはそれほど感じませんが十分という印象。強調感を感じる割には尖りや刺さりは感じませんので、適度な高音域にまとめている印象です。やや強調感のある高音ですが過度な存在感を示すことはなく、適度で華やかに鳴ります。

 

中音域

高音同様に適度な華やかさは騒がしい印象はなく、適度な中音域という印象です。中高音の華やかさよりも寧ろ中低音域の厚みがある印象を持ちますが、中低音域に中高音域がマスクされるようなことも無く空間の見通しの良さがあります。複数ドライバのよくある音が集まる団子感や音が重なるゴチャつきは抑えられており、中高音の音の立ち上がりの良さから分離や解像感は高い印象です。ベースラインの厚みを感じ、ボーカルがやや近く、自然な暖かさのある声色は息遣いを感じられ生々しさや艶っぽさも感じ易くなっています。

 

低音域

量感は多めですが、無駄に大きく鳴るというよりは高音と中音域を優しく包んでくれるような鳴り方。響きの良さや音の広がりを感じられる雰囲気の良い音。音階や強弱といった低音域の解像感も高く、ただ大きく強くズドーンと鳴らすような誤魔化した音ではない空間に広がる低音を楽しめます。ベースラインは追いやすくやや前に出る印象がありますが、ボーカルに被ることはなくやや後ろで鳴ります。重低音は沈み込みは深く、強さもあり心地良いです。

 

出音のバランス

一言で云えば中低音寄りのドンシャリ。高音域はやや誇張されしっかりと鳴りますが、主張の強い音ではなく、少し強めに存在感を示す程度の適度な鳴り方。中音域は中低音域に厚みがありその印象が強いですが、ボーカルはそれにマスクされずクリアです。低音は一番厚みがある音域であり雰囲気のある情感を得られます。

 

高音の煌めきや響きの良さは前に出るような主張ではなく、やや誇張され適度な存在感を示します。超高音までの伸びはそれ程得意ではない感じです。その分不快に感じる刺さりや尖りといった高音域のシャリつきはありませんので、やや誇張された音は清々しさを感じます。

中音は僅かに凹みを感じます。ボーカルと楽器の音はボーカルの周りから少し離れた横や後ろ辺りに位置し奥行を感じられます。低音が強めの出音では中音がマスクされたような音に感じる事が多いのですが、LEGATOの中音域は分離が良く音が整理されています。弦楽器の弾きがかき消されずに感じられ心が躍ります。

ボーカルはやや近めの位置から艶やかで聴きやすく、演奏の高音や低音にも埋もれません。声色は暖かく息遣いを感じられ生々しさを感じられます。女性ボーカルのバラードなどでしっとりとした艶のある声を楽しめます。

低音は量感は十分で響きや広がり、音階や強弱を情感豊かに描いてくれます。それでも低音が強調された強く大きく鳴る音ではなく解像感も高い雰囲気の良い音です。音階や音の強弱の掴みやすさを重視した解像感の高い鳴り方というよりも情感を重視している音。雰囲気の良い曲との相性は良好で、ベースラインが気持ちよく、重低音も沈み込みが深く強さを感じられます。

 

箱出し一聴した時点ではその印象的な低音域からKhanを騒動しましたが、それよりも高音域がしっかりと響くため、近しい音ではありますが、異なる音です。TiNHiFi C3がそれよりも少し近しい出音と感じましたが、それでもC3よりもLEGATOの方が高音域ははっきりしています。

C3の高音域よりも強めに感じ、その低音域よりも重厚感がある。低音域はKhanも重厚感がありますが、LEGATOの方がより質感の高い音。価格を考えればKhanの低音域もC3の高音域も善戦していると思いますが、中価格帯の一クラス上とは比較してはいけませんね。

次にTRIPOWIN Rhombusとの比較ではRhombusのドンシャリの出音が音楽を純粋に楽しめる音。低音の方が出音が多い印象を持ちやすく低音重視と誤解してしまいますが、実はRhombusの特徴は厚い低音の上にある高音域が清々しいリスニングサウンドです。全体の出音をやや低音にインパクトを与えながらも解像感の高い上質な音であり、音楽を楽しく聴く事ができる音色はLEGATOと狙う方向が同じかもしれません。

