みぃねこの備忘録

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SHOZY FORM 1.1レビュー

こんにちは。

今回はメインの1BA+1DD中華イヤホンレビュー編、番外編として先日のPaiaudio PLIISEN121やTRI i4同様に中価格帯で発売されたSHOZY FORM 1.1についてレビューをまとめたいと思います。

国内amazonではSy Audio(@syaudioli)で取り扱いがあります。

 

 

 

shozy FORM 1.1 高音質 HIFI イヤホン 高精度のバランスド 1DD + 1BA 高遮音性 密閉型 バランスサウンド HiFi 中華イヤホン 3.5mm 2Pin (マイクな)

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※メーカーHPはコチラ↓

www.shozy-hk.com

 

SHOZY FORM 1.1は深圳と香港に拠点を置き日本でも大手オーディオ販売店で商品を販売展開している中華メーカー、SHOZY社が手掛ける所謂中華イヤホンの1BA+1DDハイブリッドモデルです。国内amazonではマーケットプレイス扱いにてSy Audioが販売しています。

このFORM 1.1は販売価格が7,000円台半ばと中価格帯A5K-U10Kとなり、以前レビューしたTIN HIFI T3やPaiaudio PLIISEN121及び、TRI i4と価格が近く、ドライバ構成も同じ。スペックも同様なことから競合する商品と云え、それらとの違いが気になります。特にPLIISEN121は樹脂製シェルと直接的な競合商品と云えそうです。

TRI i4の売り文句にknowles製バランスドアーマーチュアドライバを採用とありますが、対するFORM 1.1はメーカーHPの商品説明にはその旨ありませんでした。

一方PLIISEN121も公開されておらず、knowles製BA採用はTRI i4とTIN HiFi T3の2機種のみ。PLIISEN121とFORM 1.1はメーカー不明となります。

とはいえTRI i4とT3に実際に搭載されている型番までは不明ですし、低価格帯の中華オリジナルBAを搭載する1BA+1DDよりも中高音域で繊細な音を聴かせてくれるので、気にしないことにします。だって大切なのは実際に聴いて音が良いのか悪いのかですからね。

 

そんな訳で今回は中価格帯A5,000-U10,000クラスの1BA+1DD機、SHOZY FORM 1.1を入手しましたので、TRI i4とPLIISEN121との違いを交えながら、FORM 1.1のレビューを纏めていきたいと思います。

 

さてFORM 1.1は樹脂製シェルですが、TRI i4は金属製のシェルです。一方PLIISEN121も樹脂製シェルでこれら3機種共にユニバーサルタイプとしてはカスタムIEM風の耳への装着時に馴染み易い形状です。

FORM 1.1のスペックは冒頭少し触れた通り1BA+1DDハイブリッド機ですが、9.2mmベリリウムコーティングダイナミックドライバ1基に加え(メーカー及び型番不明)BAを1基搭載しています。また、樹脂製シェルを採用しフェイスプレートが凝った装飾が施され質感が高く、よくあるの中華イヤホンの武骨なイメージとは異なります。実際に商品を見るとイヤホン本体の仕上がりも良く高級感がありクオリティの高さを感じられます。

そしてFORM 1.1はこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホン同様に各ドライバが担当する音域が重なるクロスオーバーチューニングが重要となります。このチューニング次第で「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえますね。

 

FORM 1.1の納期としては流石の国内amazonで当日発送、翌日配達です。尤もAliExpressにてオーダーした場合は早くても約1週間。通常10日から2週間。遅いと3週間かかることを考慮すればその保証からも少々の価格差は気にならないレベルかもしれません。

一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 

それでは、早速SHOZY FORM 1.1の実機レビューを以下、まとめていきます。

 

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パッケージングは箱の表にイヤホン画像がカラープリントされており、低/中価格帯の割り切った化粧箱とは一線を画したオリジナルデザインの黒箱でポップなイメージの化粧箱です。
箱の裏にはスペック等が記載されています。


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箱は上蓋を開けると黒地の内箱が収納されていて、内箱を取り出しそれを開けるとケースが入っています。

 

