こんにちは。
今回はいつもの1BA+1DD中華イヤホンレビュー編をお休みし先日発売されたYinyoo Topazについてレビューをまとめたいと思います。
今回はAliExpressのWooeasy Earphones Store(@hulang9078)から購入しています。
今回は国内amazonでも早々に取り扱いが始まっているようです。(2019年4月10日現在)
Yinyoo Topazは以前レビューしたYinyoo D2B4と同じセラーのオリジナルモデルで4BA+1DDのドライバ構成です。D2B4は2月の春節の福袋扱いでしたが、今回のAliExpressの春のセール328でまたもや同様の福袋?の中身として販売も予定数50を早々に販売後改めて「Topaz」として公開し新発売されています。実際福袋予定数の50個は初日に30個以上のオーダーを超え前回の春節福袋と違い好調だったと云えそうです。実はみぃねこは前回の教訓から中身の外観等、詳細が判るまでポチるのを耐えていました。そして同社のtwiterで外観画像、ドライバ構成詳細を知るや否や堪らずポチった毎度ながらのアホさ加減に自身が一番呆れています。。。
Topazは同社の先に発売されたD2B4やNICEHCK M6と競合するモデルとなるようですがそれらのドライバ構成は4BA+2DDと異なり、DDが一つ少ない構成となります。M6の沈み込む締まった低音はリズムを奏で聴いていて心地よさがありました。一方D2B4はそれとは異なり広がりやベースラインがリラックスしたいリスニングで非常に聴きやすくどちらも仕上がりの良さが光るモデルでした。今回Topazがドライバ構成を変更し一見スペックダウンとなりそうなところを後発の有利を生かしその牙城に食い込んでいけるのか非常に楽しみなところです。
そしてこのTopazは音質は然ることながらそのシェル本体、もっと云えばフェイスプレートのデザインが特徴的となっていて、その名の通り宝石の様な造形をしています。これは画像ではなかなか伝わりにくいのが残念なのですが光の加減によりフェイスプレートのカラーが変化し、まるで宝石を手にしたような美しさを感じるほどです。これだけでも所有欲を満たされそうなそんな気分になります。
Topazの納期としては3月末のセール中にオーダーし8日ほどで届きました。今回も早い方ですね。輸送がチャイナポスト(CN)だったということを考慮しても結構早いといえます。これまでの経験上チャイナポストでも2週間以上は掛かっていましたのでこれまでのAliExpressのCNでは最短の部類ですので以前同様通常届くまでに14日~21日程度は掛かりますが良い意味でのイレギュラーもあるよと今回も備忘録として残します。個人的に11.11、BF以降今年に入ってからのオーダー全てが輸送が早くAliExpressの使い勝手の向上を感じますね。
そんな訳で、一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での購入及び取り扱いを待って購入をお勧めします。
Topazのスペックは15,000円前後の中価格中華イヤホンで採用されている複数BAではなく4BA+1DDのハイブリッドです。低価格帯では1BA+1DDのドライバ構成からBAが中高音域を、DDが中低音域を主に担当していて3ドライバ以上の構成よりも中音域が薄くなりどの音域を重視するかによって音質が大きく変わる傾向があります。そのためこれまでレビューした低価格中華1BA+1DDイヤホンとは異なり特に中音域を担うドライバの配置が可能となります。それ故中音域のチューニングが特にポイントとなり、複数のドライバがそれぞれ担う音域と重なる音域のクロスオーバーがチューニング技術の見せどころとなります。このチューニング次第でTopazが「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえます。
それでは、早速Yinyoo Topazのレビューを以下、まとめていきます。
パッケージングはこれまでのセラーオリジナルYinyooモデル同様に青箱を基調としていてD2B4の箱より一回り上大きくなっています。
箱の表には銀色でブランドロゴが印刷され、光の加減で金色にも見える高級感のある化粧箱です。箱の側面にはスペックが記載されたラベルが貼られていてこの箱自体の汎用性も高くなっています。みぃねこは化粧箱の豪華さには特に感情は持たない方なのですが国産や中華高価格ではやはりそれなりにコストがかかった化粧箱が使用されております。これは一般的に各社が下位モデルと差別化をはかるためでありそういった意見もあるわけで致し方がないのかなと。
箱の上蓋を開けると内箱の中は黒地でイヤホンが2個が収納されしっかりと固定されていて更にイヤホンケースが収められています。付属品はイヤホンケースに収納されています。D2B4の箱の中に収められたイヤホンケースの中にイヤホン本体やケーブル付属品全てが入っている化粧箱の梱包方法とは異なり、上蓋を開けた際にイヤホン本体が目に飛び込んでくるのは好印象ですね。