最後にBQEYZ TOPAZとの比較ではTOPAZの中高音重視の音は中低音寄りのドンシャリサウンドのLEGATOとは真逆の音。TOPAZの瑞々しいリスニングサウンドは全体の出音を僅かに高音を強めにしながらも解像感の高い音であり、高音寄りのフラットな音は、音楽をモニターライクにも、リスニングにも心地良く音です。そのため低音の情感は感じ難く、そこはLEGATOの圧勝です。

 

※宜しければ過去記事もご参考ください

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まとめると7Hz LEGATOは中低音寄りのドンシャリです。低音域の熱量と艶は情感を感じられます。しかし、単純な低音強めイヤホンで感じられる中高音域をマスクするようなことはなく、高音中音域の華やかな音色は低音にマスクされずにボーカルを聴き入ってしまう良さが特徴です。低音域の方にインパクトのある出音なのに、高音中音域の清々しいリスニングサウンドは音楽を雰囲気良く聴く事ができるイヤホンです。

一方でモニター用途としては分が悪く、聴いていて楽しいドンシャリバランスですので、モニターサウンドが好きな方には不向き。そして高音域のシャリつく刺激的な強さや低音のドンの量が多い強ドンシャリを求め、演奏メインで聴きたい方は高音域にもの足りなさを感じ評価が分かれてしまうかもしれません。

 

高音   Rhombus ≧ TOPAZ ≧ LEGATO (出音はLEGATO) 

中音   TOPAZ ≧ LEGATO ≧ Rhombus (出音はLEGATO)

低音   LEGATO ≧ Rhombus ≧ TOPAZ (質感の順)

ボーカル LEGATO ≧ Rhombus ≧ TOPAZ (質感の順)

 

 

4. 7Hz LEGATOの総評

7Hz LEGATOは中低音に厚みのある重厚サウンドは単純な低音ホンではなく、高音域もしっかりと鳴る中低音寄りのドンシャリサウンドバランスです。そのサウンドは中低音域に厚みがあり低音域が雰囲気良く音楽を楽しく聴く事ができます。低価格帯の低音重視とは違う質感の高い低音域を探している方に聴いてみて欲しいモデルです。

 

最後に、今回は中価格帯の中華イヤホンの紹介となりました。現在(2023年4月1日)は国内amazonやAliExpress等で発売されておりますが、国内amazonでも本国発送のためAliExpressのアカウントがある方以外は国内amazonの方が僅かに安価のためお勧めします。また、AliExpressではクーポンやセールなどで安価に購入できることがありますが、本国発送のため、納期が掛かりますしその入手性には少々難があります。それでも、中華イヤホンの中でもその音質を含めクオリティの高さは十分満足できる内容となっておりますので、中価格中華イヤホンに挑戦してみようと検討中の方や間違いのないものの購入を考えていて少しでも気になる方は安心確実な国内正規品取り扱いを待って。少しでも新製品を早く安く手に入れたい方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

LEGATO

以下、付属ケーブル、イヤピ 付属白傘 M-DAC UP5使用
高音★★★★★ 
中音★★★★☆  
低音★★★★★ 
音場★★★★☆
分離★★★★☆
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0

 

Rhombus

以下、付属ケーブル、イヤピ Sedna EarFit MSDAC UP5使用
高音★★★★★ 
中音★★★★☆  
低音★★★★★ 
音場★★★★☆
分離★★★★☆
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0

 

TOPAZ

以下、付属ケーブル、イヤピ Sedna EarFit MSDAC UP5使用
高音★★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★★☆
分離★★★★☆
お勧め度★★★★★  

※☆0.51.0

 

 

あとがき

今回は中華イヤホンの中価格帯の新商品レビューをまとめました。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですが、今後は低価格だけではなく、中価格の中華イヤホンも扱っていきます。

また、気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