みぃねこの備忘録

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Trn IM2レビュー

こんにちは。

今回はいつもの1BA+1DD中華イヤホンレビュー編として先日発売されたTrn IM2についてレビューをまとめたいと思います。

今回はAliExpressのNiceHCK Audio Store(@hckexin)から購入しています。

 

ja.aliexpress.com

 

国内amazonでも取り扱いが始まっていて有名どころではWTSUN Audio(@Zhuo520x)が安価に購入できそうですね(2019年6月8日現在)

 

 

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Trn IM2は以前レビューした同社IM1と同じ1BA+1DDのドライバ構成で(ドライバのモデルが同じという意味ではない)そのネームのナンバリングからは後継機種としての新型と考えて間違いなさそうです。

IM2はセラー各社のツィートにてプレオーダー獲得戦略が繰り広げられておりいつものEasyとHCKではHCKの方が安価でしたので今回はそちらから購入しています。

流石に今回はTrnということで一寸だけ躊躇しましたが結局ポチる始末。何でも買えばいいってもんじゃないよな~と最近は気づき始めていますが止められない。だってポチり芸人ですからね。

 

自虐から始まった今回ですが、相変わらず1BA+1DDハイブリッドということだけ確認し詳細も分からないままオーダーしたIM2ですが、届いてから気が付きましたのは先述の通り同社IM1の後継新型機ということと先日レビューしたYinyoo Ashと似ているということ。両方発売時期が近かったのでなにやら不穏な雰囲気が漂いましたが、実際には異なるようで安心した次第です。

 

さて、今回はTrnの新作1BA+1DDハイブリッドモデル、IM2を入手しましたので先代の同社IM1や最近発売されたYinyoo Ashと最新定番機ZSN Proとの違いが気になるところですよね。

IM2とそれらの違いとして先ず目につくのがシェル本体のデザインです。Ashの樹脂シェル(ステムノズルは金属)はIM2と同様の組み合わせ。ZSN Proのシェル本体は樹脂でステムノズルとフェイスプレートが金属。先代のIM1はフェイスプレートが金属板を透明なクリア樹脂で覆うもののシェルはステムノズル含む樹脂となります。

デザインを大雑把にイメージで言えば全体的に立体的でありながらコンパクトでカスタムIEMっぽいAsh、IM2、IM1と平面的なフェイスプレートが特徴的な平べったいZSN Proです。このデザインは好みがありますので一概には云えませんが見た目カスタムIEMっぽさが醸し出されているIM2やAshは個人的に好きなデザインで結構ツボですね。

そして大事なのは音質ですが以前Ashのレビュー時にもシェル等の材質の違いによる音質傾向への影響を少しだけ考察しています。よろしければ併せてご参考ください。

※気になる方は以下レビューをご参照ください。

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

ですがそれらの肝心のシェル本体の材質はZSN Proを除けばほぼ同じため、今回は同社IM1からIM2への進化とAshとの比較をしたいと思います。

 

IM2の納期としては5月20日にオーダーし約2週間で届きました。実際には発送がオーダーから7日後でしたので、輸送自体は7日となりますので結構早いですよね。輸送は安定のチャイナポストでしたのでかなり早いレベルといえます。これまでの経験上スタンダードシッピングでシンガポールポスト経由だった時は3週間以上は掛かっていましたので変更できるならチャイナポスト(CN)に変更すると良いかもしれません。今回のセラーはチャイナポストがデフォルトのため変更しませんでしたしプレセールということで発送までに時間はかかりましたがトータルで見れば通常程度の日数で無事に届いていますので一安心です。

 

そんな訳で、一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。

 
Trn IM2のスペックは3,000円以下の低価格中華イヤホンで多く採用されている1BA+1DDのハイブリッドです。低価格帯ではドライバ構成からBAが中高音域を、DDが中低音域を主に担当していて3ドライバ以上の構成よりも中音域が薄くなりどの音域を重視するかによって音質が大きく変わる傾向があります。そのためこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホン同様に中音域のチューニングがポイントになり、高音域と低音域が重なる中音域のクロスオーバーがチューニング技術の見せどころとなります。このチューニング次第でTrn IM2が「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえます。