付属品はイヤーピースがシリコンS、M、Lの3種各2セット(1種Mサイズ本体取付け済み)、ケーブル、ケーブルストッパ、イヤホンケースです。流石の中価格帯といったところでしょうか。
ビルドクオリティですが、流石に中価格帯ともなると低価格帯の中華イヤホンで心配されるような各所の仕上りに雑なところを感じません。他の中価格帯と比べても同社の製品は安心して購入できるのではと感じています。みぃねこの手元には黒色が届きましたがカラーバリエーションは他に茶色がありましたが福袋扱いなので選択できませんでした。これは毎度思うのですが「色くらい選択させてくれても良いのにな」と。
シェル本体は4BA+1DDドライバを収めている割にはコンパクトで比較的装着感は良好と云えそうです。
そして特筆すべきは先述の通りフェイスプレートのデザインとシェルのカラーです。
宝石の様な多角形のデザインはまるで宝飾用のカットデザインを思わせ更にシェルのカラーが光の加減で本来黒色のシェルが茶色や紫のラメ入りの様に見える非常に妖艶さや煌びやかさを演出しています。
D2B4やM6と比較すると一番コンパクトなのがTopazで一回り大きく厚いD2B4とTopazよりもコンパクトに感じますがD2B4よりも厚みのあるM6となりますが重量はほぼ同じです。ただしステムの太さはほぼ一緒ですが角度がそれぞれ異なっていますので耳への装着感はみぃねこは付属イヤーピースMサイズで良好でしたが、この辺りは個人差があるかもしれませんね。
みぃねこは付属品イヤーピースでは低音が本気を出していないという物足りなさを感じたためイヤピをAET07に交換して耳へのフィット感及び音質も本来のものと感じられました。
これは低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)
付属ケーブルはD2B4で付属したタイプと同様の少し被膜がゴムぽっさがあり、イヤホン側コネクタ形状がZSN等と同様のqdcタイプです。色はD2B4同様に黒色です。また使用感も悪くなくシュア掛け用にチューブで癖付けがあります。そして全体的に少し絡まり易いものとなりますのでみぃねこは早々にリケーブルすることにしました。
リケーブルに選んだのは同社の16芯リケーブルYYX4745です。
YYX4745は16芯による情報量が増える傾向となりますが音質的にどこかの音域を強調するタイプではないため最初に交換するリケーブルでよく使用しています。
それではいよいよ音質についてまとめていきます。
今回の再生環境はFiiO M9、バランス直挿しです。
これまでの中価格中華イヤホンではiBasso DX150、直挿しでレビューをしてきましたが今回からはFiiO M9を基準としてレビューを行うことにしました。前回の記事で触れましたがDAPの集約を行い、更に上位機種更新としてDX150は手放し現在のエースは同社DX200としています。もちろんDX200でレビューすることも可能でしたが、この価格帯ならM9が相応と考えたためです。
では実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて、倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
イヤピとケーブルは先述の通り付属品を使用しています。
箱出しで聴いてみた第一印象は「中高音はすっきりクリアで低音の量感が多くバランスが良く音質も透明度の高い名は体を表すとはこのことだな」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです。)
そのため今回も先に鳴らし込みを実施し聴き込んでみました。
音場は普通からやや広めで音の分離感は良好です。
ボーカルは近くも遠くもなく普通で曲によってやや近く感じます。
低音は鳴らし込み後は量感十分で広がりがありますが沈み込みは普通からやや浅め。締りとキレも普通に感じますがベースラインが追いやすいです。
高音は煌びやかさがありますが伸びは普通かやや少なく刺さりは感じませんが低音に負けていません。傾向としてやや中低音寄りですが中高音域の分離は良く高音域の煌びやかさと低音域の量感のあるややドンシャリと感じます。これは中音域のクリアさやボーカルがクリアに聴こえその周りに高音低音が存在するようなバランスです。D2B4でも同様の音質傾向でしたがTopazではD2B4よりも中高音域がクリアに聴こえます。M6では標準ノズルにおいて高音低音の主張がはっきりしているため同じクリアでもそれらとは質の違うクリアでした。
このTopazではD2B4をより中高音をすっきりクリアにした音質傾向と云えます。
