みぃねこの備忘録

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RevoNext QT3sレビュー

こんにちは。

今回もいつもの1BA+1DD中華イヤホンではなく、多ドラ中華イヤホンレビュー編として昨年末に発売されたRevoNext QT3sについてレビューをまとめたいと思います。
今回はAliExpressのWooeasy Earphones Store(@hulang9078)から購入しています。

 

ja.aliexpress.com

 

国内amazonでは未だ取り扱いが無くQT3sの前モデルにあたるQT3をWTSUN Audio(@Zhuo520X)で取り扱っています。(2019年3月1日現在)

 

 

納期は2月上旬にオーダーしたためAliExpressのセラー各社が春節休暇に入っておりオーダーから発送まで結構時間がかかり2月下旬に届きました。通常は14~21日程度は掛かりますので今回は少しだけ時間がかかったかなという印象です。特に最近のオーダーは長くても14日程度で届いていたのでそういう印象を持ってしまいましたが、通常であれば普通の納期というレベルですので無事に届いてよかったなと考えています。

そんな訳で、一般的にAliExpressでの購入では国内で購入するより安いが届くのに少し日数が掛かることと、心配なのが「届かない、不良品だった、頼んだものと違うものが届いた」というような今や国内ネットショッピング大手ではあり得ないことが稀(?)に起こるデメリット(リスク)です。それでも国内で発売前の商品を入手できたり国内より安く入手できるメリットを比較した場合に止められない魅力があり、みぃねこは活用しています。なおこのリスクに不安がある方には全くお勧めできませんので国内amazon等での取り扱いを待って購入をお勧めします。

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RevoNext QT3sは昨年夏に発売された同社のQT3のアップグレードバージョンで「s」の称号を受けています。まるでどこかのスマホのネームみたいですがあまり気にしないようにします。

QT3sは同社のネット上で評価の高いQT2の1BA+2DDドライバ構成に1BAを追加した2BA+2DDドライバのハイブリッドイヤホンです。QT2は低音域の表現が特に評価が高く中低音寄りの音質傾向でした。そして昨年夏に中華の各メーカーがあのKZ ZS6の対抗製品として同様のドライバ構成で挙って発売したモデルの一つにQT3がありました。

このQT3はQT2の比較的弱めの高音域をBAを一つ追加することによって強化され音質が改良されたモデルとして期待値が高かったのですがその想いとは裏腹に高音域が強化されすぎた感のある音質傾向として評価が定着し高音域の刺激の強い音質を好む方には好評だったものの結果はかなり賛否両論が分かれる結果となりました。

そんな訳でみぃねこも「それはちょっと、、」とずっとスルーしていたのですがこの度QT3sが発売されたことを知り、音質傾向が改善しているというネットの評判からやっと購入に踏み切りました(ずっと赤が欲しかった)。 

初動が遅れた言い訳になりますが実はQT3sと同時にQT2sもアップグレードバージョンとして新発売されていてQT2sもQT2を持っていることもあり興味はありましたが流石にカラバリでコレクションもどうかなぁと思いとどまり結局同時に発売されたRX8Sの方を購入し以前レビューをしています(気になる方は過去記事もご覧ください)。

 

miineco106.hatenadiary.jp

 

今回AliExpressで購入する際、QT3sとQT2sはどちらもシェルのカラーが赤を購入できる(QT2sはamazonで赤も買えます)ようになり付属ケーブルもQT2に付属していた被覆がゴム質のタイプからRX8S(RX8)などに付属するタイプに変更され取り回しが改善し更に本体のカラーに合わせたファッション性の高いものになります。

そしてQT3sのドライバ構成は先述の通り2BA+2DDとQT2の1BA+2DDにBAを一つ追加した構成のイヤホンのため、手持ちではBQEYZ KC2やPHB EM023。言わずと知れたKZ ZS6が同じドライバ構成でそれぞれのイヤホンとの音質面での違いが気になるところです。