 

それでは、早速Trn IM2のレビューを以下、まとめていきます。


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パッケージングは従来のTrn同様の白箱を基調とした化粧箱です。
箱の表にはイヤホン画像がプリントされ、裏にはスペックが記載されています。他の低価格中華イヤホンと同等の化粧箱ですね。

 

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上蓋を開けると白地の内装の台座にイヤホンが収納され固定されています。この内装が本来下箱との仕切りと固定されている筈ですが綺麗に剥がれていたのはご愛敬ですね。その他付属品はイヤホンが収納された台座のを取り出すと箱の底にあります。

 

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付属品はいつものTrnに付属するシリコンイヤーピースがS、M、Lの3種セットとMサイズが本体取付け済みで、他にはケーブルです。流石に低価格帯の必要最低限となります。個人的に付属のイヤピは結局交換することが多いのでこの潔さは好感を持ちますね。とはいえ他の低価格帯同様に質感の向上を窺えますね。


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ビルドクオリティですが、このTrn IM2はYinyoo Ash同様に中華イヤホンで心配されるような各所の仕上りに雑なところを感じません。重箱の隅をつつくようで恐縮ですが気になるのはフェイスプレートが個体差なのか座りが悪く右側が支えないと横に倒れてしまうこと。これはAshでも左側が同様でしたが音質に関係ないので気にしないことにします(画像撮影時に下に紙を敷いてバランスを取っています)。それでもこの1年ほどで低価格帯の製品も安心して購入できるようになったのではと感じています。カラーバリエーションは他に黒色もありますがAshが黒でした(福袋販売)ので青を選択しています。


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付属ケーブルは黒色の編込みタイプでいつものTrn付属と同じです。耳への装着性や使用感は悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けされています。実はこの癖付けがみぃねこには結構厄介で特にTrnの場合に装着時に耳に上手く掛けられず、結果装着したイヤホンが抜けてくることがあるのが玉に瑕。それ以外は全体的に絡まりにくくしなやかなものとなり低価格帯に付属するケーブルとして先述の個人差があると思いますがそのまま使用できますし落ち着いた色合いも普段使いするには目立たず嬉しいですよね。

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シェル本体は先述の通り先代のIM1とは異なり樹脂製でステムノズルが金属です。ステムノズルにはAsh同様にメッシュフィルターは確認できずBAとDDそれぞれに繋がる音道管の穴が2つあります。

なによりシェル本体の形状から比較的装着感は良さそうですね。


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次に先述の1BA+1DDイヤホンと比較するとIM2とAshよりIM1が一回り大きく、ZSN Proより本体の厚みがありますがフェイスプレートの面積が小さくシェルが立体的なためコンパクトに見えます。重量はZSN Proがやや重く次いでIM1でIM2はAshとほぼ同じ。ただしIM2とAshはステムノズルがそれらよりも細くなっていて角度もほぼ同じ。こうして比べてみるて本当にAshと似ています(製造元が同じなのかもしれないですよね)。

IM2も耳への装着は割と奥の方入れるようにする形となりますが先述の通りみぃねこは付属ケーブルでは付属イヤーピースMサイズでは抜けてくる事がありました。この辺りは個人差があるかもしれませんね。

この抜けてくる感覚は結局耳奥に押し込む形で付属ケーブルとイヤピでも何とか使用できるようになりました。

これは低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

 

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それではいよいよ音質についてまとめていきます。

今回の再生環境はShanling M0、直挿しです。

これまでの低価格中華イヤホンではiPhone6s、直挿しでレビューをしてきましたが今回からはShanling M0を基準としてレビューを行うことにしました。もちろんiPhone6sでも十分鳴らすことができましたし、音質傾向が高価格DAPを使用した時ほど極端な差が出るわけではありませんので、ご容赦ください。気になる方は以前の「Shanling M0とiPhone 6sをDAPとして比較」をご覧ください。

 
miineco106.hatenadiary.jp

 

それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
先述の通りイヤピは付属品 Mサイズ、ケーブルは付属品を使用しています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「高音中音低音がバランスよく聴きやすい」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです)
箱出し直後は低音が膨らみすぎて中音に重なりを感じたため今回も先に鳴らし込みを行っています。