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そのケースを開けるとイヤホンと付属品が入っていて、付属品はシリコンイヤーピースが黒のシングルフランジと白のダブルフランジがS、M、Lの3種2セットで黒イヤピMサイズが本体取付け済みに加えフォームタイプがS、M、Lの3種1セット。他にはケーブル、(付属品の入っていた)イヤホンケースです。A5K-U10Kの中価格帯としては必要十分な付属品となります。


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ビルドクオリティですが、FORM 1.1は中華イヤホンで心配されるような各所の仕上りに雑なところを全く感じません。寧ろかなり綺麗な仕上がりに感じます。中価格帯とはいえこの綺麗さにはA10Kの中価格帯に勝るとも劣らないレベルで、安心して購入できるのではと感じています。

更にこのFORM1.1の最大の特徴であるフェイスプレートはラメ入り仕上げとなっていて、メーカーロゴも含め光の反射によって煌びやかさが演出がされていますが、少しだけ残念なのはカラーバリエーションは黒色のみとなっています。

 

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付属ケーブルは黒色のナイロンメッシュ被膜線材を使用したツイストしたタイプです。芯線は高純度銅線を使用し中価格帯で採用されているタイプとしても上質なケーブルと云えそうです。プレイヤー側コネクタはL字タイプで、イヤホン側は2ピン仕様でピンアサインはKZやTFZと同じ上がプラスです。この付属ケーブルは耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。全体的に絡まりにくくしなやかなものとなり低価格帯に付属するケーブルとは異なりそのまま使用できますし黒色ケーブルやナイロン被膜がタッチノイズを抑えるため普段使いに重宝しそうですね。

 

※画像左からPLIISEN121、FORM1.1、TRI i4 
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FORM 1.1とTRI i4やPLIISEN121の外観の比較として、シェル本体は先述の通りTRI i4は金属製シェルで重厚感がありますが、実際には比較的軽量な金属を採用しており耳への装着時にそれほど重さを感じません。一方、FORM 1.1とPLIISEN121は樹脂製シェルを採用しPLIISEN121が少し大きめとなっています。それでも3機種共にカスタムIEM風のデザインのため耳への装着感は良く、大きさの割に重さを感じません(樹脂と金属では比重が違いますので当然と云えば当然)。

また、FORM 1.1とPLIISEN121は本体が樹脂ですがステムノズルが金属で3機種ともにメッシュフィルター付き。FORM 1.1にはシェル本体にやや大きめの金属製ダクトがあり、TRI i4にもシェルに小さな穴が2か所、PLIISEN121には1か所あります。

次にシェル本体の形状は3機種ともにシュア掛け前提となりますので、シュア掛けが苦手な方は注意が必要ですね。

いずれの機種も低価格帯とは異なり仕上がりの綺麗さや高級感は流石の中価格帯と云えますが、先述の通りFORM 1.1のクオリティの高さ、見栄えの良さは1枚上といったところでしょうか。

そしてFORM 1.1はステムノズルが細めでTRI i4とPLIISEN121が同じくらいですが形状的にTRI i4が装着感に影響が大きくなります。それらよりもFORM 1.1は小さめのイヤーピースで耳へは奥の方にやや深めに装着する形がみぃねこは一番しっくりきました。そしていつも通り付属イヤーピースでは装着感と音質的に実力を発揮できないと感じましたのでイヤピを色々試しスパイラルドットに交換して装着感と音質的に十分と感じました。実は最初にいつものAET07に交換し浅めに蓋をする形で装着してみましたがどうにも右耳だけ収まりが悪く外れてしまうため先述のイヤピを選択しています。まあ、この辺りは個人差があるかもしれませんね。

このことからも低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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それではいよいよ音質についてまとめていきます。

 

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今回の再生環境はFiiO M9、直挿しアンバランス接続です。

これまで通り中価格帯はM9を基準としてレビューを行います。もちろんShanling M0やiPhone6sでも鳴らすことができましたが、中高音域の解像感や低音域の表現力で本来の性能を発揮できないと感じましたのでご容赦ください。

低価格帯のイヤホンの場合でその違いが気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」をご覧ください。