スペックからはKZ ZS6等5,000円前後の中価格中華イヤホンで安定のハイブリッドドライバ構成でこの価格帯で既に評価が高い機種が多く存在しその選択肢が多くあります。最近この価格帯では2BA+2DD構成の新製品は特に目立って発売されず、寧ろ4BA+1DDのドライバ構成の新商品が数種類発売され手持ちではCCA C10やKZ ZS7等が記憶に新しいところです。そしてそれらが音質面で評価が高くユーザーもドライバ構成を主としたマーケティングではなく音質が極端なチューニングよりも素直に良い音と感じるチューニングを求めていることをわかってきたのかもしれませんね。

そんな新陳代謝の激しい中価格帯に敢えて目新しさのない2BA+2DDドライバ構成で自社のチューニングを見直し再度挑んできた製品とも考えられます。つまりQT3sはQT2の中低音寄りので評価の高い部分とQT3での反省を如何にフィードバックできたのかがRevoNext QT3sが「当り」か「外れ」という評価に繋がってくると云えます。

それでは、早速RevoNext QT3sのレビューを以下、まとめていきます。

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パッケージングは白箱を基調としたスリーブタイプでRevoNextのいつもの化粧箱です。表にイヤホン画像をプリントし裏面にはスペックが。そして箱側面に品質保証シールが貼られています。

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スリーブを外すとイヤホンが収納されていて、付属品としてイヤーピースと小箱にケーブルが入っていてケーブルはRX8S同様にメーカーロゴ入りのケーブルバンドでまとめられています。

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ビルドクオリティですが、このRevoNext QT3sは中華イヤホンで心配されるような各所の仕上りに雑なところを感じません。

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フェイスプレート等QT3と同じデザインでパッケージにある通り相変わらずのスウェーデンでのデザイン推しですが、そこはまあ華麗にスルーしておいて比較的RevoNextの製品は他の中価格帯と比べてもやや高めの設定ということもあり上の高価格帯と比較しても遜色はなく安心して購入できるのではないでしょうか。そして付属の赤色ケーブルやKBF4736等のピンクのリケーブルを組み合わせると見た目が良さそうなのでイヤホンにファッション性を求める方にも好評となるのではないでしょうか。またQT3sはシュア掛け前提となりますがシェルの形状がZS6系ということもあり耳への装着性は個人差がありそうです。
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シェル本体はQT2とQT3はほぼ同じ形状でZS6やEM023より若干細身でコンパクトに感じ重さはほぼ同じ程度です。ウィークポイントではないのですが背面のベントの所為で音漏れは少しありますが、フェイスプレートのデザインも奇抜さは控えめで比較的大人しいため万人受けしやすく使い勝手は良好ではないでしょうか。

 

またステムは他のZS6系同様に比較的太いため耳への装着感はみぃねこは付属イヤーピースMサイズが大きさは丁度良くしっかりと装着できましたが長時間は少し痛みを感じました。。

 

付属品はイヤーピースがシリコンS、M、Lの3種1セット、ケーブル、ケーブルバンドです。
みぃねこは付属品イヤーピースのMサイズ(本体装着済)を使用して耳へのフィット感は十分でしたのでそのまま使用していますが、低~中価格の中華イヤホンでは付属のイヤピでは装着感は基より音質面でも本来の実力を発揮できない場合がありますので、個人的な意見となりますが装着感を優先し音質の傾向を変えないタイプへ交換する事をお勧めします。(この辺りは個人差やステムの太さや角度等も関係していると思いますのであくまでも参考程度にお願いします)

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付属ケーブルはシュア掛け前提で耳掛け部にチューブ加工されていますが、RX8S同様に編込みの取り回しの良いタイプのケーブルですので、他に何かを追加で購入する必要がないのは嬉しいですよね。

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それではいよいよ音質についてまとめていきます。

今回の再生環境は相応のDAPということでShanling M0、直挿しです。

 

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それでは実際に聴いてみます。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Crying。高音低音域の確認用に松岡充/SURPRISE-DRIVEです。
ケーブル、イヤピは付属品を使用しています。

箱出しで聴いてみた第一印象は「思っていたより高中低音域のバランスが良い」でした。(もちろんスマホ付属品とは大違いです。)
音場は普通からやや横に広めで音の分離感はハイブリットとして普通の印象です。
ボーカルは近くも遠くもなく普通ですが曲によってやや近く感じます。
低音は量感が十分で締りがありキレも十分あります。さらに沈み込みはやや深めに感じベースラインも追えます。さすがにQT2のような量感ではありませんが、質の良い低音を表現しているように感じます。

