みぃねこの備忘録

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KZ ES3レビュー

前回のES4レビュー時にKZ ESシリーズ、ナンバリング3のレビューを予告しましたが、早速、1BA+1DDイヤホンレビュー編としてKZ ES3のレビューをまとめたい思います。
今回はamazonのkinboofiから購入しています。

 


KZ ES3は中華イヤホンメーカーKZのイヤホンの一つで、先日レビューしたES4のナンバリングが1つ前のモデルとなります。そして、ES4同様に樹脂シェルタイプとなりますが、BAとDDはネットワークボードを使用せずに高音域と低音域ドライバを結線し間に抵抗を通すことで、クロスオーバーをチューニングしています。
また、KZ ES3はネットの評判を見る限り同社のKZ ES4とは音質の傾向が異なるようです。はたしてどのような違いがあるのか皆さんも興味があるのではないでしょうか。
それでは、KZ ES3のレビューを以下、まとめていきます。
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パッケージングは白箱を基調としたシンプルなもの。
表にはイヤホンイラストが、裏にはスペックが記載されたKZの最近のパッケージングです。
スペックは3,000円以下の低価格中華イヤホンのスタンダードともいえる1BA+1DDのハイブリッドでBAが高音域を、DDが中低音域を主に担当していてそれぞれの強さを併せ持ちます。多ドラやハイブリッドで重要なのは高音域と低音域のクロスオーバーがチューニングの技術の見せどころでもあり、難しさでもあります。このチューニング次第でES3が「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえます。

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ビルドクオリティですが、このKZ ES3はZSTで感じた雑な感じは無く、綺麗に仕上がっていて、国産同価格帯に劣っているとは感じないと思います。

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また、ES3のシェルは、ES4よりはやや小さく、先日レビューしたRevoNext RX8より大きくなっています。
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付属品はイヤーピースS、M、Lの3種とケーブルです。イヤーピースは大きさの違う3種が同梱されています。みぃねこは付属品では耳へのフィット感が何故か悪く、抜け落ちる感がありましたので、ファイナルのEタイプに交換しました。この辺りはステムの角度等も関係していると思いますが、KZ ZS4では付属品を使ってレビューしています。後で確認したところZS4とES3のイヤーピース自体に違いがあり、ES3とZS4は同じような素材でしたが、ZS4は薄くしなやかな仕様となっていました(ES3の付属品は厚く固い)。そのため、交換はほぼ必須と云えそうです。

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付属ケーブルはシュア掛けタイプで、KZのゴムゴムタイプです。ZSTのレビュー時同様に使う気になれないので、手持ちのKZアップグレードケーブルにリケーブルしました。こちらはタッチノイズも少なく取り回しは良好です。amazonでも1,000円程度で購入できますので、安価に済ませることが可能です。もちろん、yinyoo、NICEHCK、kinboofiから発売されている1,800円程度で購入できるもう少し上のクラスにリケーブルするのも良いと思います。


それでは実際に聴いてみます。
再生環境はiPhoneSE、直挿し。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Cryingです。

先述の通りイヤーピース交換とリケーブルしていますが、箱出しで聴いてみた第一印象は「これがKZのイヤホンだ」と云わんばかりのドンシャリです。

当たり前ですがスマホ付属品とは大違いです。
音場は広くも狭くもなく普通で音の分離感は良好です。
ボーカル近くも遠くもなく普通ですが、曲によってやや遠く感じます。低音の影響を受けてはいないようですが、逆に高音のシャリつきがボーカルの刺さりを生んでいるように感じます。
低音は主張が強く締りがあり、キレも十分に感じます。
高音も主張が強くキラキラシャリシャリしていて低音にも負けていません。ですが、その影響なのかボーカルに所謂刺さりを感じます。

一言でいえば、ES3は強ドンシャリで「これぞKZの音」といえる仕上がりで、ボーカルとの相性は曲によっては評価が分かれることになりそうです。

そのため、箱出しインプレッションの後、エージングとして鳴らしこみを実施し、再度聴きこんでみました。
結果、低音の締りが増し高音も少し落ち着きを見せてくれましたが、箱出しで気になったボーカルの刺さりはあまり変わらず、「曲を選ぶ」と云えそうですね。

ES3は外れなの?と問われたら、「ドンシャリ好きにはハマるイヤホン」というのが、個人的な評価です(答えになってない)。それは主張の強い高音域に加え、低音域の表現がこの価格帯のイヤホンとして上手くできていると感じたからです。これまでのレビュー同様に「松岡充/SURPRISE-DRIVE」を試しましたが、バスドラムのアタック音のキレが良く、「ドン」と沈み込むような深い低音「だけ」が得意というわけではないからです。
このKZ ES3はまさにKZらしいイヤホンで、KZのこれまでの分かりやすいドンシャリイヤホンと云えます。


さて、ドンシャリが兎に角好きという方にはKZ ZS4でも良いのですが、ES3も忘れてほしくないモデルと云えそうですね。両者は同じドンシャリイヤホンですが、ZS4は最新のチューニングとなり、聴きやすさが加味されています。それは高音域がES3と比較し少し大人しく、ボーカルに影響を与えていないところからも感じ取れます。一方、ES3はドンシャリを追求したかのようなサウンドで、ZS4より低音のチューニングが優れているように感じます。この辺りは好みで選ばれるのが良いと思います。

反面、どんな曲にも相性が良いバランスの良いイヤホンや、ボーカルを中心に聴きたい方にはあまりお勧めできませんので、RevoNext RX8やKZ ES4等の方をお勧めします。
結果、3,000円以下で買える中華イヤホンの中で、現在は2,000円前半程度で購入できますので、強ドンシャリイヤホンが欲しい方には、そのコスパの高さが非常に魅力的な選択肢となると思います。

高音★★★★
中音★★★(ボーカル★2)
低音★★★★
音場★★★
分離★★★
お勧め度★★★(ドンシャリ好きの方★4)

あとがきとして、これで6つの1BA+1DD中華イヤホンをレビューを終えました。残りはスマホで使用することを前提としたリケーブル不可の2モデルです。それぞれネットでの評価が高いイヤホンとなりますのでレビューアップまで少しお待ちください。残り僅かとなりますが、1BA+1DDイヤホンの新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。
沼にハマった者の戯言にお付き合いいただきましてありがとうございます。
みぃねこ