音場は広くも狭くもなく普通で音の分離感も普通です。
低音は量感十分で広がりがあり弾むような余韻があります。その分締りは普通でキレも普通に感じます。重低音の沈み込みもやや深く十分に感じられ適度に響きベースラインも追えます。
高音は煌びやかさはやや控えめながらも十分に存在感を示しますが刺さりは感じられず低音に埋もれることはありません。

中音は凹みを感じず高音や低音に負けていませんし分離も悪くなく明快に聴こえます。

ボーカルはクリアで自然な位置から聴こえ近くも遠くもなく、曲によってやや近く感じます。

一言で云えば強調した音域の無いバランス型で聴きやすい。強いて云えば中低音寄り。

このバランスはかなり絶妙でややドンシャリに分類されると思いますが中音域が犠牲になっていないため聴きやすさは上位に入る実力ではないでしょうか。

それ故に典型的なドンシャリ好きや特異性を求める方からは評価が分かれるかもしれません。

また、そのバランスの良さが仇となりやや音が中心に集まって聴こえる印象も僅かにありますがクリアな中音域がそれを感じ難くしていると感じます。

このIM2は傾向として高音が相対的に控えめながら存在感がありクリアな中音域にしっかりした低音が良いバランスと云えそうです。これまでのTrnの低価格帯の中で個人的に最上位と感じています。

 

改めてIM2とIM1やAsh聴き比べると高音域はIM1やAshほどの主張はなく、中音域は明快さやボーカルは一歩リード。低音域はIM2も質の高さを魅せてくれましたがこれについてはIM1やAshの方が量感と広がりがあるため分かりやすく一般ウケし易い印象です。

そしてこれらの音質傾向を纏めると以下の様な関係が浮かんできます。

 

高音   Ash ≧ IM1 > IM2 (IM2は控えめだが十分な存在感)

中音   IM2 > Ash ≧ IM1 (IM2は殆ど凹みを感じない)

低音   Ash ≧ IM2 ≧ IM1 (IM1は量感あるがやや緩い)

ボーカル IM2 ≧ Ash ≧ IM1 (聴きやすさはIM2)

 

上記の通りIM2はIM1をアップグレードさせた音質傾向と云えAshやIM1の分かりやすいドンシャリとは音質傾向が異なります。

そしてこれらのモデルは強弱あるもののドンシャリ傾向となりますが、聴きやすさで選べばIM1からの正統進化といえるIM2となりそうです。ですが、明らかな音質の優劣では表わしにくく使う方の嗜好の違いによって選択するのが最適解と云えそうですね。

 


さてTrn IM2は最近の低価格中華1BA+1DDイヤホン同様の高中低音域をバランス良く表現するタイプといえ高音を控えめに中低音を重視しながら高バランスのややドンシャリのイヤホンとまとめました。

最近届いた商品が次に控えておりますが、ネタ的なレビューも書きかけですし、いつかこれらの商品も1BA+1DDイヤホン同様にレビューしてみたいと思いますのでそれらも気長にお待ちいただけますと幸いです。


最後に、今回は3,000円以下で買える低価格中華イヤホンの紹介となりました。現在(2019年6月8日)はamazonは取り扱いが始まり各セラーで2,000円半ば。AliExpressでは1,000円後半で購入できそうですがその入手性に少々難があります。とはいえこれまでの低価格中華イヤホンと同様の実売価格となり、その音質を含めクオリティは日々進化を感じられ十分満足できる内容となっていますので低価格中華イヤホンの購入を考えていて少しでも気になった方は安心確実なamazon。少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

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IM2

以下、付属ケーブル、イヤピ M使用、DAP M0
高音★★★☆ 
中音★★★★  
低音★★★★ 
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★★ (ZSN Proとお好みで)

※☆0.51.0

 

あとがきとして、今回は1BA+1DD低価格中華イヤホンの新商品をレビューをしてみました。1BA+1DD低価格中華イヤホンとしてこれが24個目となります。日々進化を見せる中華イヤホンにはこれからも非常に楽しみですね。

今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