 
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それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。

先述の通りイヤピはスパイラルドット Mサイズ、付属ケーブルを使用しています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「中低音に厚みのある音ながら高音も華やかさがありボーカルが聴きやすくバランスが良い」でした。
箱出し直後は低音が少し膨らみすぎるように感じたため今回も先に鳴らし込みを行っています。

音場は広くも狭くもない普通からやや広く感じます。

高音は煌びやかさは十分で伸びも良く過度な主張をせずに刺さりも感じない。

低音は量感があり響きが良い。反面やや緩く感じキレは普通程度。ベースラインは追いやすい。

重低音は沈み込みはそれ程深さを感じないものの強さはあり不足を感じません。

中音は音に厚みがありながらもクリアさがある。ボーカルはクリアで自然な位置から艶がある声を聴かせてくれ暖かみを感じます。

一言で云えば中低音寄りのややドンシャリ

FORM 1.1の特徴として、高音は中低音域に比べて主張は強くないがしっかりと存在感があり十分な煌びやかさと伸びやかでシンバルはシャァーンと聴こえ低価格帯のシャンとは違います。

中音は兎に角ボーカルがクリアで聴きやすい。それでいて音に厚みというか暖かさがありながらも騒がしくない。音数が多い曲では多少音が重なってごちゃつきを感じます。

低音は重低音よりも中音との間の中低音寄りに重心があります。それ故にボーカルとベースラインの印象の良さに繋がっていると感じます。

これはみぃねこはKZ ZSNを初めて聴いた際の衝撃を忘れられないのですが、例えるならそのZSNの傾向のままブラッシュアップした音といえば伝わり易いでしょうか。ZSN proはZSNとは別の傾向でしたので、ZSNのあの音を探し求めている方にはお勧めし易いですね。

次に以前レビューしたPLIISEN121やTRI i4との比較として。

TRI i4はアップテンポの曲では高音の華やかさと低音の締まりとキレの良さが心地よく、様々な曲にも破綻することなく対応できると思います。

PLIISEN121は中低音域が中心で低音の量感とボーカルの艶やかさがあるバラードやボーカル曲が映える心地よさがあります。

対するFORM 1.1は高音の刺々しさのない中低音寄りの音質傾向で、同じ傾向のPLIISEN121は個人的に好みではあるものの低音寄りとも云え、FORM 1.1の方が万人に聴きやすい音質傾向と云えそうですね。

 

 

※過去記事です。よろしければご参考ください。 

miineco106.hatenadiary.jp

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

まとめるとFORM 1.1は必要以上の派手さや多ドラの様な音数や音圧勝負では無く、クリアでバランスの良い高/中/低音域とすることで中価格帯の中華イヤホンとして万人受けする堅実ながらも実力が高いイヤホンと云えるのではないでしょうか。

尤もこのバランスの良さは中価格帯の中華イヤホンには多ドラの様な音数の多く派手さや強ドンシャリを求めるという方には物足りなく感じるかも知れませんね。


最後に、今回は5,000円以上、10,000円以下で購入できる中価格帯中華イヤホンの紹介となりました。現在(2019年11月27日)はamazonで7,000円台半ばで。AliExpressでの価格がありませんし、その入手性に少々難があります。とはいえこれまでの中価格中華イヤホンの中でも安価な実売価格となり、その音質を含めクオリティは日々進化を感じられ十分満足できる内容となっていますので低価格中華イヤホンからのステップアップとしてその辺りの購入を考えていて少しでも気になった方は安心確実なamazon。少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

FORM 1.1

以下、付属ケーブル、イヤピ スパイラルドット M使用、DAP M9
高音★★★★ 
中音★★★★★  
低音★★★★☆ 
音場★★★☆
分離★★★☆
お勧め度★★★★★ (TRI i4とお好みで)

※☆0.51.0

 

あとがきとして、今回は中価格帯の1BA+1DD中価格中華イヤホンの新商品のレビューまとめてみました。今後も複数BA及び多ドラハイブリッド中価格中華イヤホンに挑戦していきたいと考えています。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですね。

今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