中音は若干凹みを感じることがありますが低音高音に埋もれるほどでなくクリアな印象でその分ボーカルが聴きやすいいもののなめらかさは今一つと感じます。
高音はキラキラ感があり煌びやかさを感じ感じるほどですが刺さりは殆ど感じませんし低音に埋もれることは全くありません。傾向として高音低音重視の弱ドンシャリの印象ですが中音域を音数を減らさずにボーカルをクリアに埋もれさせないように上手くバランスを取ろうとしていることが窺えます。これはQT2とは違います。QT2では中低音寄りのバランスで中音低音の間の音域も音の凹みが無く音数が多いためベースラインもしっかりと追いやすい印象に対し、高音域を強化したことで全体が中高音寄りにシフトしたことで全域のバランスが整ったように感じるQT3sとは音質傾向の異なるイヤホンとして捉えた方がしっくりきます。

このQT3sはZS6程の高音ではなくEM023よりも少し弱いくらいの高音域でそれらのような荒々しさを抑えて上手くまとめられ刺さりをほとんど感じませんのでQT2では不満を感じた高音好きの方にも十分に満足できる仕上がりと感じます。一方で(恐らく)QT3で感じた(高音出しゃばりすぎの)不満点が改善されたバランス重視の音質傾向となった完成形なのかもしれませんね。また同じ価格帯の同じドライバ構成ではBQEYZ KC2が比較的近い音質傾向に感じます。
一言で云えばRevoNext QT3sは高音低音の表現に光るものがあるややドンシャリとなるのですが、QT2とは異なり全音域のバランスをとることで相対的に聴きやすい上手いチューニングをしていると感じました。

そのため、QT3sはZS6のような高音好きの方やQT2のような低音好きの方からはつまらない音と評価が分かれることになりそうです。

そして、箱出しインプレッションの後、エージングとして鳴らしこみを実施し、再度聴きこんでみました。
結果、箱出しの傾向はそのままに曲によって感じた高音域のざらつきを感じなくなり、低音の量感がやや増したように感じますが音質傾向に大きな変化は無く、高中低音域をバランス良く聴かせてくれるイヤホンと感じました。
ではRevoNext QT3sは当たりなの?外れなの?と問われたら「高中低音のバランスが良いややドンシャリ」なので「十分に一軍でオールマイティに使えるイヤホン」というのが個人的な評価です(相変わらず答えになってない)。それは単純にこの価格帯の手持ちの中で良し悪しを決めるのではなく代替えが利くかどうかがポイントという考えの下となります。
さて手持ちでは年末にポチったイヤホン等があるのに拘らず年明けにポチったものが届き始めていますが、折角なのでこれらのイヤホン等も今後1BA+1DDイヤホン同様にレビューしてみたいと思いますので、気長にお待ちいただけますと幸いです。
最後に、今回は5,000円前後で買える中価格帯の中華多ドライヤホンの紹介となりました。現在amazonでは取り扱いが無い為、AliExpressからの購入のみとなりますが、AliExpressでも5,000円程度で購入できそうですが入手性に少々難があります。そしてこれまで紹介した低価格中華イヤホンよりかなり価格が上となりますが、そのクオリティは十分満足できる内容となっていますので低価格中華イヤホンからのステップアップを考えていて中価格でもそこそこ良いものをと検討されていて少しでも気になった方は安心確実なamazonをお待ちいただき、少しでも安い方が良い方はAliExpressでの購入も検討してみてくださいね。

 

以下、M0アンバランス接続、付属ケーブル、付属イヤピM使用
高音★★★★ 
中音★★★☆ 
低音★★★★★ 
音場★★★☆
分離★★★☆
お勧め度★★★★☆ 

※☆0.5、★1.0


あとがきとして、今回も1BA+1DD低価格中華イヤホンではなく片側4ドライバ、2BA+2DD中価格中華多ドラハイブリッドイヤホンのレビューに挑戦してみました。前回同様に2019年の新しいチャレンジとして取り組んでいきたいと考えています(単純に新製品が発売されていない...)。

今後も気になる商品や1BA+1DD中華イヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
みぃねこ

 

※2019/03/03公開後、中音の星評価を誤記修正★3→★3.5