みぃねこの備忘録

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KZ ES4レビュー

前回に引き続き、今回も手持ちの1BA+1DDイヤホンの中からKZ ES4のレビューをまとめたい思います。
少し前にamazonのWTSUN Audio(Easy earphones)から購入しています。

 

 

KZ ES4は中華イヤホンメーカーKZが今年前半の新作ラッシュで発売したイヤホンの一つで、先日レビューしたZSAとのシリーズ違いとなります。そして、これまでレビューしたZST等の樹脂シェルタイプですが、それらと異なるのはBAとDDをネットワークボードを用いて高音域と低音域をクロスオーバーさせているチューニングが採用されています。従来は単にそれらを結線し間に抵抗を通すなどの手作業であり、この辺りでミスがあると当然音質は意図したものでなくなるため、品質ガチャといわれていた所以ですね。
このネットワークボードによる製造品質の向上とともに音質にどのようにチューニングされているのか皆さんも興味深いのではないでしょうか。
また、KZ ES4はナンバリングでいうと同社のKZ ES3の後継になりますが、実際にネットの評判を見ていると目指す方向が異なるような気がします。そのため、KZ ES3を今更ながらに入手しましたので、今後比較レビューもして見たいと思います。
それでは、KZ ES4のレビューを以下、まとめていきます。

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パッケージングは白箱を基調としたシンプルなもの。
表にはイヤホンイラストが、裏にはスペックが記載されたKZの最近のパッケージングです。
スペックは3,000円以下の低価格中華イヤホンのスタンダードともいえる1BA+1DDのハイブリッドでBAが高音域を、DDが中低音域を主に担当しそれぞれの強さを併せ持ち、ハイブリッドで重要な高音域と低音域をネットワークボードにより安定したクロスオーバーが期待できるチューニングを採用しています。つまり、ZST等の手作業チューニングのバラツキを無くした、メーカーが狙う本来の音を評価できるといえ、このチューニング次第でES4が「当り」か「外れ」という評価に繋がってくるといえます。

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ビルドクオリティですが、このKZ ES4はZSTで感じた雑な感じは無く、綺麗に仕上がっていますので、国産同価格帯に劣っているとは感じないと思います。
また、ES4は樹脂シェルですが、ZSTや先日レビューしたRevoNext RX8より大きくなっています。

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付属品はイヤーピースS、M、Lの3種とケーブルです。イヤーピースは大きさの違う3種が同梱されています。みぃねこは付属品では耳へのフィット感が何故か悪く、抜け落ちる感がありましたので、ファイナルのEタイプに交換しました。この辺りはステムの角度等、みぃねこの耳とは相性が悪かったですが、身体的な差異と思います。
付属ケーブルはシュア掛けタイプで、KZのゴムゴムタイプではない、茶色の編込みケーブルです。こちらはタッチノイズも少なく取り回しは良好ですので、そのまま使用できそうです。

それでは実際に聴いてみます。
再生環境はiPhoneSE、直挿し。
ソースは宇多田ヒカル/First Love、平井堅/瞳をとじて倖田來未/Moon Cryingです。
今回も箱出しではなく、すでに鳴らし込みも終わり、イヤーピースも先述の通り交換し、ケーブルのみ付属品を使用したレビューとなることをご了承ください。
記憶を遡り、箱出しで聴いてみた印象は音が整っていて「ボーカル推し」だったことを強く覚えています。
当たり前ですがスマホ付属品とは大違いです。
音場はやや狭めで音の分離感は良好です。
ボーカルは近く、ウォームな感じですが、低音の影響を受けているように感じます。
低音は主張が強く、少しボワつく感じもあります。そのあたりがボーカルには影響を与えているような気がする要因なのかもしれませんね。
高音はキラキラ感はありますが低音に負けないというほどではなく、低音過多の曲では埋もれて感じるかもしれません。ですが、少ない訳ではなくハイハットなどははっきりくっきり表現しています。


一言でいえば、ES4はドンシャリでZSA同様に中低音寄りという評価をしても良いと感じますが、ZSAとの違いは中音域、特にボーカル重視ですね。

そのボーカルで、これまでレビューで聴いていた曲すべてが自分の近くで聴こえます。

特筆すべきは倖田來未/youではまるで耳元でみぃねこのために歌ってくれているような、、、錯覚ですね(倖田來未ファンの妄想)。そのため良い意味で音場が少し狭く感じるのかもしれませんね。それはさて置き、冷静に評価すれば宇多田ヒカル/First Loveの特徴的な歌いだしが良く表現できていると思います。これはなかなか難しいと思いますよ。

そしてちょっと気になる低音域ですが。ZSA同様に「松岡充/SURPRISE-DRIVE」を試しました。この曲は低音が「ドコドコドコ・・・」とバスドラムのアタック音のキレを確認するのにぴったりです。そのアタック音はZSAほどではありませんでしたが表現できていると感じました。普通という評価でしょうか。ES4は中音域だけでなく低音域の主張が強いですがその表現力はそこまででもないのかもしれません。

このKZ ES4はKZらしからぬ方向性で設計されたイヤホンで、KZがこれまでの分かりやすいドンシャリイヤホンだけではなく「こういうイヤホンも造れるよ」というメッセージを感じてしまいました。

ドンシャリも良いけど、たまにはボーカルをメインで聴きたい気分のときにこのイヤホンは好印象に聴こえると思いますので、お勧めです。検討をしてみてくださいね。

反面、強ドンシャリイヤホンが欲しい方はにはあまりお勧めできませんので、これまで同様にKZ ZS4等の方がお勧めといえそうです。バランスの重視ではRevoNext RX8、KZ ZSAをお勧めします。
結果、3,000円以下で買える中華イヤホンの中で、現在は2,000円中盤程度で購入でき、リケーブルせずに使用できるので、みぃねこのようにたまたま装着感が悪くイヤーピースを交換しなければいけない場合を除けば、そのコスパの高さが非常に魅力的な選択肢となると思います。

 

高音★★★
中音★★★★
低音★★★★
音場★★
分離★★★
お勧め度★★★(ボーカル重視の方★4)

 

あとがきとして、これで5つの1BA+1DD中華イヤホンをレビューしてみました。残り僅かとなりますが、新商品が出れば追加でチェックしていきますのでよろしくお願いいたします。

さて、イヤホンだけではなく市場の多種多様なニーズに対し、メーカーは応えるべく新商品を発売していますが、まだまだ終わりが見えず、この先どれだけの進化があるのか先が読めません。そんな一見成長中の市場や飽和中の市場の商品をネットの情報を鵜呑みにし購入し失敗したと嘆いていてもつまらない。それをネタに人生楽しんでみませんか。これはそういうブログです。

そして沼にハマった者の戯言でございます。あしからず。
みぃねこ