改めて聴き比べると高音域はD2B4の方が煌びやかさを感じます。中音域はTopazの方がよりクリアさがありボーカルはどちらもなめらかさがありますがD2B4の方が艶やを感じます。TopazのボーカルはD2B4と比較した場合になめらかさがありクリアに聴こえますがその息遣いというか自然さが薄れて聴こえます。これについてはTopazもD2B4もレベルが高いところでその違いを強いてあげればという話であり仮にD2B4を聴いたことが無い方がTopazのみを聴いた場合には十分といえるレベルだと思います。
TopazとM6で最も異なるのは高音と低音域で低音はM6の量感と締まりと深さのある主張の強い低音に対しTopazは量感こそ十分ですがM6より比較的少なく質感が劣るように感じます。そして高音はなにより標準ノズルでも主張がはっきりとしているドンシャリのため、これこそがM6の真骨頂でありTopazやD2B4とは違う音質傾向と云えます。そしてこれら3つを比較した場合をまとめると以下の通りとなりますが、先述の通り高いレベルでまとまっていて中価格帯の中華多ドラハイブリッドイヤホンの中でも上位に入る仕上がりなのではないでしょうか。
もはやどれが上で下という明らかな優劣のレベルではなく嗜好の違いで選択するべきなのかもしれませんね。
高音 M6 > D2B4 ≧ Topaz
中音 D2B4 ≧ Topaz > M6
低音 M6 > D2B4 ≧ Topaz
音場 Topaz ≧ D2B4 ≧ M6
分離 M6 ≧ Topaz ≧ D2B4
ボーカル D2B4 ≧ Topaz > M6
※Topaz リケーブルYYX4745、イヤピAET07
※D2B4 リケーブルYYX4807、イオピAET07
※M6は標準ノズル、リケーブルTDY3、イヤピAET07
Topazは万能選手でありそれ故にD2B4の優等生な高音質やM6の良い意味でのステレオタイプな高音質とは違う万人受けする高音質という狙う方向が違うと感じました。
一言で云えばTopazは良い意味でのD2B4の量産型なのかもしれませんね。
そのためTopazはD2B4と基本的に同じ音質傾向のため高音低音の主張が強すぎないクリアな音質を求める方には好評となるのではないでしょうか。一方M6の高音低音の主張が強い音質傾向が好きな方からは評価が分かれることになりそうです。
ではTopazは当たりなの?外れなの?と問われたら「すっきりクリアな全音域でバランスの良い聴きやすいイヤホン」なので「一軍でリラックスしてリスニングを気軽に楽しみたいときに使うイヤホン」というのが個人的な評価です(相変わらず答えになってない)。正直価格帯が違いますがCCA C10と音質傾向が近く同じポジションで困りますね。まあ新しい方を家で。古い方が外に持ち出すという新しい方を偏重する悪い癖がでてしまいますね(だって人間だもの)。
さてYinyoo Topazはこれまでの中価格帯中華多ドラハイブリッドイヤホンの中でも十分に戦えるバランスの良い表現力を持つ名は体を表すイヤホンとまとめました。
相変わらず手持ちではすでにお蔵入りしそうなイヤホンもあり折角なのでこれらのイヤホンもいつかは1BA+1DDイヤホン同様にレビューしてみたいと思いますが気長にお待ちいただけますと幸いです。
最後に、今回は15,000円前後で買える中価格帯中華多ドラハイブリッドイヤホンの紹介となりました。現在amazonでも取り扱いが始まり16,000円程度で購入できるようです。一方AliExpressでも15,000円程度の価格とその差は小さく入手性に少々難があります。とはいえこれまでの低価格中華イヤホンよりその音質を含めクオリティは十分満足できる内容となっていますので中価格帯の中華イヤホンの購入を考えていて少しでも気になった方は今なら価格差の小さい安心確実なamazonを。少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。
Topaz
以下、リケーブルYYX4745、イヤピAET07、DAP M9
高音★★★★☆
中音★★★★★
低音★★★★☆
音場★★★★☆
分離★★★★☆
お勧め度★★★★☆
※☆0.5、★1.0
D2B4(DAPをM9で再評価)
以下、リケーブルYYX4807、イヤピAET07、DAP M9
高音★★★★☆
中音★★★★★
低音★★★★★
音場★★★★☆
分離★★★★☆
お勧め度★★★★★ (ドンシャリ好きはM6を。ボーカルに艶を求める方)
※☆0.5、★1.0
M6
以下、リケーブルTDY3、イヤピAET07、DAP M9
高音★★★★★
中音★★★★
低音★★★★★
音場★★★★☆
分離★★★★☆
お勧め度★★★★☆
※☆0.5、★1.0
あとがきとして、今回は1BA+1DD低価格中華イヤホンではなく中価格帯の新商品である多ドラハイブリッドイヤホンをレビューをしてみました。今年の新たなチャレンジとして定期的に取り組んでみたいと考えています。
今後も気になる商品や1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